よくフリーズドライと聞くけど一体何?
インスタントコーヒーの美味しい飲み方が知りたい!
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
コーヒーの香ばしい香りで満ちたカフェに行くと、ホッとしたような気分になりますよね。
最近ではインスタントコーヒーのレベルも大幅にアップし、お湯さえあれば気軽に本格的なコーヒーが飲めるようになりました。
インスタントコーヒーには「フリーズドライ」と「スプレードライ」の2つの種類があるのをご存じでしょうか。
この記事では、インスタントコーヒーの歴史から美味しい入れ方まで解説していきます。本記事を読んで、自分好みのインスタントコーヒーの発見にお役立てください。
- フリーズドライ製法は、香ばしい香りや深い味わいが楽しめる
- スプレードライ製法は、さっぱりしたアイスコーヒーやカフェオレなどが楽しめる
- インスタントコーヒーは粉末状で即席で作れて、ドリップ式で本格的な味わいが楽しめるのがレギュラーコーヒー
- 本格的なコーヒーを味わいたい人は、フリーズドライ製法のインスタントコーヒーがおすすめ
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
インスタントコーヒーとレギュラーコーヒーの違い
自宅で飲むコーヒーの種類としてよく知られているのが、粉末状のインスタントコーヒーと、ドリップ式のレギュラーコーヒーです。
インスタントコーヒーは抽出されたコーヒー液を粉末状にしたものなので、お湯を注げば溶けて無くなります。
一方レギュラーコーヒーは、焙煎したコーヒー豆を粉砕しフィルターにお湯を注ぐためコーヒー豆は溶けません。
レギュラーコーヒーを飲むには、ドリッパーやコーヒーメーカーといった専用のマシンが必要となりインスタントコーヒーよりも深い味わいになります。
気軽にコーヒーを楽しみたい人は、インスタントコーヒーから始めてみるのがおすすめです。
インスタントコーヒーの歴史
インスタントコーヒーの製造方法を解説する前に、その歴史について紹介します。
世界で初めてインスタントコーヒーが発明されたのは、1771年のイギリスでした。水に溶かすタイプのものでしたが、製品の保存がきかないことから発展することはありませんでした。
1853年にアメリカでもインスタントコーヒーの開発が試みられましたが、やはり保存方法が確立せず普及しませんでした。
その後1889年にニュージーランド、インバーカーギルのコーヒー・香辛料販売業者デイビッド・ストラングが「ソリュブル・コーヒー・パウダー」(可溶性コーヒー粉末)の作成法の特許を取得し、「ストラング・コーヒー」として製品化しました
この製品が、インスタントコーヒーが商品として発売された最古の記録とされています。
1899年に真空乾燥する技術を発明
1899年、アメリカに在住していた日本人科学者であるカトウ・サトリ博士が、コーヒー抽出液を真空乾燥する技術を発明。
1901年にニューヨーク州バッファローで開催されたパンアメリカン博覧会で「ソリュブル・コーヒー」として発表されました。
1903年にカトウ博士は特許を取得しましたが、商品化には成功しませんでした。
1906年にアメリカ合衆国でジョージ・コンスタント・ルイス・ワシントンがインスタントコーヒー製法の特許を取得し「Red E Coffee」として製品化し成功を収めたが、カトウ博士の製法とワシントンの製法との関連は分かっていません。
より詳しくインスタント、レギュラーコーヒーについて知りたい方は、以下の記事をチェック!
インスタントコーヒーの製造方法
コーヒー生豆の焙煎、ブレンド、グラインド、コーヒー液の抽出の4工程からなります。
より詳しくまとめると以下のとおりです。
- 生豆を用意する
- 焙煎する
- 数種類のコーヒー豆をブレンドする
- グラインドする
- コーヒー液を抽出する
ひとつずつみていきましょう。
コーヒーの生豆は、茶色ではなく薄茶色をしています。そのまま煎じて飲んでもコーヒーの味にはならず、苦味だけが残ってしまいます。生豆を煎ることで、美味しいコーヒーができるのです。
コーヒー豆を煎ることを「焙煎する」、または「ロースト」すると言います。焙煎を行うことで、普段目にする濃い茶色のコーヒー豆の完成です。
コーヒーは、数種類のコーヒー豆を混ぜ合わせることで酸味や苦味などさまざまな味わいのコーヒーを楽しむことができます。
グラインドとは、豆をマシンで砕くことです。粗挽き、中挽き、細挽きの3種類があり、それぞれ味や香りが異なります。
砕かれたコーヒー豆は、大型の抽出器からインスタントコーヒーの素となるコーヒー液として抽出されます。
上記の製造ステップは、フリーズドライ製法もスプレー製法も同じです。このあとの工程の違いによって、2種類のインスタントコーヒーに分けられます。
インスタントコーヒーのフリーズドライ製法とスプレードライ製法
インスタントコーヒーの製造方法には、「フリーズドライ製法」と「スプレードライ製法」の2種類が存在します。
本格的なコーヒーを自宅で味わいたい人は、フリーズドライ製法のインスタントコーヒーがおすすめです。
一方スプレードライ製法で作られたインスタントコーヒーは水に溶けやすいため、アイスコーヒーやカフェオレなどが好きな人におすすめです。
ここからは、インスタントコーヒーの製造方法とふたつの製造方法の違いについて解説していきます。
フリーズドライ製法とスプレードライ製法の違い
インスタントコーヒーの製造方法は同じですが、フリーズドライ製法とスプレードライ製法には、下記の表のような違いがあります。
フリーズドライ製法 | スプレードライ製法 |
---|---|
①抽出したコーヒー液を-40~-50℃で凍結し、粉砕 ②粉砕したコーヒー液を真空状態で乾燥 | ①抽出されたコーヒー液を霧状に噴射しながら熱風で水分を飛ばす |
フリーズドライ製法は、熱を使わずに急速冷凍でコーヒー液を粉砕して粉末にしています。
熱を使っていない分、お湯で溶いた時に香ばしい香りや深い味わいが楽しめる製法です。
一方スプレードライ製法は、熱を使って水分を飛ばして粉末状にしているため水に溶けやすくなっています。
さっぱりしたアイスコーヒーやカフェオレなどが楽しめる製法です。
インスタントコーヒーを美味しく淹れる方法
インスタントコーヒーは、お湯を注げば誰でも気軽にコーヒーを飲むことができますが、ひと手間加えるとより本格的な味に生まれ変わります。
ここからは、インスタントコーヒーの味をレベルアップさせる方法を紹介していきます。
インスタントコーヒーをカップに一杯入れたら、同量の水を入れコーヒーを練ります。この時、お湯ではなく水で練ることがポイントです。
水で練ることで、コーヒーに付着しているデンプンがダマにならず苦味の少ないまろやかな味わいに変化します。
コーヒーの味を引き立てる適温は、80℃のお湯とされています。熱くても90℃を目安に注ぎましょう。
お湯の温度が高すぎると、コーヒーの苦味成分であるカフェインが多く抽出され苦味の強いコーヒーとなってしまいます。苦いコーヒーが苦手な方は、少しぬるめのお湯でコーヒーを作ることがおすすめです。
最後に、レンジで30秒ほど温めれば本格的な味わいのインスタントコーヒーの完成です。
低い温度で入れたコーヒーでは、ぬるく感じてしまうこともあるでしょう。
レンジで温めることで、香ばしい香りが強くなりより深い味わいに変化するので、コーヒーの味の変化を楽しむことも可能です。
上記のステップに氷やミルクを加えれば、いつもとは違ったカフェオレやアイスコーヒーが味わえます。
より詳しくインスタントコーヒーの淹れ方について知りたい方は、以下の記事をチェック!
フリーズドライ製法のインスタントコーヒーにひと手間加えて休日を贅沢な時間を過ごそう!
いかがでしたでしょうか?
インスタントコーヒーのフリーズドライ製法について徹底解説しました!
本記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- 即席で作れるのがインスタントコーヒーでドリップ式がレギュラーコーヒー
- フリーズドライ製法は、熱を使わずに急速冷凍でコーヒー液を粉砕して粉末にしている
- 本格的なコーヒーを味わいたい人は、フリーズドライ製法のインスタントコーヒーがおすすめ
インスタントコーヒーは、製造方法によって味わいや香りが大きく異なるので飽きることがなく楽しめます。
特に最近はおうち時間やテレワークの機会が増え、家の中の環境や飲食をリッチなものに変える人も増えてきました。
インスタントコーヒーは、低予算で簡単におうち時間を贅沢な時間に変えることができるアイテムです。
インスタントコーヒーで少し贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?