モカハラーって何?
モカハラーの美味しい淹れ方は?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
世界で最も古いコーヒー豆とも言われるモカ。
モカは、収穫地によってさまざまな銘柄がありますが、そのうちの1つがモカハラーです。
本記事では、モカハラーの特徴や味わい、さらには美味しい淹れ方を紹介!
モカ好きな人はぜひ参考にしてください。
- モカハラーはエチオピア・ハラー地区の高級豆
- ボールドグレイン、ロングベリー、ショートベリーの3種類がある
- 深いコクとなめらかな酸味が特徴
- モカには「モカシダモ」「モカアビシニア」「モカイルガチェフェ」「モカハラー」「モカマタリ」などがある
- まずはハンドドリップで抽出しブラックで味わうのがおすすめ
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは、早速見ていきましょう!
モカハラーとは?特徴を解説
モカハラーとは、エチオピア産のコーヒーの中でも、ハラー地区の自然の恩恵を受けて育った高級豆が「モカハラー」です。
「モカの貴婦人」とも呼ばれ、独特のやわらかな酸味とコクが味わえます。
モカは、モカシダモ、モカマタリなどいろいろな銘柄がありますが、中でも、エチオピア東部のハラール地区で栽培され、高級豆として扱われているのが「モカハラー」です。
モカとは?
コーヒーにはたくさんの種類がありますが、「モカ」は世界中の人に愛されている人気のコーヒーです。
モカフレーバーと呼ばれる独特な甘い香りとフルーティな酸味、マイルドな口あたりは、実に魅力的で、多くの人を魅了しています。
では、そもそも「モカ」とは何でしょうか?
実は、モカとは、イエメンにある小さな港町の名前です。
17世紀頃、このモカ港からは、イエメン産・エチオピア産のコーヒー豆が輸出されており、そのことから、両国のコーヒー豆が「モカコーヒー」と呼ばれるようになりました。
栽培・生産されている地域
モカハラーが栽培されているエチオピア東部ハラールの山岳地帯は、コーヒー栽培に非常に適した地域で、次のような特徴があります。
- 標高がとても高く1800~2000mある
- 昼夜の寒暖差が激しい
- 日当たりが良い
- 栄養豊富な火山性の土壌
このような好条件により出来上がる完熟豆は、ほとんどが手摘みにより丁寧に収穫され、充分な天日乾燥によって、より甘味の引き立つコーヒーに仕上げられています。
3つの分類
モカハラーは、アラビカ種の中でもティピカという品種にあたります。
スクリーンサイズ(豆の大きさ)によって等級が分けられており、次の3つに分類されています。
- ボールドグレイン
- ロングベリー
- ショートベリー
もっとも一般的な品質規格にあたるのがロングベリーで、その名の通り縦長の形状をしています。
また、最高等級にあたるボールドグレインは、2度の選別により大粒豆だけが選び抜かれており、高品質で数量も限定されるため、とても希少性が高いモカハラーです。
モカハラーの味わい
モカは、独特な甘い香りと、フルーティで爽やかな風味が人気のコーヒーです。
そのモカの特徴に加えて、個性的な魅力も持ち合わせた「モカハラー」の味わいの特徴をまとめてみましょう。
- 深いコクとなめらかな酸味
- ワインのようなフルーティなフレーバー
- カカオのような風味
上品で芳醇な風味とコクを楽しめるモカとして、酸味が苦手な人にもおすすめできるのがモカハラーの魅力です。
モカハラー以外にもある!モカの種類と特徴
イエメン産とエチオピア産のモカは、原種が同じなので、味わいや風味は似ていますが、コーヒー豆の形状が異なります。
- イエメン産:小粒で楕円形
- エチオピア産:縦長の形
また、収穫される地域の名前がそのままコーヒーの呼び名となっており、主に次のような銘柄があります。
- エチオピア産
- モカシダモ
- モカアビシニア
- モカイルガチェフェ
- モカハラー
- イエメン産
- モカマタリ
それぞれのコーヒー豆の特徴を、1つずつ詳しく見ていきましょう。
モカシダモ
エチオピア産の代表的な銘柄モカシダモは、標高2,000m以上の高地で栽培されています。
なめらかな酸味と芳醇な甘い香りが味わえ、深煎りにも適したコーヒー豆です。
フレンチローストでも、モカ特有の甘い香りを損なうことなく、苦味とコクを合わせ持った、贅沢な味わいを堪能できるため、アイスコーヒーで楽しむのもおすすめの銘柄です。
モカアビシニア
ハーブを思わせるような華やかな香りとフルーティな明るい酸味が特徴で、後に残る甘い余韻が魅力的なコーヒーです。
エチオピア産のコーヒー豆の中では、他の豆よりも甘味が目立ち、マイルドに味わえます。
モカイルガチェフェ
エチオピア・シダモ地区にあるイルガチェフェ村で作られており、フルーティな酸味と甘味を持った爽やかな風味のコーヒーです。
ナチュラル製法が一般的なモカですが、イルガチェフェはウォッシュド製法で精製されることが多く、透明感のある口あたりが味わえます。
その味わいと品質の良さから、世界的にも知名度が高く人気のある銘柄です。
モカマタリ
イエメンを代表するコーヒーとして有名なのが、モカマタリ。
熟したブドウを思わせるような独特なモカフレーバーと、すっきりとしたさわやかな酸味が味わえるのが特徴です。
苦味は控えめで、酸味のあとに感じられるほのかな甘味とコクが魅力的なコーヒーです。
モカマタリの中でも最高グレードとされている豆は「アールマッカ」と呼ばれ、大粒で芳醇な味わいが感じられます。
モカハラーの美味しい淹れ方
コーヒーは、焙煎度合いや豆の挽き具合、抽出方法などを変えることで、味わいの変化を楽しめます。
どのような条件にすれば、自分好みの味わいに近づけられるのか、を知っておくことで、今まで以上に「コーヒーとの時間」を楽しむことができます。
この項目では、モカハラーの魅力をより楽しむために、美味しい淹れ方を紹介していきましょう。
おすすめの焙煎度合い・挽き方
モカハラーの特徴を楽しみつつ、自分好みの味わいにするために、次のようなことを参考にしてみてください。
- 酸味を楽しみたい場合
- 浅煎り
- 粗挽き
- やや低温のお湯を手早く注ぐ
- 苦味やコクを楽しみたい場合
- 深煎り
- 細挽き
- やや高温のお湯をじっくり注ぐ
モカの特徴である「酸味」を楽しみたい時には、浅煎り焙煎で粗めに挽いた豆で、85~90℃程度のお湯を使って手早く淹れることで、爽やかな風味が味わえます。
また、モカハラーの魅力である「コク」をより堪能したい場合は、深煎り焙煎で細めに挽いた豆で、90~95℃程度のお湯をじっくり注いで淹れるとよいでしょう。
ただ、浅煎り、深煎りといっても、焙煎度合いは数段階に分けられていますし、挽き具合も同じように、粗挽きから中粗挽き、中挽きなど、さまざまな段階があります。
白黒はっきりと決められるものではないので、上記を目安に、いろいろな条件の組み合わせを試して、自分好みの味わいを見つけてみてください。
ハンドドリップがおすすめ
モカハラーの魅力であるフルーティな酸味や芳醇なモカフレーバーを楽しむなら、ハンドドリップでの抽出がおすすめです。
まずは、ハンドドリップで、モカの特徴である酸味を味わってみましょう。
ハンドドリップは、淹れ方によっていろいろな味わいに調節できるため、前述のように焙煎度合いや豆の挽き具合を変えることで、より酸味を際立たせたり、コクや苦味を引き出したりできます。
ぜひ自分好みの加減を見つけて、モカハラーの芳醇な味わいを楽しんでみてください。
まずはブラックで
モカハラーの魅力的な味わいを堪能するには、まずはブラックで飲むのがおすすめです。
ハンドドリップをはじめ、コーヒープレスやネルドリップなど抽出方法を変えて試してみるのも、また違ったモカハラーの味わいを発見できるでしょう。
濃いめに淹れたモカハラーに、ミルクを合わせるのもおすすめです。
まろやかさが加わり、よりコクのある味わいが楽しめます。
また、モカハラーはカカオのような風味もあるため、チョコレートシロップをトッピングして、カフェモカ風アレンジも美味しく味わえます。
モカハラーを淹れてその魅力を感じてみよう!
いかがでしたか?
エチオピア産の高級豆、モカハラーの魅力や特徴、おすすめの淹れ方などをお伝えしました。
本記事の要点をまとめると次のとおりです。
- エチオピア・ハラー地区で栽培される「モカハラー」は高級豆として扱われている
- ボールドグレイン、ロングベリー、ショートベリーの3種類がある
- 滑らかな酸味と深いコクが魅力
- モカには「モカシダモ」「モカアビシニア」「モカイルガチェフェ」「モカハラー」「モカマタリ」などがある
- まずはハンドドリップで抽出しブラックで味わうのがおすすめ
モカハラーは、なめらかな酸味と深いコクが感じられる上質なコーヒーです。
酸味が苦手な人でも楽しめる味わいなので、モカ初心者の人でも美味しく飲めるおすすめの銘柄です。
ぜひ本記事を参考に、モカハラーを淹れて、その魅力的な味わいを堪能してみてください!