スパイスとコーヒーは合うの?
スパイスを加えた世界のコーヒーとは?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
世界にはスパイスとコーヒーを合わせて飲むことが、一般的な国もあるのはご存知ですか?
例えば、日本ではあまり馴染みのない、コーヒーとジンジャーの組み合わせも。
この記事では世界の国々にあるスパイスとコーヒーの組み合わせレシピや、効能を紹介します。
- 世界にはスパイスとコーヒーを合わせて楽しむドリンクが複数種類ある
- スパイスをコーヒーと合わせて取り入れることでスパイスの効能を期待できる
- スパイスを粉砕する時は「香り移り」に注意
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速みていきましょう。
スパイスコーヒーとは?
日本でのコーヒーの飲み方は、ブラックで飲むか、ミルクや砂糖を加えて飲むのが一般的です。
しかし、世界にはスパイスとコーヒーを合わせて、コーヒーを飲む文化もあります。
コーヒーと合わせるスパイスは国によって異なり、複数種類のスパイスコーヒーがあります。
スパイスをコーヒーに加えることで、ドリンクの風味が複雑になり深みが出たり、体を温める効果を期待できたりします。
この記事では、コーヒーと合わせて飲まれている有名なスパイスを紹介するので、ぜひ新たなドリンクを見つけてみてください!
スパイスとコーヒーは合うの?
日本人には馴染みのないスパイスとコーヒーの組み合わせ。
しかし、コーヒーとスパイスを合わせて飲む文化がある国が存在するほど、外国ではスパイスコーヒーが一般的な場合もあるのです。
そういえばカレーとコーヒーが合うと聞いたことがある!
スパイスとコーヒーを合わせて飲むと、複雑で香り豊かな味わいになるため、スパイスとコーヒーは合うと言えます。
ただし、入れるスパイスによっては好き嫌いが分かれるのも事実でしょう。
スパイスとコーヒーを合わせて飲む文化のある国
日本ではなかなか聞くことがなく、ほとんどの人が飲んだことのないスパイスコーヒー。
しかし、スパイスとコーヒーを合わせて飲む文化のある国はたくさんあります。
香辛料といえば中東のイメージが強いな〜。
スパイスコーヒーの文化がある国を、まとめると以下のとおりです。
- モロッコ
- インド
- メキシコ
それでは、次で国ごとに有名なスパイスコーヒーや、コーヒーの文化を紹介していきます。
国によって入れるスパイスが違うので、色々試すことでたくさんの新しいコーヒーに出会うことができそうです。
モロッコ
モロッコで有名なスパイスとコーヒーのドリンクは「カフェ・デ・ゼピス」という名前。
このドリンクは、ゴマ、黒胡椒、ナツメグが入っていることが一般的です。
コーヒー豆とスパイスを挽く前に合わせてから、一緒に粉砕することが多いようです。
より香りが引き立ちそう!
インド
紅茶のイメージが強いインドには、スパイスとコーヒーを合わせて飲む文化もあります。
インドでは料理にかなりの割合で使われている「カルダモン」。
インドのスパイスコーヒーは、カルダモンを煮出したお湯でコーヒーを入れるドリンクです。
カルダモンは香りが強いので、入れすぎに注意!
メキシコ
メキシコで有名な「カフェ・デ・オーヤ」は、シナモンを煮出したドリンクです。
シナモンをコーヒーに煮出した後、コーヒーをたっぷりの砂糖と混ぜたら完成です。
メキシコでは、黒砂糖を入れるのが定番のようです。
コーヒーに合うスパイスとは?効能も解説
コーヒーとスパイスを合わせて飲む文化があると聞いても、日本人には馴染みがなく「美味しいのかどうか」や「スパイスにはどんな良さがあるのか」が想像できないですよね。
ここでは、よくコーヒーと合わせてドリンクに入れられているスパイスについて、風味や効能を紹介します。
ここで紹介するスパイスをまとめると、以下のとおりです。
- カルダモン
- ナツメグ
- シナモン
- ジンジャー
それでは、早速1つずつ紹介していきます!
カルダモン
スパイスの代表格である「カルダモン」の歴史は、なんと紀元前にも遡ります。
スパイスとしてだけでなく、消化を助ける生薬として広く使われていました。
- 消化促進
- 口臭予防・匂い消し
カルダモンには、主成分「テルピニルアセテート」が消化を助けるほか、口臭予防や臭い消しの効能を期待できます。
カルダモンは強いスパイスの香りを持っているため、肉やニンニク、酒の香りを消してくれます。
ナツメグ
日本でも馴染みのあるスパイス「ナツメグ」は、肉の臭み消しとして知られていますよね。
ナツメグには消化促進や、香りによるリラックス効果があると言われています。
- 消化促進
- リラックス効果
ナツメグに含まれているピネンという成分は、胃の働きを正常にして消化を促す効果があると言われています。
シナモン
シナモンは世界最古のスパイスと言われているほど、歴史が深いスパイスです。
日本では八つ橋の「ニッキ」としても有名ですが、八つ橋には国産の桂皮が使われています。
- 胃腸を整える
- 消化促進
シナモンの特徴的な甘くてスパイシーな香りは、桂皮アルデヒドという成分で、この成分が嗅覚を刺激することで消化を促進すると言われています。
ジンジャー
日本ではスパイスだけでなく、薬味としても知られているジンジャー。
原産地のインドでは古くからスパイスとして知られており、医薬品として使われていました。
- 血流促進
- 殺菌効果
ジンジャーは血流促進の効果が有名で、冷え性対策のハーブティーにブレンドされていることもあります。
また、日本で寿司にガリを添えるのは、魚の臭み消しとしてだけではなく、殺菌効果を得るためとも言われています。
スパイスはコーヒーミルでも粉砕できる!分解できないタイプは注意が必要
スパイスコーヒーの中には、コーヒー豆とスパイスを一緒に粉砕することで香り出しをする場合もあります。
また、スパイスを実で購入した場合、粉砕にコーヒーミルを使う方もいらっしゃるようです。
しかし、スパイスをコーヒーミルで粉砕する場合には、スパイスの香り移りに注意が必要です。
コーヒーミルの種類によっては、水洗いや分解ができない場合が多く、スパイスの香りが残ってしまうことがあります。
そのため、スパイスを粉砕する際は、分解して丸洗いできるコーヒーミルを使うか、ブレンダーなど料理用のものを使うのがおすすめです。
スパイスコーヒーのレシピ3選!初心者にもおすすめ
世界中に複数種類あるスパイスコーヒーですが、種類によって使用するスパイスやコーヒーと混ぜるタイミングが異なります。
ここでは、世界で有名なスパイスコーヒーの代表的なレシピを3つ紹介します。
スパイスは香りが強いため、ここで紹介するとおりの作り方だけでなく、スパイスの量や香りの出し方を工夫して自分好みを研究するのがおすすめです。
まとめると以下のとおりです。
- カルダモンコーヒー
- カフェ・デ・オージャ
- カフェ・デ・ゼピス
1. エスニックな香り「カルダモンコーヒー」
インドやトルコで有名なカルダモンコーヒー。
カルダモンはさっぱりとした爽やかな香りのため、気分転換にぴったりのドリンクを作ることができます。
カルダモンは特に香りが強いので入れすぎに注意!
カルダモンコーヒーのレシピは以下のとおりです。
- コーヒーを抽出する量に適した水を用意し、カルダモンを入れて沸騰させる
- カルダモンを煮出したお湯でコーヒーを普段通りに入れる
カルダモンコーヒーについてより詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!
2. 煮出して作る「カフェ・デ・オージャ」
メキシコの農園で、疲れを取るためによく飲まれているというこちらのドリンク。
このドリンクはコーヒー抽出器具がなくても、手軽に作ることができます。
たっぷりの黒砂糖を加えるのが本場流!
カフェ・デ・オージャの作り方は、以下のとおりです。
- コーヒーの抽出に必要な量の水に、シナモンを加えて鍋で沸騰させる
- 沸騰したらコーヒー粉を鍋に入れて煮出す
- 火を消したらコーヒー粉が鍋底に沈むのを待ってカップに注ぐ
3. 複数のスパイスで深みのある味わい「カフェ・デ・ゼピス」
モロッコで有名なこちらのドリンクは、他のドリンクとは違い複数種類のスパイスを加えます。
複数種類のスパイスが入っていることで、より複雑な風味を楽しむことができます。
粉末のスパイスを買えば簡単に作れる!
カフェ・デ・ゼピスの作り方は、以下のとおりです。
- コーヒーを普段通りに抽出する
- ゴマや黒胡椒、ナツメグ、シナモンを加える
スパイスコーヒーで新しいコーヒーと出会おう!
いかがでしたか?
コーヒーとスパイスの組み合わせや、スパイスコーヒーの作り方について紹介しました。
この記事の要点をまとめると、以下のとおりです。
- スパイスコーヒーを作る時はスパイスの入れすぎに注意
- スパイスコーヒーは中東やアジア、南米で飲まれている
- スパイスコーヒーでスパイスを取り入れるとスパイスの効能を期待できる
スパイスコーヒーで今までとは違う味わいを試して、新しいコーヒーと出会いましょう!