バリ島でコーヒーってどんな特徴があるの?
インドネシアは世界有数のコーヒー生産国だけど、美味しいの?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
インドネシア産のコーヒーは、スマトラ島での生産が約7割を占めています。
この記事ではインドネシア・バリ島のコーヒー紹介、独自の飲み方や淹れ方についても紹介!
- バリ島産のコーヒーは香りが人気!
- バリ島産のコーヒーは通販で購入するのがおすすめ!
- バリコーヒーには独特の淹れ方・飲み方がある!
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
バリ島産のコーヒーはどんなコーヒー?
インドネシアは世界第4位のコーヒー生産大国、アジアでは第2位です。
国内で生産されている品種は、ロブスタ種が91%、アラビカ種がわずか9%しかありません。
それゆえに、マンデリンやトラジャなどのアラビカ種で作られている銘柄は、とても貴重です。
コーヒーの生産上位国を知っておくことで、コーヒーの世界が広がります。
また、コーヒーベルトに該当する国々を一気に確認するのもおすすめです。
銘柄
バリ島産のコーヒーでよく出回っている銘柄は次の2つです。
- バリ・アラビカ
- キンタマーニ
両者ともに、インドネシア国内では貴重なアラビカ種のスペシャルティコーヒーです。
※スペシャルティコーヒーとは、高品質で特徴的な味わいを持つコーヒーのことを指し、かなり希少なコーヒー。
バリ島内には、多くのコーヒー・プランテーション農園があります。
また、バリ島の田舎畑には、至る所にコーヒーの木が自生しています。
バリ・アラビカ
銘柄 | 栽培地 | 品種 |
---|---|---|
バリ・アラビカ | バリ島 バトゥール山とアグン山 | アラビカ種 |
バリ・アラビカは、バリ島のアラビカ種で、無農薬栽培。
生産量が少ないので、希少性の高いコーヒーとして知られています。
インドネシアでは元々、インドからジャワ島に持ち込まれたアラビカ種の苗でコーヒー栽培をしていました。
しかし、19世紀のサビ病が原因で、アラビカ種からやむなくロブスタ種に切り替えることに。
しかし1990年頃から、再び、アラビカ種をバリ島内で栽培するようになり、バリ・アラビカが誕生しました。
キンタマーニ
銘柄 | 栽培地 | 品種 |
---|---|---|
キンタマーニ | バリ島 キンタマーニ高原 | アラビカ種 |
キンタマーニは、バリ・アラビカ同様、アラビカ種の無農薬で栽培されているコーヒー。
日本ではあまり聞かないかもしれませんが、現地ではスペシャルティコーヒーよりもおいしいと評判なんです。
標高1,500mのキンタマーニ高原の土壌は、コーヒー豆の生育に適している火山灰地。
手摘みでコーヒーチェリーを収穫し、天日干し、乾式、水洗式、半水洗式を経て、焙煎されるのです。
バリ・アラビカが天日干しと水洗式なので、キンタマーニがより多くの工程を経ていることがわかります。
【まずい?美味しい?】バリ島産コーヒーの味わい
結論、バリ島産のコーヒーはおいしいです。
どっしりとした味わいのなかに、苦味と甘味がバランスよく入り、酸味は少ないのが特徴的。
バリ島産のコーヒーは香りが強く、芳醇な花の香りやアーモンドのような香ばしさを感じます。
銘柄バリ・アラビカ、キンタマーニに共に、香りが高く評価されているのです。
インドネシアのコーヒーはどれもおいしいよ!
インドネシアのコーヒーの特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
バリ島産のコーヒーはどこで買える?
バリ島産のコーヒーは、コーヒー店やコーヒー豆専門店で取り扱いもしていますが、そう多くはありません。
ですので、いち早くバリ島産コーヒーを飲んでみたいのであれば、通販購入をおすすめします。
通販がおすすめ
Amazonや楽天などから購入する場合は「バリ コーヒー」で検索エンジンをかけます。
そうすると複数ヒットするので、「バリアラビカ神山」もしくは「バリ神山」を選んでください。
バリ神山は神の山と呼ばれ、農薬を使わない栽培方法行っている山々があるエリアです。
バリ神山のコーヒーは、酸味、苦味、甘味のバランスと、ナッツのような香りを楽しむことができます。
まがいものに惑わされないように「バリ神山」を選ぼう!
バリアラビカについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
バリ島のコーヒー以外のインドネシアコーヒー
インドネシアのコーヒーは、バリ島以外にも有名な銘柄があります。
その中でも、マンデリン、コピ・ルアク、トラジャが有名なので、押さえておきましょう。
マンデリン
銘柄 | 栽培地 | 品種 |
---|---|---|
マンデリン | スマトラ島 | アラビカ種 |
マンデリンは、インドネシアが世界に誇るコーヒーで、多くの人々に愛されています。
酸味が少なく、苦味は強く、芳醇なコク、鼻腔に広がる心地よい香りが特徴的のコーヒーです。
深煎りで焙煎すると、マンデリンのよさが最大限出ますが、最近は中煎りも人気。
マンデリンコーヒーのおいしさの秘密は「スマトラ式」と呼ばれる独特な製法にあります。
マンデリンコーヒーの生豆は深緑色ですが、これはスマトラ式で大切に精製されているから。
マンデリンやスマトラについては、こちらで詳しく説明しています。
コピ・ルアク/コピ・ルアック(ジャコウネコのコーヒー)
銘柄 | 栽培地 | 品種 |
---|---|---|
コピ・ルアク/コピ・ルアック | インドネシアの各エリア | アラビカ種・ロブスタ種 |
世界でも珍しい、ジャコウネコという動物のコーヒーがインドネシアにあります。
「ルアク」は、インドネシア語で「インドネシアに生息しコーヒーの木の果実を食べるジャコウネコ」の意味。
「コピ」はコーヒーの意味なので、コピ・ルアクは、コーヒーの木の果実を食べるジャコウネコのコーヒーです。
味わいは、苦味少なく、心地よい豊かな香りとコクを全身で感じることができます。
ジャコウネコの超高級コーヒーの見分け方は?
コピ・ルアクは、世界三大最高級コーヒー豆、言わずと知れた超高級コーヒー。
超高級コーヒーだけに、まがいものや混ぜ物も横行しているのです。
ジャコウネコの超高級コーヒーの見分け方は、日本の研究者による分析法で明らかにされました。
本物か偽物かで、クエン酸、リンゴ酸、ピログルタミン酸、イノシトールの値に明確な違いが出たそうです。
独特な芳香に、コーヒー愛好家も大絶賛するブランドコーヒー、コピ・ルアク。
このコピ・ルアクを作り出しているジャコウネコは、どんなネコなのでしょうか。
日本人はインドネシアのコーヒーを守るために尽力しているよ!
インドネシアの森の中に住むジャコウネコ
ジャコウネコはインドネシアの森の中に住んでいる、夜行性の小動物です。
ネコ目ネコ亜目に属しますが、祖先はジャッカルやマングースに近いとされています。
ジャコウネコでコーヒーが作れるなら、普通のネコでも作れるのかというと、そうではありません。
昆虫や果実も食べる雑食性なので、普通のネコと食べているものが全く異なるのです。
ジャコウネコについて詳しく知りたい方は、こちらからご覧ください。
トラジャ
銘柄 | 栽培地 | 品種 |
---|---|---|
トラジャ | スラウェシ島トラジャ地方 | アラビカ種 |
トラジャは、インドネシアのスラウェシ島でしか収穫できないコーヒーです。
インドネシア国内でも流通が少ないアラビカ種を使用しています。
トラジャは、酸味、苦みのバランスがよく、コクが上品だと評判。
芳醇でスモーキーな香りと、蜜のような甘さが特徴とも言われています。
欧州の王侯貴族たちに愛されたインドネシアの味を、ぜひ楽しんでみてください。
こちらの記事で、トラジャコーヒーの特徴について詳しく解説しています。
インドネシアのコーヒーは世界中で愛されているよ!
バリコーヒーの淹れ方・飲み方
バリコーヒーには独特の淹れ方・飲み方があるので紹介します。
バリ・アラビカは優しい甘味、深みのあるコク、上品なほろ苦さ、キレのある後味が人気です。
深みのあるコク、上品なほろ苦さを味わうために、ハイローストまたはフルシティローストがおすすめ。
淹れ方はバリコーヒーで
バリコーヒーを存分に味わうなら、「バリコーヒー」で淹れて飲んでみましょう。
- バリコーヒー粉をスプーン1杯分いれる
- 沸騰したお湯を注ぐ
- スプーンでよくかき混ぜる
- かき混ぜたら2~3分ほど待つ
- コーヒーの上澄みだけを飲む
バリコーヒーは極細挽きなので、コーヒーメーカーを使わなくとも、お湯を注ぐだけで作れます。
コーヒーポッドもフィルターも使わずにシンプルに作れるのがバリーコーヒーの特徴です。
コーヒー豆の粗さや挽き方が気になる方は、こちらから5種類の挽き方を一気に確認できます。
コーヒー豆の粗さや挽き方で味や風味も変わります
バリ島のコーヒーは一度試して見る価値アリ!
いかがでしたか。
バリ島産のコーヒーについて、品種や、淹れ方・飲み方の特徴なども含め解説してきました。
この記事で重要なことをまとめると以下の通りです。
- バリ島産のコーヒーはアラビカ種が多い
- バリ島産のコーヒーは心地よい香りが印象的
- バリ島産のコーヒーは極細挽きなのですぐ飲める!
- バリ島産のコーヒーは高品質のコーヒー銘柄がある!
マンデリン、ジャコウネコ、トラジャに、バリ島のコーヒーもレパートリーとして追加してみてください。
おいしいインドネシアコーヒーを、銘柄ごとに飲み比べするのも楽しいかもしれませんね。