コーヒーアレルギーってあるの?
コーヒーアレルギーはどんな症状がある?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
コーヒーを飲んだときに腹痛や頭痛がした経験はありませんか?
もしかしたらそれはアレルギーかもしれません。
そこで本記事ではコーヒーアレルギーについて徹底解説します。
- コーヒーアレルギーはある
- コーヒーアレルギーの症状は頭痛や吐き気
- コーヒーによるカフェインの過剰摂取のにも注意が必要
- コーヒーは1日に3〜5杯までが適切
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒーアレルギーとは?
あなたはコーヒーにはアレルギーがあるのを、知っていますか?
嗜好品として知られ、どんな時でも気分を癒やすことができるコーヒーにも、アレルギーがあるのです。
鶏卵、牛乳、小麦が多く、上位3抗原で全体の約72%を占める。
食物アレルギー診察ガイドライン2016
上記の3つのように症例数が多く、重い症状を引き起こしやすい7品目は「特定原材料」と言い、省令で表示が義務付けられています。
一方、コーヒーアレルギーは重い症状を引き起こしづらく、摂取から数時間後に頭痛が現れるなど、アレルギー反応と判断するのが難しいのです。
食物アレルギーは大きく分けて2種類ある!コーヒーアレルギーは遅延型
食物アレルギーには特定原材料として広く知られているものから、あまり知られていないもまでたくさんの種類があります。
このように、複数あるアレルギーを大きく分けると、体の反応の出方が2種類あります。
アレルギー反応の出現の仕方をまとめると、以下のとおりです。
即時型フードアレルギー | 対象物を食べた直後にじんましん、呼吸困難、かゆみが出る |
遅延型フードアレルギー | 対象物を食べて6時間〜1日経ってから、体中で炎症が起こる |
今回解説するコーヒーアレルギーは、後者の遅延型アレルギーです。
体に炎症が起こることで頭痛や腹痛としてアレルギー反応が現れますが、体のちょっとした不調として捉え、アレルギーだと気が付かないケースが多いのです。
遅延型アレルギー
体に取り入れてから6時間から1日後に体に炎症が起きるのが、遅延型アレルギーです。
さらに、アレルギーと気がつかずにその食物を取り入れ続けてしまうことから、慢性的な炎症が体内で起き、頭痛や腹痛の症状が現れるのです。
- はちみつ
- カレー粉
- 紅茶…etc.
即時型アレルギー
体に取り入れてすぐにアレルギー反応が起きるのが、即時型アレルギーです。
症状がすぐに現れるため、どの食物がアレルギーなのか分かりやすいのが特徴です。
- 卵
- 小麦
- 牛乳
- カニ…etc.
コーヒーアレルギーの代表的な症状
ここでは、遅延型フードアレルギーである、コーヒーの代表的なアレルギー反応を解説します。
まとめると以下のとおりです。
- 吐き気
- 頭痛
- 貧血
- 腹痛
コーヒーを飲んでから1日以内にこのような症状が出た場合、コーヒーアレルギーである可能性があります。
いつも飲んでいるのに、コーヒーアレルギーだったらつらいよね…。
手間や費用はかかりますが、アレルギー検査を受けることをおすすめします。
遅延型フードアレルギーには、複数の種類があるためその他の食品のアレルギーである可能性もあります。
吐き気
コーヒーを飲むと気持ち悪くなったり、吐き気がしたりするのは、代表的なコーヒーアレルギーの反応です。
また、カフェインが胃を刺激することにより、特に空腹の場合は吐き気が起こる場合もあります。
より詳しい知りたい方は「【決定版】コーヒーを飲むと吐き気・気持ち悪くなる原因と対処方法とは?」の記事をチェック!
頭痛
コーヒーを飲むとしばらくしてから頭痛になる場合は、コーヒーアレルギーを疑いましょう。
ただし、コーヒーを飲んですぐに頭痛になる場合は、コーヒーの飲み過ぎの可能性があります。
摂取量を見直すのが良いでしょう。
より詳しい知りたい方は「コーヒーを飲むと頭痛が起きる?そう言われる原因と対処法を徹底解説」の記事をチェック!
貧血
コーヒーにはタンニンという成分が含まれています。
通常の摂取量では、タンニンを気にする必要はありませんが、コーヒーの飲み過ぎで貧血になる場合があります。
ただし、コーヒーを飲むたびに摂取量にかかわらず貧血になる場合は、コーヒーアレルギーを疑いましょう。
タンニンについては「【決定版】コーヒーのタンニンとは?摂取するメリットとデメリットを解説」の記事をチェック!
腹痛
コーヒーを飲んだ後に腹痛になる経験をしたことがある方は、多くいらっしゃるのではないでしょうか。
空腹時にコーヒーを飲んだり、キンキンのアイスコーヒーを飲んだりした場合の腹痛は、アレルギーではないのですが、コーヒーを飲むたびに腹痛になる場合はアレルギーかもしれません。
コーヒーアレルギーは検査できる?費用や方法を紹介
コーヒーアレルギーは検査できます。
ただし、100種類近くからそれ以上の遅延型アレルギーの食物のテストとなるため、検査料は安くはありません。
遅延型アレルギーを検査すると、4万円から6万円程度かかります。
検査できる病院が少ないため下調べが必要です。
また、検査方法には少量の採血が必要で、検査結果を3週間程度待つ必要があります。
コーヒーアレルギーの検査は手軽ではないですが、自身の健康のために受診するのもおすすめです。
コーヒーを飲むと動悸がするのはアレルギーが原因?
コーヒーを飲みすぎて、動悸がした経験はありませんか?
そもそも動悸とは心臓が激しく高鳴ったり、冷や汗をかいたりと、焦りを感じるような症状です。
コーヒーで動悸がするのは、カフェインによるものかもしれません。
エナジードリンクを飲みすぎたときに動機になった…。
カフェインには覚醒効果があり、眠気覚ましとしても知られています。
作業前や集中するときにコーヒーやエナジードリンクを取り入れる際には、量や体調を考えながら取り入れることが大切です。
コーヒーに含まれるカフェインを過剰摂取しすぎると体調不良になる恐れがある
コーヒーを摂取しすぎると、動悸、頭痛、めまいが起こる場合があります。
これは、カフェインの作用によるものです。
コーヒーを飲む際は、楽しめる範囲の適切な量を知っておくことが重要です。
飲み過ぎによる詳しい症状、対策については「【最新】コーヒーの飲み過ぎは危険?その症状と具体的な対処方法を紹介」の記事を参考にしてください。
コーヒーアレルギーの疑いがある場合にはどうすれば良い?
コーヒーアレルギーの疑いがある場合、体がダメージを受け続けてしまうので、検査を受けるのがベストでしょう。
コーヒー好きなのにアレルギーの疑いがある場合、コーヒーの飲用を控えるのはつらいですよね。
まずはコーヒーの摂取量を見直したり、生活習慣を整えたりするのも良いかもしれません。
コーヒーの飲み過ぎかも…。
しかし、それでもコーヒーを飲みたい方は、カフェインレスにしたり量を減らしたり試すのもありですね。
コーヒーアレルギーの治療法
結論、コーヒーアレルギーの治療法はありません。
そのため、アレルギー検査を受けたところでコーヒーアレルギーかどうかを知ることはできますが、アレルギー反応を抑える治療を受けられるわけではないのです。
遅延性アレルギーは、体に炎症がおきているのにその食物を取り入れることで、慢性的な炎症にも繋がります。
コーヒーアレルギーでなくても、自分のコーヒー許容量を知ったり過剰摂取を防いだりしながら、嗜好品として楽しむのが良さそうです。
コーヒーは1日に何杯までなら飲んでも良いのか
EFSA(European Food Safety Authority)によると、1日に飲んで良いカフェインの量は、200mgとされています。
これは、コーヒーカップ3〜5杯程度です。
Single doses of caffeine up to 200 mg do not give rise to safety concerns.
EFSA Journal 2015;13(5):4102「Scientific Opinion on the safety of caffeine」
とはいえ、カフェインの許容量は個人差があるため、様子を見ながらコーヒーを飲むのが良いでしょう。
コーヒーに含まれるカフェイン量については「【最新】コーヒーのカフェイン量はどのくらい?その効果と副作用も解説」の記事を参考にしてください。
コーヒーアレルギーと正しく向き合おう
いかがでしたでしょうか?
コーヒーアレルギーの症状から検査の方法まで、徹底解説しました。
本記事で重要なポイントをまとめると以下のとおりです。
- コーヒーアレルギーの症状で頭痛や腹痛、貧血が起きる場合がある
- コーヒーアレルギーは検査できる
- コーヒーアレルギーの治療法はない
コーヒーアレルギーが疑われる場合は、無理をせず正しくアレルギーと向き合いましょう。