アインシュペナーってどんな飲み物?
アインシュペナーとウインナーコーヒーの違いは?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
アインシュペナーというドリンクは実は今韓国のカフェで大人気のメニューなんです。
そこで本記事では、アインシュペナーについてその意味や歴史、作り方、似ているドリンクとの違いまで徹底解説していきます!
- アインシュペナーとは、コーヒーと同量の生クリームを乗せたドリンクのこと
- アインシュペンナーはオーストリアが発祥
- よく似たドリンクにウインナーコーヒーがあるが、使用するカップやコーヒーが違う
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
アインシュペナーとは?
アインシュペナーとは、コーヒーの上に同量のクリームを浮かべたオーストリアの伝統的なドリンクのこと。
コーヒーカップではなくグラスで提供されることの多いこのドリンクは、コーヒーとクリームのコントラストが非常に美しい1杯です。
その見た目とスイーツのような濃厚な味わいから、現在韓国のカフェではアインシュペナーが大人気メニューの1つとなっています。
山盛りのクリームが、まるでパフェのような見た目だね!
カロリー
アインシュペナーに使用する材料は主に「コーヒー・ザラメ・生クリーム」の3つ。
それぞれのカロリーは以下の表のとおりです。
コーヒー(100ml) | 4kcal |
ザラメ(100g) | 387kcal |
生クリーム(100g) | 433kcal |
仮に1杯100mlのコーヒーに対して5gのザラメと生クリーム50gを合わせたとすると、1杯あたりは239kcalとなります。
生クリームの量やザラメの有無によってカロリーは増減しますが、濃厚な飲み口の通り中々高カロリーなドリンクと言えそうです。
生クリームをたっぷりと使用するので、やはりどうしてもカロリーは高くなってしまいますね…。
それでも飲みたい!
アインシュペナーの特徴
アインシュペナーには主に以下のような特徴があります。
- コーヒーと同量の生クリームを乗せる
- コーヒーはエスプレッソを使用したアメリカーノを使用することが多い
- コーヒーカップではなく、グラスで提供することが多い
- コーヒーの底にザラメが入っている
※アメリカーノとは、エスプレッソ・コーヒーに湯を注いで作るスタイルのコーヒー。
ただし店によっては、ドリップコーヒーを使用していたりザラメを混ぜ溶かしていたりと、微妙に違った形で提供されることもあるようです。
元々は取っ手付きのグラスで飲まれていたけれど、最近では取っ手のないグラスやコーヒーカップで提供されることもあるようだよ!
アインシュペナーの歴史
アインシュペナーはオーストリアで生まれたドリンクです。
元はザッハトルテ用の生クリームを浮かべたのが始まりであると考えられています。
アインシュペナーとは直訳で「一頭立ての馬車」を意味し、かつては馬車の御者に好んで飲まれていました。
疲れを取るための砂糖やクリームの膜による保温効果、手綱を握りながらでも片手で飲めるように取っ手付きのグラスを使用するなど、御者が暖を取りながら仕事をするための様々な工夫が凝らされたメニューなのです。
ただおしゃれで美味しいだけじゃなく、機能面でも考えられたメニューだったんだね!
アインシュペナーの作り方・レシピ
アインシュペナーは自宅でもカンタンに作ることができます!
グラスにこだわっておしゃれにしてみたり、コーヒーやクリームの質にこだわるとお店のような味わいになりますよ!
基本的なレシピは以下のとおりです。
【材料】
- アメリカーノ(無ければ深煎りのコーヒーを濃い目に抽出したものでもOK)
- ザラメ 小さじ2程度(お好みの量でもOK)
- 生クリーム コーヒーと同量
【作り方】
- 耐熱性のグラスにザラメを入れておく
- アメリカーノやコーヒーをその上から注ぐ
- 好みの硬さに立てた生クリームをコーヒーと同量乗せる
完成!
生クリームは植物性だとあっさり目に、動物性だと濃厚な味わいが楽しめます。
甘党の方はクリームを立てる際に砂糖を多めに入れてみてもいいですね。
基本のレシピではザラメは混ぜず味わいの変化を楽しみますが、お好みで最初から混ぜておくのもちろんアリ。
また、甘いのが苦手な方はザラメを抜いて作ってみてもいいでしょう。
韓国風で味わいたい方はクリームを緩めに、オーストリア風で味わいたい方は固めに立ててくださいね!
実際に作ってみました!
せっかくなので、自宅でも作ってみることにしました!
今回用意したのは上の写真の通り。
ザラメの代わりに家にあった珈琲糖と、既にホイップ済みの市販のクリームを使用しました!
アメリカーノに使用するエスプレッソはマキネッタで抽出していきます。
まずはグラスに珈琲糖を入れ、コーヒーを注ぎ、コーヒーを注ぎます。
完成です!
作るのはとってもカンタン!
濃厚な飲み口
コーヒーと同量のクリームのおかげで、とっても濃厚な飲み口です。
飲めば疲れが吹っ飛びそうで、力仕事であった御者の人が好んで飲んでいたのも頷けます。
お腹にもたまるので、デザート代わりに飲むのも良いですね!
アインシュペナーの美味しい飲み方
アインシュペナーは基本のレシピでも美味しく飲めますが、アレンジをしても違った美味しさが味わえます。
おすすめのアレンジはトッピング。
クリームの上にココアやチョコソース、シナモンなどのお好みのものを乗せてみましょう。
見た目も可愛く、ちょっと贅沢なアインシュペナーが楽しめますよ!
アインシュペナーのアレンジレシピ
以下では、そんなアインシュペナーのアレンジレシピをいくつか紹介いたします!
チーズアインシュペナー
実はチーズとコーヒーの相性って良いんです。
上に乗せるクリームを泡立てる際に、クリームの3分の1くらいの量のマスカルポーネチーズを混ぜてみましょう。
上からココアパウダーを振りかければ、まるで飲むティラミスのような味わいに。
爽やかさとまろやかさを併せ持つ、非常におすすめのアレンジです!
黒糖アインシュペナー
ザラメの代わりに黒糖を、クリームを立てる際には粉末の黒糖を入れてみましょう。
エスプレッソと黒糖それぞれが持つ深いコクが合わさってとっても味わい深い1杯に。
ほっこりしたい時におすすめです!
カフェ・マリアテレジア
かつてのオーストリア女帝が愛したとされるカフェ・マリアテレジア。
深煎りのコーヒーにオレンジリキュールを加え、上からクリームを絞り砕いたキャンディを乗せた、見た目も香りも華やかな1杯です。
キャンディをカラフルにすればとっても可愛らしくなりますよ!
女帝が愛したとあって、気品あふれる味わいです。
クリームの味わい方
アインシュペナーの上に乗ったたっぷりのクリームは、飲むタイミングによって違った味わいや口当たりが楽しめます。
最初にクリームをスプーンですくってデザートのように食べるもよし、コーヒーに溶けたタイミングで飲むもよし。
自分だけの好みのタイミングを見つけてみましょう!
アインシュペナーとウインナーコーヒーの違い
アインシュペナーによく似たドリンクとして、ウインナーコーヒーがあります。
ウインナーコーヒーもアインシュペナーと同様にコーヒーの上に生クリームが乗ったドリンクですが、厳密には以下のような違いがあるようです。
両者の違い | ウインナーコーヒー | アインシュペナー |
---|---|---|
提供するカップ | 主にコーヒーカップ | 主にグラス |
使用するコーヒー | 主に深煎りのドリップコーヒー | 主にアメリカーノ |
アインシュペナーとウインナーコーヒーは同じものとする説もあるようだよ。
ちなみにウインナーコーヒーという呼び方は日本独自の呼び方なので、オーストリアのウィーンでは通じません。
ウインナーコーヒーについては「ウインナーコーヒーとは?名前の由来から美味しい飲み方・作り方まで」の記事を参考にしてください。
韓国でも大注目のアインシュペナーはいかが?
今回は今韓国でも大注目のアインシュペナーについて徹底的に解説していきましたが、いかがでしたでしょうか?
本記事のまとめは以下のとおりです。
- アインシュペナーとは、コーヒーと同量の生クリームを乗せたドリンク
- オーストリア発祥
- 元は馬車の御者が飲んでいた
- グラスで提供されることが多い
- 使用するコーヒーはアメリカーノであることが多い
- よく似たドリンクにウインナーコーヒーがある
生クリームとコーヒーは、ご存知のとおり相性バツグンの組み合わせ。
とっても贅沢な量の生クリームは、心と舌を癒やしてくれます!
黒と白のコントラストもおしゃれで、おもてなしの1杯にもおすすめです。
あなたもアインシュペナーの濃厚な味わいを楽しんでみませんか?