コーヒーの花ってどんな色をしているの?
コーヒーの花を一度見てみたい!いつ見れるの?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
コーヒーの花ってあまり聞き慣れないですが、どういった匂いや香りをしていて、どのくらい咲き誇るのか気になりますよね。
そこで本記事では、コーヒーの木や実を解説しつつ、花の成長過程や収穫時期などもお伝えします!
- コーヒー豆は実は果実
- コーヒーの花は真っ白な色をしていて、5枚花びらのスマートな星形をしている
- コーヒーの花の開花時期は、一般的には初夏の5~6月頃
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒーの花とは?
コーヒー豆はマメ科と思われがちですが、実はフルーツの種、果実です。
種まきから3年ほどたち成木になると、実になる前に花を咲かせます。
コーヒーの花は、褐色のコーヒー豆からは想像もつかない真っ白な色で、5枚花びらのスマートな星形をしています。
大きさは1~2㎝ほどで、小さく可愛いらしい姿をしているのが特徴。
コーヒーの木の種類によっては、玉状にかたまって咲いたり、一列に並ぶように咲いたりします。
1年の中の限られたシーズンに、およそ7回、多くて10回ほど開花します。
コーヒーの木の秘密
真っ白な花を咲かせるコーヒーの木は、エチオピア原産のアカネ科に属する常緑植物で、正式名称は「コーヒーノキ」。
主に、コーヒーベルトと呼ばれる赤道付近の暖かい地域で栽培されており、日本では、沖縄や小笠原諸島などが属しています。
コーヒーの木は、10mほどの大きな木に育つものもありますが、コーヒー豆の産地では、収穫しやすいよう2m以内で栽培されています。
では、コーヒーの木が健やかに育ち、美味しいコーヒー豆を収穫するには、どんな条件が必要なのでしょうか。
- 水
- 光
- 温度
- 土
1. 水
年間降水量が、1500~2000mmは必要です。
さらには、雨季と乾季が一定の間隔で存在していることが条件になります。
なぜなら、成長期にはたくさんの雨を必要とする一方で、収穫期には乾燥している状態でなければならないためです。
2. 光
コーヒーの木は、適度な日照量を好みます。
太陽の光が強すぎても、紫外線の影響でしおれてしまいます。
ですから、コーヒー豆の栽培農園では、コーヒーの木の横に背の高い木(シェイドツリーといいます)を植えて日よけにし、日差しが当たりすぎないように工夫しています。
3. 温度
暖かい地域で栽培されているコーヒーの木は、寒さにはとても弱く、5度以下の低温が続くと枯れてしまいます。
しかし気温が高ければよいというわけでもなく、平均気温が20度前後の快適な温度が好条件です。
さらには、昼と夜の温度差がある場所がよいとされています。
4. 土
栄養のある火山性土壌が最適とされています。
水はけがよく、コーヒー豆の成長に大切な栄養素である窒素、リン酸、カリウムが豊富に含まれているからです。
また、土質もやわらかく、コーヒーの木の根が伸びやすいので、栄養素を効率的に取り入れることができます。
コーヒーの花が咲く時期はいつ?
コーヒーの花の開花時期は、生産地によって様々ですが、一般的には、初夏の5~6月頃です。
コーヒーの花の命はとても儚く(はかなく)、咲いたかと思うと2~3日ほどですぐに散ってしまいます。
そのため、開花を見ることはとても貴重で「幻の花」ともいわれています。
コーヒー農園の雪景色
真っ白な花が満開になったコーヒー農園は、粉雪で覆われたようになり、とてもロマンティックで幻想的な雰囲気です。
雪が降らない常夏の島ハワイのコナ地区では、そんな農園の風物詩を「コナスノー」と呼んでおり、貴重な瞬間を一目見ようと多くの人が訪れます。
私もコーヒー農園を訪れてみたときは感動したよ
コーヒーの花の匂いは?
コーヒーの木からも実からも、ほとんど香りはしませんが、花には香りがあります。
ジャスミンのようなその香りは、南国を思わせるエキゾチックな甘さと爽やかさを感じます。
満開のころには、香りが周囲いっぱいに広がります。
リラックス効果、緊張や不安をほぐす、イライラの抑制、安眠などの効能がある香りといわれています。
コーヒーの花からハチミツがとれる
栄養価が高く、美容と健康によいとされているハチミツ。
実はコーヒーの花のハチミツがあるのを知っていますか?
コーヒー豆の生産地では、コーヒーの花の蜜からハチミツが作られています。
開花日数がとても短いので、生産量はあまり多くはなく、希少なハチミツとされています。
コーヒーハチミツの特徴
一般的なハチミツのような琥珀色ではなく、コーヒーのような濃い赤茶色をしています。
エチオピア産、グァテマラ産、ブラジル産など、コーヒー豆の産地によって味わいの差はありますが、優しい甘みで、食べやすいものが多いです。
コーヒーの苦味や旨み、コク、香ばしい風味がほんのりと感じられます。
- エチオピア産・・モカ系コーヒーのようなフルーティーな酸味。
- グァテマラ産・・しっかりとした酸味と力強いコク。
- ブラジル産・・やさしい甘さとコーヒーらしい苦味と香り。
どの産地のハチミツも、その産地のコーヒーの味わいとよく似ています。
ハチミツの効能・効果
ハチミツは、ビタミンやミネラル、酵素、アミノ酸などを多く含み、栄養価の高い食品として注目されています。
抗酸化作用、殺菌作用、疲労回復、便秘解消、アンチエイジング、免疫力アップなど、美容と健康に様々な効果が期待できます。
コーヒーの花のハチミツは、定番のレンゲの花のハチミツと比較すると、カルシウム、カリウム、マグネシウムをより多く含んでいるとも言われています。
手軽に美味しく食べられるので、毎日の甘味料に、身体に嬉しいコーヒーハチミツを使ってみてはいかがでしょう。
おすすめの食べ方
クセがなく優しい甘みで食べやすいといわれるコーヒーハチミツですが、ここではおすすめの食べ方を紹介します。
1. コーヒーに
コーヒーハチミツは、アイスコーヒーにとてもよく合います。
コーヒーの風味とコーヒーハチミツの味わいが自然に馴染み、コク深く豊かな香りが楽しめます。
カフェオレなどのアレンジコーヒーにも合いますし、もちろんホットコーヒーにもおすすめです。
中には「はちみつコーヒー」といったアレンジ方法もあるので、気になる方は下記記事をご覧ください。
2. ホットケーキやトーストなどのパン類に
メープルシロップの代わりにホットケーキにかけたり、サクッと焼けたトーストや香ばしいクロワッサンなどにかけても美味しく食べられます。
3. デザートに
カラメルソースの代わりにプリンにかけても合いますし、バニラアイスにかけるとキャラメルのようなフレーバーが楽しめます。
また、コーヒーゼリーにかけると、風味が増して美味しいです。
4. おつまみに
少し酸味が強めの味わいのコーヒーハチミツは、チーズにかけるのもおすすめです。
また、さっぱりした淡泊なハム系にも合うので、いろんなバリエーションが楽しめます。
コーヒーとチーズの相性は、以下の記事で詳しく解説しています!
コーヒーの花が散ると緑の小さな実になる
コーヒーの花が短い開花を終えると、緑色の小さな実がなります。
1年ほどかけて、緑から赤、完熟すると真紅色になり、さくらんぼのような姿になります。
これが「コーヒーチェリー」。このコーヒーチェリーの中にある種子こそが「コーヒー豆」なのです。
ちなみに、1本の木からは、およそ3kgほどのコーヒーチェリーが採れます。
また、完熟しても赤くならず黄色のままの実もあり、「アマレイロ」と呼ばれています。
赤い実と果皮の色が違うだけで、焙煎豆の味には差ほど変わりはありません。
コーヒーチェリーの構造
コーヒーチェリーは、外側から以下のような5重構造でできています。
- 外皮
- 果肉
- 内果皮(パーチメント)
- 銀皮(シルバースキン)
- 種子
皮や果肉をすべて剥いで、取り出した種子がコーヒー生豆です。
より詳しくコーヒーの実・コーヒーチェリーについて知りたい方は、以下の記事をチェック!
廃棄から再利用へ
生豆を取り出した後のコーヒーチェリーは、最近では、廃棄されず、再利用するよう工夫されています。
植物の肥料として
一番多い再利用法は、植物の肥料にすることです。
土や糞と混ぜて発酵させ、肥料などに加工して木の周りに撒かれています。
食用として
また、コーヒーチェリーを乾燥させて粉末状にし、「コーヒーフラワー」という小麦粉の代用品も作られています。
小麦粉と同じように、お菓子作りやパン作りの材料として使うことができます。
さらには、果皮と果肉を乾燥させたものを紅茶のようにして淹れた「コーヒーティー」も美味しく飲むことができます。
もっとコーヒー豆の活用方法を知りたい方は、以下の記事をチェック!
観葉植物にする場合は花ではなくコーヒーの木がおすすめ
コーヒーの木は、観葉植物としてもおすすめです。
常緑なので、艶のある濃い緑色の葉を年中楽しむことができます。
お部屋のアクセントにもなり、インテリアグリーンとして人気があります。
花が咲いてもすぐに散ってしまいますが、実がなれば、収穫まで8~9か月の長い間、赤や黄色の実を鑑賞できます。
また、うまく育てば、少量ですがコーヒー豆を収穫することもできます。
次に、通販でも購入できる「おすすめのコーヒーの木」をみてみましょう。
おすすめのコーヒーの木3選
おすすめのコーヒーの木3選をまとめると以下の通りです。
- 観葉植物 コーヒーの木 8号 ファイバークレイ Gray付き
- 観葉植物 コーヒーの木 8号 竹バスケット付き
- 観葉植物 コーヒーの木 8号 ラスターポット付き
1. 観葉植物 コーヒーの木 8号 ファイバークレイ Gray付き
ファイバークレイの鉢カバーも付いた人気のある商品です。
特にグレーは、どんな雰囲気の場所にも似合う万能カラーでおすすめです。
2. 観葉植物 コーヒーの木 8号 竹バスケット付き
竹バスケットの鉢カバーが付いています。
コーヒーの木に自然に馴染む風合いで、ナチュラルなインテリアとして楽しめます。
また、エスニックな雰囲気もあるのでリゾート風のお部屋などにもおすすめです。
3. 観葉植物 コーヒーの木 8号 ラスターポット付き
高級感あるファインセラミックでできた鉢カバーが付いています。軽くて丈夫なので扱いやすいです。
シンプルなのでスタイリッシュな雰囲気を演出できます。
以上の他にコーヒーの木のおすすめが知りたい方や育て方を詳しい知りたい方は、以下の記事をチェック!
コーヒー花の開花を実際に見届けよう!
いかがでしょうか?
コーヒーの花の謎について徹底解説しました!
本記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- コーヒー豆は実はフルーツの種、果実
- コーヒーの花は、真っ白な色で、5枚花びらのスマートな星形をしている
- コーヒーの花の開花時期は、生産地によって様々ですが、一般的には初夏の5~6月頃
コーヒーの花については色々と知られていないことがあるので、花と実について理解するとよりコーヒーを飲むのが楽しくなるはずです!