缶コーヒーの賞味期限はどれくらいですか?賞味期限の正しい見方も知りたい…。
家にあった缶コーヒーの賞味期限が切れていました…。これって飲めるんでしょうか?
こういった疑問や要望にお答えします。
長期保存が可能だけに、ついつい賞味期限を見逃しがちな缶コーヒー。
あなたも、うっかり冷蔵庫の奥に長い間忘れてしまった缶コーヒーがありませんか?
この記事では、気になる「缶コーヒーの賞味期限」について詳しくお伝えします。
- 缶コーヒーの賞味期限は平均で1年程度
- 開封前と開封後で賞味期限は大きく変わってくる
- ボトル缶の場合は、飲み口の下部に書いてあることが多い
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
缶コーヒーのおすすめランキングが知りたい方は、以下の記事をチェック!
では早速見ていきましょう。
缶コーヒーの賞味期限はどれくらい?
缶コーヒーの賞味期限は、平均で1年程度です。
しかし賞味期限が少々切れていても飲んではいけないというわけではありません。
賞味期限とは、農林水産省によると「未開封で保存方法を守っていれば美味しく食べることができる期限」のこと。
- 賞味期限:未開封で保存方法が守られている場合、美味しく食べたり飲んだりできる期間。劣化しにくい食品に表示されます。
- 消費期限:表記されている日付までに食べてほしい。劣化しやすいため長く保存できない食品を安心して食べられる期限。
賞味期限が切れているからといって、直ちに食べられないわけではありません。
しかし開封後はどれくらいの間大丈夫なのか気になるところ。
缶コーヒーの開封前と開封後の飲める期間を、それぞれ詳しく解説します。
開封前
開封前の缶コーヒーの賞味期限は、保存状態さえ守られていれば平均で1年ほどです。
缶コーヒーの底面にある賞味期限の表記がいつなのか確認してからお飲みください。
前述の賞味期限の定義を見ると、日付が切れたとしても食べたり飲んだりしてはいけないというわけではないのです。(どのくらいまで飲めるかは、この後に解説します。)
ただし、ホットで売られている缶コーヒーの賞味期限は2週間といわれています。
理由は加温によりミルクの成分が分離・酸化するから。
いずれにしても賞味期限を過ぎた缶コーヒーは味が落ちている可能性が髙いので、できれば飲まないことを選んだ方がいいです。
開封後
缶コーヒーを開封後は、すぐに飲み切らなければいけません。
理由は、空気に触れると酸化が進み劣化するから。
しかも口をつけて飲むとどうしても唾液が混入してしまい、細菌の繁殖が始まります。
開封後は腐敗を防ぐためにも、すぐに飲んでしまいましょう。
お腹を壊したくはないですよね。
農林水産省でも、一度開封した食品は期限に関係なく早めに食べるよう注意喚起されています。
参考:加工食品の表示に関する共通Q&A(第2集:消費期限又は賞味期限について)
缶コーヒーの賞味期限切れはいつまで大丈夫なのか
賞味期限は平均で1年といわれていますが、賞味期限が切れているものはどのくらいの期間飲めるのでしょうか?
結論、缶コーヒーの保存状態により、賞味期限は前後する可能性があるので一概には言えません。
悪い環境に置いておくと、半年でも飲めない状態になる場合も考えられます。
そして賞味期限が切れていたら風味が落ちている可能性があるのを覚悟してください。
UCCの見解
UCCお客様窓口によると「缶コーヒーの賞味期限が過ぎた場合は飲まないでください。」とあります。
Q.賞味期限が過ぎた商品を飲んでも大丈夫ですか?
A.賞味期限は、未開封の状態でおいしく召し上がっていただける期限です。賞味期限を過ぎた商品のご使用はおやめください。
UCCお客様窓口
でも実際には、賞味期限を少し過ぎても飲めると主張するネット上の口コミもあります。
あくまでも缶コーヒーの保存状態がよい場合に限られるでしょう。
缶コーヒーは密閉されているから大丈夫と過信せず、購入したら賞味期限内に飲むこと。
その方が工場で製造された時の美味しい味を楽しめるからです。
食品の期限表示
専門の検査機関において「食品の期限の表示」の試験の際は、表示したい期限の1.3~1.5倍の日数が推奨されています。
つまり、缶コーヒーの1年の賞味期限の期日の1.3~1.5倍の日数は、ぎりぎり飲めるという判断基準が考えられます。
このことから計算すると賞味期限切れから半年までは飲めるかも。
あくまで、これはひとつの判断基準なので、ご自身の判断と責任でお飲みください。
たくさんまとめ買いした缶コーヒーを美味しく飲みたい方は、計画的に逆算して賞味期限内に消費しましょう。
各企業が考え抜いて味や香りを工夫し、誠心誠意込めて創り上げた缶コーヒー。
そんな製品の美味しさを早めに楽しんでくださいね。
それでも飲む際の注意点
賞味期限が多少過ぎていても、もったいないから食べたり飲んだりしたいと思いますよね。
しかし風味などが落ちていたり質が変化している可能性が髙い…。
それでも飲もうと思う方に、いくつか注意するべきポイントをお知らせします。
まとめると以下の通りです。
- 見た目が変
- 味がおかしい
- 匂い
- 缶を振ったときの音
見た目が変
つぶつぶが浮いていたり色が変わっていたらやめましょう。
内容が分離・劣化している可能性が髙いです。
賞味期限内であっても保存している環境によっては製品の質は変化します。
缶コーヒーの内容物は液体ですが、複数の原材料が混じったもの。
それぞれ比重が違う成分が混在しているので、時間が経てば分離して、乳脂肪分などの浮上・沈殿・凝固も予想されます。
だから見た目が変な場合は変質している可能性があるので、飲まないことをおすすめします。
味がおかしい
賞味期限が過ぎても保存し続けると、衛生的に問題がなければ食べられないこともないです。
でも工場出荷時から日時が経つほど、味わいはグレーゾーンに近づきます。
ネット上で、古い缶コーヒーを飲んだら酸っぱかったり舌がしびれたという口コミが見られます。
飲むときに少し味を見て、少しでも変な味がしたら飲むのを中止してください。
匂い
缶コーヒーの蓋を開けたときに異常な匂いがしたらやめておきましょう。
腐敗が進んでいる場合があります。
あなたの五感を使って異常を察知してくださいね。
缶を振ったときの音
缶を軽く振り、音がおかしい場合は乳脂肪分などが浮上・沈殿・凝固している可能性があります。
缶飲料では飲む前によく振ることがすすめられている製品もあります。
しかし窒素が充填されていて振ってはいけない缶もあるので、注意書きの指示に従うこと。
賞味期限が過ぎていても飲もうと思う方は、以上の点に気を付けてください。
缶コーヒーの賞味期限が切れた際の飲む以外の使い道
賞味期限が1年以上過ぎてしまっては、飲むのはもう無理です。
そんな缶コーヒーがたくさん余っているというあなた。
捨てずに利用する方法をお伝えします。
賞味期限が少し切れていて飲めそうな場合
逆算しても賞味期限内に全部飲み切れないほどの缶コーヒーがあるときは、お菓子作りを提案します。
もしも賞味期限が少々切れていても、味見して飲める状態だったらチャレンジするのはどうでしょうか?
クックパッドなどのレシピを紹介するサイトで「缶コーヒー」と検索すれば、いろいろヒットします。
たとえばコーヒーゼリーやコーヒープリン、ケーキ、マフィンなどのレシピがあります。
そもそも缶コーヒーには乳製品や糖分が入っているし、コーヒーの香りや色を活かせるのでお菓子に向いているでしょう。
お菓子作りについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
賞味期限がかなり過ぎてしまって飲めない場合
ハンドメイドが好きな方は「コーヒ染め」に挑戦してみてください。
ブラックの缶コーヒーだったら染料として使えるでしょう。
古くなった白Tシャツや白いハンカチなどで楽しみましょう。
色むらができますが、かえってそれが味わいのあるデザインとなります。
コーヒー染めに興味がある方は、以下の記事をチェック!
缶コーヒーの賞味期限の正しい見方
賞味期限の正しい見方は「缶コーヒーのタイプ」や「表示の方法」によります。
一つ一つ詳しく見ていきましょう。
賞味期限の表示の位置
多くの缶コーヒーの賞味期限は、缶の底に表示されているので注意して見てください。
ボトル缶の場合は飲み口の下部に書いてあることが多いです。
- プルトップ式:缶の底面
- ボトル缶タイプ:飲み口の下
2種類の賞味期限の表示
期限の表記の仕方は、以下の2つのタイプがあります。
- 年月日表示:記載された年月日までが賞味期限
- 年月表示:年月の末日までが賞味期限
最近では食品ロスの削減や物流の効率化などの観点もあり「年月日表示」から「年月表示」の表記が増えてきています。
買い置きできるからこそ、うっかり賞味期限切れしてしまう缶コーヒー。
私たち消費者が計画的に飲んだり食べたりすれば食品ロスは減らせます。
缶コーヒーに限らず加工食品を賞味期限切れで捨てることがないよう、賞味期限の表記を確認する習慣を持ちましょう。
缶コーヒーの賞味期限に対するよくある質問
ここでは缶コーヒーの賞味期限に対するよくある質問とその回答を紹介します。
- 缶コーヒーの賞味期限切れはいつまでOK?
-
賞味期限切れの缶コーヒーを飲むのはあまりおすすめしませんが、あくまで賞味期限であるため、期限が切れても飲んでも問題ないでしょう。
保存された状態を確認しましょう。
保存状態が問題なければ缶コーヒーの賞味期限から半年から1年過ぎても飲める状態のものもあります。
以下のような場合は飲むのを避けるようにしましょう。
- 缶コーヒーを振った時に変な音がする
- 酸っぱい臭いがする
- 口に入れると舌がしびれる
- コーヒーがどろどろしている
- 缶コーヒーの賞味期限は長い?短い?
-
コーヒー豆や粉に比べると比較的長いでしょう。
ただし最近では消費者に美味しく安全に飲んでもらうために、賞味期限の年月日表示を前倒しにした年月表示に切り替わってきているようです。
缶コーヒーの賞味期限に気をつけて美味しいコーヒーを飲もう!
いかがでしたでしょうか?
缶コーヒーの賞味期限はどれくらいなのかについて解説しつつ、正しい見方も紹介しました。
お伝えした重要なポイントは以下のとおりです。
- 缶コーヒーの賞味期限は平均1年。
- 開封前は保存方法を守って期限内に飲む。
- 開封後は劣化が進み細菌が繁殖しやすいので、すぐに飲み切る。
- 賞味期限が切れた時に飲む以外の使い道は、お菓子作りやコーヒー染めなどに利用してみる。
- 缶コーヒーの賞味期限の見方は容器の底面や飲み口の表示。
缶コーヒーをまとめ買いするとお得ですが、賞味期限の間に飲み切りましょう。
この記事があなたのコーヒーライフを充実させるのに役立てば嬉しく思います。
また缶コーヒーを飲む際は温め方も重要です。
詳しく知っておきたい方は「缶コーヒーの正しい温め方とは?温めてくれるおすすめグッズも紹介」の記事をチェック!