
朝にコーヒーを飲むんだけど健康に良くないって本当?効果はどんなものがあるの?

朝のコーヒーはどのような効果があるの?血糖値が上がるって聞いたことがあるけど、実際どうなの?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
朝にコーヒーを飲む方は結構いらっしゃるかと思います。ですが意外にも大きな効果・副作用があるのです。
そこで今回は最新の研究結果のもと、記事を作成しました。
- 朝のコーヒーは危険という研究報告がある。ただしメリットもある
- 朝にコーヒーを飲むなら起床から1時間後がおすすめ
- バターコーヒーやモカコーヒーと組み合わせるのがおすすめ

日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
朝にコーヒーを飲むのは危険!デメリットとは?
「朝はコーヒーから始める」そんな方も多いのではないでしょうか?
しかし実は、「朝にコーヒーを飲むのは健康に良くない」という意外な主張が注目を集めています。
この主張を行ったのは、アメリカの軍保健科学大学に所属する神経科学者、スティーブ・ミラー氏です。
彼は次のように述べています。
cortisol production is strongly related to your level of alertness, and it just so happens that cortisol peaks for your 24-hour rhythm between 8 and 9 a.m., on average.
コルチゾールの生成は覚醒度と強く関係しており、偶然にもコルチゾールは24時間のリズムで平均して午前8時から9時の間にピークに達します。
brainfacts
つまり、朝8〜9時は体が自然に目覚めるように「コルチゾール」というホルモンがピークに達する時間帯であり、この時間にコーヒーからカフェインを摂取すると、コルチゾールのリズムを乱してしまう恐れがあるというのです。
その結果、カフェインへの耐性がつきやすくなり、より多くのコーヒーを欲するようになる可能性も。
このように、「朝だからコーヒー」という習慣は、タイミングによってはむしろ逆効果になることもあるのです。
体内リズムによってコルチゾールが分泌される
人間の体には、一定のリズムでホルモンが分泌される「体内時計(サーカディアンリズム)」が備わっています。
その中でも、「コルチゾール」というホルモンは、目覚めとともに急激に分泌が増えることがわかっています。
In humans, the secretion of cortisol from the adrenal glands follows a diurnal cycle with a profound increase after awakening.
ヒトの場合、副腎からのコルチゾールの分泌は日内周期で、覚醒後に大きく増加する。
The cortisol awakening response (CAR): facts and future directions
コルチゾールは、脳の覚醒やストレス応答を担う重要なホルモンです。
しかし、ここでコーヒーを飲んでカフェインを摂取すると、自然なホルモン分泌に干渉してしまい、結果としてカフェイン耐性が高まり、今まで以上にコーヒーを欲するようになる可能性もあります。
血糖値が上がる
朝一番や食事前の空腹時にコーヒーを飲むと、血糖値が上がりやすくなるという指摘もあります。
Higher habitual coffee consumption was associated with higher insulin sensitivity and a lower risk for type 2 diabetes in diverse populations.
習慣的なコーヒー摂取の多さは、多様な集団において、高いインスリン感受性および2型糖尿病のリスクの低さと関連していた。
Effects of Coffee Consumption on Fasting Blood Glucose and Insulin Concentrations
一見ポジティブな結果のようですが、タイミングによっては逆効果になることも。
空腹時や朝食前のカフェイン摂取はインスリンの働きを阻害し、血糖値の急上昇を引き起こす可能性があります。そのため、コーヒーは朝食後に飲むのが理想的です。
飲み過ぎは下痢・腹痛などの副作用の原因になる
カフェインを過剰に摂取し続けると、交感神経が過剰に刺激され、胃腸のリズムが乱れることがあります。
その結果、
- 水分吸収がうまくいかず脱水気味になる
- 腸の動きが不安定になり、下痢や腹痛が起こる
といった消化器系への副作用が出やすくなります。
朝にコーヒーだけ飲む場合も危険
朝食をコーヒーだけで済ませるのは、健康面であまりおすすめできません。朝食は一日のエネルギー源となる大切な食事です。
この栄養が不足すると、疲れやすくなったり、集中力の低下を招く恐れがあります。さらに、起床直後の空腹状態でコーヒーを飲むと、胃が刺激され、胃痛や胃もたれの原因になることもあります。
ダイエットを意識してコーヒーのみにする方もいますが、体にとっては逆効果となる可能性も。
朝は、栄養バランスの取れた食事をしっかり摂り、そのうえでコーヒーを楽しむのが理想です。
コーヒーと胃の関係性については「コーヒーで胃が荒れる?胃もたれ・ムカムカの原因と対処法を完全解説」の記事をチェック!
朝にコーヒーを飲むと期待できる効果・メリット
また「朝にコーヒーを飲むと健康に悪い」という意見がある一方で、「朝にコーヒーを飲むことは健康に良い」という意見もあります。
コーヒーには本来、カフェインによって血流を良くする効果があり、朝のコーヒーを飲むことによって血行が良くなり、朝が苦手な方、低血圧の方でも朝から元気に活動することができるようになるのです。
つまり、朝のコーヒーは血糖値を上げてくれるわけだね!
ダイエット・脂肪燃焼効果が期待できる
※コーヒーとダイエットの関係についてはYouTubeでも解説しています。
コーヒーとダイエットの効果については「京都大学大学院人間・環境学研究科の森谷敏夫教授らの研究」によって、脂肪の代謝が顕著に脂肪代謝を高めることが認めらたとしています。
またコーヒーに特有の香り成分や苦味物質などに、総自律神経活動を高める効果が期待できるという結果も得られています。
より詳しくコーヒーダイエットについて知りたい方は以下の記事をチェック!
運動時の脂肪燃焼を促進する可能性がある
カフェインを摂取することで、運動時の脂肪燃焼を促進する可能性があることが新しい研究で明らかとなっています。
約240mgのカフェイン(マグカップ2杯)を摂取することで、特に午前中の代謝が向上したとされています。
上記でカフェインの摂りすぎは副作用をもたらすことがあると解説しましたが、一般的には1日にコーヒー3~4杯までなら大半の人にとって安全とされている。
These findings confirm the previously reported diurnal variation in the whole-body fat oxidation rate during graded exercise in active caffeine-naïve men, and indicate that the acute ingestion of 3 mg/kg of caffeine increases MFO, Fatmax and VO2max independent of the time of day.
これらの知見は、これまで報告されてきたカフェイン未摂取の活動的な男性における段階的運動中の全身脂肪酸化速度の日内変動を確認し、カフェイン3mg/kgの急性摂取が時間帯によらずMFO、Fatmax、VO2maxを増加させることを示すものである。
Caffeine increases maximal fat oxidation during a graded exercise test: is there a diurnal variation?
様々な研究結果が出ている
その他にも、国立病院機構京都医療センター予防医学研究部の坂根直樹室長の「コーヒーを活用した楽しい減量プログラム」では以下のような低下について効果があるとしています。
- 体重の減少
- 筋肉率の上昇
- 収縮期血圧の低下
- LDLコレステロール値
朝コーヒーのダイエット効果について、より詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!
リラックス効果も期待できる
一方で、朝のコーヒーにはリラックス効果があるという研究結果もあります。京都大学大学院の伏木亨教授によると、朝にコーヒーを飲むことで気分が落ち着き、リラックスできるとされています。
さらに、眠気を覚ます作用も同時に得られるため、1日を快適にスタートさせるサポート役にもなるとのこと。
この効果は、コーヒーに含まれるカフェインの作用が大きく関係しています。
コーヒーの詳しい効果については、以下の記事もあわせてご覧ください。
朝にコーヒーを飲むなら起床から1時間後!対処法をおさえよう
これらのことを踏まえると、朝にコーヒーを飲むなら起床から1時間後がおすすめ。
コルチゾールの分泌量は起床時間に関わらず、目覚めた直後に50%ほど増えるとされています。
そのため目覚めてから1時間は時間を空けて朝のコーヒーを飲むことが理想的なのです。
9時〜11時または13時〜17時半もおすすめ
コーヒーを飲む場合午前9時以降に飲むと良いとされています。
またお昼の12時〜13時、午後17時30分〜18時30分も同様にコルチゾールが多く分泌される時間帯のため、この時間も避けたほうが賢明でしょう。
朝のコーヒーに合うおすすめの組み合わせ
「やっぱり朝にコーヒーを飲みたい…!」そんな方におすすめしたいのが、時間帯に気をつけつつ「モカコーヒー」を楽しむ方法です。
モカコーヒーは、甘く華やかな香りと、ほどよいフルーティーな酸味が特徴。忙しい朝でも、心地よい香りが気分を整え、リラックスとエネルギーの両方を与えてくれます。
まさに、1日の始まりを贅沢に彩ってくれる一杯といえるでしょう。

モカコーヒーの特徴って何?そもそも美味しいの?
そんな疑問をお持ちの方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
ダイエット効果が期待できるバターコーヒー
もう1つ、朝のコーヒーにおすすめなのがバターコーヒーです。
バターコーヒーとはその名前の通り、バターを溶かしたコーヒーのこと。
使用するバターやオイルを自分のこだわったものにすることで、楽しめるだけでなく、栄養価が高く満腹感が得られるコーヒーになると、近年話題になっています。
バターコーヒーを利用することで朝のダイエット効果をより効率的なものにしてくれます。
最近では、バターコーヒー専門のコーヒーショップもオープンしているのだとか。
そのため、バターコーヒーをダイエットに使用する方が増え始めています。
バターコーヒーについてより詳しく知りたい方は「バターコーヒーでダイエット?その効果・作り方からおすすめまで紹介」の記事をチェック!
チャコールバターコーヒーがおすすめ
王道のバターコーヒーといえばこちらの「チャコールバターコーヒー」。圧倒的におすすめです。
スティックタイプになっており、非常に使いやすいバターコーヒー。使用しているバターは、トランス脂肪酸を80%カット・低糖質です。
無駄にかき混ぜる必要が無く、お湯で溶かすだけで美味しいバターコーヒーが堪能できます。
持ち運びしやすいタイプが良い際や、撹拌の必要が無いバターコーヒーを探している場合におすすめです。


朝におすすめのコーヒーの飲み方
これまでご紹介してきた内容を踏まえて、朝にコーヒーを飲むなら意識したいポイントをまとめました。
- 起きたら水分補給をする
- ブラックのホットコーヒーを飲む
- カフェイン量が少ない深煎りのコーヒー豆を使う
- コーヒーを飲むのは起床後1時間以上経ってからにする
- 朝食の後にコーヒーを飲む
※最後の2つに関しては、これまで解説してきたことと被るので割愛
起きたら水分補給をする
人は寝ている間に汗をかき、平均で約2リットルもの水分を失うと言われています。そのため、朝起きた直後の血液はドロドロ状態。
まずはコーヒーを飲む前に、コップ一杯の水で体をリセットしましょう。これにより、胃腸への刺激もやわらぎ、カフェインの吸収も穏やかになります。
ドリップしたブラックのホットコーヒーを飲む
朝に飲むなら、ブラックのホットコーヒーがおすすめです。
- ホットで飲むことで体を内側から温め、血行促進や代謝アップが期待できます。
- インスタントや缶コーヒーと比べ、ドリップコーヒーは香りも成分も豊富。
- さらにブラックで飲むことで、糖分や脂肪をカットでき、カフェインの作用もよりダイレクトに。
またインスタントや缶コーヒーにはカフェインやクロロゲン酸も含まれていますが、その量が少ないため、コーヒー粉からドリップすることおすすめします。
詳しくは「ブラックコーヒーの効果・メリットとは?カロリーから飲み方まで解説」の記事をチェック!
手軽に本格ドリップ!朝の一杯におすすめの「キューリグ」
「忙しい朝でも美味しいコーヒーが飲みたい」
そんな方にぴったりなのが、カプセル式コーヒー&ティーマシン「KEURIG(キューリグ)」です。
アメリカでは4世帯に1台が所有する全米No.1のドリンクマシンとして人気を集め、今では日本の家庭でもじわじわとシェアを広げています(※Euromonitor社調べ/2024年実績)。
有名カフェとのコラボで「いつもの味」が自宅で楽しめる
キューリグの魅力は、なんといってもカフェ品質の本格的な味わい。
上島珈琲、ドトール、サンマルク、小川珈琲、プロントなど、20以上の有名ブランドとコラボしており、カプセルをセットしてボタンを押すだけで、プロが淹れたような1杯が完成します。
また、「すなば珈琲」「森彦」「バリスタ世界チャンピオン監修」のカプセルなど、ご当地や専門店の味も楽しめるのがうれしいポイント。
コーヒーだけじゃない!紅茶や緑茶まで楽しめる
キューリグはコーヒーだけでなく、紅茶や緑茶などのカプセルにも対応。
その日の気分や体調に合わせて、1台で様々なドリンクを楽しめるマルチドリンク機としても活躍してくれます。
- よりどり定額便(マシン付き):月額制で5種類のカプセルが定額選び放題。初回は12種のアソートBOX付き。
- スターターセット(マシン+カプセル):初めての方におすすめ。マシンと人気カプセルがセットでお得にスタート。
- お試しレンタル(2週間):気軽に体験したい方はレンタルもOK。送料込み3,980円で全12種を楽しめます。
\ 全米シェアNO.1 /
カフェイン量が少ない深煎りのコーヒー豆を使う
朝にコーヒーを飲む際は、カフェイン量が少ない深煎りのコーヒー豆を選ぶのがおすすめです。
実はコーヒー豆は、焙煎が深くなるほどカフェインやクロロゲン酸の含有量が減少する傾向にあります。そのため、朝にコーヒーを飲むことに不安がある方や刺激を抑えたい方には深煎りが最適です。
一方で、シャキッと目を覚ましたい・集中力を高めたいという方には、カフェイン量が多めの浅煎りコーヒーが向いています。
朝の気分や目的に合わせて、焙煎度を使い分けるのもコーヒーの楽しみ方のひとつです。
おすすめの深煎りコーヒーは以下の記事をチェック!
朝のコーヒーに関するよくある質問
ここでは朝のコーヒーに関するよくある質問とその回答を紹介します。
- 逆に朝に何を飲めばいい?
-
最適なのは水です。
胃腸に負担をかけず、体を目覚めさせるのに最適です。
ただし、便秘気味の方はあえて冷たい飲み物を飲んで腸を刺激するのも効果的とされています。
- コーヒーは朝起きて何分後がベストなの?
-
起床後は1~2時間以上時間を空けてコーヒーを飲むのが良いとされています。
朝は本来コルチゾールのおかげで体が目覚めるところを、コーヒーを飲むことによってコルチゾールの働きが抑えられてしまいます。
そのため、覚醒作用が妨げられ眠気やだるさが来てしまいます。
- コーヒーは美容効果もある?
-
コーヒーに含まれる成分がクロロゲン酸。
この成分が紫外線を受けて発生する活性酸を減らす働きがあります。
活性酸素はシミやしわの原因となる物質なので、クロロゲン酸にはシミやシワを防ぐ効果が期待できるとされています。
あわせて読みたいコーヒーの美容効果はウソ?ホント?正しい飲み方や活用法を徹底解説 コーヒーを飲むことで肌がきれいになるの? コーヒーは美容に効果があると聞いたけどそれって本当? こういった疑問や要望にお答えしていきます。 どうせコーヒーを飲む...
心配ならば朝にカフェインレスコーヒーを飲もう
いかがでしたか?
本記事では、朝にコーヒーを飲むことの注意点やメリット・デメリット、対処法までを論文・研究データに基づいて解説しました。
ただし論文・研究データには様々ありますので、ご自身で最終決めていただくことをおすすめします。
今回の大切な部分をまとめると以下の通りです。
- 朝にコーヒーを飲むなら起床から1時間後がおすすめ
- 朝にコーヒーを飲むと血糖値が上がったり、リラックス効果が期待できる
- バターコーヒーやモカコーヒーと組み合わせるのがおすすめ
また朝にコーヒーを飲むことについては、否定的な意見もあれば肯定的な意見もどちらもあります。
「どうしても心配だ…」という方は是非カフェインレスコーヒーで代用してみてください。
朝に飲むコーヒーをカフェインの入っていないカフェインレスコーヒーに切り替えることによって、朝にコーヒーを飲んでも問題がないはずです。
近年では美味しいカフェインレスコーヒーもあるので、是非試してみてはいかがでしょうか?
詳しく知りたい方は「【徹底比較】カフェインレスコーヒーのおすすめ人気ランキング13選」を参考にしてみてください。