コーヒーを飲むと、むくみを解消してくれるの?
コーヒーがむくみを緩和する理由と、正しい飲み方が知りたいです!
このような疑問や要望にお答えします。
あなた朝起きたり、ずっと同じ姿勢で作業していたりすると、体がむくんでしまった…なんて経験ありませんか?
実はコーヒーを飲むとそのむくみが解消されやすいとされています。
そこで今回はコーヒーとむくみについて、その理由と正しい飲み方を解説します!
- そもそもむくみとは、血液の中の「水分」が血管の外に過剰に浸みだした状態
- コーヒーに含まれるカフェインとカリウムいう成分が、むくみ解消に期待ができる
- 睡眠の質が悪くなるため、就寝前にはコーヒーを摂りすぎないようにする
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速みていきましょう!
むくみとは?コーヒーとの関係を知る前におさえておこう
ざっくりいうと、「むくみ」とは全身の水分やリンパ液、血液の巡りが悪くなって心臓に戻りにくくなっている状態。
顔や身体になんとなく「むくみ」が感じられることって、ありますよね。
まぶたや顔がむくんでいると、外出も控えがち。
動くのもだるく感じて家事をするのも嫌になるし、スポーツなども楽しめません。
できれば「むくみ」のない、すっきりした快適な生活を送りたいものです。
血管の外に過剰に浸みだした状態
もう少し詳しくいうと「むくみ」とは血液の中の「水分」が血管の外に過剰に浸みだした状態をいいます。
人の身体には約60%の水分が含まれています。この水分は下記の3つに分けられます。
- 血管の中にある水分
- 細胞の中にある水分
- 細胞と細胞の間にある水分
「むくみ」とは、この3番目の「細胞と細胞の間にある水分」が通常よりも貯留しすぎて、皮膚の奥の皮下組織がぷよぷよと水分を含んでいる状態のことです。
医学的な専門用語では、これを「浮腫(ふしゅ)」と呼びます。
難しくいうと細胞外液が増えた状態が「むくみ」です。
「むくみ」とは、体内の水分バランスが崩れている状態だってことがわかりました!
むくみの症状や程度
以下のような、一時期的な「むくみ」を感じたことはないですか?
- 起床後に鏡を見ると、顔やまぶたが腫れぼったい
- 靴下の跡がついて、なかなか消えない
- 指輪がはずしにくい
むくみの症状はさまざまですね。
「むくみ」の程度を知るには、脚のすねを指で10秒くらい押さえて離してみてください。
その直後に、指で押さえたくぼみが残っているかどうかでわかります。
このように指で押してくぼむことを、医学用語で圧痕(あっこん)といいます。
気づかない病気が隠れているかもしれない「むくみ」
いつも「むくみ」があると感じる方は、健康に問題があるサインかもしれないので医師に相談する必要があります。
ひょっとして心臓・肝臓・腎臓などの病気が隠れている場合があるからです。
気になる方はかかりつけの医師に必ずご相談を。
長く続く「むくみ」の症状には、コーヒーを飲んで解消しようとすることは危険があるかもしれないので注意してください。
コーヒーはむくみ解消になる
コーヒーに含まれるカフェインとカリウムいう成分が「むくみ」解消に期待ができます。
これらの成分には利尿作用があるので、一時的な「むくみ」に効くことがあるのです。
コーヒーの成分には利尿作用があるので「むくみ」を解消してくれます。
ただし期待しすぎは、よくありません。
なぜならコーヒーの過剰摂取に注意しなければいけないし、「むくみ」に隠れた病気が潜んでいる場合もあるからです。
でも手軽にコーヒーで一時的な「むくみ」が改善されるなら、うれしいことですよね。
コーヒーがむくみに効く理由
コーヒーが「むくみ」に効く理由を、以下の2つの成分から見ていきましょう。
- カフェイン
- カリウム
ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。
カフェインの利尿効果
コーヒーに含まれたカフェインの利尿効果により「むくみ」の改善が期待できます。
体内の老廃物質や、いらない水分を尿にして排泄するのが「利尿」。
腎臓は血液を濾過(ろか)して、不要な水分や老廃物を「尿」にする機能があります。
カフェインによる作用で血管が拡張されるため、腎臓に送られる血液の量が増え、尿量も増加。
この時、不要な水分を排泄して体内の水分バランスが整えられるので「むくみ」が少しでも解消されるのです。
利尿作用により水分が排出されやすくなるため、むくみの解消に効果があるのです。
カリウムの利尿作用
カリウムにも利尿作用があり「むくみ」の緩和に期待ができます。
なぜならカリウムとナトリウムがバランスを取ることにより、体内の余分な水分を調節して「むくみ」を尿として取り除いてくれることにつながるからです。
ただし腎臓などに疾患を持っている人は、カリウムを多く摂ってはいけないことがあるのでご注意を。
必ず、かかりつけの医師に相談してください。
健康に留意しながらコーヒーの力を借りて「むくみ」を緩和させてください!
コーヒー全体の効果・メリットをより知りたい方は「驚くべきコーヒーの効果とは?メリット・デメリットを含めて完全解説」の記事をチェック!
コーヒーをむくみ解消として飲む時の正しい飲み方
コーヒーを「むくみ」解消として飲むときは、飲む量とタイミングに注意してください。
健康に良い成分が含まれるコーヒー。
その反面、過剰摂取や飲む時間帯に配慮が必要です。
コーヒーの過剰摂取に注意する
コーヒーの1日の摂取量は安全な量があります。
1日3〜5杯(カフェイン400mgくらい)の飲む量を守りましょう。
コーヒーには過剰摂取による副作用があるため、飲みすぎてはいけません。
カフェイン量についてもっと詳しく知りたい方は「【最新】コーヒーのカフェイン量はどのくらい?その効果と副作用も解説」の記事をチェック!
飲む時間に注意
個人差がありますが、睡眠の質が悪くなるため、就寝前にはコーヒーを摂りすぎないことをおすすめします。
カフェインの覚醒作用で深い眠りが得られないかもしれないからです。
しかも利尿作用で睡眠中に尿意が起こりやすいので、安眠が得られないかもしれません。
飲む時間帯についてもっと詳しく知りたい方は「コーヒーを飲む最適な時間とは?気になる効果から飲み方まで完全解説」の記事をチェック!
むくみやすい飲み物・食べ物
そもそも「むくみ」の原因になる飲み物や食べ物を避けるようにすることが先決です。
塩分の多い食べ物とアルコールが「むくみ」のもとになる仕組みを説明します。
塩分が多い食べ物
「むくみ」の原因となるのは、塩分の強いものを食べ過ぎた後。
もともと身体には塩分(ナトリウム)濃度を保とうとする機能が備わっています。
そのため塩分が強いものを食べると、喉が渇いて水分をたくさん飲んでしまいます。
それは体液の量を増やし、体内のナトリウム濃度を元に回復させようと身体がバランスをとってくれているから、むくみやすいのです。
一般的に、美味しいと感じる味つけには塩分が多くなりがち。
下記のような食品には塩分が強めのものが多いので、避けてください。
- インスタント食品
- ジャンクフード(ポテトチップスetc.)
- 外食(ラーメン・そば・うどんetc.)など
食品パッケージの裏面やインターネットの情報を見て、食塩相当量を確認しましょう。
1日の食塩摂取量のトータルが過剰にならないようにすることが最も望ましいです。
健康な日本人の成人が目標とすべき、1日の食塩摂取量は以下のとおりです。
男女別の食塩摂取量(1日あたり)
性別 | 1日の食塩摂取量 |
---|---|
男性 | 7.5g未満 |
女性 | 6.5g未満 |
アルコール
アルコールは、体内に水分を貯めこみやすいので「むくみ」がちです。
なぜなら静脈やリンパによる水分のバランスが追いつかなくなるからです。
しかも飲酒後に寝ると、重力によって顔の周辺に水分が貯留。
だから起床時に顔やまぶたがむくんで、残念な気持ちになります。
また、お酒を飲みながら塩分の強いおつまみを食べると、ダブルの効果で更にむくむ結果に。
「むくみ」で悩む前にできる対策として、塩分やアルコールの摂りすぎに注意することをおすすめします。
コーヒーのむくみに関するよくある質問
ここではコーヒーのむくみに関するよくある質問とその回答を紹介します。
- カフェインの摂りすぎは良くない?
-
カフェインの摂りすぎは、逆にむくみを悪化させる可能性があります。
これは尿と一緒に「カリウム」を排出するためです。
カリウムは、体内の塩分を排出する作用があります。
そのため、カフェインによって体内のカリウムが不足すると、身体に塩分が蓄積されることによってむくみが生じます。
- むくみの正しい取り方はある?
-
以下のことを取り入れるとむくみにくくなるとされています。
- 体を動かす
- 適宜運動する
- 塩分を摂りすぎない
- アルコールは飲みすぎない
- 体を締め付ける服は避ける
- 体を冷やさない
- コーヒーは太る?
-
コーヒーは飲み過ぎによって太る可能性はあります。
カフェインにはコルチゾールというストレスホルモンを増加させる作用があります。
この作用が増加すると食欲抑制の働きをするセロトニンが減り、体が糖分を欲するようになります。
これよって普段よりも多くの糖分を摂取すつようになり、結果的に脂肪が増えて太ります。
ただあまり気にしすぎる必要はないかと思います。
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コーヒーを上手く利用してむくみを解消していこう!
いかがでしたでしょうか?
この記事ではむくみとコーヒーについて詳しくお伝えしました。
重要なポイントをまとめると下記のとおりです。
- コーヒーにはカフェインやカリウムの作用で利尿効果が高まり「むくみ」解消に期待ができる。
- 塩分の摂りすぎやアルコールは、むくみやすいので注意する。
- 隠れた病気が潜んでいるかもしれないので、「むくみ」が続くときは医師に相談する。
たとえ「むくみ」改善に効果があるからといって、コーヒーを飲みすぎては健康を害するおそれがあります。
適度にコーヒーを飲んで「むくみ」を改善し、すっきりとした身体で快適な生活を送っていただけるとうれしいです。