ラオスのコーヒーの生産はどのような環境?
ラオスのコーヒーの特徴とは?
こういった疑問や要望にお答えします。
観光で有名なアジア諸国の中でも、あまり馴染みがない「ラオス」。
実はラオスでは農業が盛んで、コーヒーはラオスの主要輸出産品の1つです。
この記事ではラオスの国の歴史から、コーヒー産業の変遷を徹底解説!ラオス産コーヒーの味わいの特徴も紹介します。
- ラオスは農業が盛んな国で、コーヒー生産も活発
- ラオスで生産されているコーヒーは、ストレートではあまり飲まない「ロブスタ種」が多い
- ラオスではコーヒーに練乳を加えて飲むことが多い
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
実はコーヒー産業も盛んなラオスとは?
ラオスはアジアに属する国です。
タイやベトナムなどに囲まれ、海には面していません。
また、ラオスは「熱帯モンスーン気候」で1年を通して湿度が高く暖かい国です。
夏は35度以上になるみたい。
ラオスについてまとめると以下のとおりです。
- ラオスの首都は「ビエンチャン」
- ラオスは内陸部の国
- ラオスの産業の15%は農業
次でラオスの位置を世界地図で説明します!
さらに、ラオスの農業について日本と比較して紹介します。
ラオスはアジアの国!場所を解説
ラオスはアジアの国で日本との時差は−2時間です。
ラオスの方が時間が遅れています。
ラオスのコーヒーのほとんどが、南部にある「ボーラウェン高原」という標高1100mほどのところで育てられています。
ラオスは農業の国
外務省によるとラオスでは、農業がGDPの約15%を占めています。
一方、日本では農業のGDPは約1%と、ラオスが農業の盛んな国であることがわかります。
ラオスのコーヒー産業とは?栽培環境や歴史を徹底解説
農林水産省によると、ラオスの農産物の中で最も生産量が多いのは「米」です。
日本がラオスから輸入している農林水産物(2018年)を上から並べると、以下のとおりです。
- コーヒー豆(生豆)
- 木炭
- 香辛料
- こんにゃくいも
- 製材
ラオスから日本への輸入品のトップにコーヒーがくるのは意外!
ラオスはフランスの植民地だった時代に、コーヒー生産を始めた小規模農園が多く、今でもコーヒー生産は小規模がメインです。
ここでは、ラオスのコーヒー生産について詳しく見ていきます。
まとめると以下のとおりです。
- ラオスのコーヒーは、アラビカ種よりもロブスタ種の方が多く生産されている
- ラオスのコーヒーのほとんどは、南部で作られている
- ラオスから日本への輸入(2018年)の42%はコーヒーが占めている
コーヒー産業の歴史
ラオスでのコーヒー生産が始まったのは、1915年にフランス人がコーヒーの木を持ち込んだことがきっかけでした。
当時から小規模な農園でコーヒー生産を行うケースが多かったのですが、2000年頃にラオスの政府が付加価値をつけるために「フェアトレード認証」に取り組んだことで、ラオスのコーヒー生産がより活発になりました。
コーヒー産業の地域
ラオスのコーヒー生産のほとんどは、南部の「ボーラウェン高原」というところで行われています。
このあたりは標高が高く、農作物の栽培に適している地域です。
首都よりは涼しくて、朝晩はひんやりする気候みたい。
コーヒー生産量
Food and Agriculture Organization of the United Nations によると、ラオスのコーヒー生産量は世界で11位です。(2020年)
コーヒー生産量1位のブラジルは370万トンほどの生産量なのに対して、ラオスのコーヒー生産量は18万トンとなっています。
ラオスは小規模農園が多いのに世界でも上位の生産量なんだね。
詳しい国別の生産量は以下の記事を参考にして下さい!
コーヒー輸出額
ラオスでの農産物の輸出額が最も多いのは「天然ゴム」です。
コーヒーは輸出額上位アイテムの3位に位置しており、輸出品目の10%以上を占めています。
ラオスから日本への輸出の40%以上はコーヒー豆だよ。
ラオスのコーヒー豆はロブスタ種がメイン!アラビカ種コーヒーは珍しい
ラオスでのコーヒー生産は75%がロブスタ種、25%がアラビカ種となっています。
For the 20,000 tons of coffee that Laos produces a year, 5,000 tons are Arabica beans and 15,000 tons are Robusta.
Laos Peaberry (Saffron) Tasting Notes | Witham’s Coffee
ロブスタ種の多くは、インスタントコーヒーや缶コーヒーの原料となったり、国内での消費に使われたりします。
ロブスタ種とアラビカ種の違いをまとめると、以下のとおりです。
- 風味が豊か
- スペシャルティコーヒーとしても流通
- ストレートで飲まれることが多い
- 苦みが強くコクが浅い
- 缶コーヒーやインスタントコーヒーの原料となる
ロブスタ種とは
ロブスタ種はカフェやコーヒーショップで、ストレートのコーヒーとして取り扱われることはほとんどありません。
渋い苦みと、麦茶のような後味が特徴です。
アラビカ種とは
アラビカ種とは、一般的にカフェやコーヒーショップで高品質のコーヒーとして提供されている、風味が豊かなコーヒーです。
ロブスタ種に比べるとアラビカ種の方が、コーヒーらしい香ばしさや酸味を感じることができます。
より詳しい違いについては以下の記事をチェック!
等級・グレード
ラオスではコーヒーのグレードの基準はありません。
他の多くのコーヒー生産地では、G1やAAなどとグレードをつけます。
まれに「G1」とグレードをつける場合があります。
ラオスコーヒーの味わいの特徴
日本で飲むことができるラオスのコーヒーは、アラビカ種です。
ラオスのコーヒーの味わいは、ほのかな酸味とやわらかい苦みが特徴です。
マイルドで癖のない味わいで、ナッツのような風味を感じることも。
ラオスのコーヒーは滑らかな舌触りです。
ラオスではコーヒーにコンデンスミルクを加えて飲む!ロブスタ種も美味しく飲める
ここではラオスの現地風のコーヒーの飲み方を紹介します。
まとめると以下のとおりです。
- ラオスではロブスタ種のコーヒーをよく飲む
- ラオスの人はコーヒーにコンデンスミルクを入れて飲むことが多い
ラオスで生産されているロブスタ種のコーヒーは、ほとんどが国内で消費されます。
ラオスの方がロブスタ種のコーヒーを飲む時は、コーヒーに練乳を入れて「ベトナムコーヒー」のように飲むことが多いようです。
練乳コーヒーとは?作り方を紹介
ラオス国内でよく飲まれている、練乳コーヒーの作り方をまとめると以下のとおりです。
- 深煎りのコーヒーを普段通りに抽出する
- コーヒーの抽出液1杯分に練乳をお好みの量入れる
現地風に甘めに作るのなら、1杯あたり10~30g入れるのがおすすめ!
ラオスのおすすめコーヒー豆・粉3選
ラオスのコーヒーを実際に飲んでみたくなった方に向けて、ここでは通販で購入できるラオスのコーヒーを3つ紹介します。
コーヒー初心者の方でも挑戦しやすい、ドリップバッグ型のコーヒーもチョイスしたので、ぜひラオスのコーヒーを飲んでみてください。
まとめると以下のとおりです。
- ピープルツリー フェアトレードコーヒー ラオス 8g×10袋
- 藤田珈琲 ラオスブレンド 500g(粉)
- ジエットコーヒー ラオス・アラビカG1
それでは早速1つずつ見ていきましょう。
1. コーヒーバッグで手軽に「ピープルツリー フェアトレードコーヒー ラオス 8g×10袋」
こちらのコーヒーは、ティーバッグ型になっておりお湯を注いだカップに入れるだけで、コーヒーを抽出することができる優れもの。
ハンドドリップでコーヒーを入れる時間はないけれど、入れたてのコーヒーを飲みたい方におすすめです。
酸味は控えめで、スッキリとした酸味が特徴のコーヒーです。
商品情報
価格 | 993円(税込) |
容量 | 8g×10 |
原材料 | コーヒー(アラビカ種ティピカ) |
2. ブレンドコーヒーでバランス良く味わう「藤田珈琲 アイスコーヒー ラオスブレンド 500g(粉)」
Amazonで絶賛の口コミが多い「藤田珈琲」。
藤田珈琲は大阪の歴史あるコーヒー焙煎所です。
こちらのコーヒーはアイスコーヒー用に深煎りで作られており、しっかりとしたコクと苦みを楽しむことができます。
商品情報
価格 | 772円(税込) |
容量 | 500g |
原材料 | コーヒー(生豆生産国:ラオス、ベトナム 他) |
3. 中深煎りでバランスの良い味わい「ジエットコーヒー ラオス・アラビカG1」
ラオスのコーヒーをストレートで飲みたい方におすすめなのが、こちらのコーヒーです。
中煎りのハイローストで仕上げられており、軽やかな味わいです。
商品情報
価格 | 1,300円(税込) |
容量 | 500g |
原材料 | コーヒー(生豆生産国:ラオス) |
ラオス産コーヒーのおすすめの飲み方
ラオスのコーヒーを飲む際は、ハンドドリップで入れてブラックコーヒーで飲むのがおすすめです。
ペーパードリップバッグでハンドドリップする場合、90度以上だと苦みや渋みが抽出され過ぎてしまう場合があるので、お湯の温度に気をつけましょう。
- コーヒー10〜12gを中挽きにし、ドリッパーにセットする
- お湯を90度前後に調整し、2、3回にわけて2分間で140ml注ぎきる
ブラックで飲むほか、ラオスの現地風の練乳コーヒーもおすすめです。
ラオスコーヒーに関するよくある質問
ここではラオスコーヒーに関するよくある質問とその回答を紹介します。
- ラオスコーヒーの味を簡潔にいうと何?
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ラオスコーヒーは、比較的軽い味わいで、甘みがあり、酸味や苦味はそれほど強くありません。
豆の焙煎度合いによって、フルーティーな香りや、ナッツやチョコレートの風味があることもあります。
また、ラオスコーヒーは、通常はアラビカ種のコーヒー豆を使用しているため、比較的酸味が控えめで、口当たりが滑らかであることが特徴的です。
ラオスコーヒーは、フランスの植民地支配の影響を受けて、コーヒー文化が根付いており、フランスのスタイルに合わせたカフェ・オ・レ(コーヒーにミルクを加えた飲み物)が一般的です。
ただし、近年では、シングルオリジンのコーヒーを楽しむためのコーヒーショップやカフェも増えており、コーヒー豆の品質に注目する人々にとっても人気のあるコーヒーとなっています。
- お土産におすすめのラオスコーヒーは?
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ラオスコーヒーは、旅行者に人気のお土産の一つで、現地で手軽に購入できます。おすすめのラオスコーヒーとしては、以下のようなものがあります。
- パクサウィンコーヒー:ラオスで最も有名なコーヒー生産者のひとつで、有機栽培のアラビカ種コーヒーを提供しています。ミディアムローストで、フルーティーな風味が特徴です。
- カフェ・ボーラヴェン:ラオス南部のボーラヴェン高原で栽培されたコーヒー豆を使用したコーヒーです。リッチな味わいと、チョコレートやキャラメルの風味が特徴的です。
- セコイアコーヒー:ルアンパバーンにあるコーヒー専門店で、豆の品質にこだわったコーヒーを提供しています。シングルオリジンのコーヒーが中心で、味わいや香りも豊富です。
これらのコーヒーは、現地のスーパーマーケットやコーヒーショップ、空港などで購入することができます。
また、ブレンド豆やグラウンドコーヒー、コーヒーカプセルなども販売されていますので、自分の好みに合わせて選んでみてください。
ラオスのコーヒーは1度飲んでみる価値アリ!
いかがだったでしょうか。
この記事ではラオスのコーヒーについて、詳しく紹介しました。
本記事の要点をまとめると以下のとおりです。
- ラオスは農業が盛んな国で、コーヒーも活発に生産されている
- ラオスのコーヒーはアラビカ種よりもロブスタ種が多い
- ラオスのコーヒーは苦味系の味わい
日本ではあまり流通量が多くなく、珍しいラオスのコーヒーは1度飲んでみる価値アリですよ。