焙煎士の仕事ってどんなことがあるの?
焙煎士ってどうやったらなれるのかな?年収やスキルも気になる。
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
- 焙煎士は、実際にコーヒー豆を焙煎する人のこと
- 焙煎士の腕前によって、コーヒーは美味しさは大きく変わる
- 1か月のお給料は通常の正社員と変わらず、約20~25万円となっている
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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そもそも焙煎とは?焙煎士の前に知っておこう
焙煎はローストとも呼ばれ、水や油を使わずにコーヒー豆を加熱・乾燥させることをいいます。
ムラができないように、機械などでかき混ぜながら焙煎を行います。
この過程で水分を飛ばし、コーヒー豆がもつ香りを際立たせますよ。
コーヒー豆の焙煎度は、以下の8種類です。
- ライトロースト(浅煎り)
- シナモンロースト(浅煎り)
- ミディアムロースト(中煎り)
- ハイロースト(中煎り)
- シティロースト(深煎り)
- フルシティロースト(深煎り)
- フレンチロースト(深煎り)
- イタリアンロースト(深煎り)
浅煎りであるほど酸味が、深煎りであるほど苦味が強くなる傾向があります。
上記の写真を見てもわかるように、焙煎が進むにつれてコーヒー豆の色も濃くなっていくよ。
焙煎士(ばいせんし)とは?
焙煎士とは、実際にコーヒー豆を焙煎する人のことを指します。
とはいっても、焙煎士という資格がある訳ではありません。
厳密にいえば、コーヒー豆の焙煎を行っている人は焙煎士を名乗ることができます。
ですが、焙煎というのはとても高度かつ繊細な技術が必要な作業です。
気軽に焙煎士を名乗って、技術が追い付いていないのでは働いていくのは難しいでしょう。
焙煎の機械化が進み性能も上がっているとはいえ、焙煎士の技術がコーヒーの味を左右すると言っても過言ではありません。
焙煎士とバリスタの違い
コーヒーショップで働く人として、1番最初にバリスタを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
コーヒーを淹れたりカフェメニューを作る人を、総称してバリスタといいます。
焙煎士がコーヒー豆という素材を完成させるのに対し、バリスタは実際にコーヒーを提供する人という違いがあります。
どちらかが欠けても、おいしいコーヒーは飲めないということですね。
バリスタについては「【決定版】バリスタとは?年収・仕事内容からおすすめの資格まで紹介」の記事を参考にしてください。
焙煎士で有名な方・人物
焙煎士として、世界的に活躍している人がいます。
世界一と日本一と言われている人を、2人紹介します。
- 後藤直紀さん
- 近藤啓さん
詳しく解説していきます。
世界一の焙煎士「後藤直紀(ごとうまき)さん」
後藤直紀さんは、2008年に福岡県に「豆香洞(とうかどう)コーヒー」を開店しました。
2013年に焙煎士の世界大会で優勝し、世界一の焙煎士に輝いた後藤さん。
コーヒーの生豆を自分で焙煎したことから始まり、その奥深さにすっかり虜になりました。
独学で焙煎について学び、東京のカフェに通い詰めて技術を磨いて、やがて世界一の称号を手にしました。
ですが、今も向上心を忘れていません。
これからもコーヒー業界を良い方向へ導くという強い決意を胸に、日々業務に励んでいます。
日本一の焙煎士「近藤啓(こんどうひらく)さん」
神奈川県平塚市の「いつか珈琲店」に努める近藤啓さん。
コーヒー好きが高じて焙煎士になり、2011年から本格的に活動を開始しました。
そして2016年に「ジャパンコーヒーロースティングシップ」で見事優勝を果たします。
コーヒー豆の素材を活かす焙煎を、今も日々研究しています。
焙煎について勉強会を開いて自分の技術を惜しみなく発信するなど、教育にも余念がありません。
2人ともすごくかっこ良くて憧れちゃうなあ!
焙煎士の仕事内容
焙煎士は、具体的にどのような仕事を行うのでしょうか。
まずは、コーヒー豆そのものの香りや品質、味わいをチェックします。
そしてそのコーヒー豆にぴったりの焙煎度合いを決めていきます。
主な焙煎の工程は、以下の手順で行われます。
- 乾燥:コーヒー豆に残った水分を完全に除去する。
- 薄皮の除去:コーヒー豆についている薄皮はコーヒー豆が膨らむことではがれるので、それを回収する。
- ハゼ:焙煎が進むとコーヒー豆からパチパチと音がするが、この音をハゼという。1ハゼ、2ハゼと呼ばれるものがあり、この音の具合が焙煎の進行度を判断する基準となるので、聞き逃さないように注意。
この他にもハンドピックといって、コーヒーの生豆や焙煎後の豆に混ざった欠陥品や異物を取り除く工程が必要です。
もちろんこちらも選別機械がありますが、コーヒー豆の状態を把握し、最高の美味しさを引き出すためには、人の手による作業が欠かせません。
焙煎士のスキルによって味は大きく変わる
焙煎士の腕前によって、コーヒー豆は美味しくも不味くもなります。
反対に考えると、人の手によってコーヒーはどこまでも美味しい飲み物になるということですね。
コーヒー豆に合わせた焙煎具合を判断するという意味でも、焙煎士の活躍の幅は広がっています。
まさに職人の仕事と言えるでしょう。
焙煎士の年収・給料
焙煎士はどのくらいお給料を貰えるのか気になりますよね。
焙煎士は高い技術を要する職業ですが、特別高い手当てがつくわけではないことが多いというのが現実です。
なので、1か月のお給料は通常の正社員と変わらない20~25万円ほどだと考えられます。
もちろん、長く勤めたり自分のお店を開いたりしたらこの限りではないですが、年収に換算するとおよそ350~450万円ほどでしょうか。
もちろん、開業して軌道に乗れば、年収1,000万円を超える人もいます。
自分の頑張り次第で、どこまでも可能性が広がっていく仕事です。
焙煎士が向いている人・向いていない人
焙煎士は専門性が高い職業なので、向き不向きがあります。
それぞれの特徴を紹介します。
焙煎士に向いている人
まず第一にコーヒーが大好きで、興味があるということが大切です。
焙煎士はコーヒーだけでなく、コーヒー豆そのものについて詳しくなる必要がありますよね。
そして、少しの焙煎の違いから味わいや香りが変わることを追求しなくてはなりません。
細かい作業が好き、または得意な人が向いていると思います。
そして1つのことを突き詰める専門職なので、研究者気質の方だとより適性がありますよ。
焙煎士に向いていない人
「コーヒーは飲めれば特にこだわりはない」など、コーヒーに関心・意欲が低い人だと、続けるのが難しいと思います。
勤務時間の大部分コーヒーと向き合わなければなりません。
そのため、コーヒーのことを日々考えても飽きないくらい、コーヒーに興味を持てないと仕事として成り立たないと思います。
また、同じ作業を何回も繰り返す必要があるので、飽きっぽい性格だと辛い思いをする可能性がありますよ。
焙煎士になるには?資格が必要?
焙煎士には、資格や免許などがありません。
端的に言ってしまえば、焙煎の仕事に携わっている人なら全員焙煎士を名乗れるということです。
とはいえ、技術が未熟だと自分から焙煎士だと言えませんよね。
焙煎士の求人に応募したり、焙煎士や実際に焙煎機を取り扱っているお店に尋ねたりするなどして、積極的に焙煎について学んでいきましょう。
独学で勉強するのも大切ですが、やはり実際に焙煎してみることでしか得られないものがたくさんあります。
技術を磨いて自分に自信をつけることが重要です。
ただコーヒーの資格を1つでも取っておくだけで、信頼度は大きくUPします。取っておいて損はないでしょう。
おすすめの資格については「【最新】コーヒーのおすすめ資格12選!種類・難易度から価格まで完全解説」の記事を参考にしてください。
おすすめの勉強方法
情報はたくさん溢れていますが、正しい情報かどうか判断する必要があります。
なので、ネットで情報収集するよりは、専門書や雑誌などを購入すると良いですよ。
また、焙煎士として勉強会を行っていたり、コーヒーについて通信授業を受けられたりなど、学ぶ場所・機会はたくさんあります。
焙煎教室に参加して実際に目の前で焙煎している作業を見るだけでも、身になるものがたくさんありそうですよね。
日々の勉強で必要な知識を身につけ、実際に焙煎機を扱ってノウハウを会得することが、一流の焙煎士になる近道だと思います。
おすすめの勉強方法については「コーヒーの勉強方法とは?おすすめの本から効果的なやり方まで紹介」の記事をチェック!
狭き門だし地道な努力が必要だけど、夢を叶えるために頑張ろう!
焙煎士は魅力溢れる仕事でコーヒー業界ではなくてはならない存在!
いかがでしたでしょうか?
焙煎士の仕事内容について徹底解説しました。
本記事の内容で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- 焙煎士は、実際にコーヒー豆を焙煎する人のことを指す
- 焙煎士のスキルによって、コーヒーの美味しさは大きく変化する
- 1か月のお給料は通常の正社員と変わらず、約20~25万円
- 焙煎士になるにはこれといった資格は必要ないが、ある程度の資格は取っておいて損はない
焙煎士は魅力溢れる仕事でコーヒー業界ではなくてはならない存在なので、気になる方はぜひ効率的な勉強をして焙煎士を目指しましょう!