コーヒーによくできる泡って一体何?美味しい証拠なのかな?それともまずいということ?
コーヒーの泡が美味しい証拠ならその作り方も知りたい!
コーヒーの泡はドリップやエスプレッソ抽出した際のよく出るかと思います。今回はその謎に迫りつつ、美味しいコーヒーの作り方を紹介。
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
- ハンドドリップ編:コーヒーにできる泡の正体と淹れる際のポイント
- エスプレッソ編:コーヒーにできる泡の正体と淹れる際のポイント
- より簡単な泡コーヒーの作り方
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
続きはこちら
コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
【ハンドドリップ編】コーヒーにできる泡の正体
結論、ハンドドリップした淹れたてのコーヒーに浮かぶ泡の正体は炭酸ガスになります。
炭酸ガスは焙煎後のコーヒー豆から発生するからです。
泡とは液体や固体の中に気体を含んで丸くなったものになります。
つまり、コーヒーの泡は、コーヒーという液体の中に炭酸ガスが含まれて丸くなったものが表面に浮かんでいるということです。
炭酸ガスとは二酸化炭素のことで、炭素の酸化物になります。
酸化という言葉をよく聞きますよね。
鉄が錆びるのは酸化によるものです。
酸化は、何かの物質と酸素がドッキングして変化する反応のことを言います。
この変化は主に電子を失うことを指すのです。
そして、炭素はほとんどの物質に含まれている元素で、不完全燃焼で単体になります。
炭素が酸化して二酸化炭素を作り出す
つまり、コーヒー豆にある炭素が、焙煎する際の熱によって単体となり、それが酸素と触れることによって酸化して二酸化炭素を作り出し、ガスとして放出されているということです。
時間が経てば経つほど、酸化がすすみ、コーヒー豆の炭素がどんどんなくなっていき、二酸化炭素が生成されなくなると、泡は出ないということになります。
泡が少ないコーヒーというのは、酸化が進んで炭素が少なくなっているということですね。
コーヒーの泡は鮮度のバロメーターと言われているのは、このようなメカニズムがあるからです。
だからコーヒーに泡があると美味しくなります。
コーヒーの泡とは、焙煎によって分離された炭素が酸素に触れて化学反応を起こして酸化物として生み出された二酸化炭素が、コーヒーの液体の中で丸くなっているものです。
なるほど!
【エスプレッソ編】コーヒーにできる泡の正体
エスプレッソの表面に浮かんでいる細かい泡は「クレマ」です。
エスプレッソは高い圧力をかけて抽出するので、細かい泡ができます。
クレマは、二酸化炭素のガスです。
コーヒーの油分やタンパク質からできていて、甘みがあります。
クレマがあると、コーヒーの自然な甘みを感じます。
クレマの質と量は、コーヒー豆の鮮度やマシンの種類、そして、エスプレッソを淹れる人の技術によって変わります。
つまり、クレマは、コーヒーの美味しさの指標ということです。
クレマはエスプレッソの命。
コーヒーの泡を発生させるハンドドリップのポイント
結論、鮮度の良いコーヒー豆でコーヒーを淹れることです。
コーヒーの泡は鮮度によって発生するかしないかが決まります。
コーヒーの泡の正体は炭酸ガス。つまり二酸化炭素です。
二酸化炭素は酸化物なので、酸化が進めば進むほど発生しなくなります。
コーヒー豆が酸素にさらされている時間が長ければ長いほど泡が出なくなるということです。
泡をしっかり作りたい方は、焙煎したての豆を使ってコーヒーを淹れると、しっかり泡を作ることができます。
ということは、コーヒー豆の保存も重要なポイントになりますね。
できる限り酸化しないように保存することです。
鮮度が保たれたコーヒー豆で炭酸ガスが発生する美味しいコーヒーを淹れましょう。
鮮度が高いコーヒーは「【保存版】飲みやすいおすすめコーヒー9選!苦手で飲めない方でも安心」の記事を参考にしてください。
コーヒーの泡を発生させるエスプレッソ抽出のポイント
コーヒーの泡を発生させるエスプレッソ抽出のポイントは、以下の通りです。
- 新鮮なコーヒー豆を使う。
- コーヒー豆をベストな状態に挽く。
- タンピングを上手くやる。
- コーヒー豆の量が丁度いい。
- マシンの圧力がベスト。
- 抽出温度が最適な温度である。
エスプレッソの抽出には知識と技術と経験が欠かせません。
だから、プロのバリスタが存在するのです。
上質なコーヒーの泡は、バリスタの腕の現れであると言えます。
エスプレッソマシンの特徴
エスプレッソマシンは抽出方法と豆の使用方法によって分類されています。
エスプレッソはプロの技術がよくわかるね。
抽出方法で分類されているエスプレッソマシン種類
- 蒸気式
- ポンプ式
- レバーピストン式
- 全自動式
- モバイル式
コーヒー豆の使用方法による分類
- 手動式
- ポッド式
- ネスプレッソ式
エスプレッソマシンの使い方
マシンの種類によって使い方は異なりますが、主な使い方はこちらです。
- コーヒー豆を挽く。
- フィルターをはめたホルダーにコーヒー豆を淹れる。
- タンパーでプレスする。
- フィルターをマシンにセットする。
- カップを置く。
- 抽出ボタンを押す。
注目すべき点
- 全自動式だと全ての工程を自動で行える。
- 家庭用と業務用とでは大きな違いがある。
- マシンの手入れをしっかりする。
- 専用アクセサリーがあるとより美味しく抽出できる。
- エスプレッソ専用グラインダーは必須。
マシンは様々なメーカーから色んな種類が販売されています。
用途や使用頻度に合わせて選ぶことがポイントなのと、技術に自信がない方は、全自動がおすすめですし、技術と経験を積み上げていきたい方は、逆に全自動ではない方がいいです。
置き場に合わせて大きさを選ぶことも必要になります。
給水や排水もマシンによって変わるので、購入を検討されている方は、いろんなポイントをしっかり考慮して選ぶことが重要です。
エスプレッソマシンは種類が沢山あり、使い方、特徴もマシンの種類の数だけあるということになります。
より詳しいエスプレッソのことは「エスプレッソとは?おすすめのマシンから美味しい飲み方まで紹介」の記事をチェック!
より簡単な泡コーヒーの作り方
神泡サーバーを使って泡コーヒーを作ってみましょう。
泡コーヒーはビールと同じ原理で作れます。
日本で大手のコーヒーメーカーである「キーコーヒー」が泡コーヒー用のサーバーを開発しました。
海外でも人気の泡コーヒー。
ドラフトコーヒーなどと呼ばれ、見た目もビールのようです。
お店で提供される泡コーヒーは、ビールサーバーの仕組みを利用して作られた専用のディスペンサーで簡単に作れます。
ビールサーバーの仕組み
ビールサーバーの仕組みは、炭酸ガスの圧力でビールを保存し、押し出しているのです。
キーコーヒーのディスペンサーもこの仕組みを利用しています。
つまり、ビールの泡を作る原理を用いることができたら、泡コーヒーができるということです。
そこで、缶ビールでビールの泡を作る方法をコーヒーに置き換えて、泡コーヒーの作り方を考案しました。
おうちで作る泡コーヒー
おうちで作る泡コーヒーとして用意するものは以下の通り。
- 缶コーヒー(お好みのもの)
- 炭酸飲料(お好みのもの)
- 神泡サーバー
具体的な作り方
- 缶コーヒーをグラスに半分注ぐ。
- 残った缶コーヒーの中に炭酸飲料を注ぐ。
- 神泡サーバーを使って泡を作りながらグラスに注ぐ。
神泡サーバーとは、缶ビールの側面に装着して、超音波振動を与え、きめ細やかな泡を作る機器です。
これを、缶ビールに見立てた缶コーヒーに装着して泡コーヒーを作ります。
超音波の振動を飲み物に伝えるには缶がベストなので、缶コーヒーを使います。
ただし、泡は炭酸ガスなので、コーヒーに炭酸ガスが入っていなければなりません。
缶コーヒーに炭酸飲料を加える
そこで、缶コーヒーに炭酸飲料を加えるというわけです。
そうすることにより、ビールと同じ炭酸飲料になります。
そこに神泡サーバーを装着して超音波振動を与え、クリーミーな泡を作るという仕組みです。
普段、缶ビールをよく飲まれる方は、神泡サーバーを購入してみて、コーヒーでも試してみてはいかがでしょうか。
これは面白そう!
泡立て器を使ってコーヒーを泡立てる方法もある
コーヒーを泡だて器で泡立てて泡コーヒーを作る方法もあります。
流行りのダルゴナコーヒーですね。
コーヒーと砂糖をボウルに入れて、泡だて器で混ぜるだけになります。
電動の泡だて器を使用するとより楽に作れます。
甘いコーヒーがお好きで、デザート感覚で泡コーヒーを楽しみたい方におすすめです。
ダルゴナコーヒーに関しては「ダルゴナコーヒーとは?簡単な作り方からアレンジレシピまで完全解説」の記事をチェック!
コーヒーの泡は美味しく飲むためには必要不可欠!
いかがでしたでしょうか?
コーヒーにできる泡の正体について解説しつつ、人気の泡コーヒーの作り方も紹介しました!
今回の記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- ハンドドリップした淹れたてのコーヒーに浮かぶ泡の正体は炭酸ガス
- エスプレッソの表面に浮かんでいる細かい泡は「クレマ」
- どちらの泡は美味しい証拠
コーヒーの泡は美味しく飲むためには必要不可欠なので、是非今回紹介したポイントをおさえながら淹れてみましょう!