よくホンジュラスコーヒーって言葉は聞くけど特徴って何?
ホンジュラスコーヒーのおすすめは何?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
ホンジュラス共和国と聞くとあまり馴染みがありませんが、実はコーヒーの生産国としても有名なのを知っていましたか?
そこで本記事では、そんなホンジュラスコーヒーの味わいからおすすめの豆・粉まで幅広く紹介!
最後にはおすすめの飲み方も解説します。
- ホンジュラスは一級品のコーヒーを生産できる非常に恵まれた環境が整っている
- 栽培品種はアラビカ種で、さっぱりと優雅な香りが特徴
- おすすめのホンジュラスコーヒーは「加藤珈琲店 ホンジュラス HG」
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒー大国「ホンジュラス」とは?
ホンジュラスは中央アメリカに位置する共和制の国です。日本の1/3の面積で公用語はスペイン語。
中南米の例にもれず、治安はかなり悪く、外務省の海外安全ホームページでも、ホンジュラスの危険度レベルは国土の3分の2が危険度2と不要不急の渡航は控えるほど、治安が悪い状況です。
こちらの原因は、中南米諸国と同様で、異常な格差と麻薬組織の活発化によるもので、そのような治安に嫌気を指したホンジュラス国民が陸路でアメリカを目指す人が増えています。
これは 数年前にアメリカのトランプ前大統領がメキシコ国境に壁を設置した問題として、日本でも話題になりました。
このような治安の悪さで有名なホンジュラスですが、コーヒーに関しては一級品を生産できる非常に恵まれた環境が整っているのです。
そして、最近は日本でもホンジュラスコーヒーはブランドとしての価値を高めています。
ホンジュラスコーヒーの特徴
栽培品種はアラビカ種で、さっぱりと優雅な香りが特徴のホンジュラスコーヒー。
そのため、お菓子などと一緒に食べてもおいしくいただけ、バランスの良いのが特徴です。
主な精製方法
水洗い式(ウォッシュド)がホンジュラスでは主な精製方式となっています。
ホンジュラスは水が豊富な地域に存在するため、精製度の高い生豆の生産が可能です。
しかし、この水資源の大量使用が、環境破壊の原因の一つにもなっているのが、ホンジュラス社会の重要な問題の一つとなっています。
ウォッシュドについては以下の記事を参考にして下さい!
味わい
味わいは、甘みがありフルーティーなのが特徴です。
しかし、飲み終わる頃に少し酸味が残り、上品な味わいを口に残してくれます。
ホンジュラスコーヒーの品種・種類
ホンジュラスコーヒーの代表的な品種は以下の4種に分かれます。
- ブルボン種
- カトゥアイ種
- カトゥーラ種
- ティピカ種
では、それぞれの特徴を見ていきましょう
ブルボン種
ホンジュラスでは主流の品種であり、アラビカ種を代表する高級豆の一つです。
ブルボン豆自体は小粒ですが、濃厚なコクや芳醇な風味、甘味が特徴です。
カトゥアイ種
こちらもホンジュラスの主流の品種であり、なんとホンジュラス全体のアラビカ種コーヒー豆の約50%がカトゥアイ種が生産されています。
軽い味わいで全体のバランスがとれているのが特徴で、コーヒー初心者の人におすすめの豆種となっています。
カトゥーラ種
小規模農園ではカトゥーラ種もホンジュラスでは生産されています。
グアテマラから渡ってきた ブルボン種の突然変異種であるカトゥーラ種はホンジュラスにも根付き、ブルボンに比べて最大で1.5倍ほど多く作付けすることができるカトゥーラ種は、ホンジュラスの生産者にとっても大きな収入源となっています。
豊かな酸味と独特の渋みが特徴です。
ティピカ種
ブルボン種と並ぶ、二大原品種であるティピカ種もまたホンジュラスの小規模農園で生産されています。
ブルーマウンテンなど、ブランド高級豆の原種でもあり、透明感のあるフローラルな香りと全体的な味わいと風味の質が高いのが特徴のコーヒー豆です。
ホンジュラスコーヒーの歴史・文化
ホンジュラスにコーヒー豆が持ち込まれたのは、1821年とスペインによる支配が終わる数十年前でした。
中米諸国でコーヒー生産が始まり、ホンジュラスにも中部のエルパライソ県で作られ始めたのです。
しかし、ホンジュラスのコーヒー生産の発展は周辺国では遅れていました。
その原因はインフラです。
隣国グアテマラなどは、道路や設備などインフラ整備がホンジュラスより発展していたため、コーヒー生産国としての立脚が早く、グアテマラコーヒーとして高級豆のブランド化などにいち早く成功していました。
一方、ホンジュラスはコーヒーの処理および品質管理のインフラが不足していたため、ブレンド用の商業用コーヒーを輸出することしかできなかったのです。
これが、ホンジュラスのコーヒーが世間での認知度が低い要因です。
2004年にホンジュラスで初めてCOEが開催
しかし2000年以降、インフラの整備も進み、コーヒーの質も向上。
2004年にホンジュラスで初めてCOE(カップオブエクセレンス、国際品評会)が開催されるなど、一気に注目されて評価されるようになりました。
日本でも、KALDIやスターバックスでホンジュラスコーヒーが使われるなど、今では知名度を挙げており、おいしいコーヒー豆の生産地として認知されてきているのです。
ホンジュラスコーヒーの栽培方法
ここではホンジュラスコーヒーの栽培方法について紹介します。
以下の2つに分けて解説していきます。
- 生産地
- 栽培環境
生産地
西部から南部にかけての山岳地帯で生産されており、主な産地はサンタバルバラ、グラシアス、コマヤグア、チョルテカ、マルカラなどです。
中でもサンタバルバラはホンジュラス最大のコーヒー産地で、ホンジュラスのコーヒー総生産量の3分の1を占めています。
栽培環境
2001年以降は、インフラも整い、栽培環境は改善してきています。
特に、生産農園の履歴を追うことができるトレーサビリティが発達してきており、栽培環境は日に日に向上してきているのが特徴です。
しかし、ホンジュラスでのコーヒー生産において、一つ課題があります。
それは降雨量の高さです。
熱帯性気候のため、雨期の降水量はとてつもなく高く、コーヒー豆の乾燥において、大きなダメージを与えることがあります。
そのため最近では、避雨対策として保管庫の設営など、様々な取り組みが行われています。
ホンジュラスコーヒー豆の等級・格付け
ホンジュラスのコーヒーの等級はその栽培地の標高に従って評価されます。
以下がホンジュラスコーヒーの格付けとなります。
ストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG) | 標高1200m以上。ホンジュラスのコーヒー豆の中で最高品質になる |
ハイ・グロウン(HG) | 標高900~1200mで生産されたもの |
セントラル・スタンダード(CS) | 標高600~900mで生産されたもの |
ホンジュラス産コーヒー豆・粉のおすすめ3選
ここからは、日本でホンジュラスコーヒーが手に入るおすすめのお店を紹介していきます。
ホンジュラスコーヒーは、生産地域や焙煎方法によって、多彩な変化します。
そのため、取り扱うお店によって、味も全然違ってくるのです!
以下が紹介するコーヒー豆・粉の一覧です
- 加藤珈琲店 ホンジュラス HG
- ヒルス ハーモニアス ホンジュラスウーマンコーヒー ブレンド
- 藤田珈琲 ホンジュラスブレンド
ぜひホンジュラスコーヒーをこれから紹介するお店で購入して、比較してみてください!
1. バランスが良くチョコレートのような味わい「加藤珈琲店 ホンジュラス HG」
世界中から取り寄せた約50種類のグルメコーヒー豆を取り扱う、愛知のコーヒー販売店です。
コーヒーのネット販売と発送を中心ですが、名古屋市に直営店のコーヒーショップも構えており、
大量の在庫を置かず、焙煎したての鮮度の良いコーヒーをお届けすることがこだわりです。
お値段は少々高いですが、「Qグレードコーヒー」という、最高品質のホンジュラスコーヒーを取り扱っています。
フルーティーなコーヒーがお好きな方にはぜひ試してもらいたいホンジュラスコーヒーです。
こちらは、中煎り(シティ)の豆での提供となります。
コーヒーの詳細情報
ショップ名 | スペシャルティ珈琲豆専門《加藤珈琲店 本店》 |
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商品名 | 加藤珈琲店 ホンジュラス HG |
グラム | 100g |
価格 | 3500円 (税抜) |
産地 | ホンジュラス |
2. フルーティーな酸味と甘みのある味わい「ヒルス ハーモニアス ホンジュラス ウーマンズコーヒー ブレンド」
1878年に米国サンフランシスコでヒルス兄弟によって創られた、歴史のあるコーヒーブランドである「HILLS BROS®」 。
そこで取り扱う、ホンジュラスコーヒーは 「ヒルス ハーモニアス ホンジュラス ウーマンズコーヒー ブレンド」
洋ナシのような風味、ミルクチョコのような味わいが特徴で、クッキーやミルクチョコがおすすめ。
値段もお安く、すでに粉なので、ホンジュラスコーヒー初心者の方におすすめです。
コーヒーの詳細情報
ショップ名 | 楽天 |
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商品名 | ヒルス ハーモニアス ホンジュラス ウーマンズコーヒー ブレンド」 |
グラム | 170g |
価格 | 529円(税込) |
産地 | ホンジュラス |
3. 香りとコクが強め「藤田珈琲 ホンジュラスブレンド」
大阪の老舗喫茶店が原点である藤田珈琲。
ネット販売だけでなく、大阪に大型カフェも構えています。
こちらで取り扱うのは、「ホンジュラスブレンド」。
柔らかな甘みがあり、お菓子などを合わせると最適です。
大量の生豆を仕入れる方式で、値段を抑えつつ、アフターミックス製法で豆一つずつ丁寧に焙煎をしているので、値段の割に非常に高クオリティなコーヒーを楽しめます。
こちらは、豆と粉(中挽き)どちらでも選ぶことができます。
コーヒーの詳細情報
ショップ名 | 藤田珈琲 |
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商品名 | ホンジュラスブレンド |
グラム | 500g |
価格 | 788円(税込) |
産地 | ホンジュラス |
ホンジュラス以外にもコーヒー豆の種類はたくさんあります。
そこでもっとおすすめのコーヒーが知りたいという方は、以下の記事をチェック!
ホンジュラスコーヒーのおすすめの飲み方
コーヒーの飲み方は産地によっても微妙に変わってきます。
そこでホンジュラスコーヒーのおすすめの飲み方を以下で解説!
おすすめの焙煎
口当たりがまろやかで飲みやすく、コーヒー初心者の方でも楽しめるので、最初はバランス良く、中煎りが良いでしょう
バランスの良い味が楽しめます。
もし、より酸味を楽しみたいなら、やや浅く煎ったものにすると、豊かな酸味が口に広がることでしょう。
おすすめの抽出方法・淹れ方
焙煎方法と一緒で、ホンジュラスコーヒーはその淹れ方も、楽しみ方によって変わります。
バランスの良い味を楽しみたい方は中挽きにしてフレンチプレスやケメックスで淹れて見てください。
一方、豊かな酸味を楽しみたい方は、豆を中挽きにして、ハンドドリップにするとおいしくいただけます。
ついでに、浅煎り、中挽きのハンドトリップが私のおすすめです
口の中で波打つ酸味でホンジュラスを堪能できますよ!
ホンジュラスのコーヒーから世界を知ろう!
いかがでしたでしょうか?
今回はホンジュラスのコーヒーについて紹介しました!
本記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- ホンジュラスは一級品のコーヒーを生産できる恵まれた環境がある
- 栽培品種はアラビカ種でさっぱりと優雅な香りが印象的
- おすすめのホンジュラスコーヒーは「加藤珈琲店 ホンジュラス HG」「藤田珈琲 ホンジュラスブレンド」などがある
中米の小国ホンジュラスですが、近隣国には遅れを取ったものの、恵まれた環境もあり、急速に日本でも地位を徐々に確立してきています。
その南国を思わせる、フルーティーな味を堪能してみてください。
本記事で紹介したお店での購入が可能ですので、ぜひホンジュラスコーヒーをお試しください!
また近隣のニカラグアやコスタリカのコーヒーについても知りたい方は、以下の記事を参考にして下さい。