資格試験でカッピングがあると聞いたけれど、どんな準備が必要なの?
自宅での具体的なやり方は?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
コーヒーのカッピングという言葉は聞いたことがあるけど、具体的な方法や、どんな時に行うのか分からないという人も多いと思います。
本記事では、カッピングの基本や豆とお湯の比率、試験の実体験をもとに実技のコツを紹介!
実際の業務での活用例も丁寧に解説します。
- カッピングとは、コーヒーの持つ風味や特徴を客観的に評価する手法のこと
- コーヒー豆の欠点を発見したり、個性を把握するために行う
- カッピングスプーンや容器が必要だが、市販のもので代用できる
- ドライ・クラスト・ブレイク・テイスティングの4工程で行う
- ハンドドリップなど他の抽出方法との違いは、味の再現性が高いことと味の全体像を知れること
- カッピングスキルが必要な資格試験は、コーヒーインストラクターやQグレーダーなど4種類
- コーヒーインストラクター1級のカッピングは、ダメージ判別・グレード判別・オリジン選択の3つ
- カッピングする際の注意点は、体調管理など3つある
- バイヤー・ロースター・バリスタなどさまざまな職業で役に立つ
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒーのカッピングとは?資格や仕事でも役立つ
カッピングは、コーヒーの風味や品質を評価するためのテイスティング方法です。
コーヒー業界では、豆の品質管理や味の判断に欠かせない技術とされ、多くの仕事で役立ちます。
カッピングの技術が重視されるのは、単に味の良し悪しを判断するだけでなく、コーヒー豆が持つ多様な風味を科学的・客観的に評価するためです。
たとえば、以下の2つの文章を比べてみてください。
- 酸味が強いコーヒーである
- 5段階中4くらいの酸味であり、レモンのような爽やかさと甘さのニュアンスがある
2番目の文章のほうが、よりはっきりと味をイメージしやすいと思います。
カッピングを繰り返していくと、以下のように客観的な「基準」が分かります。
- 酸味やコクの強さは他のコーヒーと比べると〇点くらいだろう
- フレーバーを表現する言葉は、この言葉がふさわしいだろう
- 後味に感じる雑味は〇〇が原因なので、焙煎は〇〇が良いのではないか
「美味しい」は主観的ですが、それを客観的に評価するのがカッピングの技術です。
カッピングの目的
消費国におけるカッピングの主な目的は次の2つです。
- ディフェクト(欠点)を発見する
- 豆の個性を把握して焙煎や抽出に活かす
順番に解説します。
1. ディフェクト(欠点)を発見する
ディフェクト(欠点)とは、雑味などコーヒーの「美味しくない部分」を明確な基準で分類したものです。
一例として、以下のようなものが挙げられます。
- 虫食い豆:後味に雑味を感じる
- 過醗酵豆:お酢のような鋭い酸味を感じる
- リオやポテト臭:産地特有の害虫や細菌により薬品やジャガイモのような香りがつく
これらは明確に「欠点豆」と呼ばれ、輸入や焙煎の過程で取り除かれます。
また、ここまでいかなくても「Grassy:青臭さ」「Dirty:汚れ」「Harsh:きつい味」など、豆の持つネガティブな部分を表現する言葉があります。
バイヤーなら欠点のある豆を見抜くことは最も重要ですし、バリスタなら欠点をいかに補うか工夫することになります。
2. コーヒー豆の個性を把握して焙煎や抽出に活かす
「テロワール」という言葉を聞いたことがありますか?
テロワールとは、コーヒーの育つ土地の気候や土壌・品種などの影響で作られる風味や味の特徴のことです。
カッピングによって、酸味が際立つ豆や苦みの効いた豆など、コーヒーのテロワールを特定することができます。
生豆を仕入れるバイヤーであれば、こうした特徴をもとに輸入や販売計画を立てます。
焙煎士であれば、その豆の特徴を活かせるように焙煎方法を調整し、バリスタなら豆の個性を引き出せるよう抽出方法を工夫します。
例えるなら、鮮度の高い野菜は生のままサラダにすると素材の美味しさを引き立てますが、硬い肉は煮込み料理にして柔らかくするほうが旨みを引き出せますよね。
コーヒー豆の場合も、まずは特徴を知り、素材の良さを引き出すために「調理法」を工夫するのです。
コーヒーのスペシャリストにとっては欠かせないスキルです
コーヒーのカッピングに必要な道具
では、実際にカッピングをする際に使う道具を見ていきましょう。
主に使う道具はこちらです。
- サンプルローストしたコーヒー豆8g(焙煎後8~24時間経ったもの)
- 熱湯150ml(温度は93度くらい)
- 温度計
- カッピングボウル(200~250mlくらいの大きさ)
- カッピングスプーン
- スケール(小数点以下まで表示されるとベスト)
- タイマー
- ペーパーナプキン(スプーンの水滴を取る用)
- 白湯(スプーンを洗う用)
- 吐き出し用カップ
自宅で行う場合は、そこまでこだわる必要はありませんが、お湯の温度とコーヒー粉の量は毎回同じにする必要があります。
カッピングボウルは耐熱のコップ、カッピングスプーンはスープスプーンなどで代用できます。
SCAが定めるカッピングプロトコルでは、アグトロン値(豆の焙煎度を色で表したもの)や水の水質まで指定されていますが、資格試験などの場合は、Qグレーダーの試験以外はそこまで厳密でないことが多いでしょう。
【実演】自宅でできる!コーヒーカッピングの基本手順
ここでは、実際に自宅でカッピングをする場合の具体的な手順を見ていきましょう。
カッピングには、大きく分けて4つの工程があります。
- ドライ
- クラスト
- ブレイク
- テイスティング
順番に解説します。
カッピングの手順
焙煎したての新鮮なコーヒーを粉に挽きます。
ポイントは、一般的な中挽きよりも少し粗めに挽くことです。
挽いたコーヒー粉に鼻を近づけ、香りを確認します。
次に、挽いたコーヒー粉に静かにお湯を注ぎ、同時にタイマーをスタートします。
複数のコーヒーをカッピングする場合は、抽出時間に差が出ないよう手早く全てのカップにお湯を注ぎましょう。
このお湯が注がれた状態を「クラスト」と呼びます。
カッピングボウルをテーブルに置いたまま、鼻を近づけて香りを確認します。
ドライの時と比べて香りが全く違うのが分かると思います
お湯を注いで4分が経過したら、カッピングスプーンを使いお湯と粉を上下に大きく3回程度混ぜます。
この状態が「ブレイク」です。
混ぜた瞬間に最も香りが出るので、しっかり香りを確認していきます。
ドライ・クラスト・ブレイクと香りが変化していくので、違いを比べてみましょう。
コーヒー粉がある程度沈んだら、表面に浮かんだ粉やあくをすくいとります。
水で洗ったカッピングスプーンの7分目くらいまでコーヒーをすくい、素早くすするように口に含みます。
「飲む」というよりズズっと「すする」感じです。
コーヒーを霧状にして口に含むことで、香りや味わいを明確に感じ取れます。
プロのカッピングは、まるで笛を吹いたような高い音がします
全てのコーヒーを高温・常温・低温それぞれの温度帯でテイスティングしていきます。
温度により味がどう変化するか観察してみましょう。
自宅や資格試験ではそのまま飲んでしまって構いませんが、プロが大量にカッピングする際は飲まずに吐き出すことが多いです。
抵抗があるかもしれませんが、たくさんのコーヒーを一度に飲むと満腹で味が判断できなくなる恐れがありますし、カフェインも摂りすぎて良くありません。
カッピングシートに記入する
カッピングをしながら、味や香りの特徴を専用のシートに記入します。
上の画像は、SCAのカッピングシートです。
どのような目的でカッピングするかによりフォーマットは変わりますので、あくまで一例になります。
全部で10項目で構成され、各10点満点で採点していきます。
合計の点数により、コーヒー豆の品質の基準が以下のように決まります。
- 90点以上:個性が明確
- 85点以上:産地の特徴が明確
- 80点以上:クリーンなコーヒー
スペシャリティコーヒーと認定されるには80点以上の点数が必要になります。
それぞれの項目を簡単に紹介すると下記のようになります。
項目 | 意味 |
---|---|
Fragrance/Aroma | フレグランスは粉、アロマは液体を嗅いだ時の香り |
Flavor | 液体を飲んだ時に感じられる風味 |
After Taste | 液体を飲み終えた、もしくは吐き出した後に残る香り。一般的に言う余韻のこと |
Acidity | 酸味のこと。ここではポジティブな酸味を指す |
Body | 口当たり・質感 |
Uniformity | 複数のサンプルがある場合、味のばらつきがあるか(均一性) |
Balance | 全体の味のバランスがとれているかどうか |
Clean Cup | 味がクリーンで雑味がないか |
Sweetness | 甘さ |
Overall | 総合的な評価 |
下の「Notes」の欄には、「ダークチョコレート」や「オレンジ」など、味や香りの印象を言葉で書いていきます。
香りの表現は、SCAAから出ている「フレーバーホイール」に沿って2~3個ほどの例えを使って言葉にしていくことが多いです。
実際の仕事でなければ、ここまで細かく評価することは少ないと思いますが、どのようなポイントに着目するのかを覚えておくと良いでしょう。
当サイトのレビューにおいても、上記の基準をもとに評価しています。
ハンドドリップとは何が違う?
カッピングの方法を見て、普通のハンドドリップでもいいのではないかと思うかもしれません。
しかし、コーヒーのカッピングには、ハンドドリップなど他の抽出方法にはない特徴があります。
具体的に、以下の2つのメリットがあります。
- 味の再現性が高い
- 味の全体像を知れる
ハンドドリップは、淹れる人のクセなどで味が変わってしまうことがあります。
その点カッピングは、粉とお湯の比率・お湯の温度・時間の3つを守れば、毎回同じ味を再現できます。
また、豆をお湯に漬けるシンプルな抽出のため、ネガティブな部分も含めて味の全体像を知ることができます。
コーヒーのカッピングスキルが必要な資格試験一覧
資格試験でカッピング技術が求められる代表的な資格には、以下のようなものがあります。
- コーヒーインストラクター1級
- コーヒー鑑定士
- コーヒーマイスター
- Qグレーダー
詳しく解説します。
コーヒーインストラクター1級
全日本コーヒー商工組合連合会(J.C.Q.A)が認定する「コーヒーインストラクター」の1級試験の実技でカッピングを行います。
2級は簡単な飲み比べをしますが、自分でカッピングまでは行いません。
筆者が実際に取得した資格で、詳しい内容は後ほど解説していきます。
コーヒー鑑定士
「コーヒーインストラクター」の上位資格で、1級に合格すると受験資格が得られます。
非常に難易度が高く、資格を保有している人は40名ほどしかいません。
カッピングの実技試験では、産地だけでなく精選方法の違いや「なぜその結論に至ったのか」の理由まで詳しく記述しなければならないため、十分な経験と深い理解が求められます。
コーヒーマイスター
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が認定する有名な資格で、コーヒーの仕事に従事している人は保有していることが多いです。
実技試験はありませんが、講習会でカッピングを行います。
実際にカッピングシートに記入を行うため、業務に近い形のカッピングを経験できます。
Qグレーダー
生産地や品評会などでカッピングを行い、スペシャリティコーヒーの認定を与えることが出来る国際資格です。
Qグレーダー資格者が3人集まり、80点以上と認定されたコーヒーは、正式にスペシャリティコーヒーと認められます。
責任ある立場のため、実技試験でも実際の生産地で行うような極めて難易度の高いカッピングを行います。
【実体験】資格試験の対策に役立つコーヒーカッピングのコツと注意点
ここでは、実際にコーヒーインストラクター1級を受験し合格した筆者の体験談をもとに、資格試験でのカッピングのコツについてお伝えしていきます。
注意点として、資格の種類によりカッピングの方法は異なります。
コーヒーインストラクターの試験では、Qグレーダーのようにカッピングシートの記入は行わず、点数をつけて評価することもしません。
あくまで産地やディフェクトを見分けることが中心になりますが、カッピングの基本は共通しているので参考になると思います。
コーヒーインストラクター1級では、以下の実技試験でカッピングを行います。
- ダメージ判別(欠点の種類を見分ける)
- グレード判別(等級を見分ける)
- オリジン選択(産地を見分ける)
順番に解説します。
ダメージ判別
コーヒーの欠点の原因を見分けるのが、ダメージ判別です。
コーヒーインストラクター1級では、以下の中から2つのサンプルが出され、どのような欠点があるかを見分けていきます。
- リオ
- 経年劣化
- 未成熟豆
それぞれを見分けるポイントは以下の通りです。
リオ
一般に流通しておらず、よく分からない人が大半だと思います。
とにかく香りを覚えることが重要です。
講習会でカッピングをする機会があり、練習用のサンプルももらえますが、筆者のおすすめは生豆のネット通販で購入することです。
欠点豆のため表に出ていないことが多いですが、規模の大きい生豆販売のお店であれば取り除かれたリオを売ってもらえることがあります。
ヨードホルムのような薬品臭と独特のえぐみが感じられ、一度味が分かってしまえば比較的簡単に見分けられます。
経年劣化
経年劣化とは、古くなり酸化したコーヒー豆のことです。
最近ではスーパーでも新鮮な豆を買えるので、劣化が進んだ豆を飲む機会は少ないかもしれません。
少しもったいないですが、コーヒー豆を買ってきて2か月ほど常温で放置してみてください。
香りが感じられず、重たい酸味と苦みが感じられるはずです。
未成熟豆
熟しきらずに収穫されたコーヒー豆を未成熟豆と呼びます。
安価なブラジルやエチオピアのコーヒーに多くみられ、他の豆と比べて焙煎した時に色がつかないので、見た目でも見分けやすい欠点豆です。
味はとても薄く、独特の渋味とツンとした刺激臭が特徴。
未成熟豆だけを飲む機会はあまりないので、こちらも講習会でカッピングするときに味を覚えておきましょう。
グレード判別
コーヒー豆は、欠点豆の数や豆の大きさにより等級(グレード)が決まります。
たとえば、中南米では標高、ブラジルやエチオピアでは欠点豆の量によりグレードが決まります。
こちらも実際にカッピングして味を覚えるしかありませんが、大まかな味の傾向は下記のようなイメージです。
- タイプ2:一般的なブラジルのコーヒー。マイルドで香ばしい風味
- タイプ4/5:未成熟豆が多く、後味に渋味を感じる
- SHB:明確な酸味があり、すっきりした味わい
- EPW:やや酸味が弱く、平坦な味わい
- エクセルソスプレモ:酸味・苦み共にはっきりしていて強い味わい
- エクセルソUGQ:酸味がやや弱い
一般的にはグレードの低いコーヒーを単体で飲む機会はまずないため、試験を受ける機会があれば味を知っておくと良いでしょう。
オリジン選択
コーヒー好きの人なら、異なる産地のコーヒーを飲み比べたことがあるかもしれません。
はじめに紹介したように、産地により「テロワール」と呼ばれるさまざまな個性があり、この違いを楽しむことがコーヒーの醍醐味といえます。
コーヒーインストラクターの試験では、以下の6つのサンプルの中から2つがランダムに選ばれ、カッピングして産地を見分けます。
- インドネシアAP-1
- インドネシアWIB-1
- ブラジルタイプ2
- エチオピアG4
- グアテマラ
- コロンビエクセルソUGQ
ちなみに、上2つのインドネシア産の豆はロブスタ種と呼ばれる品種です。
通常のアラビカ種のコーヒーとは味わいが全く違うため、見分けるのは比較的簡単です。
それ以外の4種類は一般にも流通しているので、購入して味の違いを確かめましょう。
コーヒーをカッピングする際の注意点
試験のポイントを順を追って紹介しましたが、ここではコーヒーのカッピングに共通する注意点を見ていきましょう。
これはコーヒーインストラクターに限らず、どのような資格や仕事で行うカッピングでも重要なことです。
共通するカッピングの注意点は以下の3つです。
- 体調管理を徹底する
- 先入観に囚われないようにする
- 温度を意識する
体調管理を徹底する
コーヒーのカッピングで最も大切なことは、体調を整えることです。
言うまでもありませんが、風邪をひいて鼻が詰まっていたら、香りを感じられません。
資格試験や仕事では、多忙により体調を崩してしまう人もいますが、カッピングでは僅かな体調不良も影響してしまいます。
あまり無理をせず、練習と同じ体調をキープできるようにしましょう。
先入観に囚われないようにする
カッピングを行う際は、先入観を持たないことが大切です。
コーヒーに詳しい人なら、上記のグラフのような産地の特徴はある程度知っているでしょう。
しかし、このような一般的な特徴にとらわれてしまうと、カッピングで判断を誤る可能性があります。
総合的に評価することが大切
たとえば、ブラジルのコーヒーは一般的に酸味が弱いと説明されます。
しかし、コーヒーインストラクターの試験では、より酸味が無いロブスタ種というコーヒー豆が出題される場合があります。
「ブラジルは酸味が弱い」と思い込んでいると、ブラジルとロブスタ種を比較したときにブラジルのほうが酸味が強いと感じてしまい誤った判断をしてしまいます。
実際に、筆者は試験で思い込みにより産地を判断できませんでした。
酸味や苦みの強弱など一面的な特徴にとらわれず、香りや後味などの個性を総合的に判断することが大切です。
温度を意識する
コーヒーは、温度により味わいが大きく違って感じられます。
高温・常温・低温では、以下のように味の感じ方が変わります。
温度 | 味の感じ方 |
---|---|
高温 | 香りと苦みを強く感じる |
常温 | 甘味・全体のバランスを感じやすい |
低温 | 酸味と雑味を感じやすい |
温度が高い状態では、香り(フレーバー)を確認します。
モカなどフレーバーが特徴的な豆は、この時点で分かります。
温度が下がるにつれて、雑味などネガティブな部分も目立ってきます。
「どの温度でどのような味わいになるのか」をよく観察してみましょう。
温度により味わいが大きく変わる豆は「Complex(複雑)」と表現され、ゲイシャなどが代表的です。
カッピング技術はどう役立つ?職業別にみるスキルの活用法!
コーヒーの仕事をするうえで、カッピングはどのように役立つのでしょうか?
カッピングを行う目的は、職業により違います。
具体的には、以下のような目的で行います。
- バイヤー:生産地で買い付ける際に豆を評価するために行う
- ロースター:適した焙煎方法を考えるために行う
- バリスタ:抽出や保存の方向性を決めるために行う
最もカッピングを行うのは、Qグレーダーのような品評会の審査員や、実際に生産地で買い付けを行うバイヤーのような仕事でしょう。
仕事の現場では100種類ものサンプルを短時間でカッピングする場合もあり、正確性とスピードが求められます。
どの立場であっても、豆の長所を引き出し、短所をカバーする方法を考えるという目的は共通しています。
コーヒーのカッピングを学んでプロフェッショナルを目指そう!
いかがでしたでしょうか?
コーヒーのカッピングの具体的な手順や資格試験のコツ、必要な職業について紹介しました。
本記事の要点をまとめると以下の通りです。
- カッピングとは、コーヒーの持つ風味や特徴を客観的に評価する手法のこと
- コーヒー豆の欠点を発見したり、個性を把握するために行う
- カッピングスプーンや容器が必要だが、市販のもので代用できる
- ドライ・クラスト・ブレイク・テイスティングの4工程で行う
- ハンドドリップなど他の抽出方法との違いは、味の再現性が高いことと味の全体像を知れること
- カッピングスキルが必要な資格試験は、コーヒーインストラクターやQグレーダーなど4種類
- コーヒーインストラクター1級のカッピングは、ダメージ判別・グレード判別・オリジン選択の3つ
- カッピングする際の注意点は、体調管理など3つある
- バイヤー・ロースター・バリスタなどさまざまな職業で役に立つ
カッピング技術を身につけることで、コーヒー業界でのキャリアが大きく広がります。
多様な業務に役立つため、今後のスキルアップに向けてぜひコーヒーのカッピングにチャレンジしてみてください。