手網焙煎って何だろう?やり方は?
手網焙煎のメリットデメリットが知りたい!
こういった疑問や要望にお答えします。
- 手網焙煎とは、銀杏を煎る用の手網を使った焙煎方法のこと
- 焙煎の手順が簡単・自分好みの味にできるなどのメリットがある
- 火加減が難しい・目が離せないなどのデメリットがある
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
では早速見てみましょう。
手網焙煎(てあみばいせん)とは?
コーヒーを飲むときには、豆や粉を使いますよね。
これらはすでに焙煎された豆や粉です。
ですが、コーヒーにハマり始めると、自分でもコーヒー豆を作ってみたいと思うようになる方もいます。
そのようなときに、自分で簡単にできる焙煎が手網焙煎です。
とは言っても、専用の大きな機械を自宅に入れるということは無理ですよね。
なので、銀杏を煎る用の手網を使います。
味は手網焙煎なので、その日の気分で味が変わったり、自分で生豆を買って好きな味に焙煎できたりと焙煎機とはまた違った味を楽しむことができますよ。
味が変わる変化も楽しめる
焙煎したてを飲めることや日にちが経つにつれて、味が変わる変化も楽しめることは手網焙煎の醍醐味です。
ただ美味しく飲める賞味期限は短めで、自分でするので思ったよりも美味しくできないときや分調節が難しかったり、黒焦げになってしまったりすることもあるので注意が必要なこともあります。
手網焙煎のメリット・デメリット
一般的に手網焙煎という方法はあまり知られていません。
ですが、コーヒーにハマりはじめている方は、やり方を調べたり実際に自分でされたりする方もいるくらい知られています。
やり方も比較的に簡単です。
またこの手網焙煎には、メリットデメリットがあります。
メリット
メリットは、自分の好みの自分だけのコーヒーを作ることができるのが一番のメリットです。
焙煎する時間も最初は難しいかもしれませんが、慣れてくると手順は簡単。
生豆自体も安く、種類も豊富です。
焙煎機を使用しないので、機械のメンテナンスをする必要がありません。
デメリット
デメリットは、豆に火力がダイレクトにあたるので、加減調節が難しいことがまず挙げられます。
その他、焙煎中は手に持って振り続けなくてはいけませんし、音や豆の色の変化などに注意しなくてはいけないので目が離せません。
また、1度に作れる量が決まっているので大量には作れません。
よくコーヒーを飲まれる方は、頻回に作る必要があります。
手網焙煎は慣れるまで大変だね
手網焙煎に必要な材料
手網焙煎には必要な道具があります。
まとめると以下のとおりです。
- 銀杏を煎る用の手網
- コーヒーの生豆
- うちわなど扇ぐもの
- 軍手
- ザル
どれも手に入れやすい道具になります。
手網は大きさに種類があるのでどれを選んだらいいのか悩むかもしれませんが、生豆を全面均等に熱を加える必要があるので、大きすぎても小さすぎてもいけません。
例えば、1回に100g焙煎しようとするのであれば、直径20cmはあった方がいいです。
この他必要な道具以外にも、スケールがあると豆の量を正確に測ることができたり、タイマーがあると焙煎時間を確認しながらできたり、暗い色のピッキング用の板があるとピッキングしやすいなどあると便利な道具もあります。
初めてやる方や慣れていない方は、特に揃えておいてもいいかもしれませんね。
おすすめは以下の「マルカ 日本製 銀杏煎 豆煎器 001057」です。迷ったらとりあえずこちらを購入しておきましょう。
安くてコスパ抜群です
そして、コーヒーの生豆ですが、種類がありすぎて選べないということがあるかもしれません。
そのようなときには、まずはお好みの豆やお好みがまだないという場合には名前で気に入った豆でもいいですよ。
これだと思う生豆から試してみましょう。
おすすめの生豆は「【厳選】コーヒーの生豆とは?保存・焙煎方法からおすすめの豆まで紹介」の記事をチェック!
手網焙煎のやり方・手順
手網焙煎のやり方・手順は以下の通りです。
- 手網に生豆を入れて、火加減を中火の強火にして準備します。
- ※手網の中に入れる量は、軽く左右に振ったときに、全ての豆が回転して舞うくらいの量にしましょう。
- 生豆の水抜きをするために、火から10㎝くらい離したところで速すぎず遅すぎない同じペースで振ります。
- 豆の色が白っぽくなったら火に近づけ火を強火にします。
- 1ハゼ(パチパチ)と2ハゼ(ピチピチ)を確認します。(自分の好みの煎りで止めます。)
- ザルに入れて冷まします。
- 余裕があれば焙煎後にムラがないかを確認して完了です。
美味しく飲むのであれば、焙煎後2~5日後がベストです。
フライパンでの焙煎のやり方を知りたい方はこちらの「【基本】コーヒー豆の焙煎をフライパンで行う方法!自宅のIHでもできる」記事をチェック!
手網焙煎で焦げてしまう場合の対処方法
手網焙煎をしていると「焦げてしまった」ということがあります。
失敗すると、まずいとか酸っぱすぎるなどと思ったような味が出ないこともあるでしょう。
それは焦げてしまっているからかもしれません。
生豆はしっかりとコツをおさえておかないと、焦げやすいので失敗しやすくなってしまいます。
そこで次のような注意するポイントがあります。
- いきなり火に近づけない
- 時間ではなく音と豆の色が変わるのに注意する
いきなり火に近づけない
生豆には水分が残ったままになっています。
そのままいきなり火に近づけると、表面だけが焦げて中身は生焼けという状態になってしまうので、最初は火から離して蒸します。
いきなり火に近づけないようにしましょう。
この蒸らす時間は10分くらい。
時間ではなく音と豆の色が変わるのに注意する
その後は音や豆の色の変化を観察し注意しながら焙煎します。
音は、2~3分後くらいに1回目パチパチと聞こえます。
2回目ピチピチと聞こえます。
この音を「ハゼ」と言い、熱反応が正常に起きていて豆に含まれる炭酸ガスが放出しているということです。
コーヒー豆の色は、好みなので自分の好きな色で煎りを止めるといいですよ。
順番としては上から順番の色に変化します。
これ以上してしまうと、焦げてしまいます。
音での判断の仕方としては以下の通りです。
- 1回目のハゼ前に焼き上げるとシナモンロースト
- 1回目のハゼ後すぐは、ミディアムロースト
- 1回目と2回目の中間で、ハイロースト
- 2回目のハゼ後でシティロースト
- ピーク時でフルシティロースト
- ハゼ後半でフレンチロースト
- 2ハゼ後半でイタリアンロースト
音と変化に気がつかなくては、失敗してしまう原因になりますよ。
時間は関係ないとは言え、豆の種類によっても水分量が違うので時間は変わってしまいますが、どの豆も手網焙煎をする時間は30分以内です。
自宅で手網焙煎をやってみよう!
いかかでしたでしょうか?
手網焙煎には、次のようなメリットとデメリットがあります。
- 自分の好みの自分だけのコーヒーを作ることができる
- 焙煎する手順は簡単
- 生豆自体は安く、種類も豊富
- 焙煎機を使用しないので、機械のメンテナンスをする必要がない
- 加減調節が難しい
- 焙煎中は手に持って振り続けなくてはいけない
- 音や豆の色の変化などに注意しなくてはいけないので目が離せない
- 1度に作れる量が決まっている
このようにメリットもデメリットもありますが、手順も簡単ですしそこまで多くの道具も必要ありません。
焙煎もしたい・自分だけのコーヒーの美味しさを追求したいという方には手網焙煎はおすすめです。
自分で焙煎する用に手網焙煎用のコーヒー豆を販売してるお店・ワークショップなどもあります。
コーヒー好きならぜひ、自分好みの焙煎でコーヒーを楽しんでくださいね。
焙煎についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの「コーヒー豆の焙煎とは?自宅での焙煎方法からおすすめの焙煎機まで」記事をチェック!