コーヒーって水で味わいは変わるの?
コーヒーにおすすめの水が知りたい!
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
コーヒーを淹れるとき、あなたはどんな水を使っていますか?
実はコーヒーを淹れる際の水選びは非常に重要です。
本記事ではコーヒーと水の関係について解説!おすすめの水も紹介します。
- コーヒーに適した水は「軟水~中軟水のミネラルウォーター」
- コーヒーにおすすめの水は「日本コカ・コーラ い・ろ・は・す 天然水」
- 水道水でもコーヒーはおいしく淹れることができる
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒーと水の関係性
コーヒーは99〜98%が水でできており、残りの1〜2%がコーヒー成分と言われています。
このことからも、コーヒーにおける水は非常に重要な要素であることがわかりますね。
また水の種類によってなめらかさなどの口当たりが変わることはもちろん、硬度の違いで抽出されるコーヒー成分も変わってきます。
水の硬度・種類について
水の硬度や種類によって、具体的にどのように味わいが異なるのでしょうか。
この点について具体的に見ていきましょう。
硬水と軟水
硬度はミネラル分に含まれる「カルシウム」と「マグネシウム」の含有量によって呼称が異なります。
WHO(世界保健機関)の基準では、硬度60mg/L未満を「軟水」、60から120mg/L未満を「中程度の軟水」、120から180mg/L未満を「硬水」、180mg/L以上を「非常な硬水」としています。
軟水はなめらかな口当たりで癖がありません。
日本の水道水も軟水に区分されることから、普段飲み慣れているのは軟水と言えるでしょう。
一方の硬水はカルシウムやマグネシウムの含有量が多く、しっかりとした口当たりがありやや癖のある味わいです。
水道水とミネラルウォーター
水の種類については様々なものが挙げられますが、日常的に飲まれている水として「水道水」と「ミネラルウォーター」があります。
水道水は河川やダム湖といった地表水を原水としています。
塩素による消毒を行い厳しい基準で私たちの元に供給されており、若干のカルキ臭を伴うこともあります。
一方のミネラルウォーターは地下水を原水としており、処理方法などによって大きく4種類に分類されます。
原水の硬度や成分によって味わいは様々ですが、飲用として販売されていることからも飲みやすいものがほとんどです。
コーヒーに適した水とは?
これまで水の硬度や種類による違いについて見てきましたが、そもそもコーヒーに適した水とは何なのでしょうか。
結論から言うと「軟水~中軟水のミネラルウォーター」がコーヒーに最も適した水と言えます。
水の硬度による味わいの違い
一般に水の硬度が低い(軟水)ものほどコーヒーの濃度がうすく、硬度が高い(硬水)ほど濃度が濃くなります。
これはコーヒーの成分と水の成分の反応によって、味わいや風味が変わることが関係しており、ミネラル分の多い硬水ほどその傾向が強まります。
ただし濃度が濃いほど良いというわけでもなく、硬水だと過抽出となりやすいので注意が必要です。
一方で硬度が0に近いような超軟水と呼ばれる水の場合、成分があまり抽出されず、物足りない印象となる可能性があります。
このことからコーヒーを淹れる際に使用する水の硬度は「軟水~中程度の軟水」が適していると言えるでしょう。
水の種類による味わいの違い
水道水は軟水であることから、コーヒーを淹れる際の水としては向いていると言えます。
ただし、水道水は塩素による消毒を行うことから若干のカルキ臭が伴い、抽出したコーヒーにもその匂いが残る可能性があります。
一方ミネラルウォーター(軟水)は癖や匂いが少ないことから、コーヒー本来の味を損なうことなく抽出できると言えます。
このことからコーヒーを淹れる際に使用する水の種類は「ミネラルウォーター(軟水)」が適していると言えるでしょう。
なお水道水を使用する場合は、煮沸することでカルキ臭が取れ、コーヒーの味を損なうことなく抽出することができますよ。
よりコーヒーと水の関係性について詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
コーヒーに合うミネラルウォーターのおすすめ人気ランキング10選!
ここからは、ミネラルウォーターのおすすめ人気10選を紹介していきます。
さきほどの選び方をもとに厳選したものをまとめると次のとおりです。
順位 | 商品名 | 原水の種類 | 原産地 | 硬度 | 価格 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 日本コカ・コーラ い・ろ・は・す 天然水 | 鉱水 | 日本 | 採水地によって異なる | 555ml 120円 | まろやかでやさしい味わい |
2位 | サントリー 南アルプスの天然水 | 鉱水 | 日本(南アルプス・北アルプス・奥大山・阿蘇) | 約10~80mg/L | 550ml 150円 | バランス◎ |
3位 | Volvic | 鉱泉水 | フランス | 約60mg/L | – | 非加熱・無殺菌 |
4位 | アサヒ飲料 おいしい水 天然水 富士山 | 深井戸水 | 日本 | 約30mg/L | 600ml 130円 | ミネラルバランス◎ |
5位 | キリン 自然が磨いた天然水 | 鉱水 | 日本 | 約50mg/L | 2000ml 280円 | なめらかすっきり |
6位 | 伊藤園 磨かれて、澄みきった日本の水 | 鉱水 | 日本(長野県安曇野市、島根県浜田市) | 信州:21mg/L 島根:83mg/L | 2000ml 295円 | 国産では珍しい非加熱 |
7位 | 水想い 蔵王連峰の雪どけ天然水 | 鉱水 | 日本 | 50mg/L | 500ml 45円 | コスパ◎ |
8位 | ポッカサッポロ 富士山麓のおいしい天然水 | 鉱泉水 | 日本 | 63mg/L | 525ml 115円 | バナジウムが豊富 |
9位 | norka ナチュラルミネラルウォーター | 鉱水 | 日本(長野県安曇野市) | 36mg/L | 500ml 約199円 | 新鮮な天然水の味わい |
10位 | 富士ミネラルウォーター FUJI MINERAL | 鉱水 | 日本(山梨県富士吉田市) | 38mg/L | 500ml 約150円 | 国際会議でも採用 |
順番に解説します。
1位. まろやかでやさしい味わい「日本コカ・コーラ い・ろ・は・す 天然水」
始めにおすすめするのは「日本コカ・コーラ い・ろ・は・す 天然水」です。
最大の特徴はなんといっても、まろやかで、やさしい甘さの味わい。
癖がなくコーヒー本来の味を引き出すことができるのはもちろん、口当たりのよいコーヒーを飲みたい方におすすめです。
メーカー | 日本コカ・コーラ |
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原産国 | 日本 |
原水の種類 | 鉱水 |
硬度 | 採水地によって異なる |
価格(税別) | 555ml /120円 |
2位. バランスのとれた優等生「サントリー 南アルプスの天然水」
続いて紹介するミネラルウォーターは「サントリー 南アルプスの天然水」です。
癖がなく、バランスの取れたすっきりとした味わいが特徴です。
南アルプス・北アルプス・奥大山・阿蘇などで採水しており、自然の恵みをたっぷりと感じることができます。
メーカー | サントリー |
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原産国 | 日本(南アルプス・北アルプス・奥大山・阿蘇) |
原水の種類 | 鉱水 |
硬度 | 約10~80mg/L |
価格(税別) | 550ml/150円 |
3位. 高い透明感!自然そのままの味わい「Volvic」
続いてはフランス生まれのミネラルウォーター「Volvic」を紹介します。
ヨーロッパのミネラルウォーターとしては珍しい軟水で、非加熱・無殺菌が最大の特徴です。
自然な甘みを感じることができ、湧水を飲んでいるような透明感のある味わいです。
メーカー | Volvic |
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原産国 | フランス |
原水の種類 | 鉱泉水 |
硬度 | 約60mg/L |
価格(税別) | 並行輸入品のため定価なし |
4位. ミネラルバランス◎「アサヒ飲料 おいしい水 天然水 富士山」
続いて紹介するのは「アサヒ飲料 おいしい水 天然水 富士山」です。
こちらの水は原水が「深井戸水」。長い時間をかけて地下150メートル以上の深さまで染込んだ水は、ミネラル分を程よく含みまろやかで甘みのある味わいです。
特に中深煎り以上のコーヒー豆との相性がよく、甘みのあるバランスの良い味わいに仕上がります。
メーカー | アサヒ飲料 |
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原産国 | 日本 |
原水の種類 | 深井戸水 |
硬度 | 約30mg/L |
価格(税別) | 600ml /130円 |
5位. なめらかですっきりとした味わい「キリン 自然が磨いた天然水」
次に紹介するのは「キリン 自然が磨いた天然水」です。
なめらかですっきりとした味わいで、からだにすっと染みわたるような飲み口が特徴です。
癖が無いためどのコーヒー豆でも豆本来の持つ良さを引き出すことができるでしょう。
メーカー | KIRIN |
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原産国 | 日本 |
原水の種類 | 鉱水 |
硬度 | 約50mg/L |
価格(税別) | 2000ml /280円 |
6位. 自然な水の味わいを楽しめる「伊藤園 磨かれて、澄みきった日本の水」
続いて紹介するのは「伊藤園 磨かれて、澄みきった日本の水」です。
こちらの商品は信州と島根の2か所で採水されており、それぞれ分かれて販売されています。
どちらも国産では珍しい非加熱処理。それにより自然のままの澄み切った味わいを楽しむことができます。
採水地でそれぞれ硬度が異なるため、お好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
メーカー | 伊藤園 |
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原産国 | 日本(長野県安曇野市、島根県浜田市) |
原水の種類 | 鉱水 |
硬度 | 信州:21mg/L 島根:83mg/L |
価格(税別) | 2000ml /295円 |
7位. コストパフォーマンス◎「水想い 蔵王連峰の雪どけ天然水」
続いてのミネラルウォーターは「水想い 蔵王連峰の雪どけ天然水」です。
蔵王連峰の雪どけ天然水を採水。なめらかで癖のないすっきりとした味わいが特徴です。
また採水~充填~梱包~出荷までを一貫して自社工場で行うことでコストダウンを徹底し、高いコストパフォーマンスを実現しています。
メーカー | 水想い |
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原産国 | 日本 |
原水の種類 | 鉱水 |
硬度 | 50mg/L |
価格(税別) | 500ml /45円 |
8位. バナジウムを含んだミネラルウォーター「ポッカサッポロ 富士山麓のおいしい天然水」
次は富士山麓で採水しているミネラルウォーター「ポッカサッポロ 富士山麓のおいしい天然水」の紹介です。
さっぱりとした癖のない味わいで、どんなコーヒーにも合わせられます。
また近年の健康ブームで注目されている「バナジウム」が含まれていることも嬉しいポイントです。
メーカー | ポッカサッポロ |
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原産国 | 日本 |
原水の種類 | 鉱泉水 |
硬度 | 63mg/L |
価格(税別) | 525ml /115円 |
9位. 新鮮な天然水の味わいとスタイリッシュな見た目「norka ナチュラルミネラルウォーター」
続いてはスタイリッシュな見た目が特徴の「norka ナチュラルミネラルウォーター」を紹介します。
長野県安曇野市にて北アルプスの雪どけ水を採水し、非加熱で処理。ミネラル豊富な自然の味わいを楽しむことができます。
雑味がなく、なめらかでやわらかい口当たりはどんなコーヒーとも相性抜群です。
メーカー | norka |
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原産国 | 日本(長野県安曇野市) |
原水の種類 | 鉱水 |
硬度 | 36mg/L |
価格(税別) | 500ml /約199円(バラ売りなし) |
10位. 国際会議でも採用!最高品質のミネラルウォーター「富士ミネラルウォーター FUJI MINERAL」
最後に紹介するのは「富士ミネラルウォーター FUJI MINERAL」です。
レストランなどでも目にすることの多いこのミネラルウォーターは、なんとG7などの国際会議にも採用されており、その品質は折り紙付きです。
富士の麓の標高約1,000mで採水されており、日本人好みのまろやかな口当たりが特徴。素材の味を引き出してくれるミネラルウォーターです。
メーカー | 富士ミネラルウォーター |
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原産国 | 日本(山梨県富士吉田市) |
原水の種類 | 鉱水 |
硬度 | 38mg/L |
価格(税別) | 500ml /約150円(バラ売りなし) |
それぞれの水の硬度に合わせたコーヒーの淹れ方
記事の冒頭でも紹介した通り、水の硬度によってコーヒーの味は変わります。
基本的には軟水を使用することでコーヒー本来の味を引き出すことができますが、場合によっては硬水の方が好みの味に近くなるケースもあります。
また水道水を使ってもおいしいコーヒーを淹れることは可能です。
以下では軟水、硬水と水道水に分けて、それぞれに合わせたコーヒーの淹れ方をご紹介します。
軟水の淹れ方
軟水は癖がなく、適度なミネラル分が含まれているためコーヒー本来の味を引き出すことができます。
基本的な淹れ方としては、通常通りのレシピで問題ありません。
またハンドドリップやエスプレッソ、エアロプレスなどあらゆる抽出方法に向いた水と言えるでしょう。
特にフルーティーさを楽しみたい方や、浅煎りの豆を使用する場合は軟水がおすすめです。
硬水の淹れ方
硬水は軟水とは異なりミネラル分を多く含んでいることから、苦みが強く出る傾向があります。
深煎りの豆を使用し、苦みを前面に押し出した味わいを楽しみたい方は、硬水を使用することで好みの味わいに近づけることができます。
淹れ方としては通常通りのレシピで問題ありません。
水道水の淹れ方
水道水は塩素による消毒を行っていることから、若干のカルキ臭を伴う場合があります。
地域によってはほとんど感じないこともあるのでそのまま使用しても問題ありませんが、5~10分程度煮沸することでカルキ臭を取り除くことができます。
また浄水器や活性炭が入っているろ過器を使用すると、より一層カルキ臭が改善されます。
水道水を使用する際は、煮沸やろ過器を使用するなど、ひと手間をくわえることでよりおいしいコーヒーを楽しむことができますよ。
おいしい水で本格的なコーヒーライフを楽しもう!
いかがでしたか?
今回はコーヒーと水の関係について解説しました。
本記事で重要なポイントをまとめると以下の通りです。
- コーヒーに適した水は「軟水~中軟水のミネラルウォーター」
- コーヒーにおすすめの水は「日本コカ・コーラ い・ろ・は・す 天然水」
- 水道水でもコーヒーはおいしく淹れることができる
コーヒーに合った水を使うと、いつものコーヒーがよりおいしく感じられます。
ぜひお気に入りの水を見つけてみてください。