コーヒーとチーズの相性はどうなの?
チーズとコーヒーを組み合わせたレシピが知りたい
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
コーヒーとチーズという一見関係のなさそうな2つの食材が、実は好相性であることをご存知でしょうか?
北欧にはコーヒーにチーズを入れる飲み方も存在しています。
今回はそんなコーヒーと相性の良いチーズや、美味しいレシピ、よりマッチさせるための方法を紹介!
- コーヒーとチーズは相性抜群
- コーヒーにチーズを入れる飲み方をする国もあるほど
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
続きはこちら
コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
コーヒーとチーズの相性
チーズと言えば、ワインを始めとしたお酒のお供として最高の食材ですよね!
ですが、お酒だけでなく実はコーヒーとの相性も非常に良い食材なのです。
チーズそのものとコーヒーの組み合わせってあんまりイメージなかったけど、考えたらチーズケーキとコーヒーの組み合わせって美味しいもんね!
ティラミスもコーヒーとチーズの組み合わせで出来たとっても美味しいケーキですよね!
その相性の良さから、世界ではチーズスイーツだけでなくチーズそのものをコーヒーと合わせるような楽しみ方を伝統的に行う国も存在します。
北欧のカフェオスト
フィンランドやスウェーデンを始めとした北欧の先住民族サーミ人が伝統的に飲んでいる「カフェオスト」。
このカフェオストという飲み物はなんと、コーヒーにチーズを入れて飲む独特なアレンジコーヒーなのです。
カフェオストに入れるチーズは、コーヒーチーズという意味のカハヴィユースト(フィンランドではレイパユースト)と呼ばれる、溶けにくく噛みごたえのあるクセのないチーズなのだそう。
コーヒーを飲みつつ、コーヒーに漬け込んで少し柔らかくなったチーズの食感を楽しむ、ちょっと面白い飲み方です。
この手のコーヒーには、コーヒーソルトという塩がついてくることもあるのだそうです。
後半では実際に試してみたよ!
コーヒーと相性の良いチーズ
コーヒー豆には産地や焙煎度合いなど、非常に様々な味や種類がありますよね。
それはチーズも同様で、材料や製造方法などによって全く違う味わいや種類のチーズが多数存在しています。
そこで今回は、チーズの種類ごとに相性の良いコーヒーを紹介致します!
脂肪分の多いフレッシュチーズ
熟成させずに作られる、脂肪分の多いタイプのフレッシュチーズは基本的にコーヒーとの相性がよく、味わいも想像しやすいのではないでしょうか。
軽やかな酸味と控えめな塩味、クセがなくクリーミーな味わいはそのままはもちろんスイーツの材料としても人気がありますよね。
代表的なフレッシュタイプのチーズには、主に以下のようなものがあります。
- リコッタチーズ
- マスカルポーネ
- ブリヤ・サバラン・フレ
- ブルサン
このようなフレッシュタイプのチーズと相性の良いコーヒーは、香ばしい香りと爽やかな酸味のある浅煎りのコーヒー。
フレッシュタイプのチーズの爽やかさとコーヒーの酸味が合わさり、そこに香ばしいコーヒーの香りが加わることで味わいに厚みが出ます。
いわゆるクリームチーズも好相性です!
爽やかなシェーブルチーズ
シェーブルチーズとは、ヤギのミルクから作られたチーズです。
シェーブルタイプは様々な種類があり、熟成度合いで全く違った味わいを見せるのが特徴。
代表的なシェーブルチーズには、以下のようなものがあります。
- ケソ マンチェゴ
- ケソ デ ムルシア アル ビノ
- マオン-メノルカ “アルテサーノ”
- ケソ デ バルデオ
ヤギ特有の味わいがあるため好き嫌いが分かれやすいチーズでもありますが、熟成が若いタイプのシェーブルチーズであれば初心者でも食べやすくおすすめです。
熟成の若いシェーブルチーズは塩味や刺激がマイルドで、口当りもまろやかでコーヒーにもよく合います。
サワークリームのような酸味がコーヒーの香りと非常に相性がよく、いつもと違う印象が楽しめます。
浅煎りのコーヒーがおすすめ
特におすすめなのは、やや浅煎りで酸味が感じられ、口当りや余韻がマイルドなタイプのコーヒーです。
色々食べ比べて好みのものを見つけてみるのも良いかも知れません。
香りがクセになるウォッシュチーズ
外皮を酒や塩水などで洗いながら熟成させるウォッシュチーズは、マイルドな味わいと非常に強い匂いが特徴の通好みのチーズです。
洗う際に使用するお酒はワインやビール、ブランデーなど様々なものがあり、それによって風味も異なります。
代表的なウォッシュチーズは、以下のとおり。
- エポワス
- マンステール
- ピエ・ダングロワ
- ショーム
中でもピエ・ダングロワなどは香りやクセも優しくクリーミーで食べやすく、マイルドな味わいはコーヒーともぴったり。
ウォッシュチーズの個性が好きな方はエポワスなどもいいでしょう。
ウォッシュチーズの旨味がコーヒーのコクと意外にも好相性で、特に油分が感じられるような深煎りのコーヒーは味わいが濃厚になっておすすめです。
カフェラテなどのクリーミーなコーヒーも相性抜群ですよ!
ちなみにエポワスはチーズの王様とも呼ばれています。
口溶けの良い白カビチーズ
白カビチーズは名前通り、チーズの表面が白カビで覆われているチーズのこと。
白カビ特有の複雑な香りと、カスタードのようなとろりとしたクリーミーな味わいにもちもちとした食感は、ワインのおつまみの大定番!
そんな白カビチーズには以下のようなものがあります。
- カマンベール
- ブリ・ド・モー
- シャウルス
- ブリヤ・サヴァラン・アフィネ
白カビチーズのクリーミーさにりんごジャムなどを合わせると、まるでスイーツのような味わいに。
紅茶のフレーバーを持つエチオピア産のコーヒーや、適度な酸味と苦味を持つバランスの良い中煎りのコーヒーなどは、白カビチーズの風味やマイルドさを引き立ててくれます。
しばらく室温に置いておくとさらにトロリとした食感が味わえますよ!
はちみつとブラックペッパーをかけて食べるのもおすすめです。
ただ白カビチーズはかなりクセがあるから、好みがかなり分かれるかも!
コーヒーとチーズの美味しいレシピ
コーヒーとチーズはそれぞれをそのまま味わってペアリングを楽しむのはもちろん、チーズを使用したアレンジコーヒーとしても美味しく味わうことができます。
そこで今回は、チーズとコーヒーの相性の良さを1杯で楽しめるアレンジコーヒーのレシピを紹介いたします!
クリームチーズコーヒー
クリームチーズを使用したチーズクリームを乗せたコーヒーは、まるでティラミスを食べているような味わいです。
具体的なレシピは以下のとおり。
【材料】
- マスカルポーネorクリームチーズ(クリームチーズは室温に戻す)
- 生クリーム
- 砂糖
- ドリップコーヒー
【作り方】
- 生クリームに好みの量の砂糖を加えて7分立てにする
- 生クリームに対してクリームチーズなら3分の1、マスカルポーネなら半量程度を混ぜ込む
- 出来上がったチーズクリームをコーヒーに乗せる
完成!
面倒な方は、市販のホイップ済みのものにそのままチーズを加えて乗せてもOK!
業務用のスーパーなどには、マスカルポーネホイップといったものが売られていることもあるから、それを使っても良いね!
おすすめは下記になります。
実際に作って試してみました!
上記で紹介したクリームチーズコーヒーと、冒頭の方で紹介したカフェオストの2種類を実際に試してみました。
今回使用したチーズはこちら。
マスカルポーネは柔らかいため室温に戻す手間が必要なく、クリームとも混ざりやすくて手軽です。
クリームチーズコーヒーの味わい
生クリームにマスカルポーネの爽やかさが加わり、普通のホイップクリームを乗せるよりも軽やかな口当りと味わいに感じられました。
飲み口が軽い分、私はこちらの方が好みかもしれません!
ティラミス好きな方にはぜひとも試していただきたい1杯です。
カフェオストの味わい
カハヴィユーストはカンタンに手に入らないので、クセがなくキュッとした食感のあるという情報から、今回は代用品としてモッツァレラチーズを入れてみることにしました。
このチーズをコーヒーに5個ほど投入してみることに。
コーヒーの味わいに大きな変化はないものの、やや油分が滲み出て口当りがマイルドに感じられました。
後味に少しミルク感が加わり、想像していたよりずっと飲みやすかったです。
しばらく漬け込んで茶色になったチーズを食べてみると、チーズにナッツのような香ばしい風味が加わり、コーヒーが噛んだ瞬間にじゅわっとジューシーに広がって意外なほどに美味しい!
そしてさらに意外だったのが、もっと塩気を足して良いかもと感じたこと。
思い出した頃にまた味わいたくなる、不思議な美味しさのあるアレンジコーヒーです。
モッツァレラチーズも美味しかったけど、普通のプロセスチーズも意外と合うんじゃないかな?
コーヒーとチーズをもっとマッチさせるアレンジ方法
コーヒーとチーズ自体の相性は非常に良いものであるということを解説してきましたが、その2つをさらにマッチさせるアレンジ法も存在します。
それは「コーヒーが持つフレーバーの味をチーズにちょい足しする」ということ。
共通のフレーバー同士を合わせるのはフードペアリングの基本でもあります。
コーヒーのフレーバー評価には非常に様々な種類のものがありますよね。
例えば以下のようなもの。
- 柑橘
- ベリー
- チョコ
- バニラ
- キャラメル
- ナッツ
- トースト
- りんご
- はちみつ
etc…
こういった素材をチーズにちょい足しすることで、チーズとコーヒーに共通点が増え、より相性が良くなるのです。
例えばチョコレートの風味を持つコーヒーであればチーズにチョコシロップをかけてみたり、トーストの風味があるコーヒーならチーズトーストと合わせるのもいいでしょう。
果実類はジャムなどかけるという方法もあります!
コーヒーのフレーバーを調べて、よりチーズと相性の良い組み合わせを試してみてくださいね!
チーズにコーヒー粉をかける食べ方もある
コーヒーとチーズの組み合わせた、ちょっと大人でお洒落な食べ方を紹介します。
それがコーヒーハニーチーズ。
その作り方は非常にカンタンで、スライスチーズの上にインスタントコーヒーをパラパラと乗せ、はちみつを全体に振りかけるだけ。
非常にお手軽に作れてお酒にもぴったりな、コーヒーとチーズの相性の良さが楽しめる一品です!
使用するインスタントコーヒーは香ばしさと苦味があり、使用するスライスチーズはミルク感と軽い酸味があるものがおすすめですよ!
はちみつは全体にかけやすいようなボトルタイプのものがおすすめです。
はちみつとコーヒーの相性についてより詳しく知りたい方は「【決定版】はちみつコーヒーとは?その効果や美味しいレシピまで紹介」の記事をチェック!
コーヒーとチーズでフードペアリングを楽しもう!
コーヒーとチーズの相性について紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
今回の記事のまとめは以下のとおり。
- コーヒーとチーズは以外なほどに好相性
- コーヒーにチーズを入れる飲み方をする国もある
- チーズの種類によっておすすめのコーヒーが変わる
- チーズクリームを乗せたコーヒーはティラミスのようで美味しい
- コーヒーの持つフレーバーをチーズに足すと、よりマッチする
- コーヒーにインスタントコーヒーとはちみつをかけて食べても美味しい
コーヒーとミルクの相性がそもそも良いように、ミルクから作られたチーズがコーヒーと好相性なのも考えれば当然なのかも知れません。
コーヒーにもチーズにも種類やフレーバーが非常に多く存在するため、ちょい足しする素材を含めると無限の組み合わせが楽しめます。
これを機に、今まで食べてこなかった種類のチーズを食べてみるのもいいですね!
あなたもチーズとコーヒーでフードペアリングを試してみてはいかがでしょうか?