ロゴに描かれている人魚の意味が知りたい
なぜスタバは人魚をシンボルにしたのか気になる
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
スタバのロゴに描かれた人魚のような存在は、ギリシャ神話に登場する「サイレン」がモチーフになっています。
スタバのロゴは、創業当初から「航海」「冒険」「発見」というブランドコンセプトと深く結びついてきました。そして、時代とともにそのデザインも進化し、現在の姿に至っています。
本記事では、スタバのロゴに込められた意味や由来、歴史、デザインの変遷をわかりやすく解説していきます。
- スタバロゴに描かれているのは、ギリシャ神話の「サイレン」
- ロゴは「航海・冒険・発見」を象徴し、ブランド哲学を体現している
- ロゴデザインは4回リニューアルされ、時代とともに洗練されてきた
- 店舗のアートや限定グッズでもサイレンは楽しめる
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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それでは早速見ていきましょう!
スタバのロゴの人魚「サイレン」とは?
ロゴに描かれている人魚には、しっかりとした意味と由来があり、ブランドの世界観と深く結びついています。
なぜサイレンがロゴに起用されたのか、その経緯を見ていきましょう。
ロゴに描かれているのはギリシャ神話の「サイレン(セイレーン)」
スタバのロゴに描かれている女性の正体、それはギリシャ神話に登場する「サイレン(セイレーンとも呼ばれる)」です。
神話の世界では、美しい歌声で船乗りたちを魅了し、時には破滅へと誘う存在として語られています。
サイレンとはどんな存在?
ギリシャ神話におけるサイレンは、海の岩場などに棲み、通りかかる船に向かって魅惑的な歌を歌う存在とされています。
その歌声はあまりにも美しく、聞いた船乗りたちは心を奪われ理性を失い、船を岩にぶつけて難破させてしまう… そんな少しミステリアスで、美しくも危険な海の精霊として描かれてきました。
古い時代の神話ではサイレンは上半身が女性、下半身が鳥という「半人半鳥」の姿で描かれていました。
しかし中世以降には「半人半魚」の一般的な人魚のイメージが広がり、スタバが採用したのは、この「人魚」としてのサイレンです。
なぜスタバのロゴにサイレンを採用したのか?
スタバの創業者たちは、数ある神話や伝説の中から、なぜこのサイレンをコーヒーショップのシンボルとして選んだのでしょうか。
背景にはコーヒーの歴史やブランドに込めた想いがありました。
書物に描かれた木版画でサイレンに出会う
スタバが創業したのは1971年、アメリカワシントン州のシアトルという港町です。
シアトルは航海や貿易とも深い関わりがあり、創業者たちはスタバのロゴにシアトルを象徴するシンボルを探していました。
そんな中、古い船乗りや海に関する書物を読む中で目に留まったのが、木版画に描かれたサイレンの姿でした。
その姿は二つの尾を持つ神秘的な人魚のイラストで、創業者たちはその神秘的な姿とストーリーに魅了されたのです。
人々を誘惑する歌声と、コーヒーの魅力を重ねて
サイレンの最も有名な特徴は、その「魅惑的な歌声」です。
神話では船乗りを破滅に引き込む存在として描かれますが、創業者たちは「コーヒーの香りや味わいで、道行く人々を魅了したい」という願いを、サイレンの姿に重ね合わせました。
コーヒーの航海を想起させるシンボル
現在、世界中で愛飲されているコーヒー豆は、かつて船で各国へ運ばれていました。
※2025年5月時点
このコーヒー豆の旅路は、まさに「航海」の物語。スターバックスという社名も、海洋冒険小説『白鯨』に登場する一等航海士の名前に由来するなど、創業当初から「海」や「航海」はブランドにとって重要なテーマでした。
創業者たちは、コーヒーと海、そして冒険というテーマを結びつけ、それを象徴する存在としてサイレンをロゴに採用したのです。
サイレンと一般的な人魚(マーメイド)の違い
「スタバのロゴは人魚だ」と広く認識されていますが、モチーフである「サイレン」と、童話などでよく知られる「マーメイド(一般的な人魚)」は、少し異なるイメージを持っています。
- サイレン: ギリシャ神話に由来。美しい歌声で人々を魅了・誘惑する力を持つ、ミステリアスで時に危険な存在。
- マーメイド: 童話などで描かれることが多い。美しく、時に儚げで愛らしい存在。
どちらも「半人半魚」の姿は共通していますが、背景にある物語やキャラクター性が異なります。
スタバが選んだのは、単なる可愛らしさだけでなく、人々を惹きつける神秘性と力強さを併せ持つ「サイレン」でした。
サイレンの「二股の尾」がもつ意味
初期のロゴデザインを注意深く見ると、二つの尾を広げた大胆なデザインが採用されていました。
なぜ人魚なのに、尾が二股に分かれているのでしょうか。これには歴史的な背景があります。
二股の尾を持つ人魚の図像は、中世からルネサンス期のヨーロッパの装飾や紋章、古い地図などに見られる伝統的なモチーフです。
その意味については諸説ありますが、「生命力や豊穣の象徴」「誘惑の象徴」「多様性」を表すと考えられています。
サイレンの二股の尾は、コーヒーの誘惑的な魅力を体現し、航海の歴史と伝統を語るうえでスタバのブランドストーリーをより豊かにしているのです。
スタバのロゴデザインの歴史と変遷
スタバのロゴは、誕生から現在まで、ブランドの成長と共にその姿を変えてきました。
大きく4つの時代に分けられるロゴデザインの変遷をお話していきます。
初代ロゴ(1971年) 創業当初のデザインとその特徴
1971年の初代ロゴは、茶色(コーヒーブラウン)を基調としていました。
円の中央には、サイレンの全身像がクラシカルな木版画調で描かれています。
ロゴの周りには「STARBUCKS COFFEE TEA SPICES」という文字が配され、当時のスタバがコーヒー豆だけでなく、紅茶やスパイスも扱っていたことを示しています。
第2代ロゴ(1987年) 色やデザインの変更点
1987年、エスプレッソカフェへの転換期にロゴも刷新。
茶色から、成長や新鮮さを象徴する現在の緑色へ変更されました。サイレンは長い髪で胸元を隠し、表情も柔らかくなりました。
円周の文字も「STARBUCKS COFFEE」とシンプルにし、より幅広い層に受け入れられるブランドイメージを構築しました。
第3代ロゴ(1992年) より洗練されたデザインへ
1992年、ブランドの成長と世界展開に合わせロゴをチェンジ。
よりシンプルでモダンなデザインになり、サイレンは上半身と二股の尾がクローズアップされ、顔や表情が際立つようになりました。
この第3代ロゴは、世界的なブランドへと飛躍するスタバを象徴し、長年にわたり親しまれました。
第4代ロゴ(2011年~現在) 最新のデザインとその意図
2011年の創業40周年を機に、現在のロゴへ刷新されました。
最大の変化は「STARBUCKS COFFEE」の文字と外円がなくなり、緑色の円にサイレンだけが描かれるデザインになった点です。
これは、コーヒーに留まらず多様な体験を提供するブランドへの進化を示すもの。
言葉がなくともアイコンだけで認識される自信と、未来への展望が込められています。
店舗やグッズで楽しむ!スタバの人魚(サイレン)デザイン
スタバのサイレンは、おなじみのロゴだけでなく、店舗の壁画やグッズにも様々な姿で登場します。
スタバ店舗の壁画やアートに描かれる人魚(サイレン)を探してみよう
スタバの店舗では、壁画やアートワークにサイレンが描かれていることがあります。
例えば大阪・エキマルシェの店舗では、壁一面にダイナミックなサイレンのアートが描かれています。
「世界中から大阪港へ豆が運ばれてくる」というコンセプトで、地名の桜橋にちなんでピンクが散りばめられている美しいアートです。
店舗によって、その土地の文化と融合したユニークなデザインもあります。ロゴとは違う表情のサイレンを見つけるのは、スタバ巡りの楽しみの一つですね。
スタバ限定マグカップやタンブラーなど人気グッズのデザイン
スタバでは、サイレンをモチーフにしたグッズが季節や記念日に登場し、すぐに売り切れてしまうほど人気です。特に注目は毎年秋の「アニバーサリーコレクション」。
サイレンがメインの、海のように神秘的でカラフルなマグやタンブラーが発売されます。
地域限定のデザインもあるので、お店のグッズコーナーをチェックし、お気に入りの「スタバ人魚」アイテムを見つけてはいかがでしょうか。
スタバの人魚ロゴに込められた想いを知ると、もっとスタバが好きになる
いかがでしたか?
今回は、スタバのロゴに描かれた人魚、「サイレン」の謎について解説しました。
本記事での重要なポイントは以下の通りです。
- ロゴのモチーフはギリシャ神話の「サイレン」
- コーヒーの歴史と重なる「航海・冒険・発見」を象徴
- 4回のデザイン変更を経て洗練
- 店舗のアートや限定グッズでもサイレンは楽しめる
普段何気なく目にしているスターバックスのロゴですが、その背景には、コーヒーへの深い情熱や歴史への敬意、そして人々を魅了したいという強い想いが込められていることがお分かりいただけたかと思います。
サイレンの物語を知ることで、いつものスターバックスでの一杯が、さらに味わい深く感じられるようになるかもしれませんね。