ラテアートのミルクってどうなってるんだろう
ラテのふわふわなミルクの泡が大好きなんだよね
あなたはフォームミルク、もしくはスチールミルクという言葉を聞いたことはあるかと思います。
そこで今回はフォームミルクを重点的に解説していきます。
スチールミルクとの違いから機械がいらないおすすめの作り方まで紹介!
- フォームミルクとスチームミルクの違いは泡か液体か
- カプチーノ、カフェラテ、マキアート、カフェモカは「フォームミルク」と「スチームミルク」の割合で名前が変わる
- 美味しいフォームミルクを作るために大事な温度は65度
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
フォームミルク(フォームドミルク)とは?
フォームミルクとは、空気が入って泡状になったミルクのことを言います。
またフォームドミルクと言われることもあります。
特徴としてはキレイなきめ細かい泡で、見た目はツヤツヤしています。
よく写真などで見かける、ラテやカプチーノなどのドリンクの上に乗っているふわふわした泡がフォームミルクです。
近年、カフェで人気のラテアートに必要不可欠な存在ですね
フォームミルクとスチームミルクの違い
フォームミルクは、泡状のふわふわしたミルクです。
一方スチームミルクとは、蒸気で温められたミルクで、泡にならなかった部分のミルクのことです。
フォームミルクの「フォーム」は、英語で「form:泡」を指し、きめ細やかな泡がふわっと口当たりがなめらかところが特徴です。
一方、スチームミルクの「スチーム」は、英語で「Steam:蒸気」を指し、とろみがある質感でラテアートもつくることができます。
フォームミルクとスチームミルクが織りなす味わいと質感はたまりません。
割合で名前が変わる
カフェでカプチーノやカフェラテ、カフェオレという、コーヒーにミルクが入ったドリンクを目にしたことがある人は多いと思います。
ただ、その違いってわかりますか?
実は、カフェのドリンクの中にはフォームミルクとスチームミルクの割合によって名前が変わったり、抽出方法によって名前が変わったりします。
- エスプレッソ抽出:フォームミルクとスチームミルクで作られるもの
- カプチーノ、カフェラテ、マキアート、カフェモカ
- ドリップ抽出:ドリップコーヒーをベースにミルク
- カフェオレ
特にカフェオレ、カフェラテの違いがわからないという方も多かったのではないでしょうか。
フォームミルクを使うコーヒーの種類
次にフォームミルクやスチームミルクの割合で変わる、エスプレッソ系コーヒーの種類を区別していきます。
カプチーノ
カプチーノはイタリアを代表するコーヒーの飲み方の1つです。
高圧抽出されたエスプレッソに、フォームミルクとスチームミルクを加えて作られたものをさします。
エスプレッソ3に対して、フォームミルクとスチームミルクを7の割合で入れたものです。
ミルクの厚さは1cmがポイントで、泡が厚いためアレンジにはあまり向いていません。
カプチーノの由来は、修道女が着ていた服装から名付けられました。
カフェラテ
カフェラテはエスプレッソ1〜2に対してフォームミルクとスチームミルクを8~9の割合で入れたものです。
ミルクの厚さは目安2mmがポイントで、カフェラテでラテアートを施したいときは、泡の層を薄くするとやりやすいです。
カフェラテの「ラテ」はイタリア語で、牛乳をさします。
つまり、カフェラテはコーヒー牛乳という意味になるようです。
泡が多いのがカプチーノ、少なめがカフェラテですね
カフェモカ
カフェモカは、エスプレッソに、ミルクとチョコレートしを加えたものです。
カプチーノやカフェラテはイタリアで誕生したのに対して、カフェモカはアメリカで誕生しました。
ちなみにカフェモカの「モカ」はコーヒー豆の種類である「モカコーヒー」から名づけられています。
甘くてほろ苦い味わいが特徴です。
ニュアンスとしては「モカ」=チョコレートとなりますね。
マキアート
マキアートは高圧抽出したエスプレッソ3に対して、フォームミルクを1の割合で入れたものです。
マキアートはイタリア語で「染みがついた」という意味で、エスプレッソの上にあるフォームミルクの跡がシ染みに見えるため、このような名前がつけられました。
スタバでもよくキャラメルマキアートと聞きますよね
カフェオレ・カフェラテ・カプチーノ・カフェモカの違いも知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【自宅でできる】フォームミルクの作り方・レシピ
カフェや喫茶店で出てくるふわふわな泡が漂った「カフェラテ」や「カプチーノ」が作れたら嬉しいですよね。
そこで簡単にできるフォームミルクの作り方を紹介します。
エスプレッソマシンを使う方法
「エスプレッソマシンを買っても、ノズルをどうやって使うのだろう?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
今回はそのノズルを活用します。
※ノズルとはスチールが出る先のこと。
エスプレッソマシンでフォームミルクを作る手順は、以下の通りです。
- 冷えたミルクを冷やしたピッチャーに入れる
- スチームノズルを少しだけ空ふかしして水蒸気を取り除く
- ピッチャーに入ったミルクの中にスチームノズルの先端を入れてスチームを全開にする
- 十分なフォームミルクができたらノズルをミルクの下に入れて、温度が65度になるまで待つ
- 65度になったらスチームを止めて、ノズルをピッチャーの底に軽く打つ
- ノズルを外して、再度空ぶかししてノズルに残ったミルクを出し切ります
以上で完成となります。
アレンジレシピ
SNSで人気のラテアートも簡単に自宅でできちゃいます。
そして、ここではエスプレッソマシンがないという方向けにハンドドリップでカフェラテをつくる方法をお教えします。
準備するものは以下の通りです。
- 牛乳200cc
- コーヒー粉30g
- お湯50cc
- ミルクフォーマー(100均一で購入できます)
- 牛乳を200ccレンジで温める
- コーヒー粉30gをお湯50ccでゆっくりと2~3回に分けてドリップ(濃いコーヒーを抽出します)
- 温めた牛乳をミルクフォーマーで泡立てる
- コーヒーに注いで完成です
完成したら、箸やスプーンなどでかき混ぜたり、絵を描くようになぞったりするとラテアート感覚が味わえます。
もっと濃いコーヒーを作りたい方はゆっくりと時間をかけて抽出するかコーヒー豆の量を増やしてください
フォームミルクを上手に作るコツ
ここでは、ふわふわのフォームミルクを作るための重要なポイントを紹介します。
ポイントを押さえないと、きめ細やかでなめらかなフォームミルクが作れないのでお気をつけください。
牛乳を温める際に温度が65度を越えないようにする
フォームミルクの温度は、65度が理想です。
65度を超えてしまうと、牛乳の風味が消えてしまい、逆に凝固し始めるので泡が荒くなってしまいます。
よく冷えた牛乳を使用する
よく冷えた牛乳を活用することで限度の65度に達するまで、スチーム(かき混ぜる)時間をより多く取ることができます。
合わせてピッチャーも冷やしておくと良いでしょう。
より攪拌(かくはん)させることでツヤがあり、きめ細やかな泡を作ることが可能になります。
フォームミルクに使う牛乳の選び方
牛乳にこだわると、より上質な泡を作ることが可能です。
ちなみに牛乳の種類は、成分調整乳、低脂肪乳、乳飲料があります。
その中でフォームミルクに最適な牛乳は「成分無調整乳」です。
そして、乳脂肪分3.5%~4%の牛乳が一番フォームミルクを作りやすいと言われています。
乳脂肪分は商品名もしくはパッケージ裏面に記載があります
また、殺菌方法にも注目すると良いです。
基本的には「低音殺菌」がおすすめですが、「超高温殺菌」にすると泡立ちが良くなります。
フォームミルクでコーヒーのバリエーションを増やそう!
いかがでしたでしょうか?
フォームミルク(フォームドミルク)について、スチームミルクとの違いも解説しました!
本記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- フォームミルクとスチームミルクの割合によってコーヒーの呼び方が変わる
- フォームミルクを使ったコーヒーは簡単に自宅で作ることができる
- フォームミルクを作る際は、成分無調整乳で65度が大事なポイント
おうちでもカフェ気分を味わえたり、これからカフェに行っても違いを理解してドリンクを頼むことができそうですよね。
ぜひドリップコーヒーだけではなく、フォームミルクを使ったバリエーションに富んだコーヒーも楽しんでみてください。
それでは素敵なフォームミルク生活を!