犬はコーヒーを飲んではいけないの?
もしも飲んでしまったときの対処法が知りたい。
このような疑問や要望にお答えします。
- 犬にコーヒーを飲ませてはいけない理由はカフェイン
- コーヒーを飲んでから短時間で中毒な症状があらわれることが多いので数時間は犬の様子を観察する必要がある
- 犬の様子を観察していていつもとは様子が違うという場合には獣医師に連絡をしましょう
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
では早速見ていきましょう。
犬にコーヒーを飲ませてはいけない理由は?
犬にコーヒーを飲ませてはいけないということを知っているでしょうか?
コーヒーには、犬にとって危険な成分が入っているので飲んではいけません。
原因は「カフェイン」
なぜ犬にコーヒーを飲ませてはいけないのか、危険な成分はなにかですが、それは「カフェイン」です。
カフェインには、自律神経を高める作用があり、眠気がなくなったり、リラックスできたりする効果があることはよく知られていますよね。
犬は人よりも体が小さいために少量のコーヒーを飲んだとしても興奮状態になりやすいです。
また、犬の体は物質を代謝する能力も低いので少しのカフェインで心臓に影響が起きたり、中毒症状があらわれたりしてしまう可能性があります。
これらのことから、犬にコーヒーを与えるのは危険なのです。
コーヒーの効果について知りたい方は、こちらの「驚くべきコーヒーの効果とは?メリット・デメリットを含めて完全解説」記事をチェック。
犬のコーヒー摂取量はどのくらいだと危険?
犬のコーヒー摂取量はどのくらいだと危険なのか気になりますよね。
カフェインの量は、飲むコーヒーによって量が違います。
カフェインレスであれば、カフェインを気にせず飲ませてもいいのかと思われるかもしれませんが、カフェインレスコーヒーは、カフェインを90%以上除去したコーヒーなので多少のカフェインが含まれています。
なので注意が必要です。
とは言え、ほんの少しでも飲むと危険なのかと言われるとそうでもなく、なめる程度だったり少量飲んでしまったりというばあいであればほとんど問題はありません。
ですが、実際犬がどれくらい飲んだのかはわかりませんよね。
コーヒーを飲んでから短時間で中毒な症状があらわれることが多いので、数時間は犬の様子を見ておいた方がいいでしょう。
飲んだ量と症状
犬の体重1Kgあたりカフェインの摂取量と症状の程度については、以下のように言われています。(参考:Chocolate intoxication)
- 20㎎で軽度の症状
- 40~50㎎で重度の症状
- 60㎎で発作
そして、犬がコーヒーを飲んでしまうと、数時間で次のような症状があらわれます。
- 落ち着きがなくなる
- 水をたくさん飲む
- 尿失禁
- 嘔吐
- 下痢
- 頻脈
もしも中毒症状が重い場合には、高血圧や不整脈、筋肉の硬直、けいれん、ぐったりするなどの症状がみられます。
最悪の場合には死亡してしまうこともあるので、犬がコーヒーを飲まないように置き場所を工夫したり、こぼしたらすぐに片付けるようにしたりと気をつけなくてはいけません。
海外では、体重7kgの犬がカフェインを3g食べてしまい、2時間後に症状があらわれ、死亡したということもあったようです。(参考:Death by Caffeine: Presumptive Malicious Poisoning of a Dog by Incorporation in Ground Meat)
コーヒーに含まれるカフェインの効果や人の場合の摂取量の目安などを知りたい方は、以下の記事をチェック。
犬がコーヒーを飲んでしまった際の対処法
犬がコーヒーを飲んではいけないとわかってはいても、何らかの拍子に犬が飲んでしまう可能性はありますよね。
もしも、飲んでしまったからと慌てる必要はないので、まずは犬の様子を観察してみましょう。
量が少ないのであれば、そこまで中毒症状が起こると心配する必要はありません。
ですが、いつもと様子がおかしいと思ったときには、すぐに獣医師に連絡を取って指示をもらいましょう。
このときに確認しておかなくてはいけないこと・確認しておいた方が良いことがあります。
- コーヒーはブラックなのか・ミルクや砂糖が入っているのか
- いつ飲んだのか
- なぜ飲んだのか(目を離したとき、床にこぼしたときなど)
- どんなコーヒーを飲んだのか(粉なのか、豆なのか、液体なのか)
- だいたいどのくらいの量を食べたのか
コーヒー豆とインスタントコーヒーの粉はカフェインが多いので、特にこの2つを食べてしまった場合には中毒症状があらわれる可能性が高くなります。
犬の様子を観察しながら早めに獣医師に診てもらいましょう。
動物病院では、搬送されたのが早ければ薬を使って吐かせたり、解毒したり、胃洗浄をしたりして、症状があらわれたときには、入院が必要な場合もあります。
犬がコーヒー以外に口にしてはいけないもの
犬にはコーヒー以外にも口にしてはいけないものがあります。
- カフェイン飲料
- コーヒーゼリー
- コーヒー豆
- チョコレート
これらはなぜ口にしてはいけないのでしょうか?
それぞれ、なぜ口にしてはいけないのか説明していきます。
カフェイン飲料
カフェイン飲料には、カフェインが少量でも含まれています。
例えば、紅茶やほうじ茶、玄米茶、煎茶、玉露、抹茶、コーラなどには含まれています。
成分表が必ず書かれてあるので、犬に飲ませないとしても、こぼれたり、コップの中に入っていたりするのを飲んでしまう可能性があるのでカフェインが入っているのか、どのくらいの量入っているのかなどを確認しましょう。
コーヒーゼリー
コーヒーゼリーには、ドリップコーヒーなどよりは少ないですが、名前に「コーヒー」とついているようにコーヒーが多少含まれているので、カフェインが入っています。
なので、食べさせない方がいいでしょう。
コーヒー豆
コーヒー豆は、粉や液体の元なので、カフェインが入っていることはわかりますよね。
粉や液体ではないので大丈夫ではなく、食べさせないようにしましょう。
チョコレート
チョコレートの原料はカカオ豆なので、カフェインとは関係ないのでは?と思うかもしれません。
カカオ豆には、チョコレートの苦みの成分があり、人にとってはリラックスやダイエット効果があると期待されていますが、犬にとっては中毒症状を引き起こすことがあるので注意が必要です。
愛犬と暮らすならコーヒーを飲む際は注意しよう!
いかがでしたか?
犬がコーヒーを飲んではいけない理由や飲んでしまった場合の対処法などを紹介しました。
犬がコーヒーを飲んではいけない理由は「カフェイン」が入っているからです。
ですが、犬にダメと言っても犬は人とは違って、言っていることがわからずなんでも口にしてしまうことがあるので、人が気をつけるしかありません。
量によっては中毒症状や最悪なことになってしまう場合もありますよ。
もしも飲んでしまったときには、慌てずに次のことをまとめておきましょう。
- コーヒーはブラックなのか・ミルクや砂糖が入っているのか
- いつ飲んだのか
- なぜ飲んだのか(目を離したとき、床にこぼしたときなど)
- どんなコーヒーを飲んだのか(粉なのか、豆なのか、液体なのか)
- だいたいどのくらいの量を食べたのか
そして、犬の様子を見ていつもとは違うと思ったときには早めに獣医師に連絡をして、指示をもらいます。
愛犬と健康に暮らすために、コーヒーを飲むときには注意をしましょうね。
この他カフェインの効果や副作用についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック。