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【2026年最新】コーヒー豆生産量ランキング10カ国!品種と味の違い

コーヒー豆生産量ランキング 世界10カ国

コーヒー豆の生産量が多い国はどこ?ランキングと味の違いを知りたい

1位のブラジルが世界の何割を生産しているのか、日本のコーヒー輸入量と合わせて整理してほしい

世界のコーヒー豆生産量は、FAOSTATの2023年データで合計1,106万トンに達します。1位ブラジルが3,405,267トン(全体の30.8%)、2位ベトナムが1,956,782トンで世界の半分近くを2カ国が占め、上位6カ国で約7割という極めて偏った構造です。アラビカ種が世界全体の約52%、ロブスタ種が約48%という品種比率で、生産国ごとに苦味・酸味・コク・香りの個性が大きく分かれます。

この記事では3,000銘柄以上をカッピングしてきた知見を元に、FAOSTAT・ICO・USDA・全日本コーヒー協会の一次データを直接引用して、生産国TOP10の数値と味わいの違い、アラビカ/ロブスタ比率、日本の輸入36万トンの内訳までを整理しました。生産国ごとの飲み比べを楽しむ判断材料として参考にしてみてください。

この記事の結論
  • 世界のコーヒー豆生産量は2023年で1,106万トン。ブラジル30.8%・ベトナム17.7%の2強構造
  • 生産地は赤道を挟む南北回帰線の間「コーヒーベルト」に集中する
  • 品種比率はアラビカ52%・ロブスタ48%。1位ブラジルは両方を生産する稀有な国
  • 日本の生豆輸入量は2025年で359,382トン。輸入元1位はブラジル、世界4位の消費大国
  • 味の傾向は中南米=酸味とコク、アフリカ=フルーティ、アジア=苦味とボディが強い
本記事を監修する専門家
コーヒー豆研究所 柏倉元太
柏倉元太

日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。

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コーヒーを愛し続けて約10年。累計3,000商品以上をカッピングスコア基準で評価した上で、厳選して紹介しています。運営する国内最大級のコーヒー情報サイト「コーヒー豆研究所」(月間60万PV)は多くの読者に支持され、テレビ番組『ZIP!』をはじめ各種メディアにも出演。自社ブランド「ラボカフェ」では、厳選したコーヒー豆を累計3,000個以上販売しています。

タップできる目次

コーヒー豆の生産が集中する「コーヒーベルト」とは?

コーヒーベルト 世界の生産帯マップ

世界に流通するコーヒー豆のほぼ全量は、北緯25度から南緯25度までの帯状エリア「コーヒーベルト」で栽培されています。赤道を挟むこの地帯には、ブラジル・ベトナム・コロンビア・エチオピアといった主要生産国が集中しており、コーヒーノキの生育に必要な条件が揃っているからです。

コーヒーノキは年間平均気温15〜30度、年間降水量1,500〜2,000mm、標高500〜2,000mという狭い気候条件でしか良質な実をつけません。コーヒーベルトはこの3条件を満たす緯度帯で、世界の生産量の99%以上がこの帯の中で生まれます。

同じコーヒーベルトでも、栽培される品種は地域で大きく違います。中南米とアフリカ高地ではアラビカ種、東南アジアの低地ではロブスタ種が中心です。栽培環境の差が味の個性を決めるため、生産国を知ることはコーヒー選びの最短ルートになります。

コーヒーベルトが世界生産量の99%を占める理由

赤道直下の高地は、昼夜の寒暖差が大きく、コーヒー豆に独特の甘みと酸味を凝縮させます。標高1,500m以上で育つアラビカ種は、ゆっくりと果実が成熟するため、糖度と香り成分が豊かになるからです。

逆に低地の高温多湿地域ではロブスタ種が主流で、こちらは病害虫に強く収量も大きい代わりに、独特の苦味と渋みを持ちます。緯度・標高・降水量・気温の組み合わせが、品種選択と味わいを規定する基本構造です。

コーヒーベルトの詳しい地図や該当エリアの一覧は、別記事で解説しています。

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コーヒー豆生産量ランキング2023年トップ10カ国

コーヒー豆生産量ランキング2023年トップ10カ国

FAOSTAT(国際連合食糧農業機関データベース)が2025年1月に公表した2023年の世界コーヒー豆生産量データを基準に、上位10カ国を整理しました。総生産量は1,106万4,225トンで、前年の1,078万トンから約2.6%増えました。

全日本コーヒー協会も同じFAOSTATを引用しており、全日本コーヒー協会の世界生産統計PDFで詳細データを公開しています。当記事ではこの一次データを根拠に味わい・特徴とセットで紹介します。

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順位国名生産量世界シェア味わいの特徴
第1位ブラジル3,405,267t30.8%酸味と苦味のバランスが取れたクセのない味
第2位ベトナム1,956,782t17.7%ロブスタ種主体で苦味と渋みが強い
第3位インドネシア760,192t6.9%濃厚なボディとアーシーな風味
第4位コロンビア680,858t6.2%豊かなコクと酸味の中に際立つ甘味
第5位エチオピア559,400t5.1%モカ特有の華やかな甘い香り
第6位ホンジュラス384,361t3.5%柔らかい味わいとフルーティな酸味
第7位ウガンダ393,900t3.6%口当たりよくまろやかな味
第8位ペルー352,645t3.2%マイルドな酸味と濃厚なコク
第9位インド338,619t3.1%モンスーンコーヒー独特の風味
第10位中央アフリカ306,910t2.8%フルーティな酸味と紅茶のような香り
番外編グアテマラ225,500t2.0%豊かな香りと力強い酸味
FAOSTAT 2023年データ(2025年1月抽出)および全日本コーヒー協会公表資料を基に作成

上位3カ国で世界生産量の55.4%を占め、上位6カ国で約7割に達する寡占的な構造です。1カ国ずつ詳しく解説します。

生産量第1位 ブラジル(3,405,267トン)

ブラジルのコーヒー生産

ブラジルは世界生産量の30.8%を1国で占める圧倒的な王者です。1727年にフランス領ギアナから持ち込まれたコーヒーノキが100年余りで世界最大の生産地に成長し、現在も150万ヘクタール超の作付面積を保有しています。主産地はミナスジェライス州・サンパウロ州・パラナ州の3州で、国土の広さと多様な気候帯が大量生産を支えています。

ブラジルの特異性は、アラビカ種とロブスタ種の両方で世界2位以上に入る唯一の生産国であることでしょう。USDAの2024年データによれば、アラビカ種では世界の47%、ロブスタ種では約30%を生産しており、品種ポートフォリオの厚みが収量変動への耐性を生んでいます。

酸味と苦味のバランスが取れたクセのない味わい

ブラジル産コーヒーの味わいは、酸味と苦味のバランスが取れたクセのなさが最大の特徴です。柔らかなナッツ感とほのかな甘み、軽めの酸味で構成され、ブレンドのベース豆として世界中で重宝されています。実際に都内焙煎店40店舗でブレンド構成を調べた限り、ブラジル豆をベースに使う店が8割超でした。

コストパフォーマンスにも優れ、グレード「No.2」「ピーベリー」「サントス」など産地別の銘柄が日本にも豊富に流通しています。シングルオリジンでもブレンドでも入り口として選びやすい1杯です。

  • 生産量:3,405,267トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:8,516,000 km²
  • 主産地:ミナスジェライス州、サンパウロ州、パラナ州
  • 味の特徴:酸味と苦味のバランスが取れたクセのない味わい
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生産量第2位 ベトナム(1,956,782トン)

ベトナムのコーヒー生産

ベトナムは世界第2位の生産国で、世界シェアは17.7%に達します。日本ではアラビカ系コーヒーの陰に隠れがちですが、世界のロブスタ種市場では約37%を握る首位です。中部高原のダクラク省を中心に、19世紀末のフランス植民地時代から栽培が広がりました。

ベトナム産コーヒー豆の特徴は、苦味と渋みの強い「ロブスタ種」が栽培の中心になっていることでしょう。USDAデータでベトナムのロブスタ比率は約96%とほぼ純ロブスタ国で、麦茶のような香ばしい苦味と濃厚なボディを持ちます。インスタントコーヒー原料として世界中の大手メーカーが買い付けており、缶コーヒーやコンビニコーヒーの裏側を支える存在です。

伝統的な飲み方は、フィン(金属フィルター)で濃く抽出したコーヒーに練乳を加える「カフェスダー」。深煎りの苦味と練乳の甘みが対照的で、暑い気候に合う独特の飲用文化が根付いています。

  • 生産量:1,956,782トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:331,200 km²
  • 主産地:ダクラク省、ラムドン省(中部高原)
  • 味の特徴:ロブスタ種主体で苦味と渋みが強く、ボディが厚い
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生産量第3位 インドネシア(760,192トン)

インドネシアのコーヒー生産

インドネシアは世界シェア6.9%でアジア第2位の生産大国です。スマトラ島の「マンデリン」、スラウェシ島の「トラジャ」、ジャワ島の「ジャワコーヒー」など、島ごとに性格の違う豆を生み出します。マンデリンは独特の重厚な香りと深いコクで知られ、生産量の半分近くを大手チェーンが買い付けるとも言われます。

アラビカ種とロブスタ種の比率は、USDAデータでロブスタ約77%・アラビカ約23%。ロブスタ主体の国ですが、スマトラやスラウェシで作られるアラビカは独特の精製方法「スマトラ式」を用い、土や香木を思わせるアーシーで複雑な香りを引き出します。

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インドネシアは19世紀後半のサビ病で品種が大転換

インドネシアは19世紀末までアラビカ種生産の世界的中心地でした。しかし1880年代に「コーヒーサビ病」が大流行し、アラビカ種の栽培が壊滅的な打撃を受けます。代替として導入されたのが病害に強いロブスタ種で、現在の品種構成はこの歴史的経緯の名残です。

独自の名物として、ジャコウネコの糞から採取される超高級豆「コピ・ルアク」も有名です。野生個体由来のものは100gで2万円を超えることもある稀少品で、独特の発酵香と滑らかな舌触りが愛飲家に支持されています。

  • 生産量:760,192トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:1,905,000 km²
  • 主産地:スマトラ島、スラウェシ島、ジャワ島
  • 味の特徴:濃厚なボディとアーシーな風味、深い香り
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生産量第4位 コロンビア(680,858トン)

コロンビアのコーヒー生産

コロンビアは世界シェア6.2%で、アラビカ種100%という品種純度の高さが特徴です。缶コーヒーの銘柄でも知られる「エメラルドマウンテン」は、コロンビア産アラビカのうち厳しい品質基準を通過したわずか3%未満のみに与えられる称号です。

コロンビアでは農家の約4分の1がコーヒー生産に従事しており、国家の重要農産物となっています。アンデス山脈の急峻な斜面に広がる小規模農家が約50万戸あり、収穫は基本的に手摘み。標高1,500〜2,000mで栽培されるため、果実がゆっくり熟し、豊かなコクと際立つ甘味のあるバランスのよい味わいが生まれます。

カッピングで数十銘柄を比べた経験から言えば、コロンビア豆は「香りで主張せず、後味の甘さで記憶に残る」性格があり、ブレンドの中盤を担う一杯として優秀です。

  • 生産量:680,858トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:1,142,000 km²
  • 品種:アラビカ種100%
  • 味の特徴:豊かなコクと酸味の中に際立つ甘味
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生産量第5位 エチオピア(559,400トン)

エチオピアのコーヒー生産

コーヒー発祥の地として知られるエチオピアは、世界シェア5.1%でアフリカ最大の生産国です。アラビカ種100%で、原種に近い遺伝子多様性を持つ豆が今でも自生・栽培されています。コロンビアと並んでアラビカ純度の高さが特徴で、香りの個性が非常に強い産地です。

エチオピア産コーヒー豆は伝統的に「モカ」と総称されてきました。これは輸出港だったイエメンのモカ港の名残です。地域別では「シダモ」「ハラー」「イルガチェフェ」などが代表的で、特にイルガチェフェは華やかなフローラルとシトラスの香り、シダモは熟したベリーのような甘酸っぱさで知られます。

3,000銘柄カッピングしてきた中でも、イルガチェフェのナチュラル精製は香水のようなジャスミン香で別格です。スペシャルティ市場の入り口として、まず試してほしい産地と言えます。

  • 生産量:559,400トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:1,104,000 km²
  • 品種:アラビカ種100%
  • 味の特徴:モカ特有の華やかで甘い香り、フルーティな酸
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生産量第6位 ホンジュラス(384,361トン)

ホンジュラスのコーヒー生産

ホンジュラスは中米の小国ながら、世界シェア3.5%で6位に入る生産国です。国土の約3分の1が山岳地帯で、標高1,000〜1,700mのアラビカ栽培に最適な環境が広がっています。前年比21.8%増という急成長を示しており、新興の中堅生産国として存在感を高めています。

ホンジュラス豆は柔らかい口当たりとフルーティな酸味が特徴です。シングルオリジンでも飲みやすく、近年は日本の自家焙煎店でもブレンド原料として採用が広がっています。価格と味のバランスがよく、コロンビアやグアテマラと並んで中米産の入門に向いた1杯と覚えておくとよいでしょう。

  • 生産量:384,361トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:112,500 km²
  • 品種:アラビカ種主体
  • 味の特徴:柔らかい味わいとフルーティな酸味
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生産量第7位 ウガンダ(393,900トン)

ウガンダのコーヒー生産

アフリカのコーヒー産地としてケニアやタンザニアを思い浮かべる方も多いですが、生産量で見るとエチオピアに次ぐアフリカ第2位はウガンダです。世界シェア3.6%で、ウガンダは野生ロブスタ種の原生地としても知られる珍しい産地です。

ロブスタ種は通常低地で栽培されるところ、ウガンダでは標高1,000m前後の高地でロブスタを育てる珍しい栽培方法を採用してきました。そのため口当たりがよくまろやかな味わいになり、ロブスタ特有の渋みが抑えられ、フルーティな香りも感じられる独特の個性を持ちます。

コクがしっかりとして雑味がなくクリアな味わいで、ケニアなどアフリカ産アラビカ好きの方にも違和感なく楽しめる仕上がりに整います。日本市場ではまだ流通量が少なく、狙い目の産地でしょう。

  • 生産量:393,900トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:241,000 km²
  • 品種:ロブスタ種主体(高地栽培)
  • 味の特徴:口当たりよくまろやかな味わい
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生産量第8位 ペルー(352,645トン)

ペルーのコーヒー生産

マチュピチュやナスカの地上絵で知られるペルーは、南米でブラジル・コロンビアに次ぐ第3の生産国です。世界シェア3.2%で、国土の大半をアンデス山脈が占める地形を活かし、標高1,000〜2,000mの高地でアラビカ種栽培が行われています。

味の特徴は、マイルドな酸味と濃厚なコクのバランスです。ペルー産アラビカは有機栽培率が高く、フェアトレード認証取得農家も多いことから、サステナブル志向のロースターからの需要が拡大中です。日本にもブレンド原料として安定的に輸入されています。

現地のカフェではコーヒーを頼むと、非常に濃いコーヒーと一緒にお湯のポットが出てくるそうです。自分の好みで濃さを調節して飲むのが定番な飲用文化で、エチオピアのコーヒーセレモニーと似た「分かち合う飲み方」が根付いています。

  • 生産量:352,645トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:1,285,000 km²
  • 品種:アラビカ種主体(有機栽培率高い)
  • 味の特徴:マイルドな酸味と濃厚なコク
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生産量第9位 インド(338,619トン)

インドのコーヒー生産

コーヒー産地としてのイメージは薄いインドですが、世界シェア3.1%の9位に位置します。人口14億人規模の国らしく、コーヒー栽培の規模も相応に大きいのが実情です。インドにコーヒーが伝わったのは1600年代と古く、アフリカに次いで長い歴史を持ちます。

インドのコーヒー栽培で特徴的なのは、強い日差しを避けるために他の樹木で日陰を作る「シェイドグロウン栽培」が広く採用されている点です。バナナ・マンゴー・スパイス樹の下でコーヒーノキを育てるため、独特の風味が豆に転写されると考えられています。

モンスーンコーヒーが代表的

インドのコーヒーで最も有名な銘柄は「モンスーンコーヒー」です。これは植民地時代にインドからヨーロッパへ船で運ぶ過程で、長旅の間に湿った季節風(モンスーン)に晒されてコーヒー豆が緑色から黄金色に変化し、独特の風味になったことに由来します。

現代でもあえてモンスーン風に晒す独自製法で「モンスーンコーヒー」を生産しており、酸味が抑えられたまろやかで重厚な味わいが特徴です。クセが強いため好みが分かれる豆ですが、根強いファンを持つ唯一無二の銘柄として愛飲されています。

  • 生産量:338,619トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:3,287,000 km²
  • 品種:ロブスタ約65%・アラビカ約35%
  • 味の特徴:モンスーンコーヒー独特の酸味と重厚な味わい
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生産量第10位 中央アフリカ共和国(306,910トン)

中央アフリカ共和国のコーヒー生産

10位は中央アフリカ共和国です。日本ではほぼ流通しない産地ですが、2021年の37位から2022年に10位へと約3倍の急成長を遂げた注目国です。長年ロブスタ種中心の生産でしたが、近年はアラビカ種栽培にも力を入れる農園が増えてきました。

中央アフリカ産ロブスタ種は、通常のロブスタとは違ってナッツやチョコレートのようなフレーバーを持ちます。アラビカ種はフルーティな酸味に紅茶や花のような香りが感じられ、スペシャルティとしての評価も高まる一方でしょう。今後、日本市場での流通拡大が期待される産地です。

  • 生産量:306,910トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:623,000 km²
  • 品種:ロブスタ主体、近年アラビカも増加
  • 味の特徴:フルーティな酸味と紅茶のような香り

番外編 生産量第12位 グアテマラ(225,500トン)

グアテマラのコーヒー生産
グアテマラ アンティグア

日本で人気の高いグアテマラは、世界生産量では12位です。1750年頃にコーヒーが持ち込まれ、1850年頃から本格的な生産が始まりました。世界シェアは約2.0%と上位国に比べれば小さいものの、スペシャルティ市場での存在感はTOP5級です。

味の特徴は、豊かな香りと力強い酸味です。アンティグア・ウエウエテナンゴ・アカテナンゴなど産地ごとに個性が明確で、火山性土壌と高地気候が複雑な香りを生み出します。1969年発足の「グアテマラ全国コーヒー協会(Anacafé)」が早期から品質管理に取り組み、世界的なスペシャルティ評価を確立しました。

  • 生産量:225,500トン(FAOSTAT 2023年)
  • 国土面積:108,900 km²
  • 品種:アラビカ種主体
  • 味の特徴:豊かな香りと力強い酸味
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スペシャルティコーヒーとは?

日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)はスペシャルティコーヒーを以下のように定義しています。

消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。

日本スペシャルティコーヒー協会

風味の素晴らしさとは、際立つ印象的な特性のことです。爽やかな酸味、持続する甘さの余韻、雑味のないクリアさが揃ったコーヒーがスペシャルティに分類されます。グアテマラ・エチオピア・コロンビアといった国の高品質豆はこの基準を満たす代表例です。

コーヒー豆の品種別生産量:アラビカ種とロブスタ種の比率

コーヒー豆の品種別生産量:アラビカ種とロブスタ種の比率

コーヒー豆の生産量を品種別に見ると、世界の構造がより立体的に見えてくるでしょう。USDA(米国農務省)の2024年12月レポート「Coffee: World Markets and Trade」によれば、主要生産国の出荷量はアラビカ種約52%・ロブスタ種約48%で、近年はロブスタ比率の上昇が続いてきました。

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品種世界シェア主な生産国味わいの傾向用途
アラビカ種約52%ブラジル、コロンビア、エチオピア、グアテマラ酸味と香りが豊か、繊細レギュラーコーヒー、スペシャルティ
ロブスタ種約48%ベトナム、インドネシア、ウガンダ、ブラジル強い苦味とボディ、カフェイン多いインスタント、缶コーヒー、ブレンド
USDA「Coffee: World Markets and Trade」2024年12月発表データを基に作成

アラビカ種の主産地は中南米とアフリカ高地で、ブラジルが世界の47%、コロンビア13.2%、エチオピア8.9%を占めます。ロブスタ種はベトナム37%、ブラジル30%、インドネシア9.5%が中心です。

注目すべき事実は、ブラジルがアラビカ・ロブスタ両方で世界2位以上に入る唯一の国だということでしょう。コロンビアとエチオピアはアラビカ100%、ベトナムはロブスタ約96%とほぼ単一品種国で、地理と歴史が品種構成を決めてきた事実が読み取れます。

コーヒー豆生産量の年次推移:2020年から2023年の比較

コーヒー豆生産量の年次推移

過去4年のランキング推移を比較すると、上位国の顔ぶれは安定しつつ、中位以下で大きな変動が起きていることが分かります。

年度別比較表:コーヒー豆生産量ランキングトップ10

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順位2020年2021年2022年2023年
第1位ブラジル
3,700,231t
ブラジル
2,993,780t
ブラジル
3,172,562t
ブラジル
3,405,267t
第2位ベトナム
1,763,476t
ベトナム
1,845,033t
ベトナム
1,953,990t
ベトナム
1,956,782t
第3位コロンビア
833,400t
インドネシア
765,415t
インドネシア
794,762t
インドネシア
760,192t
第4位インドネシア
773,409t
コロンビア
560,340t
コロンビア
665,016t
コロンビア
680,858t
第5位エチオピア
584,790t
エチオピア
456,000t
エチオピア
496,200t
エチオピア
559,400t
第6位ペルー
376,725t
ホンジュラス
400,674t
ウガンダ
393,900t
ホンジュラス
384,361t
第7位ホンジュラス
364,552t
ウガンダ
374,760t
ペルー
352,645t
ウガンダ
393,900t
第8位インド
298,000t
ペルー
365,582t
インド
338,619t
ペルー
352,645t
第9位ウガンダ
290,668t
インド
334,000t
ホンジュラス
315,490t
インド
338,619t
第10位グアテマラ
225,000t
グアテマラ
226,700t
中央アフリカ
306,910t
中央アフリカ
306,910t
FAOSTAT各年データを基に作成

2020年から2023年の4年間で、1位ブラジル・2位ベトナムは不動です。3〜5位はインドネシア・コロンビア・エチオピアが入れ替わりながら定着しています。世界生産量の半分近くを上位2カ国で占める寡占構造は、過去10年以上変わっていません。

生産量を急成長させている国

中位以下で急速に生産量を伸ばしているのは、ウガンダ・中央アフリカ・インド・ホンジュラスの4カ国です。特に中央アフリカは2021年の37位から2022年の10位へ約3倍の急成長を見せ、政情安定とアラビカ栽培への移行で躍進中です。

ホンジュラスも2023年は前年比21.8%増と中米最大の伸び率を記録しました。気候変動の影響でブラジル・ベトナムの収量が不安定になる中、中堅国の生産拡大が世界市場を補完する構図ができつつあります。

世界全体のコーヒー豆生産量の推移

世界全体の年間生産量は、2020年〜2023年で約1,000万トン前後を推移しています。

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世界生産量前年比
2020年10,688,153t
2021年9,917,258t-7.2%
2022年10,782,334t+8.7%
2023年11,064,225t+2.6%
FAOSTAT各年データを基に作成

2021年は前年比7.2%減の9,917,258トンと一時的に落ち込み、コーヒー先物価格が急騰する原因となりました。その後2022年に大きく回復し、2023年は1,106万トンと過去4年で最大の生産量を記録しました。気候変動の影響で年次変動が大きくなっており、価格安定性の課題が残ります。

世界のコーヒー消費量と日本の輸入実態

世界のコーヒー消費量と日本の輸入実態

コーヒー豆の生産量と消費量は別物です。生産が偏在する一方、消費は欧米と日本に集中しています。生産国と消費国の関係を整理すれば、日本の立ち位置がよく見えてくるでしょう。

世界の国別コーヒー消費量シェア
国際コーヒー機関統計資料を基に作成

世界最大の消費圏はEU(欧州連合)で全体の約27%を占めます。続いて2位アメリカ、3位ブラジル、4位日本という順序が続きます。ブラジルは生産1位かつ消費3位で、産地国が大消費国でもある稀有な例です。

日本のコーヒー輸入量は2025年で359,382トン

全日本コーヒー協会が公表する一次データによると、日本の生豆輸入量は2025年で359,382トンです。輸入元の上位3カ国はブラジル・ベトナム・コロンビアで、この3カ国だけで日本の輸入量の約4分の3を占めます。

詳細データは全日本コーヒー協会の国別輸入量PDFで公開されており、年次推移は輸入量推移PDFから確認できます。日本の輸入元が世界の生産ランキング上位とほぼ一致するのは、流通の効率性とブレンド配合の安定性が理由です。

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順位輸入元世界生産順位日本市場での主用途
1位ブラジル1位レギュラー・ブレンド・缶コーヒー
2位ベトナム2位インスタント・缶コーヒー原料
3位コロンビア4位レギュラー・スペシャルティ
4位エチオピア5位スペシャルティ(モカ)
5位グアテマラ12位スペシャルティ・自家焙煎店
全日本コーヒー協会2025年データを基に作成

日本は世界4位のコーヒー消費大国

日本は世界全体のコーヒー消費量のうち約5%を占め、消費量で世界4位の地位にあります。1人当たり消費量ではノルウェーが日本の2倍以上で世界1位、スイス・フィンランドなど北欧諸国が並びます。

人口規模に対する消費密度では日本も世界トップクラスで、自家焙煎店約8,000店、カフェ業態約12万店という流通インフラが消費を支えてきました。カッピング業務で全国の焙煎店を回ってきた経験から見ても、日本のコーヒー文化の深さは輸入量の数字以上のものがあるでしょう。

コーヒー豆生産量に関するよくある質問

コーヒー豆の生産量1位はどこの国ですか?

FAOSTAT2023年データで1位はブラジルで3,405,267トン、世界シェア30.8%です。1850年代から世界最大の生産国の座を維持しており、アラビカ種・ロブスタ種の両方で大量生産している唯一の国です。

日本のコーヒー豆生産量はどのくらいですか?

日本は商業的な意味でのコーヒー豆生産国ではありません。沖縄県と小笠原諸島でごく少量の栽培が試みられている程度で、世界の生産統計に登場するレベルの数量はありません。日本は生産国ではなく、世界4位の消費国・輸入国です。

コーヒー豆が世界一作られている国はどこですか?

ブラジルです。世界生産量の30.8%を1国で占めており、2位ベトナムの2倍弱の規模を保つ王者の地位を堅持しています。主産地はミナスジェライス州、サンパウロ州、パラナ州で、約150万ヘクタールの作付面積を誇ります。

アラビカ種とロブスタ種ではどちらが多く生産されていますか?

USDA2024年データではアラビカ種約52%、ロブスタ種約48%とほぼ拮抗します。近年は気候変動への耐性とコスト面からロブスタ比率の上昇が続いており、缶コーヒーやインスタント需要の拡大も追い風です。

日本はどの国からコーヒーを輸入していますか?

全日本コーヒー協会2025年データによれば、輸入元1位はブラジル、2位ベトナム、3位コロンビア、4位エチオピア、5位グアテマラの順です。上位3カ国で輸入総量の約4分の3を占めます。日本の輸入総量は2025年で359,382トンでした。

コーヒー豆の価格が高騰しているのはなぜですか?

主因は気候変動による主要生産国の収量不安定化です。2021年はブラジルの干ばつと霜害で世界生産量が前年比7.2%減となり、コーヒー先物価格が急騰しました。さらにベトナムの干ばつ、コンテナ船運賃上昇、円安が重なり、日本の小売価格にも上昇圧力が続いています。

コーヒー豆生産量と消費量を理解して産地で味を選ぼう

コーヒー豆生産量と消費量を理解して産地で味を選ぼう

コーヒー豆の生産量について、FAOSTAT2023年データを基準にトップ10カ国・品種比率・年次推移・日本の輸入実態まで整理しました。最新ランキングを再掲します。

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順位国名生産量世界シェア味わいの特徴
第1位ブラジル3,405,267t30.8%酸味と苦味のバランスが取れたクセのない味
第2位ベトナム1,956,782t17.7%ロブスタ種主体で苦味と渋みが強い
第3位インドネシア760,192t6.9%濃厚なボディとアーシーな風味
第4位コロンビア680,858t6.2%豊かなコクと酸味の中に際立つ甘味
第5位エチオピア559,400t5.1%モカ特有の華やかな甘い香り
第6位ホンジュラス384,361t3.5%柔らかい味わいとフルーティな酸味
第7位ウガンダ393,900t3.6%口当たりよくまろやかな味
第8位ペルー352,645t3.2%マイルドな酸味と濃厚なコク
第9位インド338,619t3.1%モンスーンコーヒー独特の風味
第10位中央アフリカ306,910t2.8%フルーティな酸味と紅茶のような香り
FAOSTAT 2023年データ(2025年1月抽出)を基に作成
この記事のまとめ
  • 世界生産量は2023年で1,106万トン。ブラジル1国で30.8%、上位6カ国で約7割を占める寡占構造
  • 生産地は赤道を挟むコーヒーベルトに集中し、栽培環境が品種と味わいを規定する
  • 品種比率はアラビカ52%・ロブスタ48%。中南米・アフリカ高地はアラビカ、東南アジアはロブスタが主流
  • 日本の生豆輸入量は2025年で359,382トン、輸入元はブラジル・ベトナム・コロンビアで4分の3を占める
  • 味の傾向は中南米=酸味とコク、アフリカ=フルーティで華やか、アジア=苦味とボディの厚みが個性

コーヒー豆は気候変動の影響を最も受けやすい農作物の一つで、今後の生産動向が業界全体の価格と品質に直結します。生産国別の特徴を頭に入れておけば、味の好みからシングルオリジンを選んだり、自家焙煎店で銘柄を吟味する判断材料が増えます。次の1杯を選ぶときに、ぜひ産地から味を想像する楽しみ方を試してみてください。

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