コーヒーを飲むことで肌がきれいになるの?
コーヒーは美容に効果があると聞いたけどそれって本当?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
どうせコーヒーを飲むなら美容にもどう影響が出るのが知っておきたいですよね。
そこで本記事では、コーヒーと美容の関係性について徹底解説していきます。
- コーヒーによってむくみ対策や美肌、ダイエットへの効果などが期待される
- ただし飲みすぎると、美容面や健康面へのデメリットが出る可能性がある
- 美容する際は、タイミングや温度、焙煎度合いなどいくつかのポイントがある
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒーが持つ美容効果とは?
実は近年、コーヒーに美容効果があると囁かれているのをあなたはご存知でしょうか?
手軽に美味しいコーヒーが飲める現代、毎日コーヒーを飲んでいるといった方は少なくないでしょう。
その一杯のコーヒーが美容に効果的なら、こんなに嬉しい話はありません。
でもその美容効果とは一体どのようなものなのでしょうか?
以下でコーヒーが持つ美容効果について具体的に解説していきます!
クロロゲン酸による抗酸化作用
コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれています。
このクロロゲン酸には、シミやシワの原因の一つとされている活性酸素を取り除く「抗酸化作用」があるのです。
このクロロゲン酸の働きにより、コーヒーにはアンチエイジング効果が期待されています。
抗酸化作用とは、カラダの酸化を抑え錆びつかせないようにする作用のことです。
健康や美容に関するテーマでよく耳にする単語ですね!
クロロゲン酸については「コーヒーに含まれるクロロゲン酸の効果とは?含有量から飲み方まで解説」の記事を参考にしてください。
利尿作用によるむくみ予防
コーヒーには、利尿作用によるむくみ予防効果の可能性があるとされています。
そもそもむくみとは、老廃物や不必要な水分が体内に貯まることで起こる現象です。
コーヒーの持つ成分は体内の循環を盛んにする交感神経に働きます。
その結果コーヒーを飲むと循環が促され、利尿作用がはたらき不必要な水分の排出につながります。
むくみ予防には運動量や塩分量などの見直しも重要です。
むくみを直したいと悩んでいる方は「【決定版】コーヒーはむくみ解消になる?その理由と正しい飲み方を紹介」の記事を参考にしてください。
カフェインによる脂肪燃焼効果への期待
コーヒーに含まれる成分として有名なものが「カフェイン」ですが、このカフェインが脂肪燃焼に効果があるのではないかとされているそうです。
コーヒーを飲むと、鎖骨下の温度が上がることがサーモグラフィーによる検証で分かっています。
この鎖骨下には脂肪の燃焼を促進させる褐色細胞とよばれる細胞が集まっており、コーヒーを飲むとカフェインによる効果でこの褐色細胞が活性化するのではないかと考えられているのです。
褐色細胞が活性化することで脂肪燃焼効果があるのではないかと期待されているわけです。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
コーヒーが美容や健康に与える悪影響
コーヒーが持つ成分には、上記のように様々な美容効果への期待があることが分かりました。
しかしその一方で、コーヒーの飲み方によっては美容や健康へのデメリットがあるのではないかと指摘されているのです。
以下でそのデメリットについて解説をしていくので、美容効果を狙いとしたコーヒーの飲み方の参考にしてくださいね!
正しい飲み方を覚え、デメリットを極力抑えましょう!
過剰摂取によってデメリットが起こる
コーヒーによる美容や健康へのデメリットの多くは、コーヒーの過剰摂取によって起こることがほとんどです。
中には体質に合わないといった場合もありますが、基本的に健康な成人の方であれば飲みすぎなければこれらのデメリットへの心配はあまりありません。
体質等によって個人差はあるものの、カナダ保健省のデータによると1日あたりのカフェイン摂取量の目安は400mgとされています。
これはざっくりというと、コーヒー約3杯分にあたります。
まずはこの量を目安として、個人の体質や体調に合わせて量を調節していくとよいでしょう。
詳しい1日のカフェイン量については「【最新】コーヒーのカフェイン量はどのくらい?その効果と副作用も解説」の記事を参考にしてください。
肌への影響
コーヒーを過剰摂取することで、ニキビやシワといったデメリットの可能性があります。
適度な摂取はクロロゲン酸によるシワ対策への期待がされています。
これには、コーヒーによる利尿作用による影響が考えられます。
コーヒーの利尿作用はむくみ対策へのメリットがあると同時に、ビタミンやミネラルの排出も促してしまうのです。
また、利尿作用による水分不足での肌の乾燥や、カフェインの過剰摂取による胃への刺激、睡眠の質の低下等での新陳代謝への悪影響の可能性もありえます。
これらを防ぐためにも、コーヒーだけでなくキチンと水分やビタミンを摂取することや、飲む時間・飲む量といったことに気をつけるようにしましょう。
コーヒーを飲むと肌荒れするという方は「【決定版】コーヒーは肌荒れの原因になる?美肌を保つ飲み方を徹底解説」の記事をチェック!
臭いへの影響
コーヒーが口臭に影響を及ぼすため、飲むのを控えているといった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
まず、コーヒーをのむことによる口臭への影響の原因は主にコーヒーの微粒子が口内に付着することで起こります。
これらの微粒子が唾液による口内の浄化作用を阻害してしまうため、飲みすぎると口臭に変化をきたしてしまうのです。
しかしこの影響は、コーヒーを飲んだ後に水で口をゆすいで微粒子を洗浄すればかなり抑えられるのでご安心を。
インスタントコーヒーは特に微粒子が付着しやすいのでご注意ください。
口臭だけでなく体臭にも影響が出る場合がある
しかし、コーヒーの飲み過ぎは口臭だけでなく体臭にも影響があると考えられています。
それは、カフェインの過剰摂取によって交感神経が優位になることで男性ホルモンが活発になるためなのだそうです。
男性ホルモンが活発になると皮脂の分泌が増え、その皮脂が酸化すると酸化臭を放ちやすくなります。
もしもコーヒーを飲み始めて体臭の変化を感じたのであれば、交感神経が優位になりすぎている可能性があるため量を控えるようにしましょう。
臭いについては「コーヒーの臭いが気になる方必見!その原因と消す対処方法を完全解説」の記事で詳しく解説しています。
胃腸への影響
コーヒーによるデメリットと聞くと、真っ先に胃腸への影響が思い浮かんだ人も多いのではないでしょうか。
そのように考えられる理由として、コーヒーに含まれるカフェインが持つ胃酸の分泌を促す作用があげられます。
適度な胃酸の分泌は消化を促進してくれますが、過剰な胃酸の分泌は胃腸を荒らす原因にもなってしまうのです。
空腹時のコーヒーを避けるように言われるのはここに理由があるよ!
上記の理由により、胃痛持ちの方や空腹の際にはあまりコーヒーはおすすめできません。
しかし、どうしてもコーヒーが飲みたい!という場合は、牛乳を混ぜて飲むという方法があります。
牛乳には胃粘膜を保護する効果があるため、胃酸による胃腸への刺激を穏やかにしてくれるのです。
更に刺激を減らすためには、なるべくホットで飲むことをおすすめします。
コーヒーと胃の関係性については「コーヒーで胃が荒れる?胃もたれ・ムカムカの原因と対処法を完全解説」の記事で詳しく解説しています。
コーヒーかすを利用した美容法
コーヒーは飲むだけでなく、コーヒーを抽出した後のかすにも美容にぴったりの利用法があります。
それが以下の2つの方法です。
- ボディスクラブ
- パック
今回はその方法の解説と実際に試した結果を紹介するので、気になった方は是非試してみてくださいね!
方法はとてもカンタンです。
捨てるだけのコーヒーかすが無駄にならないのも良いですね!
ボディスクラブ
コーヒーを使用したボディスクラブの作り方は非常にシンプルで、コーヒーとオリーブオイルを1:1の割合で混ぜるというものです。
そのスクラブを使用して、カラダを5〜7分ほどマッサージしてみましょう。
コーヒーの粉がカラダの古い角質を落とし、柔らかい質感へと変えてくれます。
また、コーヒーに含まれるカフェインの作用がセルライトの解消に役立つのではないかと期待されているのです。
カフェインは褐色細胞の活性化に効果があると言われています。
しかしコーヒーのスクラブは刺激が強いため、毎日の使用は逆効果となります。
また、あまり粗挽きのものを使用すると肌を痛める可能性もあるため、極力細挽きのものを使用するようにしましょう。
週に1〜2回の使用がおすすめです。
【スクラブ編】実際に試してみた
上記のレシピで筆者も実際に試してみました!
まずはスクラブから。
塗るとカフェインの効果なのかオリーブオイルのおかげなのか、なんだか少しポカポカとする気がします。
このスクラブでマッサージをすると、コーヒーの刺激をオイルがマイルドにしてくれるため非常に気持が良かったです!
しかし気持ちよくてこすりすぎてしまったのか、流した後に少しヒリついてしまいました…。
暗くてかなりわかりにくいのですが、右が流したあとの写真です。
キメが整いワントーンアップしたように見え、触り心地もとても良くなったように感じました!
こすり過ぎに注意すれば非常に満足のいく結果です。
皮膚の薄いところより、肘や膝などのザラつき解消に向いているかもしれません。
お風呂で行なうときは、オイルで滑りやすくなるので流したあとに床を洗ったほうがいいかも!
オイルによってコーヒーが落ちにくいので、流すときはソープが必要かもしれません。
パック
コーヒーパックの作り方もスクラブ同様、非常にカンタンです。
その作り方とは、プレーンヨーグルトとコーヒーの粉を2:1の割合で混ぜるだけ。
出来上がったものを顔に塗って15分ほど待ったら流しましょう。
ヨーグルトの持つ穏やかなピーリング作用は肌を明るく見せくれますし、コーヒーに含まれるカフェインの循環の作用が血色をよくしてくれるのだそう。
目の下にクマが出来たときにもおすすめの方法です。
【パック編】実際に試してみた
続いてパックを行いました。
ヨーグルトの分量が多いとだれてきて塗りづらいので、コーヒーの粉はレシピより気持ち多めでもいいかもしれません。
このパックのメリットは、台所で作って顔に塗って待つ間に家事が出来て、さらにそのまま台所で流せる手軽さにあります。
継続しやすいというのは美容面で大きなメリットだよね
肝心の効果はというと、流した後は非常に肌がしっとりとしていて柔らかくなりました。
クマには大きな変化は感じられなかったものの、肌色全体が良くなったように見えます。
マッサージを必要としないためスクラブほどの刺激はありませんが、ヨーグルトには穏やかながらピーリング作用があるため、こちらも毎日の使用は控えたほうが良いでしょう。
コーヒー好きの筆者としては、コーヒーの香りを楽しみながら行える美容法としてお気に入りになりました!
また実は、コーヒーかすの利用方法はたくさんあります。
他にも知りたい方は「コーヒーかすのおすすめ再利用方法11選!具体的なやり方も紹介」の記事をチェック!
コーヒーの美容効果を上げる飲み方
コーヒーに期待される美容効果を最大限に感じるためには、その飲み方にいくつかのポイントが存在します。
それらのポイントを以下で詳しく解説していくので、是非普段の飲み方の参考にしてみてくださいね!
効果的なタイミング
アンチエイジングにメリットがあると考えられているクロロゲン酸が体内に留まることのできる時間は3〜4時間とされています。
そのためクロロゲン酸の作用を持続させようと思うのであれば、3〜4時間ごとにコーヒーを飲むとよいでしょう。
ただし、夜にコーヒーを飲んでしまうと睡眠の質が下がる恐れがあるため、飲む時間帯には注意が必要です。
また、運動をする30分前もコーヒーを飲むのにおすすめのタイミングといえるでしょう。
なぜなら、褐色細胞の活性化を促すカフェインがカラダに作用し始めるのはコーヒーを飲んでから約30分程かかるからです。
クロロゲン酸をとるならドリップで
上記で紹介したクロロゲン酸は、インスタントコーヒーよりもドリップコーヒーの方が多いということが分かっています。
ドリップコーヒー(粉末10gに対し熱湯160ml) | クロロゲン酸量:131.9mg |
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インスタントコーヒー(インスタントコーヒー粉末2gに対し熱湯140ml) | クロロゲン酸量:27.0mg |
そのため、クロロゲン酸を沢山摂取したいのであれば極力ドリップコーヒーを選ぶようにしましょう。
浅煎りと深煎りのブレンドがおすすめ
美容や健康にメリットの大きい成分であるクロロゲン酸が多く含まれているのは、浅煎りのコーヒー豆です。
しかし、深煎りの豆にはニコチン酸と呼ばれる成分が含まれることが分かっています。
このニコチン酸と呼ばれる成分は体内に取り込まれると、細胞を癒やすNDAと呼ばれる物質に変わるのです。
このNDAと呼ばれる物質は加齢と共に減少してしまいます。そして、ニコチン酸は深く煎れば煎るほど増えていきます。
これらの成分を両方摂るためには、浅煎りと深煎りを5:5でブレンドしたものを飲みましょう。
そうすることでどちらのメリットも得ることが叶いますよ!
抽出温度
ここまでに数度登場しているクロロゲン酸ですが、実は熱に弱いという性質を持っています。
そのため抽出の際に使用するお湯の温度が高すぎると、一回で摂取できるクロロゲン酸の量が減ってしまうのです。
抽出の際は沸騰したての熱湯を使用するよりも、80℃くらいまで下げたお湯を使用するほうが効率的にクロロゲン酸を摂取することができます。
出来れば無糖
コーヒーに美容効果を求めるのであれば、やはりなるべく無糖で飲むことをおすすめします。
美容効果を意識するのであれば一日あたりに1〜3杯ほどのコーヒーを飲むことになるかと思いますが、毎回砂糖を入れているのであれば、その分多くの糖分を摂取することになってしまいます。
糖分の過剰摂取は言わずもがな、ダイエットの面でおすすめできません。
それだけでなく、血糖値上昇による皮脂の分泌で肌荒れを招く恐れもあります。
もしどうしても甘みをつけたいのであれば、砂糖よりもはちみつを少しだけ入れるといいでしょう。
はちみつは砂糖の80%のカロリーで5倍の甘さがあるので少量で満足できますよ!
しかもはちみつは糖分以外の栄養もとっても豊富!
コーヒーの美容効果を上げる組み合わせ
ここではコーヒーの美容効果を上げる組み合わせを紹介します。
大きく以下の2つにわかれます。
- ナッツ
- チョコレート
詳しく解説していきます。
ナッツ
コーヒーに含まれるカフェインやクロロゲン酸には脂肪燃焼効果が期待されていますが、それらの成分と同様にナッツに含まれるアルギニンという成分にも同様の効果が期待されています。
そのためコーヒーとナッツを組み合わせることで脂肪燃焼のスイッチが入りやすくなるのではないかと考えられているのです。
ただし食べるだけで痩せるというわけではなく、あくまでスッキリできる状態へと切り替える手助けをしてくれるものになるので運動などと組み合わせるとよいでしょう。
おすすめは以下の記事を参考にしてください。
チョコレート
チョコレートにはコーヒーにおけるクロロゲン酸同様、カカオポリフェノールとよばれるポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールの持つアンチエイジング効果へのメリットが大きくなるのがこの組み合わせです。
味の相性も良い組み合わせだよね!
しかし、この組み合わせには注意が必要な点もあります。
まず、チョコレートはカカオが70%以上あるものを選ぶようにしましょう。
ミルクチョコレートやホワイトチョコレートではポリフェノールの含有量が減ってしまううえに糖分が非常に多く含まれています。
また、ダークチョコにも脂質がそれなりに含まれているため、相性がいいからといって食べ過ぎはNGです。
おすすめは以下の記事を参考にしてください。
コーヒーは美容だけでなくダイエット効果も期待できる
ここまでにも少し触れていますが、コーヒーの持つ成分の中にはダイエット効果が期待できるものもあります。
その成分が「カフェイン」と「クロロゲン酸」の2つです。
カフェインには、脂肪の燃焼を促す褐色細胞のはたらきを活発にする作用があります。
また、カフェインの脂肪燃焼に対する影響については以下のような研究結果も見つかりました。
研究チームはまず、マウスの幹細胞から脂肪細胞の培養物を作り、それをカフェインに暴露した。すると、細胞の代謝や活動が促進されていることが確認された。UCP1やミトコンドリアの発現の促進がみられ、より多くの酸素を消費し、活性酸素を漏出させていた。
つまり、マウスの幹細胞から作られた脂肪細胞は、コーヒーのカフェインにより多くの脂肪を燃焼するようになった。
Could coffee be the secret to fighting obesity?
カフェインのダイエット効果が気になる方は以下の記事を参考にしてください。
また、クロロゲン酸にもダイエットにメリットのあるはたらきがあります。
それは、クロロゲン酸を摂取すると肝臓での脂質代謝が活発になるというもの。
そのことが結果としてエネルギー消費量を増やしてくれるのです。
このはたらきは、トクホで見られる茶カテキンなどと共通しています!
コーヒーの美容効果を活用して毎日キレイを目指そう!
いかがでしたでしょうか?
今回はコーヒーの美容効果やデメリット、使用済みのコーヒーかすを使用した美容法など、コーヒーの持つ様々な美容への影響について詳しく紹介いたしました。
以下がこの記事のまとめとなります。
- コーヒーにはカフェインやクロロゲン酸といった成分が含まれており、それらの成分はむくみ対策や美肌、ダイエットへの効果などが期待されている
- しかし飲みすぎると美容面や健康面へのデメリットが出てくる場合もある
- コーヒーかすはパックやスクラブなどで再利用できる
- 最大限にメリットを得るためには、飲むタイミングや温度、焙煎度合いなどいくつかのポイントがある
- コーヒーの持つ成分と相性のいい組み合わせの食べ物がある
コーヒーの持つ美容効果には本当に様々なものがあります。
でも欲張って飲みすぎてしまうのはNG!
飲み方にはよく注意して、コーヒーの香りに癒やされながら毎日キレイを目指しましょう!