コーヒーを飲むと下痢になることが多いんだけど何かあるの?
コーヒーで腹痛になった時の対処法はある?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
あなたは何度か珈琲を飲んで下痢や吐き気の経験があるかと思います。
そこで今回は珈琲を飲んだ際になぜ下痢、吐き気などを催すのか、その対策方法、また実際になってしまった際の対処法まで幅広く紹介します!
コーヒーを飲んで体調が悪くなる方は必見です!
- コーヒーが下痢の原因となりうる場合がある
- 原因はコーヒーの添加物、アレルギー、酸化など多く存在する
- 下痢をするなら飲み過ぎないのがベスト
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒーは下痢・腹痛の原因になり得る
結論から言いますと、コーヒーそのものが下痢の原因になるわけではありません。
下痢の原因としては、何らか原因で胃腸が刺激されることが原因なのです。
その人の体調や、体質、環境によって、コーヒーの成分が胃腸を刺激し、下痢を引き起こすことになるのです。
そのため、自分の胃腸を刺激するものは何か?各個人が知っておくためにも、次にコーヒーの成分で胃腸を刺激する成分を解説していきます。
カフェイン
カフェインには胃腸を刺激する作用があります。
そのため、コーヒーを摂取したときにカフェインの作用が胃腸を乱し、下痢となる場合があるのです。
論文でも示されている
蠕動は腸管平滑筋が収縮する過程で生じ、腸管内に内容物が存在すると促進される。人によっては、コーヒー摂取で蠕動が促進される。例えば、99人を対象にした研究では、29%の人がコーヒー摂取によって蠕動運動の亢進を示した
コーヒー/カフェイン摂取と日常生活- 循環器・消化器系機能に及ぼす影響評価 -
これはカフェイン含有コーヒー、お湯、脱カフェインコーヒーを対象に消化器官(腸、胃)の蠕動運動を調査したところ、 カフェイン含有コーヒーは 、お湯より60%脱カフェインコーヒーより23%煽動が活発化するとの報告があります。
つまり、脱カフェインコーヒーと飲み比べて、明らかにカフェイン含有のコーヒーで下痢になる人は、カフェインが原因の可能性が高いでしょう。
より詳しいカフェイン効果については「コーヒーに含まれるカフェイン効果とは?摂取量の目安からおすすめまで」の記事をチェック!
タンニン
タンニンは、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種でコーヒーの苦みの由来でもあります。
タンニンには、胃腸を修復する作用が有り、腸の粘膜を収れんさせて、下痢を引き起こすことを防いでくれます。
そのため体に有益な成分の一つなのです。
しかし、タンニンの摂り過ぎは、逆に腸の粘膜を刺激をあたえすぎてしまい、下痢の原因となるのです。
どんな有益な成分も過剰な摂取は体にとっては良いものではないですね。
タンニンについては「【決定版】コーヒーのタンニンとは?摂取するメリットとデメリットを解説」の記事で詳しく解説しています。
クロロゲン酸
クロロゲン酸もまたポリフェノールの一種でコーヒーの苦みの由来でもありますが、便秘解消作用があるという研究結果あります。
ビフィズス菌などの善玉菌を生成する効果があるため、大腸が活発化します。
しかし、人によっては過剰に作用してしまい、下痢を引き起こす原因になるのです。
また、クロロゲン酸には胃酸の分泌を促進する作用があります。そのため、過剰に分泌された胃酸が下痢の原因となる場合もあります。
特に、空腹時などに、クロロゲン酸を摂取した場合、胃酸が過剰に分泌されるので、コーヒーで下痢をする人は注意をした方が良いでしょう。
コーヒーに含まれるクロロゲン酸については「コーヒーに含まれるクロロゲン酸の効果とは?含有量から飲み方まで解説」の記事で詳しく解説しています。
アレルギー
もしかすると、下痢の原因は食物アレルギーにあるのかもしれません。
食物アレルギーは特定の食べ物に免疫機能が過剰反応を引き起こしてしまい、体調に影響を及ぼす事を言います。
大豆や海鮮類などで多く見られる食物アレルギーですが、もちろんコーヒーにもアレルギー反応を起こす人もいます。
アレルギーの主な症状としては、吐き気やじんましんが出てきますが、腹痛から来る下痢似なる場合もときたまにあるのです。
アレルギーは基本子どもの頃から発症する物ですが、大人になって急に発症する場合もあるので、コーヒーを飲んで、下痢と同時に吐き気などを催す場合は、アレルギーの可能性もあるので、病院で相談をした方が良いでしょう。
コーヒーアレルギーについては「【最新】コーヒーアレルギーとは?気になる症状から検査方法まで完全解説」の記事で詳しく解説しています。
砂糖・ミルク
砂糖やミルクなど、コーヒーが原因ではなく、コーヒーに淹れるものが原因となる場合もあります。
砂糖の摂り過ぎは血糖値を上げてしまうのは周知の事実ですが、血糖値が上がった体は、血糖値を下げるために、糖分を水分を使って体から排出しようとします。
その際に、腸から水分を出し過ぎた場合、下痢となってしまうのです。
そして、ミルクにも下痢を引き起こす作用があります。
乳糖に対して耐性のない乳糖不耐症の人は、ミルクを摂取したときに下痢になる場合があります。
また、一般の人でも、体調が悪い時は体内で乳成分を適切に処理できない場合が多く、下痢を引き起こす場合があるのです。
酸化
購入して長期間経過したコーヒーを飲んだ場合も、酸化によって下痢を引き起こす場合があります。
コーヒーは空気に触れた状態で放置をしていると、油分が酸化していきます。
これは粉の時の方が、豆のままの時よりも空気に触れる面積が増えるため、酸化は早く進んでいきます。
酸化したコーヒーは味や風味が落ちるだけでなく、胃への負担も大きくなり、下痢を引き起こすこともあるのです。
酸化は冷蔵庫や冷凍庫に入れた場合、遅らせることができるので、下痢を防ぐためにも、コーヒー豆は冷蔵庫で保存するか、早めに消費していくのがよいでしょう。
コーヒーを飲んで下痢やお腹が緩くならないための対策
自分の原因を見つけたけど、コーヒーが飲みたいという人や仕事のためにもコーヒーを飲まなければという人もいるでしょう。
そういった方でも、下痢にならないようにするための飲み方を紹介していきましょう。
飲み過ぎない
「薬も過ぎれば毒となる」ということわざもあるように、 コーヒーには眠気解消や整腸作用をもつ、カフェインやタンニン、クロロゲン酸も取り過ぎると、体に悪影響を与えます。
薬にもひとによって適量があるように、コーヒーにもまた、人によって一日に摂取しても良い量があります。
コーヒーで下痢をする人は、こういった自分にあった一日の量を知る事は下痢予防につながるでしょう。
カフェインレスコーヒーを飲む
下痢の原因がカフェインにある人はカフェインレスコーヒーがおすすめです。
体質によっては、どうしてもカフェインが体に合わない人はいます。
そういった方はカフェインレスコーヒーを飲むのが良いでしょう。
現在はカフェインレスコーヒーはコンビニでも手に入りますし、スターバックスでも、カフェインレスコーヒーの注文は可能です。
また、代用コーヒーであるタンポポコーヒーもカフェインレスコーヒーの1つです。
コーヒー豆の代わりに、タンポポの種を焙煎したタンポポコーヒーは味わいも優しく、コーヒーで胃腸に刺激を感じる人も安心して飲むことができますよ。
空腹時に飲まない
空腹時にコーヒーを飲むこともおすすめできません。
先述の通り、コーヒーには胃液を促進する作用があります。
しかし、空腹時にコーヒーを飲むと、胃に何もないのに胃液が過剰に分泌され、胃を無駄に痛めてしまう場合があるのです。
そのため、朝は朝食をしっかり食べた後や、昼食後の3時のおやつ時あたりにコーヒーを飲むといいでしょう。
コーヒーを飲んで下痢や腹痛になった際の対処法
コーヒーを飲んで下痢になってしまった!そういった方もこの記事を現在読んでいるかもしれません。
そういった方向けのためにも、コーヒーを飲んだ後に下痢になってしまった際にどのような対処法があるのかを紹介していきましょう。
白湯を飲む
白湯(温かいお湯)は、お腹が冷えた時に飲んだりしますが、コーヒーによる下痢にも一定の効果があります。
カフェインなど、成分に原因がある場合は、白湯は体内のカフェイン濃度を抑えてくれますし、先述のように体の異物を排出するには水分が必用なため、水分摂取の役割も担ってくれます。
また、下痢時に神経が極度の緊張状態になっているので、神経のバランスを整え、リラックス効果を与えるでしょう。
下痢への対処で大事なことは、体の調子を整えることなので、白湯は一定の効果を期待できます。
市販薬
やはり、コーヒーの下痢も一般の下痢の1つとも言えるので、病院で下痢止めや胃腸薬を購入することをお勧めします。
下痢は、心身共に負担が大きいので、下痢止めを求める人が多いですが、下痢には、体から異物を排出する役割があるので、緊急時以外、なるべく下痢は胃腸薬で徐々に体の調子を戻していくのがおすすめです。
薬は状況によって必用な要素が変わるので、薬局で薬剤師などに相談するのがおすすめです。
病院
どうしても、下痢が治らない場合は迷わず病院に行きましょう。
また、コーヒーが原因の下痢の場合、病院でアレルギー検査をすることをおすすめします。
コーヒーを飲むたびに下痢をする場合、コーヒーを飲む際の何らかの成分に原因があるのが明白です。
病院で検査をしてもらうことで、カフェインが原因ならカフェインレスコーヒー。
ミルクが原因なら、ストレートコーヒーと自分に合ったコーヒーの飲み方も確立することが大切ですよ。
コーヒーを飲んだときの腹痛・胃痛については「【最新】コーヒーを飲むと胃痛がする?原因と対処法について徹底解説!」の記事で詳しく解説しています。
正しいコーヒーの知識を付けて下痢や吐き気を予防しよう!
いかがでしたでしょうか?
コーヒーと下痢の関係について紹介しました!
今回の記事の要点は以下の通りです。
- コーヒーが下痢の原因となりうる場合もある
- 原因は、コーヒーの添加物、アレルギー、酸化など多彩
- 下痢をするなら、飲み過ぎない
- 治らなければ、病院に行く必要がある
最近ではダイエット目的でコーヒーを飲む方も増えていますが、下痢や腹痛を抱えてまで行うのは危険です。
ダイエットをするならしっかりと要領をわきまえた上で行うようにしましょう。
本記事で紹介した対処法を参考に、ぜひ自分に合ったコーヒーの飲み方を見つけてください!