コーヒーを飲んで頭が痛くなったことがある…
頭痛が起きた時どうすればいいのかな
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
- 頭痛の原因はコーヒーに含まれているカフェイン
- カフェインの1日摂取量の上限はコーヒー2~3杯なのでそれを超えないように飲む
- 頭痛が起きた時は水を飲んだり頭を冷やしたりすると効果的
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒーを飲むと頭痛が起きる?
コーヒーを飲んだ後に頭痛が起きたという経験がある人は多いかと思います。
せっかく眠気を覚まして集中力を高めるためにコーヒーを飲んだのに、頭痛に悩まされるとかえって作業が捗らなくなってしまいます。
最悪の場合、作業を止めて休養を取らなければいけなくなるかもしれません。
コーヒーを飲むことでどうして頭痛が起きるのか、そのメカニズムが気になりますよね。
そこでコーヒーを飲むと頭痛が起きる原因や頭痛を防ぐ方法、対処法などについて更に掘り下げていきます。
コーヒーで頭痛が起きると言われている原因
頭痛が起きるとそちらに気を取られてしまい、集中力が落ちてしまいます。
どうしてこのようなことが起きてしまうのでしょうか。
頭痛の原因はコーヒーそのものにあるのか気になって調べたところ、実はコーヒーに含まれているとある成分が原因だったのです。
カフェインが原因
頭痛の原因はコーヒーそのものではなく、コーヒーに含まれているカフェインという成分の働きによるものだということが分かりました。
カフェインは適量摂取すれば覚醒作用によって眠気を覚まし、集中力を上げる効果が期待できます。
しかし、過剰摂取することで血管を収縮させ血流を滞らせてしまうことがあります。
そして血中カフェイン濃度が下がると収縮していた血管が拡張し、滞留した血液が元通りになろうと再び流れ出します。
これが頭痛が発生する原因です。
少量のカフェイン摂取はほとんどのカナダ人にとって懸念はないが、過剰摂取は不眠、頭痛、イライラ感や緊張感を引き起こす。
食品安全委員会
というカナダ保健省による報告もあります。
頭や首周りの筋肉が緊張することで頭痛が起きることがある
頭痛には頭や首周りの筋肉が緊張(収縮)することで起きる緊張型頭痛というものが存在します。
カフェインを摂取すると筋肉が収縮するため、この緊張型頭痛を引き起こしたり悪化させたりする可能性が高いと考えられます。
日頃からよくコーヒーを飲む人ほど、常に血管や筋肉が収縮した状態になっているため体内からカフェインが抜けるたびに頭痛が起きてしまうという訳です。
コーヒーで頭痛が治るという意見もある
コーヒーで頭痛が起きるという人とは対照的に、コーヒーを飲むと頭痛が和らぐという人もいます。
頭痛には上で述べた緊張型頭痛の他に偏頭痛という種類があり、これは血管が拡張して周囲の筋肉が圧迫されることで頭痛が発生するというものです。
つまり、カフェインを利用して筋肉を圧迫していた血管を収縮させ、元の状態に戻すため頭痛が治まるということです。
もちろんコーヒーを飲んだ人全員に頭痛が起きる訳ではなく、偏頭痛持ちの人はコーヒーを飲めば必ず症状が緩和するということではありません。
人によって頭痛を引き起こす様々な原因があるので、安易にコーヒーを飲めば頭痛が改善されるのではないことにご注意ください。
自己判断してしまうのは少し危険かもしれないね。
コーヒーで頭痛が起きないようにするためには?
コーヒーによる頭痛は、カフェインの過剰摂取によって起こります。
・健康な成人は最大400 mg/日(コーヒーをマグカップ(237 ml入り)で約3杯)までとする。
・カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300 mg/日(マグカップで約2杯)までとする。
厚生労働省
カフェインの1日摂取量の上限は400mgと言われていて、およそコーヒーカップ3杯分に当たります。
カフェインを摂り過ぎないためにも、コーヒーを飲む量は1日2~3杯に留めておきましょう。
妊娠中・授乳中の女性はよりカフェイン摂取量の上限が低く、1日2杯が目安です。
頭痛に悩まされないためには週に1~2日はコーヒーを飲まない日を設けるか、カフェインレスコーヒーを利用するなど対策をとることをおすすめします。
コーヒーをついつい飲み過ぎてしまう方は「【最新】コーヒーの飲み過ぎは危険?その症状と具体的な対処方法を紹介」の記事をチェック!
コーヒーで頭痛が起きた時の対処法
どんなに気をつけてコーヒーを飲んでいても、その時の体調など他の条件によって頭が痛くなってしまうことが十分に考えられます。
そこで頭痛が起きてしまった時の対処法を紹介します。
まとめると以下の通りです。
コーヒーで頭痛が起きた時の対処法
- 水を飲む
- 頭を冷やす
- 市販薬を飲む
- 病院に行く
順番に解説していきます。
水を飲む
カフェインが原因で頭痛が起きるため、まず体内からカフェインを排出することが重要です。
そのため水をしっかり飲んで血中のカフェイン濃度を薄めましょう。
また、カフェインには利尿作用があるため、尿と一緒にカフェインも排出されていきます。
効率よくカフェイン濃度を下げつつ脱水を防ぐためにも、意識して水を飲むことをおすすめします。
頭を冷やす
カフェインが体内から抜ける時に起きる頭痛は、血管が拡張することによって起こります。
そのため、血管を収縮させれば頭痛が和らぐことが期待できます。
頭を氷水や熱さまシートなどで冷やして血管を収縮させると痛みが抑えられる可能性が高いので、試してみてください。
市販薬を飲む
どうしても頭痛が我慢できない場合は、思い切って市販薬に頼るという手もあります。
ただし市販薬の中にはカフェインが含まれているものもあるため、注意が必要です。
カフェインが原因で頭痛が起きているので、さらにカフェインを摂取することで頭痛が治らないどころか悪化してしまう可能性が高いです。
市販薬を飲む際には成分表をよく読み、カフェインを含まないものを服用しましょう。
病院に行く
あまりに痛みが強く行動に支障が出てしまった時は、無理せず早めに病院を受診してください。
その時コーヒーを飲んだことで頭痛が起きていることもきちんと説明する必要があります。
適切な鎮痛剤を処方してもらえたり、場合によっては胃を洗浄して強制的にカフェインを体外へ排出したりしてくれます。
我慢し過ぎないように気をつけてね。
コーヒーで頭痛以外に起きる症状は?
コーヒーで頭痛が起きる原因や対処法について紹介してきましたが、他にも様々な体調不良を引き起こす可能性があります。
主に以下のような症状があげられます。
コーヒーによって起こる頭痛以外の症状
- 吐き気
- めまい
- 腹痛
順番に解説していきます。
吐き気
コーヒーに含まれているクロロゲン酸には、胃酸の分泌を活発にする働きがあります。
そのため、空腹時にコーヒーを飲むと胃酸過多の状態になり、胃酸の逆流や胃が荒れることで吐き気を催してしまいます。
食事前にコーヒーを飲まない、ブラックではなくミルクを入れて飲むことをおすすめします。
吐き気を感じた場合はしばらく食事を摂ることを控え、水または白湯を飲んだり深呼吸したりして気分をを落ち着かせてください。
吐き気に関しては「【決定版】コーヒーを飲むと吐き気・気持ち悪くなる原因と対処方法とは?」の記事で詳しく解説しています。
めまい
カフェインが持つ作用の1つとしてあげられるのが興奮作用です。
この興奮作用によって交感神経が刺激され、動悸が激しくなってくらくらするという症状が出ることがあります。
また、カフェインに対する感受性には個人差があるので、人によってはカフェインの刺激を強く受けてしまうことも。
日頃からカフェインを摂取し過ぎないように気をつけましょう。
腹痛
コーヒーに含まれているタンニンには美肌効果や抗酸化作用があり、健康に欠かせない栄養素です。
ですが、過剰摂取によって腸粘膜を刺激してしまいます。
また、カフェインを摂り過ぎると交感神経が優位になり、胃腸の活動がうまくいかなくなってしまうことがあります。
下痢の原因になる可能性があるので、普段からお腹の調子を崩しやすいという人は注意してください。
とにかく1日のカフェイン摂取量を守ることが大切だよ!
頭痛が起きる原因を理解して楽しいコーヒータイムを過ごそう!
いかがでしたでしょうか?
コーヒーを飲むと頭痛が起きる原因とその対処法について徹底解説しました。
本記事の内容で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- コーヒーを飲んだ後に頭痛を感じる方は多い
- 頭痛の主な原因はカフェイン
- カフェインは摂り過ぎないようにすることが重要
- あまりに痛みが強い時は、無理せず早めに病院を受診しよう
是非頭痛が起きる原因を理解して、楽しいコーヒータイムを過ごしましょう!