コーヒーで胃があれたりするの?胸焼けもたまにするけど…。
コーヒーを飲んだ時の胃もたれは何が原因なのかな?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
- コーヒーを飲むことで胃酸過多になるとその胃酸が逆流して、胃がムカムカするのが主な原因
- コーヒーが胃に悪いということではない
- 胃もたれやイガイガに陥った場合は水を飲んだり、ストレッチをすると良い
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
実際にはコーヒーで胃は荒れていない
コーヒーを飲んで胃が痛くなったという経験がある人もいるかと思います。
ですが、実際にはコーヒーや、コーヒーに含まれる成分のせいで胃が荒れるというわけではありません。
カフェインやクロロゲン酸といった成分は、胃酸の分泌を促進します。
そのおかげで、食後の消化には役立ちますが、注意すべきは飲むタイミングです。
食前など空腹時にコーヒーを飲むと、胃が空っぽなのにも関わらず胃酸が分泌され、胃粘膜のバランスが崩れてしまいます。
その結果、胃痛が引き起こされるというわけですね。
コーヒー=胃に悪いわけではない
コーヒーは胃に悪いと思われがちですが、実際にはそうではありません。
以前はカフェインによって胃が荒れると思われていましたが、カフェインレスコーヒーを飲んでも胃が荒れたという人もいます。
カフェインレスコーヒーにもクロロゲン酸が含まれているので、胃酸の分泌が促進されます。
コーヒーを飲むタイミングで、胃が荒れてしまう可能性があるということです。
コーヒーそのものが胃が荒れる原因になる訳ではないので、安心してください。
コーヒーで胃が荒れたり・胃もたれ・ムカムカすると言われる原因
コーヒーを飲むことで、コーヒーに含まれるクロロゲン酸のはたらきで胃酸の分泌が活発になります。
空腹時や胃が弱っている時に胃酸の分泌が過剰になると、胃の粘膜が刺激されて胃が痛いと感じることがあります。
また、胃酸過多になるとその胃酸が逆流して、胃がムカムカすると感じます。
実際は胃のはたらきが活発になることで胃痛や胃もたれ、胃がムカムカするといった症状が出ます。
ですが、コーヒーを飲むタイミングによって胃痛を感じることにより、コーヒーのせいで胃が荒れると思われてしまうことも。
クロロゲン酸にそんな役割があることを知らなかったから、勉強になるなあ。
胸焼けやイガイガ・ムカムカする場合は「コーヒーを飲むと胸焼け・ムカムカする?その原因と対処法を紹介」の記事も参考にしてください。
コーヒーの飲み過ぎは胃の粘膜を刺激する
コーヒーを1杯飲んだ程度では、個人差はあるもののそこまで胃酸の分泌が過剰になることはありません。
注意すべきなのは、コーヒーを飲む量です。
コーヒーは1日に2~3杯が上限と言われています。
妊娠している女性だと、1日2杯が目安です。
これを超えてコーヒーを飲むと、摂取した分のクロロゲン酸により胃酸の分泌が促され、胃酸過多な状態になってしまいますよ。
吐き気や気持ち悪さを招く可能性がある
コーヒーの飲み過ぎで、胃酸の分泌が過剰になってしまい胃が荒れてしまうことが分かっています。
その他にも、カフェイン過剰摂取によってアレルギー症状が出ることがあります。
痒みや咳などの軽い症状から、重篤な場合吐き気や下痢、動悸、気持ち悪さを感じることも。
また、酸化が進んでいるなどコーヒーの状態が劣化している場合、より胃の調子を悪くしたり、気分が悪くなったりしてしまいますよ。
吐き気や気持ち悪くなるのが心配な方は「【決定版】コーヒーを飲むと吐き気・気持ち悪くなる原因と対処方法とは?」の記事をチェック!
適量が大切
コーヒーは、適量飲むことで集中力アップやダイエット効果など、さまざまなメリットが期待できます。
上でも述べましたが、1日2~3杯が目安です。
カフェインやクロロゲン酸の効果を受けやすい・受けにくいなどは個人差があるので、1日1~2杯にしておくのが良いかもしれません。
また、1週間に1日はコーヒーを飲まない日をつくるなど、自分なりに対策をとりましょう。
体に良いと言われているものでも、摂り過ぎは良くないってことだね。
コーヒーの摂り過ぎが気になる方は「【最新】コーヒーの飲み過ぎは危険?その症状と具体的な対処方法を紹介」の記事を参考にしてください。
コーヒーを飲んで胃痛を感じた際の治し方・対処法
気を付けていても、コーヒーを飲んだ後胃痛に見舞われる可能性もありますよね。
その際はどのように対処すれば良いのでしょうか。
治し方や対処法を7つ紹介します。まとめると以下の通りです。
- 白湯を飲む
- 生姜湯を飲む
- 牛乳を飲む
- 食事を避ける
- 深呼吸する
- ストレッチをする
- 胃薬を飲む
順番に解説していきます。
1. 白湯を飲む
白湯を飲むことで体が温まって血行が促進され、自律神経の安定に繋がります。
気持ち悪いという症状が薄れますよ。
また、水分を摂取することで血中のカフェイン濃度が下がるので、吐き気が和らいだり胃酸の分泌を抑えたりする効果が期待できます。
2. 生姜湯を飲む
白湯だと味気なくて飲みづらいという人は、生姜を入れて飲んでみてください。
より体が温まって、リラックスできますよ。
また、生姜には胃の調子を整える効果があるので、徐々に胃痛が和らぎます。
100mlのお湯に対して、すりおろし生姜を小さじ1杯ほど入れて飲みましょう。
3. 牛乳を飲む
牛乳は胃酸を和らげたり、胃の粘膜を保護するはたらきをしてくれます。
この時、脂肪分が多いものを選ぶとかえって逆効果なので、低脂肪や無脂肪のものを温めて飲むことをおすすめします。
ヨーグルトなどの乳製品でも効果が期待できますよ。
4. 食事を避ける
胃がすでに荒れている状態で食べ物を摂取すると、また胃がはたらくことになり胃痛が悪化してしまう可能性があります。
ある程度落ち着くまでは、胃に食べ物を入れないようにしましょう。
お腹が空いてしまった時は、お粥やうどんなど胃に優しい食べ物を食べてください。
5. 深呼吸する
深呼吸をすることで自律神経が整い、結果的に胃のリズムも整っていきます。
また、落ち着くので気分の悪さも和らぎますよ。
6. ストレッチをする
ストレッチをすることで血行が良くなり、体が温まるので自律神経が整います。
とはいえ胃が痛かったり気分が悪かったりする状態でストレッチをするので、いつも以上に無理は禁物です。
苦しくない程度に軽く体を動かしましょう。
7. 胃薬を飲む
時間をかけても症状が改善しない場合、薬に頼るのも1つの手段です。
薬局の店員に症状を伝えれば、おすすめの薬を選んでくれますよ。
空腹時に飲めるものなど、その時の自分の状態・症状に合ったものを選んでください。
胃痛についての詳しい対処法は「【最新】コーヒーを飲むと胃痛がする?原因と対処法について徹底解説!」の記事でも解説しています。
それでもコーヒーを飲むことによる胃の調子が気になる場合
コーヒーは飲みたいけれど、胃が荒れるのは嫌ですよね。
コーヒーを飲む前なら、以下の4つの対策をとることができます。
まとめると以下の通りです。
- ミルクを入れる
- はちみつを入れる
- 新鮮なコーヒー豆を使う
- 飲み過ぎない
1. ミルクを入れる
ミルクを入れることで相対的にコーヒーの量が減るので、胃酸の分泌を抑えることに繋がります。
また、上記の通り胃の粘膜を保護する役割も果たしてくれますよ。
2. はちみつを入れる
コーヒーに甘さが欲しい時、一般的には砂糖を使うかと思います。
胃の調子が気になる時は、ぜひはちみつを使ってみてください。
はちみつに含まれる亜鉛やポリフェノールといった成分が、胃の炎症を抑え回復力を高めてくれます。
3. 新鮮なコーヒー豆を使う
コーヒー豆から挽いてコーヒーを淹れている場合、コーヒー豆の鮮度にも気を遣いましょう。
鮮度の低いコーヒーは、味や香りが落ちるだけでなく胃痛や吐き気の原因になります。
コーヒー豆を購入する際はなるべく焙煎直後の物を選びましょう。
そして、開封後は密閉容器に入れて冷蔵保存し、1ヵ月を目安に飲み切ることをおすすめします。
4. 飲み過ぎない
コーヒーが好きだとつい飲み過ぎてしまうこともありますが、飲む量には気をつけてくださいね。
2杯飲む場合は間隔を空けるなど、工夫が必要です。
また、空腹時にコーヒーを飲むことは避けましょう。
これらのことを意識して、楽しいコーヒーライフを送ろう!
コーヒーと胃の調子を考えながら美味しく飲もう!
いかがでしたでしょうか?
コーヒーと胃の関係性について徹底解説しました!
本記事の内容で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- コーヒーを飲むことで胃酸過多になり、それが逆流してしまうため胃がムカムカすることがある
- コーヒーを飲み過ぎるのは胃を痛める原因となり得る
- 胃もたれやイガイガの対象方法として、牛乳やはちみつを入れるのがおすすめ
ぜひ今回の記事を参考にしながら、コーヒーと胃の調子を考えて美味しく飲んでいきましょう!