空腹時にコーヒーを飲んだ場合、体に悪影響はある?
空腹時にコーヒーを飲むと胃の不快感を感じるのはなぜ?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
気分が上がらない。胃がムカムカする。
コーヒーを飲んだ後にそんな不快感を感じたら、空腹時のコーヒーが原因かもしれません。
今回は空腹時に飲むコーヒーの影響や対処法、おすすめの飲み方まで徹底解説します!
ポイントを押さえて効果的にコーヒーを楽しみましょう。
- 空腹時のコーヒーは、体に悪い影響を与える恐れがある
- 空腹時のコーヒーが及ぼす影響は胃の機能低下をはじめとした4つ
- 空腹時のコーヒーによって胃痛がしたり、不快感があったりするのは効能が裏目に出るため
- 空腹時におすすめのコーヒーの飲み方は3つ
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
空腹時のコーヒーは体に悪い?
結論、空腹時のコーヒーは体に悪い影響を与える恐れがあります。
ここでは、コーヒーの持つ効果や影響について解説します。
効果的にコーヒーを楽しむためにも、しっかり押さえておきましょう。
コーヒーの持つ効果
コーヒーに含まれる成分として最もメジャーな「カフェイン」。
カフェインには、リラックス効果や眠気覚ましにも最適な覚醒効果などの特徴的な効能があります。
そのため、カフェインを摂取するためにコーヒーを飲むという方も多いでしょう。
また、クロロゲン酸というポリフェノールも含まれており、ダイエット効果や糖尿病予防効果もあるとされています。
コーヒーの飲み過ぎには注意が必要
コーヒーを飲む際に常に注意したいのが、カフェインの持つ利尿作用について。
この利尿作用によって、コーヒーの飲み過ぎが脱水症状を引き起こす原因になります。
また、カフェインには胃酸を分泌する効果もあるので、胃への負担が大きくなる可能性もあります。
空腹時のコーヒーが及ぼす体への影響
ここでは、実際にコーヒーを空腹時に飲んだ場合に考えられる体への影響についてまとめます。
今回紹介する影響は以下の4つ。
- 胃の機能が低下する
- マイナスな気分が高まり、集中力の低下につながる
- 脱水症状を引き起こす
- 血糖値が上昇する
詳しく見ていきます!
胃の機能が低下する
コーヒーの苦味成分でもあるクロロゲン酸は、胃酸の分泌を促進する効果を持っています。
そのため、通常時には消化を手助けしてくれる強い存在。
しかし、空腹時には反対に胃酸過多を引き起こす原因になるのです。
よって胃酸によって胃に傷がついてしまい、結果胃の機能低下につながります。
マイナスな気分が高まり、集中力の低下につながる
特に朝の空腹時には「セロトニン」と呼ばれる幸せホルモンの分泌が少なく、不安感などのマイナスな気分を感じやすい状態です。
そこでコーヒーを飲むと、アドレナリンやコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌され、マイナスな気分を高めてしまう原因になリます。
こうした影響を減らすためにも、朝の起床後にコーヒーを飲む場合には、食事と一緒に飲むなど工夫をすると良いでしょう。
脱水症状を引き起こす
コーヒーを飲むとカフェインが持つ利尿作用により、脱水症状になりやすくなります。
空腹時だけでなく、水分補給にはしっかり水分を摂ることが重要です。
特に朝は睡眠中に汗をかいたり、エアコンなどで乾燥していたりするため、脱水症状を引き起こしやすくなります。
起床後にコーヒーを飲む場合には、コップ1杯分の水を飲んでからコーヒーを飲むのがおすすめです。
血糖値が上昇する
空腹時にコーヒーを飲むと、副腎皮質からコルチゾールが過剰に分泌されます。
よって、コルチゾールが血圧や血糖値を上昇させ、最悪の場合、高血圧や糖尿病にも繋がるのです。
特にコルチゾールの分泌は朝の時間帯にピークを迎えるため、起床後の空腹時に飲むコーヒーには、より注意が必要です。
繰り返しになりますが、日常的に朝コーヒーを飲む場合には、必ず水や食べ物などと合わせて飲むようにしましょう。
空腹時のコーヒーによる不快感の原因と対処法
では、空腹時にコーヒーを飲んだ後に起こる不快感の具体的な原因はなんでしょうか。
ここではそんな空腹時のコーヒーによる不快感の原因、さらにそれに対する対処法について解説します。
原因
空腹時のコーヒーによる不快感の原因は、コーヒーに含まれる成分の作用が裏目にでるためです。
コーヒーに含まれるカフェインやクロロゲン酸には、脂肪を分解する「リパーゼ」や胃酸の分泌を促す作用があります。
よって消化するものがないにも関わらず、物質が過剰に分泌されることで胃が傷つき、吐き気や腹痛を引き起こすのです。
また、胃の状態は自身のストレス状態なども反映しやすいため、その日の体調によっても影響の出方が変わります。
対処法
空腹時のコーヒーによる不快感の対処法としておすすめの方法は以下の3つです。
- 水をたくさん飲む
- 体の血行を良くする
- 市販薬(胃腸薬)を飲む
胃を荒らしている胃酸の濃度を下げるためには、水分補給が必要不可欠です。
また、空腹時のコーヒーによる不快感やイライラがある場合には、自律神経を高めてくれる軽めのストレッチなどで体の血行をよくするのがおすすめ。
胃腸薬などを常備している場合には、服用することで症状が緩和することもあります。
空腹時におすすめのコーヒーの飲み方
空腹時のコーヒーはあまりおすすめはできませんが、飲み方次第で身体への負担を減らすことができます。
今回おすすめする飲み方のポイントは以下の3つです。
- コップ1杯の水または白湯を飲む
- ミルクを合わせる
- カフェインレスのコーヒーを飲む
1つずつ解説します!
コップ1杯の水または白湯を飲む
コーヒーには利尿作用があるため、脱水症状を防ぐためにもコーヒーを飲む前に1杯の水や白湯を摂るのがおすすめです。
コップ1杯の水や白湯によって、コーヒーの濃度を下げることができ影響を抑えることに繋がります。
また、朝起きて飲む最初の1杯は、胃や腸を目覚めさせてくれるだけでなく、自律神経を整えるという嬉しい効果も期待できます。
よって、コーヒーによるイライラや気分低下を防ぐことにも繋がるので、しっかり押さえておきましょう。
ミルクを合わせる
ミルクを合わせたコーヒーメニューの代表格といえば、カフェラテやカフェオレ。
これらのメニューでは、ブラックコーヒーに比べるとコーヒーの量を抑えることができ、結果的にカフェインの摂取量を抑えて飲むことができます。
また、牛乳で作る場合には胃の粘膜を保護してくれる働きもあるので、より胃に負担をかけずに楽しむことができます。
カフェインレスのコーヒーを飲む
カフェインレスコーヒーとは、通常のコーヒーに比べて90%以上カフェインを除去したコーヒーのことです。
以前はカフェインを除去する工程で味わいが抜けやすく、カフェインレス=美味しくないというイメージがありました。
しかし、現在はカフェインレスと聞かないとわからないほどのクオリティのものも多いです。
空腹時にはカフェインの効能が悪い方向に働きやすいので、カフェインレスも視野に入れると、コーヒーを楽しむ幅がより広がります!
空腹時以外でコーヒーを飲む際に気をつけること
ここまで空腹時のコーヒーに注目しましたが、コーヒーを飲む際には他にも以下の注意点があります。
- 寝る直前に飲むのは避ける
- コーヒーに含まれるカフェインの覚醒作用により、不眠につながる恐れがある
- コーヒーを飲んだ後は水で口をゆすぐ
- コーヒーを飲んだ後にそのまま放置していると、歯の黄ばみや口臭の原因になる
- 貧血気味の時には摂取量を抑える
- コーヒーに含まれる「タンニン」には鉄分の吸収を阻害する働きがある
コーヒーは、飲むタイミングや量を考えることができると健康的に楽しめる飲み物です。
コーヒーの持つ成分や作用を押さえて、より効果的にコーヒーを楽しみましょう!
工夫次第で空腹時のコーヒーは問題なく楽しめる!
いかがでしたか?
今回は空腹時のコーヒーについて、及ぼす影響や対処法、おすすめの飲み方を紹介しました。
本記事の重要ポイントをまとめると以下の通り。
- 空腹時のコーヒーは、タイミングや過剰摂取により体に悪い影響を与える恐れがある
- 空腹時のコーヒーは胃の機能や集中力の低下、脱水症状、血糖値の上昇につながる
- 空腹時のコーヒーによって胃痛がしたり、不快感があったりするのは効能が裏目に出るため
- 対処法は水分を摂ること、体の血行を良くすること、市販薬を飲むこと
- 空腹時におすすめのコーヒーの飲み方は3つ
- 脱水症状予防のため、コップ1杯の水や白湯を飲む
- コーヒーの摂取量を減らすため、ミルクを合わせて飲む
- カフェインの摂取を抑えるため、カフェインレスコーヒーを選ぶ
- 空腹時以外にも寝る前の時間帯を避けたり、コーヒーを飲んだ後には口をゆすいだりするなど、コーヒーを効果的に楽しむための工夫が必要
空腹時にコーヒーを飲む際は、体への影響を考え工夫して楽しみましょう!