コーヒーを使ったお酒があるって本当?特にウイスキーとの相性がいいって聞いたけど実際どうなの?
ウイスキーとコーヒーってなにか関連性がありそう!
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
- コーヒーとウイスキーの共通点
- コーヒーとウイスキーのおすすめの組み合わせ
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
コーヒーとウイスキーの3つ共通点
コーヒーとウイスキーには多くの共通点が存在します。
今回はおもな共通点を3つ紹介していきます。
まとめると以下の通り。
- アクワイアード・テイスト
- 地域&種類の個性がある
- ブレンドの技術がある
1つ1つ解説していきます。
アクワイアード・テイスト
コーヒー豆とウイスキーの共通点として1番大きいのは、このアクワイヤード・テイスト(後天的味覚)な点です。
アクワイアード・テイスト(後天的味覚)とは
味覚には「経験値を重ねることで好きになる限界の地点」があります。
その地点より前までは「美味しい」 と感じないタイプのものがあるのです。
その例として、コーヒーやビールの「苦味」・チーズや酢の「酸味」・わさびの「辛味」・たばこの「煙たさ」等が挙げられます。
皆さんは最初からこの食べ物や飲み物を好んでいただいていましたか?
いいえ、答えはNOです。
アクワイアード・テイスト(後天的な味覚)とは、子供の時、「大人はどうしてこんなものを美味しいって言うの?」と思っていたのに、いつの間にか好きになってしまったという感覚です。
その点で、コーヒー豆とウイスキーは似ているのです。
僕も前まではコーヒーが飲めなかったけど今はほとんど毎日飲んでいるよ!
地域&種類の個性がある
コーヒー豆は様々な地域で栽培されており、その産地によって味が異なってきます。
ウイスキーも同様にスコットランドをはじめ、アイルランド、アメリカ、カナダ、インド、台湾、日本など多くの地域で造られていて、その味も多種多様です。
例を一応挙げておきます。
一覧表
コーヒー豆の生産地域&種類 | 味わい(個性) |
---|---|
コロンビア | 甘く柔らかい味わいで「トロピカルフルーツ」の様なフレーバー味 |
グアテマラ | ほどよい酸味と軽い苦みで飲みやすい味わい |
エチオピア | モカを代表する桃やマスカットのようなフレッシュなフルーツの香味 |
インドネシア | 重厚感のあるどっしりとした苦みが特徴的 |
このように生産国やその種類によって味わいが変わってくるのもウイスキーとコーヒーの似ている点でしょう。
ブレンドの技術がある
ブレンデッドウイスキーには個性の強い「モルトウイスキー」と穏やかな「グレーンウイスキー」を混ぜ合わせるブレンドという作業工程があります。
これは互いの長所を上手に引き出し、豊かな香りを放つウイスキーを仕上げるためにあり、常に安定した品質を保つこととしています。
コーヒー豆(コーヒー)も同様に、品種や品質の違う豆を混ぜ合わせる「ブレンド」という工程が存在します。
豆の個性を生かしながら、口当たりの良い、マイルドなコーヒーに仕上げたり、風味を高めたりするバランス調整代わりになっています。
これも一定の品質を提供するために行われています。
現在ではどちらも、ブレンドの技術は高くなってきおり、新たな味の開発に向けて着々と進んでいると言われています。
このブレンドの技術もコーヒー豆とウイスキーは似ていますね。
ウイスキー好きな人はコーヒーをブラックで飲む割合が70%
ある研究データですが、ウイスキー好きな方の7割はコーヒーをブラックで飲むという結果が出ています。
理由は諸説ありますが、やはり嗜好品である点があるでしょう。
※嗜好品とは栄養を取るためではなく、好きで、食べたり飲んだりするもののことです。例えば酒、タバコなどが挙げられます。
ウイスキーもお酒であるので嗜好品の1つとも言えるでしょう。
嗜好品は決して悪いものではなく、ある程度の範囲内で嗜好品を楽しむのが良いとされているね!
コーヒーとウイスキーの美味しい組み合わせ
では続いてコーヒーとウイスキーの組み合わせについて見ていきましょう。
ここで言う組み合わせは、コーヒーのウイスキー割りのようなものです。
コーヒーとウイスキーは多くの共通点があるだけでなく、味の相性が良いことでも知られています。
ウイスキーを飲んだ後にコーヒーを楽しむ方もいれば、たっぷりウイスキーをたのしんだ翌朝、酔い覚ましにコーヒーを飲む方もいます。
そこでおすすめの代表的な組み合わせを3つ紹介します。
- アイリッシュコーヒー
- カフェ・サンフランシスコ
- カフェ・コレット
1つ1つ解説していきます。
アイリッシュコーヒー
コーヒーとウイスキーの組み合わせといえばこのアイリッシュコーヒーが一番有名です。
酒質の軽いアイリッシュウイスキーと、やや深煎りのコーヒー豆を使ったコーヒーになります。
ホットコーヒーの暖かさとウイスキーのアルコールから得られるぬくもりで、体の内側からをじんわりと温めてくれるのがアイリッシュコーヒーの魅力。
ウイスキー芳醇な香りとコーヒーの苦味、砂糖・ホイップクリームのなめらかな口当たりが一体となって味わい豊かです。
ホットでもアイスでも美味しいのが特徴的。
簡単に作れる
アイリッシュコーヒーの作り方は非常にシンプル。
あらかじめ温めておいた容器に適量の砂糖を入れつつ、温かいコーヒーを7分目ほど注ぎます。
砂糖をしっかりと溶かしながら、ウイスキーを30mlほど注いで軽く混ぜます。
最後に生クリームを浮かせてあげれば完成です。
アイリッシュコーヒーについては「【カクテル】アイリッシュコーヒーとは?作り方や飲み方を徹底解説」の記事で詳しく解説しています。
カフェ・サンフランシスコ
この名前を聞いたことがある方はかなり通な方でしょう。
アイリッシュウイスキーとウイスキーリキュールを使ったアルコール度数が多少高いカクテルです。
このカクテルを作るのには、アイルッシュミストが必要不可欠です。
アイリッシュミストとは
アイリッシュミストとはアイリッシュウイスキーベースのリキュールのことです。
アイルランドのヒースやクローバーから集めた上質なハチミツを配合しており、ハニーの香りが特徴的です。
ストレートやロックは当然のことながら、ジンジャー割りなども味わい深いです。
リキュールとは
リキュールとは蒸留酒(スピリッツ)に砂糖やシロップ、着色料などを付け加えて調製した混成酒のことです。
コーヒーカクテルの魅力はホットとアイスで楽しめるところでしょう。
カフェ・サンフランシスコの作り方
温めたグラスに適量の砂糖を入れて、熱いコーヒーとアイリッシュウイスキー、上記で説明したアイリッシュミストを好みに応じて注げば完成です。
甘い口当たりの飲みやすいカクテルですが、リキュールを加えている分だけアルコール度数は高いので飲みすぎには注意が必要でしょう。
カフェ・コレット
カフェコレットはイタリア発祥のコーヒーカクテルです。
イタリア以外では「エスプレッソ・コレット」とも言われます。
エスプレッソコーヒーにウイスキーを注ぎ、ホイップクリームを浮かべたカクテルです。
ウイスキーの代わりにブランデーで作るなどのバリエーションも豊富。
どのカクテルもコーヒーの香りと苦味、そしてウイスキーのアルコールによってリラックスできること間違いなしです!
コーヒーに垂らすウイスキーによって名前が異なる
コーヒーに入れるウイスキーは上記の3つだけではありません。
コーヒーと相性が良い様々なウイスキーが使用されます。
そこで誕生したカクテルには「ゲーリックコーヒー」や「ケンタッキーコーヒー」など、垂らすウイスキーによって違う名前がつけられています。
ゲーリックコーヒー
ゲーリックコーヒーとはスコットランドが産地の「スコッチウイスキー」をコーヒーに垂らすことのよってできたカクテルです。
「スコッチウイスキー」は泥炭の風味が特徴的で、濃厚な生クリームのコクとコーヒーのアロマの後にスモーキーな余韻が残ります。
ウイスキーらしく、味や香りを強く味わいたい方にはおすすめ。
ケンタッキーコーヒー
ケンタッキーコーヒーには、みなさんにも馴染みのある「バーボン」が使用されます。
「バーボン」はトウモロコシを主原料として作られており、香ばしい甘い香りが特徴的。
バニラ、キャラメル、ハチミツなど甘い香りのある種類を選ぶことによって、生クリームやコーヒーとよく馴染むのでより一層味わい深くなります。
コーヒーとウイスキーは非常に似ている!
いかがでしたでしょうか?
「コーヒーとウイスキーは合う?意外な3つの共通点と美味しい組み合わせ」というテーマでお伝えしました。
コーヒーとウイスキーの意外な関係に気付いていただけたでしょうか?
これだけマッチしているからこそ、ウイスキーとコーヒーのブラックが好きな方が多いのです。
またコーヒーは、ウイスキーのコーヒー割りとしても活躍するので、その量は好みに合わせて楽しみましょう。
ウイスキーを多くしてもいいですし、コーヒーを多めにしてコーヒーを堪能する飲み方もアリです。
是非今回紹介したおすすめの組み合わせ方で、ウイスキーとコーヒーの魅力に触れてみてはいかがでしょうか?