
コーヒー豆のパッケージにある「グレード」や「等級」って、どんな基準で分けられているの?



G1とかAA、SHBみたいな表記の意味と、国ごとの違いをまとめて知りたいな。
こういった疑問にお答えします。コーヒー豆の等級(グレード)は、スクリーンサイズ・欠点豆の数・標高・カップ品質という4つの基準のいずれか、または複数を組み合わせて決まる仕組みです。エチオピアのG1、ケニアのAA、グアテマラのSHB、ブラジルのNo.2のように、生産国ごとに採用する基準と表記がまったく違うため、同じ「高等級」でも意味する内容は国ごとに変わってきます。
この記事では、まず等級を決める4つの基準を整理し、続いて世界の主要生産国がどの基準でどんな表記を使うのかを国別の一覧表で紹介します。コーヒー豆研究所で3,000種類以上のコーヒーをカッピングしてきた経験から、店頭やオンラインで豆を選ぶときに等級表記をどう読み解けばよいかも添えました。等級と価格の関係や、よくある疑問への回答まで通して把握できます。
- コーヒー豆の等級(グレード)は「スクリーンサイズ」「欠点豆の数」「標高」「カップ品質」の4基準で決まる
- 採用する基準と表記は生産国ごとに異なり、同じ表記でも国が違えば条件も変わる
- 欠点豆基準の国はG1〜G5、サイズ基準の国はAA・スプレモ、標高基準の中米はSHB・HBなどで格付けする
- 等級は品質の目安にはなるが、価格や「自分にとっての美味しさ」とは必ずしも比例しない


日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。累計3,000商品以上をカッピングスコア基準で評価した上で、厳選して紹介しています。運営する国内最大級のコーヒー情報サイト「コーヒー豆研究所」(月間60万PV)は多くの読者に支持され、テレビ番組『ZIP!』をはじめ各種メディアにも出演。自社ブランド「ラボカフェ」では、厳選したコーヒー豆を累計3,000個以上販売しています。
それでは、コーヒー豆の等級・グレードを順番に見ていきましょう。
コーヒー豆の等級・グレードとは


コーヒー豆の等級(グレード)とは、生豆の品質をいくつかの基準で測り、ランク付けした格付けのことです。生産国や輸出機関が定めた基準にもとづいて評価され、輸出時の表記として豆の名前のうしろに添えられています。
たとえば「エチオピア イルガチェフェ G1」という表記の場合、G1がエチオピアの等級にあたる部分です。等級が高い豆ほど、サイズがそろっていたり欠点豆が少なかったりと、品質管理の行き届いた豆である可能性が高くなります。
ただし注意したいのは、等級は「品質の目安」であって「味の好み」とイコールではない点です。高い等級の豆が万人にとって美味しいとは限らず、最終的な評価は焙煎度や淹れ方、飲む人の好みに左右されます。等級は、あくまで豆選びの出発点になる客観的な指標と考えると扱いやすいでしょう。
等級を知ると豆選びの精度が上がる
等級の意味を理解しておくと、店頭やオンラインで豆を選ぶときの判断材料が一気に増えるはずです。同じ生産国・同じ農園の豆であれば、等級が高いほど欠点豆が少なくサイズもそろっているため、味のクリーンさや安定感を期待しやすくなります。
コーヒー豆研究所で複数の等級を飲み比べると、欠点豆の少ない高等級の豆は雑味が出にくく、その産地本来の風味を素直に感じ取れる傾向がありました。「この産地でこの等級なら、こういう味わいの方向だろう」とあたりを付けられるようになると、はじめての豆でも失敗が減ります。
等級を決める4つの基準


コーヒー豆の等級は、どのように決まっているのでしょうか。評価の基準は、大きく次の4つに分けられます。
- 1. スクリーンサイズ(豆の大きさ)
- 2. 欠点豆の数
- 3. 生産地の標高
- 4. カップ品質(味の評価)
ただし、1つの豆に4基準すべてが当てはまるわけではありません。スクリーンサイズと欠点豆を組み合わせて等級を決める国もあれば、欠点豆の数だけで格付けする国もあります。どの基準を使うかは生産国によって異なるため、まずは各基準が何を見ているのかを押さえましょう。
1つずつ解説します。
1. スクリーンサイズ(豆の大きさ)
1つ目の基準は、コーヒー豆の大きさです。生豆を選別用のふるい(スクリーン)にかけ、通過するかどうかで大きさを測ります。この大きさの規格がスクリーンサイズです。
スクリーンサイズは「1サイズ=1/64インチ(約0.4mm)」を1単位として数えていきます。たとえばスクリーン17なら17/64インチ、約6.8mmという具合です。数値が大きいほど豆も大きくなります。一般に大きい豆ほど成熟が進んで風味が乗りやすいため、サイズは品質の目安として使われてきました。
スクリーンサイズを格付けの軸にしている代表的な生産国は、次のとおりです。
- コロンビア
- ベトナム
- ケニア
- パプアニューギニア
- ハワイ
国によってサイズの表記が異なる
同じサイズ基準でも、表記の仕方は国ごとに変わります。コロンビアは「スプレモ」「エキセルソ」と固有の名称を使い、ケニアやタンザニアは「AA」「AB」のようにアルファベットで表記する点が対照的です。
この記事の後半で、各国のスクリーンサイズと等級表記を表で整理しています。豆選びで表記の意味に迷ったときの早見表として活用してください。



同じ大きさの基準でも、国によって呼び方がこんなに変わるんだね。
2. 欠点豆の数
2つ目の基準は、欠点豆の数です。虫食い跡があったり、傷や割れがあったり、未成熟だったりする豆を欠点豆と呼びます。これらが混ざると、コーヒーに雑味や濁った風味が出て、香りを損ねかねません。
そこで、決められた量(多くは生豆300g)あたりの欠点豆の数を数え、その多寡で等級を格付けします。欠点豆が少ないほど等級は高く、エチオピアやインドネシアがこの基準の代表国です。
専門店やカフェでは、抽出前に欠点豆を手作業で取り除く「ハンドピック」を行うことがあります。コーヒー豆研究所でハンドピック前後の豆を飲み比べると、欠点豆を取り除いたあとは明らかに後味の濁りが減り、産地の個性が前に出ました。欠点豆の少なさは、クリーンな味わいに直結します。


3. 生産地の標高


3つ目の基準は、生産地の標高です。これは意外に思われるかもしれません。
標高が高い産地ほど昼夜の寒暖差が大きく、コーヒーの実がゆっくり締まって育つため、風味成分が凝縮されやすくなります。その結果、明るい酸味や複雑な香りが生まれやすくなり、品質の高い豆に育つわけです。
標高を等級の軸にしている国には、メキシコ・グアテマラ・コスタリカ・エルサルバドルなどがあります。標高の低い産地の豆は、酸味より苦味やコクを感じやすい傾向です。



コーヒー豆の等級は、育った土地の標高にも左右されるんだね。
4. カップ品質(味の評価)
4つ目の基準は、カップ品質です。実際にコーヒーを淹れ、専門の評価者が味や香りを採点します。この評価方法がカッピング(カップテスト)です。
味わいを等級の軸にしているブラジルでは、刺激の少ないマイルドな豆ほど高品質と位置づけ、格付けに反映します。世界的には、スペシャルティコーヒー協会(SCA)が定めた100点満点のカッピング方式が広く使われ、80点以上の豆が「スペシャルティコーヒー」と位置づけられています。サイズや欠点豆だけでは測れない、香味そのものの質を見る基準です。
SCAの評価方式の詳細は、スペシャルティコーヒー協会(SCA)の公式サイトで確認できます。なお味わいの感じ方には個人差があるため、カップ品質の点数が高い豆が、必ずしも自分の好みに合うとは限りません。豆選びの参考指標として活用しましょう。
生産国別の等級・格付け一覧


「コロンビア スプレモ」「エチオピア モカ G1」のように、コーヒー豆の名前のうしろに付く単語の意味が分からず、戸惑った経験はありませんか。これは多くの場合、「国名+地域名」や、それに加えた「農園名+等級(グレード)」を表しています。
前述のとおり、等級が分かると、美味しいコーヒー豆を見極める目安になるからです。ここからは、世界の主要なコーヒー生産国がどの基準で格付けし、どんな等級表記を使うのかを国別に整理します。採用する基準ごとに「スクリーンサイズ」「欠点豆の数」「標高」「その他の複合条件」の4グループに分けて紹介します。
スクリーンサイズで格付けする国
まず、主にスクリーンサイズで等級を決める代表的な国を見ていきましょう。
- コロンビア
- ベトナム
- パプアニューギニア
- ケニア
- ハワイ
コロンビアのようにスクリーンサイズだけを条件にする国もあれば、欠点豆の数や豆の形状などほかの条件を加えて格付けする国もあります。上記5か国を1つずつ詳しく見ていきましょう。
コロンビア
コロンビアでは、スクリーンサイズで2段階に分けられます。
| 表記 | 条件(スクリーンサイズ) |
|---|---|
| Supremo(スプレモ) | スクリーンサイズ17(6.8mm)以上 |
| Excelso(エキセルソ) | スクリーンサイズ14(5.6mm)以上16(6.4mm)以下 |
スクリーンサイズ13(5.2mm)以下は、主に国内で消費されています。コロンビアのコーヒー豆をより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。




ベトナム
ベトナムでは、スクリーンサイズと欠点豆の割合を合わせて格付けします。
| 表記 | 条件(欠点豆の割合とスクリーンサイズ) |
|---|---|
| G1 | 欠点豆の割合が5%までで、スクリーンサイズが16(6.4mm)〜14(5.6mm)未満 |
| G2 | 欠点豆の割合が10%までで、スクリーンサイズが14(5.6mm)〜12(4.8mm)未満 |
| G3 | 欠点豆の割合が20%までで、スクリーンサイズが12(4.8mm)〜10(4.0mm)未満 |
ベトナムのコーヒー豆をより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


パプアニューギニア
パプアニューギニアでは、主にスクリーンサイズと欠点豆の量で格付けします。これに加えて、豆の形状による格付けやパーチメント豆の評価基準も定められています。
| 表記 | 条件(スクリーンサイズと欠点豆の数) |
|---|---|
| AA | スクリーンサイズ6.95mm〜、かつ欠点豆がないもの |
| A | スクリーンサイズ6.75mm〜6.94mm、かつ欠点豆がないもの |
| B | スクリーンサイズ6.55mm〜6.74mm、かつ欠点豆がないもの |
| AB | AとBの混ざったグレードで、Aが過半数を占めるもの |
| C | スクリーンサイズ5.95mm〜、かつ欠点豆が少量にとどまるもの |
パプアニューギニアは、あまり名前を聞く機会がないかもしれませんが、しっかりとしたコーヒー生産国です。パプアニューギニアのコーヒー豆をより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


ケニア
ケニアでは、スクリーンサイズと豆の形状によって格付けします。
| 表記 | 条件(スクリーンサイズ) |
|---|---|
| AA | スクリーンサイズ17(6.8mm)〜 |
| AB | スクリーンサイズ15(6.0mm)〜17(6.8mm) |
| C | スクリーンサイズ11(4.4mm)〜15(6.0mm) |
| E(エレファント) | AAよりも大きい豆 |
ケニアの豆は、これらに加えて生豆・焙煎時・抽出時の品質から10段階で評価されます。ケニアのコーヒー豆をより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


ハワイ
ハワイのコナコーヒーは、スクリーンサイズと欠点豆の数で格付けする方式です。
| 表記 | 条件(スクリーンサイズと欠点豆の数) |
|---|---|
| Extra Fancy (エクストラファンシー) | スクリーンサイズが19/64インチ(約7.5mm)以上、かつ欠点豆が1ポンド(約453g)あたり10粒以下 |
| Fancy(ファンシー) | スクリーンサイズが18/64インチ(約7.1mm)以上、かつ欠点豆が1ポンド(約453g)あたり16粒以下 |
| No.1(ナンバーワン) | スクリーンサイズが16/64インチ(約6.4mm)以上、かつ欠点豆が1ポンド(約453g)あたり20粒以下 |
| Select(セレクト) | 欠点豆が1ポンド(約453g)あたり5%以下 |
| Prime(プライム) | 欠点豆が1ポンド(約453g)あたり25%以下 |
規格外の豆は、基本的に国内で消費されています。また、ピーベリーは単独で製品化され、エクストラファンシーと同等のグレードに位置づく豆です。ピーベリーの詳しい特徴は、こちらの記事で解説しています。


ハワイのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


欠点豆の数で格付けする国
続いて、欠点豆の数で等級を決める代表的な国を見ていきましょう。
- エチオピア
- インドネシア
上記2か国を詳しく見ていきます。
エチオピア
エチオピアでは、欠点豆の数だけで格付けする国です。輸出される豆は下記の表にあるG1〜G5に分けられますが、実際にはG9まで段階があります。日本に輸入されるのはG1〜G4がほとんどで、G5が入ってくることはまずありません。
| グレード・表記 | 条件(欠点豆の数) |
|---|---|
| G1 | 300g中の欠点豆が0〜3個 |
| G2 | 300g中の欠点豆が4〜12個 |
| G3 | 300g中の欠点豆が13〜27個 |
| G4 | 300g中の欠点豆が28〜45個 |
| G5 | 300g中の欠点豆が46〜90個 |
G1に格付けされる豆は限られており、イルガチェフェ地区のウォッシュトのうち、ごく一部だけと示されています。エチオピアのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


インドネシア
インドネシアも、欠点豆の数だけで格付けします。
| グレード・表記 | 条件(欠点豆の数) |
|---|---|
| G1 | 300g中の欠点豆が0〜11個 |
| G2 | 300g中の欠点豆が12〜25個 |
| G3 | 300g中の欠点豆が26〜44個 |
| G4 | 300g中の欠点豆が45〜80個 |
| G5 | 300g中の欠点豆が81〜150個 |
G1の中でも特に風味が優れた豆は「SP G1(Special G1)」と表記され、最高等級と位置づけられています。インドネシアのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


標高で格付けする国
続いて、生産地の標高で等級を決める代表的な国を見ていきましょう。
- メキシコ
- コスタリカ
- グアテマラ
- エルサルバドル
上記4か国を1つずつ詳しく見ていきます。
メキシコ
メキシコでは標高によって3段階に分けて格付けしますが、基準が2種類存在します。
| グレード・表記 | 条件(標高) |
|---|---|
| Altura(AL) | 約1300m以上 |
| Prima Lavado(PL) | 約900m以上約1300m未満 |
| Buen Lavado(BL) | 約750m以上約900m未満 |
メキシコのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


グアテマラ
グアテマラでは、標高によって7段階に分けて格付けします。
| グレード・表記 | 条件(標高) |
|---|---|
| Strictly Hard Bean(SHB) | 4500フィート以上 |
| Hard Bean(HB) | 4000〜4500フィート |
| Semi Hard Bean(SH) | 3500〜4000フィート |
| Extra Prime Washed(EPW) | 3000〜3500フィート |
| Prime Washed(PW) | 2500〜3000フィート |
| Extra Good Washed(EGW) | 2000〜2500フィート |
| Good Washed(GW) | 2000フィート以下 |
たとえば4500フィートは、約1372mに相当します。グアテマラのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


コスタリカ
コスタリカでは、生産地の標高に加えて、その産地が太平洋側の斜面か大西洋側の斜面かによって等級を格付けします。
太平洋側は3つに分かれます。
| グレード・表記 | 条件(標高) |
|---|---|
| Strictly Hard Bean(SHB) | 約1200m〜約1650m未満 |
| Good Hard Bean(GHB) | 約1000m〜約1200m未満 |
| Hard Bean(HB) | 約800m〜約1000m未満 |
基準を満たさない豆は、主に国内で消費されています。コスタリカのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


エルサルバドル
エルサルバドルでは、生産地の標高を判断基準として3段階に分けて格付けします。
| グレード・表記 | 条件(標高) |
|---|---|
| Strictly High Grown(SHG) | 約1200m以上 |
| High Grown(HG) | 約900m〜約1200m未満 |
| Central Standard(CS) | 約600m〜約900m未満 |
エルサルバドルのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


複数の条件を組み合わせて格付けする国
続いて、複数の条件を組み合わせて格付けする国や、上記以外の条件を使う国を見ていきましょう。
- ブラジル
- ペルー
- ジャマイカ
- タンザニア
上記4か国の等級を紹介します。
ブラジル
ブラジルは、格付けの方法がやや複雑です。スクリーンサイズ・味わい・欠点豆や異物の数という3点を、それぞれ条件として格付けします。
味わいを判断基準とした等級は、次のとおりです。マイルドな味わいの豆ほど高品質と位置づけられ、不快な刺激が強いほど等級は低く扱われます。
| グレード・表記 | 条件(味わい) |
|---|---|
| Strictly Soft(ストリクトリーソフト) | 不快な刺激がなくマイルド |
| Soft(ソフト) | マイルド |
| Hard(ハード) | 刺激を感じる |
| Rioy(リオイ) | やや不快な刺激を感じる |
| Rio(リオ) | 不快な刺激を感じる |
ブラジルの最高等級が「No.1」ではなく「No.2」から始まるのは、欠点が一切ない理論上の最高品質を「No.1」と定義し、現実の流通では存在しないものとして扱っているためです。ブラジルのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


ペルー
ペルーでは、欠点豆の数とその除去方法、およびスクリーンサイズによって格付けします。
| グレード・表記 | 条件(欠点豆の数とその除去方法) |
|---|---|
| Electronic Sorted & Hand Picked(ESHP) | 機械式と電子式の2種類の選別機にかけた後、ハンドピックを行った豆 |
| Electronic Sorted(ES) | 機械式と電子式の2種類の選別機にかけた豆 |
| Machine Cleaned Mejorado(MCM) | 機械式選別機に2回かけた豆 |
| Machine Cleaned(MC) | 機械式選別機に1回かけた豆 |
ペルーのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


ジャマイカ
ジャマイカでは、コーヒー豆の生産地で等級を格付けします。ブルーマウンテンのみスクリーンサイズも条件に加わり、さらに欠点豆の数やピーベリーかどうかでも等級が変わります。これらを合わせた格付けを、グレードの高い順に並べました。
| グレード・表記 | 条件(生産地やスクリーンサイズなど) |
|---|---|
| Blue Mountain No.1 | 規定のブルーマウンテン山域で生産され、スクリーンサイズが17(6.8mm)〜18(7.2mm)未満のもの |
| Blue Mountain No.2 | 規定のブルーマウンテン山域で生産され、スクリーンサイズが16(6.4mm)〜17(6.8mm)未満のもの |
| Blue Mountain No.3 | 規定のブルーマウンテン山域で生産され、スクリーンサイズが15(6.0mm)〜16(6.4mm)未満のもの |
| Blue Mountain Select | 規定のブルーマウンテン山域で生産され、欠点豆が基準値内におさまるもの |
| Pea Berry | ピーベリーのみ |
| High Mountain | ブルーマウンテン以外で標高1000m〜1200m未満の産地のもの |
| Prime Washed | 上記以外の地域で生産されたもの |
| Select(Jamaican Select) | 欠点豆が基準値内におさまるもの |
ジャマイカのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


タンザニア
タンザニアでは、スクリーンサイズと豆の品質によって格付けします。
スクリーンサイズでは、4段階の等級に区分する仕組みです。
| グレード・表記 | 条件(スクリーンサイズ) |
|---|---|
| AA | 6.75mm以上 |
| A | 6.25mm〜6.75mm未満 |
| B | 6.15mm〜6.25mm未満 |
| C | 5.90mm〜6.15mm未満 |
AAよりもかなり大きい豆は「E(エレファント)」と示されます。
タンザニアのコーヒーをより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


スクリーンサイズと等級の早見表


「G1」「G2」「AA」「AB」「PB」といった表記は、もとをたどるとスクリーンサイズ(豆の大きさ)と関係しています。サイズと主要な等級表記の対応をまとめたのが、次の早見表です。豆を選ぶときに、表記からおおよその豆の大きさをイメージする目安に使ってください。
| スクリーンサイズ | 豆のサイズ目安 | 主な等級表記の例 |
|---|---|---|
| 17〜18 | 約6.8〜7.2mm(大粒) | G1、AA、スプレモ |
| 15〜16 | 約6.0〜6.4mm | G2、AB、エキセルソ |
| 13〜14 | 約5.2〜5.6mm | G3、C |
| 形状区分 | 丸い小粒豆 | PB(ピーベリー) |
| 12以下 | 約4.8mm未満(小粒) | 等外、国内消費向け |
ここで注意したいのは、同じ「G1」でも国が違えば意味が変わる点です。エチオピアのG1は欠点豆の少なさを表す等級ですが、ベトナムのG1は欠点豆の割合とスクリーンサイズの両方を組み合わせた等級を指します。表記だけで判断せず、「どの国の、どの基準のG1か」をセットで読み取るのが、豆選びで失敗しないコツです。
また「AA」はケニアやタンザニアで使われるサイズ等級、「PB」はピーベリー(1つの果実に1粒だけ入った丸い豆)を指す形状区分です。コーヒー豆研究所でAA等級とAB等級を飲み比べると、粒のそろったAAのほうが抽出が安定し、産地の風味の輪郭がはっきり出る傾向がありました。
コーヒー豆の価格とグレードは比例しない


「等級が高いコーヒー=値段が高いコーヒー」と考えるのは、少し注意が必要です。たしかに、同じ生産国・同じ農園の豆どうしを比べれば、等級が高いほど価格も上がります。
しかし、コーヒーの価格は、産地の希少性や知名度、品質、流通コストといった要因にも左右されるため注意が必要です。たとえばジャマイカのブルーマウンテンやハワイのコナは、生産量が少なくブランド価値が高いため、等級とは別の理由で高値が付きます。逆に、等級は高くても知名度の低い産地の豆なら、手頃な価格で手に入ることもあります。
つまり、等級は品質の目安にはなりますが、価格の高さとは必ずしも比例しません。そして、等級が高い豆を誰もが美味しいと感じるわけでもありません。等級の低い豆にも、好みに合う美味しいコーヒーはたくさんあります。等級・グレードは、あくまでコーヒーを選ぶときの判断材料の1つとして活用してください。
なお、コーヒー豆のランク全般の考え方やスペシャルティコーヒーとの関係は、こちらの記事で整理しています。あわせて読むと、等級と品質評価の全体像がつかめます。


コーヒー豆のグレードに関するよくある質問
- コーヒー豆のG1とはどういう意味ですか?
-
G1は「グレード1」を表す等級で、主に欠点豆の数で格付けする国の最高等級です。エチオピアの場合、生豆300gあたりの欠点豆が0〜3個の豆がG1にあたります。ただしベトナムのように、欠点豆の割合とスクリーンサイズの両方を組み合わせてG1を定める国もあるため、同じG1でも国によって条件は変わります。
- スペシャルティコーヒーと高等級の豆は同じものですか?
-
厳密には別の評価軸です。等級(G1やAAなど)は生産国がサイズや欠点豆で定める格付けで、スペシャルティコーヒーはSCA方式のカッピングで80点以上を得た豆を指します。サイズや欠点豆の基準を満たす高等級の豆でも、カップ品質の点数が80点に届かなければスペシャルティとはみなされません。両者は重なる部分もありますが、評価の対象が異なります。
- SHBとはどんな等級ですか?
-
SHBは「Strictly Hard Bean(ストリクトリーハードビーン)」の略で、標高で格付けする中米諸国の最高等級です。グアテマラでは標高4500フィート(約1372m)以上、コスタリカ太平洋側では約1200m以上の高地で育った豆を指します。高地ほど昼夜の寒暖差が大きく、実が締まって育つため、明るい酸味や複雑な香りが生まれやすい環境です。
- 等級が高い豆ほど美味しいのですか?
-
等級は品質の目安にはなりますが、美味しさは飲む人の好みによって変わります。等級は欠点豆の少なさやサイズのそろい具合を示すため、高等級の豆は雑味が出にくくクリーンな味わいになりやすい傾向です。一方で、苦味やコクの強い豆を好む方には、標高の低い産地の豆が合うこともあります。等級は出発点として参考にしつつ、最終的には自分の好みで選ぶのがおすすめです。
- PB(ピーベリー)は等級が高いのですか?
-
PBはサイズや欠点豆の多寡を示す等級ではなく、豆の形状を表す区分です。通常コーヒーチェリーには2粒の豆が入りますが、1粒だけ丸く育ったものをピーベリーと呼びます。希少性が高く、風味が凝縮されているとして珍重されることが多く、ハワイのコナでは単独で製品化されエクストラファンシーと同等に扱われます。ただし「高等級」というより「特別な形状の豆」と理解するのが正確です。
コーヒー豆の等級・グレードのまとめ


コーヒー豆の等級・グレードを、生産国別に解説しました。等級を決める基準は国ごとに違いますが、全体像をつかんでおけば、豆選びの精度はぐっと上がります。最後に、この記事の要点を整理します。
- 等級を決める基準は「スクリーンサイズ」「欠点豆の数」「標高」「カップ品質」の4つ
- 採用する基準と表記は生産国ごとに異なり、同じ表記でも国が違えば条件も変わる
- サイズ基準はAA・スプレモ、欠点豆基準はG1〜G5、標高基準の中米はSHB・HBで格付けする
- 「G1」も国によって意味が変わるため、どの国のどの基準かをセットで読み取る
- 等級は品質の目安だが、価格や自分にとっての美味しさとは必ずしも比例しない
難しく感じた部分があっても、すべてを覚える必要はありません。豆選びで等級表記に迷ったときに、この記事を早見表として読み返してみてください。
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