カレーにインスタントコーヒーを入れると美味しくなるの?
入れるタイミングと量はどのくらい?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
カレーの隠し味にインスタントコーヒーが使えると聞いたことがあるけど、本当に美味しくなるの?と疑問に思う方も多いと思います。
本記事では、カレーにインスタントコーヒーを入れる理由と美味しいレシピ、最適なタイミングや量を徹底解説します!
- カレーにインスタントコーヒーを入れると、苦味とコクが加わり、深みのある味になる
- 玉ねぎを飴色に炒めなくても良いので時短になる
- 4皿分ならスプーン小さじ半分を完成直前に入れる
- 市販のルーだけでなく、トマトベースのカレーにも相性が良い
- カレーの隠し味には、クセのない深煎りのインスタントコーヒーがおすすめ
- ビーフシチューや照り焼きソースに隠し味として加えても美味しい
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
【料理好き必見】インスタントコーヒーでカレーの味が変わる理由
カレーにインスタントコーヒーを加える理由は、苦味とコクで味に深みを出すためです。
市販のカレールーは、食べやすいように苦味を抑えめに作られています。
インスタントコーヒーを少しだけ加えることで、苦味とコクがプラスされ、味に奥行きが生まれます。
インスタントコーヒーを加えると飴色玉ねぎに似た効果がある
カレーを本格的に作るには、玉ねぎを40分ほどじっくりと炒めて飴色玉ねぎを作ります。
実は、飴色玉ねぎとコーヒーの焙煎は、「メイラード反応」という同じ科学反応が関わっています。
メイラード反応とは、アミノ酸と糖類が加熱されることにより、苦味とコクが生まれる現象のことです。
インスタントコーヒーを加えることで、飴色玉ねぎを加えるのと似た効果が得られ、深みのあるカレーになります。
長時間玉ねぎを炒めなくても本格的なカレーになるので、時短になります。
インスタントコーヒー以外の隠し味
カレーに深みを加える隠し味には、たくさんの種類があります。
代表的な隠し味は以下のような種類があります。
- チョコレート
- ヨーグルト
- ケチャップ
- ソース
チョコレートは苦味とコクを、その他の調味料は酸味とコクをプラスしてくれます。
いずれの場合も、苦味や酸味などの味を補うことで、味のバランスを整えるのが目的です。
使用するルーや食材に合わせて、入れる量を調節するのが重要です。
足りない味を補う感じで調節しよう!
カレーにインスタントコーヒーを加えるベストなタイミングと量は?
4皿分の量なら、「スプーン小さじ半分」を、「でき上がる直前」に加えます。
スプーン小さじ半分は少なめの量なので、好みにより追加していくと良いでしょう。
でき上がる直前に入れる理由は、味を見ながら量を調節しやすく、コーヒーの香りも程よく残るためです。
入れすぎた場合の対処法
インスタントコーヒーを入れすぎてしまったら、ルーと水の量を足して全体量を増やすのがおすすめです。
また、下記の調味料を加えて味のバランスをとる方法もあります。
- ケチャップ
- ソース
- ニンニク
- オイスターソース
ただし、調味料を足して味を整えるのは難しいので、シンプルに全体量を増やすのが無難です。
入れすぎを防ぐためにも、まずは少量のインスタントコーヒーを加え、味見しながら調節しましょう。
【種類別】インスタントコーヒーで美味しくなるカレーのレシピ3選!
ここでは、インスタントコーヒーと相性が良いカレーのレシピを3つご紹介します。
どんなカレーでもインスタントコーヒーが合うわけではなく、種類により入れるかどうか決めると良いでしょう。
インスタントコーヒーと相性の良いカレーは、飴色玉ねぎを使ったり、スパイスを炒めたりといった香ばしさを活かすカレーです。
トマトのフレッシュさを活かしたい夏野菜カレーや、だしの風味を楽しむ和風のカレーは、コーヒーの風味を加えないほうが良いかもしれません。
インスタントコーヒーと相性の良いカレーは以下の3つです。
- 市販のルーを使ったカレー
- トマトチキンカレー
- ビーフカレー
くわしく解説します。
【お手軽】市販のルーを使ったカレー
- サラダ油 大さじ1
- 玉ねぎ 2個
- にんじん 半分
- じゃがいも 1個
- 豚肉 200g
- 水 約700ml
- カレールー 1/2箱
- インスタントコーヒー 小さじ半分
- サラダ油をフライパンに熱し、玉ねぎ・豚肉・にんじん・じゃがいもを炒める
- 玉ねぎが透き通るくらいまで炒めたら、水を加えてあくをとりながら弱火~中火で約15分煮込む
- ルーを入れてとろみがつくまで煮込む
- 仕上げにインスタントコーヒーを溶かし込んで完成
市販のルーで簡単に作るカレーも、インスタントコーヒーで大人の味に仕上がります。
使うルーの種類によりインスタントコーヒーの量は調整してください。
【インド風】トマトチキンカレー
- サラダ油 大さじ1
- ニンニク ひとかけ
- 玉ねぎ 2個
- 生姜 ひとかけ
- 鶏もも肉 1枚
- ホールトマト 1缶
- 水 適量
- カレー粉 小さじ3
- 塩 適量
- ソース 小さじ2
- インスタントコーヒー 小さじ半分
- ヨーグルト 大さじ4
- バター 10g
- サラダ油をフライパンに熱し、みじん切りにしたニンニクを弱火で軽く色づくまで炒める
- みじん切りか薄切りにした玉ねぎと塩少々を加え、透き通るまで中火で炒める
- みじん切りにした生姜を加えて軽く炒める
- ホールトマトを入れて崩しながら汁気がなくなるまで強火で煮る
- 鶏肉を加えて軽く炒め、具材がかぶるくらいの水を入れて煮込む
- カレー粉・ソース・インスタントコーヒー・塩を加えて味を整える
- バター・ヨーグルトを加えて軽く煮込んで完成
好みでクミンやコリアンダーを加えるとより本格的になります。
トマトベースのカレーは、インスタントコーヒーは控えめのほうが良いと思います。
筆者は多めに小さじ3杯入れてみましたが、苦味が強く、トマトのフレッシュさが弱くなると感じました。
【欧風】ビーフカレー
- サラダ油 大さじ1
- 牛肉 300g
- 玉ねぎ 3個
- 赤ワイン 300ml
- 水 適量
- ローリエ 1枚
- デミグラス缶 1缶
- ニンニク ひとかけ
- バター 20g
- ソース 小さじ2
- カレー粉 小さじ4
- インスタントコーヒー 小さじ2
- フライパンにサラダ油を熱し、牛肉を焦げ目がつくまで炒め、取り出す
- 玉ねぎは薄くスライスし、透き通るまで炒める
- 牛肉を戻し、赤ワインを加えて軽く煮詰める
- 具材が浸るくらいまで水を加え、ローリエを入れて煮込む
- デミグラス缶・すりおろしにんにく・バター・ソースを加えて軽く煮込む
- カレー粉・インスタントコーヒーを加えて味を整えて完成
にんじんやきのこなどの好みの野菜を入れたり、豚肉や鶏肉にしても美味しいです。
インスタントコーヒーの苦味が加わるので、玉ねぎは飴色まで炒めなくても大丈夫です。
個人的にはインスタントコーヒーが一番合うカレーだと感じました。
カレーに加えるインスタントコーヒーの選び方
カレーに加えるインスタントコーヒーは、どのような種類でも問題ありません。
しかし、フレーバーが付いていたり、ミルクや砂糖が入っているものは余計な味がついてしまうので避けたほうが良いでしょう。
また、あくまでも隠し味なので、高級なコーヒーを入れるのはもったいないかもしれません。
カレーの隠し味としても使いやすいインスタントコーヒーの選び方は以下の通りです。
- 焙煎度で選ぶ
- 製造方法で選ぶ
- カフェインの有無で選ぶ
順番に解説します。
焙煎度で選ぶ
隠し味に使うインスタントコーヒーは、クセのない深煎りの種類がおすすめです。
しっかり苦味をプラスした上で、コーヒーの香りは程よいものが良いでしょう。
焙煎度でいえば、シティローストからイタリアンローストの深煎りが合うと思われます。
ライトローストとシナモンローストは、浅煎りの焙煎度合いになります。
黄色から茶色へと変化する程度の焙煎度合いです。
コーヒーの風味はかなり弱い状態。
中煎りはミディアムローストとハイローストです。
この状態では茶褐色とまだ色は薄いものの、軽やかな風味を楽しめます。
特にハイローストは深煎りに近いため、コクと若干の苦味がありながら飲みやすいのが特徴です。
- シティロースト
- フルシティロースト
- フレンチロースト
- イタリアンロースト
以上の順番で焙煎度合いは増していきます。
シティローストは最も人気な焙煎度合い。
苦みやコク、甘みのバランスが丁度よいのが特徴で、カフェで提供されるコーヒーもシティローストが多いです。
イタリアンローストになると、コーヒー豆の見た目はほぼ真っ黒です。
味もかなり濃く、味わいも濃厚になります。
製造方法で選ぶ
インスタントコーヒーの製造方法は、大きく分けて2種類あります。
- スプレードライ方式
- フリーズドライ方式
スプレードライは粒子が細かいので溶けやすく、フリーズドライはコーヒーの香りが良い特徴があります。
どちらにもメリットがあるため、好みで使い分けてください。
カフェインの有無で選ぶ
カフェインに弱い体質の方は、カフェインレスのタイプを選びましょう。
隠し味として入れる場合は、ごく少量なので、あまり影響はないかもしれません。
普段からインスタントコーヒーを飲んだり、他の料理やお菓子にも使う場合は、カフェインの量にも気を配ると良いかもしれません。
カレーの隠し味にもおすすめのインスタントコーヒー5選!
先ほど紹介した選び方をもとに、カレーの隠し味にもおすすめのインスタントコーヒを5種類紹介します。
一覧にすると下記の通りです。
NO. | 商品名 | 商品画像 | 容量 | 価格 | 焙煎度合い | 製造方法 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | UCC 上島珈琲 THE BLEND 117 | 270g(90g×3個) | ¥1,255 | 深煎り | フリーズドライ | |
2 | ネスカフェ ゴールドブレンド コク深め | 120g | ¥1,027 | 深煎り | フリーズドライ | |
3 | AGF ブレンディ エスプレッソ | 140g | ¥582 | 深煎り | スプレードライ | |
4 | ネスレ ネスカフェ エクセラ ブラックロースト | 200g | ¥1,368 | 深煎り | スプレードライ | |
5 | ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス | 80g | ¥897 | 深煎り | フリーズドライ |
詳しい調査・検証内容
- 検証項目
-
コーヒー豆研究所では、コーヒーの美味しさを以下の5つと定義し、各商品をレビュー・判断(スコアリング)しています。
- 苦味
- 酸味
- コク
- 香り
- 甘み
より詳細な商品レビューポリシーは、下記のページに記載しているのでご参照ください。
順番に解説します。
1. ドリップコーヒーのような深い味わい「UCC 上島珈琲 THE BLEND 117」
味と値段のバランスが良い上島珈琲のインスタントコーヒー。
普段飲むときにもクセがなくおすすめです。
商品詳細
商品名 | UCC 上島珈琲 THE BLEND 117 |
容量 | 270g(90g×3個) |
価格 | ¥1,255 |
焙煎度 | 深煎り |
製造方法 | フリーズドライ |
2. しっかりしたコクと香り「ネスカフェ ゴールドブレンド コク深め」
しっかりした味わいが楽しめる深煎りのインスタントコーヒー。
豆ごとに異なる焙煎で香りを引き出しています。
商品詳細
商品名 | ネスカフェ ゴールドブレンド コク深め |
容量 | 120g |
価格 | ¥1,027 |
焙煎度 | 深煎り |
製造方法 | フリーズドライ |
3. ミルクにも合う力強い苦み「AGF ブレンディ エスプレッソ」
苦味・コク・香ばしさが強めの深煎りコーヒーです。
苦味の効いた大人の味にしたい時におすすめです。
商品詳細
商品名 | AGF ブレンディ エスプレッソ |
容量 | 140g |
価格 | ¥582 |
焙煎度 | 深煎り |
製造方法 | スプレードライ |
4. 溶けやすく使いやすい「ネスレ ネスカフェ エクセラ ブラックロースト」
香ばしい香りと力強い苦味が特徴のインスタントコーヒーです。
スプレードライで粒子が細かいので、溶けやすく料理にも使いやすいです。
商品詳細
商品名 | ネスレ ネスカフェ エクセラ ブラックロースト |
容量 | 200g |
価格 | ¥1,368 |
焙煎度 | 深煎り |
製造方法 | スプレードライ |
5. カフェインが気になるときにも使える「ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス」
カフェインを97%カットしたカフェインレスのインスタントコーヒーです。
コーヒー豆を水に漬けて、香りや味を保ちつつカフェインを除去しています。
商品詳細
商品名 | ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス |
容量 | 80g |
価格 | ¥897 |
焙煎度 | 深煎り |
製造方法 | フリーズドライ |
よりインスタントコーヒーのおすすめを知りたい方は、以下の記事をチェック!
【カレーだけじゃない】インスタントコーヒーで美味しくなる料理3選
コーヒーには、肉を柔らかくしたり、焦がした風味をプラスする効果があります。
隠し味としてインスタントコーヒーを上手に使うことで、カレー以外の料理もより美味しくなることがあります。
インスタントコーヒーを使うと美味しくなる代表的な料理は以下の3つです。
- ビーフシチュー
- 鶏の照り焼き
- ハンバーグ
詳しく見ていきましょう。
ビーフシチュー
コーヒーの苦味とコクが加わることで味に深みが出ます。
大人の味に仕上げたいときにおすすめです。
鶏の照り焼き
意外に思われるかもしれませんが、醤油とコーヒーは非常によく合います。
醤油とみりんを合わせた照り焼きソースに、少しだけインスタントコーヒーを加えると香ばしさがアップします。
ハンバーグ
仕上げにかけるデミグラスソースや照り焼きソースにインスタントコーヒーを入れることで、高級感のある仕上がりになります。
カレーと同じく飴色玉ねぎを入れたような深い味わいになります。
インスタントコーヒーを使って一味違うカレーを楽しもう!
いかがでしたでしょうか?
カレーにインスタントコーヒーを使う理由と、入れる量やタイミング、他の相性の良い料理をご紹介しました。
本記事をまとめると以下の通りです。
- カレーにインスタントコーヒーを入れると、苦味とコクが加わり、深みのある味になる
- 玉ねぎを飴色に炒めなくても良いので時短になる
- 4皿分ならスプーン小さじ半分を完成直前に入れる
- 市販のルーだけでなく、トマトベースのカレーにも相性が良い
- カレーの隠し味には、クセのない深煎りのインスタントコーヒーがおすすめ
- ビーフシチューや照り焼きソースに隠し味として加えても美味しい
インスタントコーヒーは飲むだけでなく、料理をグレードアップさせる調味料として使えます。
本記事を参考に、自分だけのインスタントコーヒーの使い方を発見してみてくださいね。
また、インスタントではなくドリップコーヒーを使うこともできます。
ドリップコーヒーを使うレシピは下記の記事を参考にしてみてください。