
コーヒーかすの再利用でおすすめの方法はあるの?捨ててしまうのはもったいない…。



コーヒーかすはどうやって再利用するの?簡単で手軽にできるものがいいな!
コーヒーかすのおすすめの再利用法は、脱臭剤・堆肥の材料・針刺しの詰め物・コーヒー染めの4つです。どれも火を使わず肌にも触れない方法で、脱臭・堆肥化・染色はUCCやオレゴン州立大学が具体的な条件を公開しています。
一方で、頭皮へのもみ込みや自作スクラブ、キャンドルづくりのように、肌トラブルや火災につながりかねない再利用法もよく見かけるため、注意が必要です。この記事では16の再利用法をおすすめの4つと避けたい12に分け、具体的なやり方と注意点を解説します。
- おすすめの再利用法は、脱臭剤・堆肥の材料・針刺しの詰め物・コーヒー染めの4つ
- 脱臭剤は、湿ったかすを1~2日で交換するか、乾燥させて袋に詰めて使う
- 堆肥にするときは、かすを全体の20%以下にして落ち葉や刈り草と混ぜる
- 頭皮・肌・浴槽への使用や、燃やす・加熱する使い方は避ける
- 乾燥や冷蔵だけでは、防カビや長期保存はできない


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抽出後のかすと未使用の豆・粉を区別する


本記事でいうコーヒーかすは、ドリップなどの抽出後に残る粉です。賞味期限を過ぎた未使用の豆・粉とは別のものとして扱います。
飲用しない豆や粉でも、どの再利用法にも適するとは限りません。カビや異臭のあるものは、脱臭や工作に使わず処分してください。
賞味期限や飲用の判断については、関連記事にまとめました。以下では、抽出後のかすの再利用法を紹介します。


コーヒーかすのおすすめ再利用方法4選


よく紹介される16の再利用法から、次の選定基準をすべて満たす4つを選びました。
- 火や加熱器具を使わずにできる
- 肌・食品・食器に直接触れさせない
- かすの状態を見て交換・廃棄でき、失敗しても被害が小さい
4つの再利用法について、向いている人と使うかすの状態、目安を表にまとめました。脱臭と染色はUCC、堆肥化はオレゴン州立大学が方法や配合の目安を公開しています。
| 再利用法 | 向いている人 | 使うかすの状態 | 目安・条件 |
|---|---|---|---|
| 脱臭剤 | 毎日コーヒーを淹れる人 | 湿ったまま/乾燥 | 湿ったかすは1~2日で交換 |
| 堆肥の材料 | 家庭菜園やコンポストをしている人 | 抽出後のまま混ぜる | かすは全体積の20%以下。完成まで3~6か月 |
| 針刺しの詰め物 | 裁縫をする人 | 十分に乾燥 | 湿り気・カビ・異臭があれば入れ替える |
| コーヒー染め | 布小物を染め直したい人 | 煮出して染液にする | 水2Lに抽出前の粉約108g分のかす |
1. 置くだけで使える「脱臭剤」


手軽さで選ぶなら脱臭剤です。UCCの実験では、抽出かすが市販のヤシガラ活性炭よりアンモニアの脱臭に優れ、淹れた直後の水分を含んだ状態のほうが効果は高い結果でした。
比べたのはアンモニアの臭いと、ヤシガラ活性炭です。たばこ・食品・靴の臭いにも同じ効果があるとは限らないため、臭いの原因を取り除く掃除や換気と組み合わせてください。
湿ったかすと乾燥かすの使い分け
湿ったかすは、水気をしっかり切って平たい容器に入れ、臭いの気になる場所に置きます。カビが生えやすいため、換気の悪い場所は避け、1~2日を目安に交換しましょう。それ以前でもカビや異臭があれば捨ててください。
乾燥させたかすは、目の細かい通気性のある袋に詰めて使いましょう。靴箱や冷蔵庫、キッチン周りなどの置き場所がUCCの活用例に挙がっています。乾燥かすも時間がたつと効果が弱まるため、ときどき状態を見て交換します。
| 項目 | 湿ったかす | 乾燥かす |
|---|---|---|
| メリット | 乾かさずにすぐ使え、脱臭効果が高い | 湿ったかすより長く置ける |
| デメリット | カビやすく、1~2日で交換が要る | 乾かす手間がかかり、効果は弱め |
| 向いている場所 | 換気のよいトイレなど | 靴箱・冷蔵庫・キッチン周り |
食品・衣類への接触や粉の飛散を避け、状態を確認できる場所で管理しましょう。灰皿や火気の近くには置かないでください。
電子レンジの庫内の脱臭に使う場合も、かすを入れたまま加熱しないでください。NITEの注意喚起では、禁止物の加熱、過加熱、汚れの放置が破裂や発火につながるおそれを指摘しています。



ペットのトイレ砂には混ぜないでください。ASPCAの注意ではコーヒーかすの誤食リスクが示されているため、動物が口にできる場所には置かないでください。
2. 落ち葉や刈り草と混ぜる「堆肥の材料」


コーヒーかすは、堆肥の材料として再利用できます。ただし、そのまま土に撒いても植物に必要な栄養を十分に補える肥料にはなりません。ほかの材料と混ぜて堆肥にしてから使いましょう。
配合と管理の目安
オレゴン州立大学の園芸案内の配合例は、体積で落ち葉3:刈りたての草1:抽出かす1です。かすは堆肥の山の全体積の20%以下に抑えます。
週に1回切り返して水分を見ながら、3~6か月で完成する目安です。かすだけを乾燥させても堆肥にはならず、ほかの材料との配合と水分の管理が欠かせません。
土へ直接撒かない理由
同大学は、抽出かすを植物の主要な栄養源とは扱っていません。分解中は微生物が窒素を一時的に取り込み、堆肥化する前のかすを土に多く加えると、種の発芽や生育を妨げることがあると説明しています。
20%以下という目安は堆肥づくりの配合で、鉢土の20%を抽出かすに置き換えてよいという意味ではありません。



植物と土の状態を見ながら、使いすぎを避けましょう。


3. よく乾かして詰める「針刺しの詰め物」


十分に乾かしたかすは、針刺し(ピンクッション)の詰め物にも使えます。目の詰まった布袋に詰め、粉が漏れないよう縫い目を細かく閉じましょう。
詰め物に使うかすの状態
湿ったかすやカビ・異臭のあるかすは、詰め物に使わないでください。乾燥させても長期保存できるとは限らないため、異臭がしたりカビが見えたりしたら中身を入れ替えます。
かすの油分だけで、針のさび止めになるとは限りません。長く使わない針は、ケースに入れて保管しましょう。
4. 布や紙を茶色に染める「コーヒー染め」


UCCのコーヒー染めの紹介では、抽出かすから作った染液で布や紙を染めています。以下はその工程の概要です。
素材や元の色によって仕上がりが変わります。失敗しても困らない布片で試してから、大切な衣類を染めましょう。
- コーヒーかす
- 牛乳または豆乳
- 水
- 塩(色止め用)
- 染めたい布(綿・シルクのような天然素材)
- 布を浸せる容器・鍋・トング(素材と加熱への適合を確認)
工程の概要
牛乳または豆乳と水を1:1で混ぜ、布に浸してから乾かします。
牛乳や豆乳のたんぱく質を布に染み込ませると、色が定着しやすくなります。どの布でも同じ効果が出るとは限りません。
前処理液が均一に浸透しないと染めムラにつながります。ムラが残ったまま仕上がる例もあるので注意しましょう。
2Lの水に、抽出前の粉12g×3杯×3日分、計108gから出たかすを使います。湿ったかすの重量が108gという意味ではありません。
かすを煮出してこした液に布を浸し、煮立たせない程度に加熱して約10分置きます。布が浸る液量を用意し、熱い液によるやけどに注意してください。
色止めは、別容器の塩水に布を移して行います。UCCの例で使う塩水は、なめると塩辛く感じるほど塩をたっぷり溶かしたものです。別容器で色止めすると、残ったコーヒー液でほかの布も染められます。
色止め後はすすいでから乾かします。布の取り扱い表示に従って作業してください。
濡れた状態と乾いた状態では色の見え方が異なるため、仕上がりは乾燥後に判断します。
重ね染めで色を濃くできますが、繰り返せば均一に濃く染まるとは限りません。
紙の染色は、布の前処理や加熱条件をそのまま流用しないでください。濡らした紙は破れやすいため、不要な紙で試しましょう。
作品を包装に使う場合は、食品への接触や色移りにも気を付けてください。
おすすめしないコーヒーかすの使い方12種類
次の12種類は再利用法としてよく紹介されますが、肌トラブル、火災・やけど、設備や器具の傷みにつながるおそれがあるか、家庭で効果を得にくい使い方です。目的に合った製品や手入れ方法を選びましょう。
無理に使い切らず、使い道のないかすは地域の分別ルールに従って処分してかまいません。
除草や害虫駆除のために撒く


UCCが紹介する圃場試験では、コムギ・ダイズの二毛作で、抽出残渣を0・5・10kg/m²施用する区を比較しています。播種後に期間を置いて土壌表層へ施用した試験で、家庭で毎日少量を撒く方法とは条件が異なります。
同試験では初年度に作物の地上部重量が低下し、雑草量への影響も栽培シーズンで異なりました。雑草だけでなく、育てたい植物の生育も抑えてしまうおそれがあります。
カフェイン溶液を用いたナメクジ・カタツムリの研究と、抽出かすの散布は別です。植物や害虫の種類、場所に応じた方法を選んでください。
保存容器に入れてにおいを取る


瓶や保存容器のにおいを取るために、中へかすを入れて密閉する方法は避けましょう。湿ったかすを閉じ込めると、カビの原因になります。
容器は、まず製品に合う方法で洗い、十分にすすいで乾かします。抽出かすによる脱臭を、容器の洗浄や衛生管理の代わりにしないでください。


フライパンの油汚れをこすり落とす


フライパンの油汚れをかすでこする方法も、おすすめしません。汚れの落とし方はフライパンの素材や加工ごとに異なり、使える洗剤・道具は説明書に記載されています。
乾燥させたかすでも、油と混ぜたり加工面をこすったりする洗浄に使えるとは限りません。油を含む汚れは自治体の案内に沿って処分し、グリルの汚れや魚のにおいも機器の説明書どおりに清掃しましょう。
排水口に置いて掃除する


排水口にかすを置く方法は、清掃の代わりになりません。袋に入れても粉が漏れない、ぬめりが取れるという保証はなく、流れが悪い場合は詰まりの原因を取り除くことが先決です。
黒部市にはコーヒーかすを下水へ回収する独自の取り組みがありますが、市は同市の下水道に対応したものと明記しています。かすの処分方法は、地域の分別・排水ルールに従いましょう。
頭皮や髪にもみ込む


コーヒーかすを頭皮にもみ込む方法や、シャンプー後の髪へ練り込む方法は避けましょう。食用の原料であることだけでは、頭皮に使う根拠になりません。
米国皮膚科学会(AAD)は、脱毛への対処は原因の特定から始まると説明しています。抜け毛が気になる場合は、自己処置ではなく皮膚科へ相談してください。
カフェインを含む製品や成分の研究と、家庭で抽出したかすの使用は区別してください。頭皮に赤み・かゆみ・痛みが出た場合は使用をやめ、症状が続くときは受診しましょう。


顔や体のスクラブにする


卵白と混ぜて顔に塗る方法も含め、かすを顔や体にこすりつけるスクラブは避けましょう。食品を混ぜただけのものを、肌用に設計された製品と同じように扱わないでください。
AADの角質ケアの案内では、こすりすぎによる赤み・刺激に注意し、傷や日焼けのある肌には行わないよう説明しています。
カフェインという成分の説明から、自作スクラブの脂肪燃焼・美白・肌色改善を導くことはできません。肌に赤みや刺激が出たら使用を中止し、症状が続く場合は医療機関へ相談しましょう。
燃やして蚊や猫よけにする


皿にかすを広げて火を付け、蚊取り線香の代わりにする方法は避けましょう。乾燥させたことだけで、燃焼時の安全性が確保されるわけではありません。
煙が出ることと、蚊を防げることは別です。対象の虫と使用場所に合った製品を選び、用途と使用上の注意を守って使いましょう。
猫の侵入対策は、蚊よけとは別に考えます。猫を傷つける方法は選ばず、侵入経路や餌となるものを見直し、必要に応じて自治体へ相談してください。



火を使う虫よけは、周りに注意書きをしても安全にはなりません。


ろうに混ぜてキャンドルを作る


抽出かすをろうへ混ぜる自作キャンドルは、おすすめしません。米国キャンドル協会(NCA)の報告は、炎付近のろうに含まれた可燃性の植物片が燃焼を続ける危険を示しています。
コーヒーの香りを楽しむ市販のキャンドルと、抽出かすを燃焼部分に混ぜる工作は別物です。古いろうそくを再溶融すれば安全に使える、という保証もありません。
- 材料や器具の適合を確認せず、ろうそくを鍋で直接加熱しない
- 使用済みの芯が再利用に適しているとは判断しない
- 容器・芯・ろうの組み合わせが確認できないものは点火しない
屋外なら安全とも限りません。キャンドルを使うときは、製品の注意事項と施設の火気ルールに従ってください。
湯船に入れて入浴剤にする


かすを袋に詰めて浴槽へ入れる方法は避けましょう。ストッキングやフィルターに入れても、粉や成分が湯へ出ないとは限りません。
ノーリツの案内では、飲料や食物を入浴剤に使う際は追いだき・保温をしないよう求め、食物のかすが細菌や微生物のえさになることにも注意を促しています。
香りを楽しみたい場合は、浴槽・給湯機器の取扱説明書で使えると記載された入浴剤を選びましょう。
金属や靴を磨く


金属や靴の手入れは、材質・表面加工に合う方法を選んでください。つやが見えることと、素材に適した手入れであることは別です。
かすを布に包めばどの素材にも使えるわけではありません。手入れには、メーカーが案内する用品と方法を使いましょう。
食器洗剤の代わりにする


抽出かすを食器用洗剤の代わりに使う方法もおすすめしません。汚れ落ちと、食器の衛生・素材への適合は別の問題です。
粉の粒があることや多孔質であることだけでは、食器をこすってよいとは判断できません。グラスやコップも、製品に使える洗剤と道具で洗浄・すすぎを行ってください。
燻製の燻煙材にする


コーヒーかすを市販のスモークチップと同じ条件で使えるとは限りません。燻製をする場合は、器具が指定する燻煙材と手順を守りましょう。
乾燥は、燻煙材としての適合性や食品衛生を保証する条件ではありません。煙を当てる工程と、食品に必要な加熱・保存の管理も別に考えてください。
コーヒーかすの乾燥方法


乾燥させてから使うのは、袋に詰める脱臭剤と針刺しの詰め物です。湿ったまま置く脱臭剤なら乾かす必要はなく、堆肥づくりでは乾燥よりも配合と水分の管理が大切です。
抽出直後のかすには水分が残っています。家庭で使う分を長くため込まず、使い切れない分は地域のルールに従って処分してください。
乾燥にかかる時間は、かすの量や湿り方、気温・湿度で変わります。乾燥と殺菌、保存期間の保証も区別してください。
- 天日干しをする
- 電子レンジは材料・用途の適合を確認する
- フライパンは乾煎りへの適合を確認する
天日干しをする
天日干しは、天候や広げる量によって乾き方が変わります。
かすを薄く広げる場合は、用途に合う清潔な容器を用い、雨や異物が入らない場所を選んでください。
「半日から1日」を乾燥完了の基準にはできません。表面が乾いて見えても、保管できる期間までは判断できません。
屋外では雨や風による飛散、屋内では置き場所に注意し、子どもやペットが触れないようにしてください。
電子レンジは材料と用途の適合を確認する
電子レンジによる乾燥は、機器の適合性と加熱条件を確認せずに行わないでください。短時間ずつ繰り返せば安全、という保証もできません。
- 説明書で、その材料と乾燥用途の加熱が認められているか確認する
- 容器が耐熱というだけで、材料の加熱も可能とは判断しない
- 量・出力・時間の根拠が確認できない場合は加熱しない
見た目がさらさらになったことを、機器の安全性や保存可能期間の判定に使わないでください。
フライパンは乾煎りへの適合を確認する
フライパンで乾かす場合は、焦がさないように弱火で加熱します。ただし、素材や加工により使用条件が異なり、少量なら実施できるとは限りません。
弱火でも、空だきに近い使い方や乾煎りを禁じる製品があります。器具が対応しているか判断できない場合は、乾燥目的で加熱しないでください。
コーヒーかすの保存方法


乾燥・冷蔵をしたことだけで、長期保存できるとは判断しないでください。
冷蔵を防カビや乾燥の代わりにしないでください。使う予定のないかすを、冷蔵庫にため込まないようにしましょう。
UCCのFAQは、湿ったかすを脱臭に使う場合の交換目安を1~2日としています。これは冷蔵保存の期限でも、家庭のすべての臭いに対する効果保証でもありません。
コーヒーかすはおすすめの4つから再利用しよう


コーヒーかすのおすすめの再利用法は、脱臭剤・堆肥の材料・針刺しの詰め物・コーヒー染めの4つです。まずは手軽な脱臭剤から始めてみましょう。
- おすすめの再利用法は、脱臭剤・堆肥の材料・針刺しの詰め物・コーヒー染めの4つ
- 脱臭剤は、湿ったかすなら1~2日で交換し、乾燥かすなら袋に詰めて置く
- 堆肥はかすを全体積の20%以下にし、土へ直接撒かない
- 頭皮・肌・浴槽への使用、燃やす・加熱する使い方、食器や器具の洗浄には使わない
- 乾燥や冷蔵だけでは、防カビや長期保存はできない
再利用するかどうかは、用途と材料の状態、使用条件を見て判断してください。
使わなくなった未抽出のコーヒー豆については、次の記事で扱っています。


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