ハニープロセスってなに?
ハニープロセスのコーヒーはどんな味がするの?
こういった疑問にお答えしていきます。
コーヒーの「ハニープロセス」という製法を知っていますか?
コーヒー豆を買うときに、パッケージで目にして気になった方もいるかもしれません。
本記事では、ハニープロセスの特徴や他の製法との違い、おすすめのコーヒー豆を紹介します。
- ハニープロセスは、コーヒーの実のミューシレージ(粘液質)を残したまま乾燥させる精製方法
- ハニープロセスのコーヒー豆は、果実のような甘みや酸味、香りが特徴的な味わい
- コーヒー豆の精製方法には、ハニープロセスの他にウォッシュドプロセスとナチュラルプロセスがある
- ハニープロセスは、ミューシレージの量によって「ホワイトハニー」「イエローハニー」「レッドハニー」「ブラックハニー」に分類される
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
ハニープロセスとは?
ハニープロセスとは、コーヒーの精製方法のひとつです。
精製とは、収穫したコーヒーチェリーの外側の部分を取り除き、生豆の状態にする工程のこと。
コーヒーは「豆」と呼ばれますが、実はコーヒーの実の中にある種子のことなのです。
ハニープロセスの精製の工程は、以下の通りです。
コーヒーの実の一番外側の皮(果肉)を取り除きます。皮を取り除くと、ミューシレージという半透明の膜に包まれた種が出てきます。
ミューシレージを残したまま、広げて乾燥させます。
コーヒー豆の薄皮を機械で取り除きます。これがいわゆる焙煎前の生豆の状態です。
粒の大きさや密度を揃えるため、虫食いや大きさの異なる豆を除去します。
ハニープロセスの特徴
ハニープロセスは、コーヒーの実のミューシレージ(粘液質)を残したまま乾燥させる精製方法。
スペイン語でミューシレージを表す「miel(ミエル)」という言葉が、「はちみつ」という意味も持つことから名づけられたと言われています。
2000年代にコスタリカで開発された、比較的新しい方法です。
味わい
ハニープロセスで精製することにより、ミューシレージ(粘液質)に含まれる風味がコーヒー豆に残りやすくなります。
そのため、ハニープロセスのコーヒーは、果実のような甘みや酸味、香りが感じられるのが特徴。
透明感もあり、すっきりとした味わいです。
フルーティーなコーヒーを初めて飲む方にもおすすめです。
正確にコントロールされたプロセスを経ることで、高品質で個性的なコーヒーを生み出すことができます。
ハニープロセスの種類
ハニープロセスは、コーヒー豆に残っているミューシレージ(粘液質)の量によって以下の5つに分類されます。
残ったミューシレージは乾燥後黒っぽくなるため、仕上がり時の色合いで名づけられました。
種類 | ミューシレージ量 | 特徴 |
---|---|---|
ホワイトハニー | 10%未満 | すっきりとした甘さ。ウォッシュドプロセスに近い |
イエローハニー | 20~30% | バランスよくハニープロセスの風味を楽しめる |
レッドハニー | 50~70% | 豊かな果実感や明るい風味が感じられる |
ブラックハニー | 90%以上 | 甘味が強い。ナチュラルプロセスに近い |
コーヒー豆に残すミューシレージの量によって、味わいが異なります。
ミューシレージの量が増えるほど、果実感や甘みが強くなります。
コーヒーの精製方法
コーヒーの精製には、ハニープロセスを含め以下の3つの方法があります。
それぞれの精製方法によって味わいや香りが大きく異なります。
- ナチュラルプロセス
- ウォッシュドプロセス
- ハニープロセス
ナチュラルプロセス
ナチュラルプロセスは、コーヒーの実をそのまま乾燥させ、生豆を取り出す精製方法です。
水が乏しく、乾燥した地域で始まりました。
コーヒーの果実にカビが生えないように、乾燥している間に豆を頻繁にかき混ぜる必要があります。
果肉の風味が生豆に染み込むため、フルーティーな甘酸っぱさと香りがあります。
ウォッシュドプロセス
ウォッシュドプロセスとは、コーヒーの果肉とミューシレージ(粘液質)を除去した後、水を使って洗い流して乾燥させる製法。
一般的によく使われている精製方法です。
精製のために、大量の水が必要になります。
明るくてクリーンな味わいが特徴です。
ハニープロセス
ハニープロセスは、先述したとおりコーヒーの果肉のみを除去し、ミューシレージ(粘液質)を残したまま乾燥させる製法。
ナチュラルプロセスとウォッシュドプロセスの間に立つような精製方法です。
甘みが強く、透明感を感じられる味わいです。
ハニープロセスのおすすめ人気コーヒー豆4選!通販で買える
ハニープロセスのコーヒーは、全体でみるとそれほど流通量が多くありません。
通販で購入できるハニープロセスのコーヒー豆を紹介します。
- 銀河コーヒー バリ神山ハニー
- 大山珈琲 コスタリカ FSHB タラス ジャガーハニー
- ばいせん工房 珈琲俱楽部 ブラジルハニー
- FAMERS PASSION ネパール ハニー×ミディアム
1. まろやかな甘みの完熟コーヒー「銀河コーヒー バリ神山ハニー」
まろやかな甘みの「銀河コーヒー バリ神山ハニー」。
バリ島の神が住むといわれるバトゥール山の麓、豊穣な自然環境の中で育ったコーヒー豆です。
コクと透き通った苦味・酸味をもつバリ神山コーヒーに、ハニープロセスの甘味が加わりました。
完熟したコーヒー豆の、ほんのりと甘く華やかな香りも楽しめます。
商品詳細
商品名 | 銀河コーヒー バリ神山ハニー |
---|---|
容量 | 150g |
価格 | ¥1,280(税込) |
産地・銘柄 | インドネシア バリ島 |
2. 繊細な風味の希少なコーヒー「大山珈琲 コスタリカ FSHB タラス ジャガーハニー」
繊細な風味の「大山珈琲 コスタリカ FSHB タラス ジャガーハニー」。
数量が少ないハニープロセスの希少なコーヒーです。
コスタリカのウォッシュドコーヒーよりも果実のような甘みや香りが強く、ひと味違う味わいを楽しめます。
ベリー系やチョコレートフレーバーがあり、まろやかな口当たりです。
商品詳細
商品名 | 大山珈琲 コスタリカ FSHB タラス ジャガーハニー |
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容量 | 400g |
価格 | ¥1,800(税込) |
産地・銘柄 | コスタリカ FSHB |
3. フルーティーでバランスのよい香味「ばいせん工房 珈琲俱楽部 ブラジルハニー」
フルーティーでバランスのよい香味がある「ばいせん工房 珈琲俱楽部 ブラジルハニー」。
品質の高いスペシャルティコーヒーが使用されています。
ハニープロセスで精製することにより、強い甘みとフルーティーさも感じられます。
焙煎度合いを選択できるので、好みに合わせて選んでみてください。
商品詳細
商品名 | ばいせん工房 珈琲俱楽部 ブラジルハニー |
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容量 | 500g |
価格 | ¥2,370(税込) |
産地・銘柄 | ブラジル サントスNo.2 |
4. クリアで豊かな味わい「FAMERS PASSION ネパール ハニー×ミディアム」
クリアで豊かな味わいの「FAMERS PASSION ネパール ハニー×ミディアム」。
ハニープロセスにより、コーヒーのコク深さと甘みが引き出されています。
苦味とフルーツ感が絶妙なバランスです。
毎日飲みたくなる、飽きのこない味わいのコーヒーです。
商品詳細
商品名 | FAMERS PASSION ネパール ハニー×ミディアム |
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容量 | 150g |
価格 | ¥1,224(税込) |
産地・銘柄 | ネパール |
甘みのあるハニープロセスのコーヒーを楽しもう!
今回は、ハニープロセスの特徴や精製方法の違い、おすすめのコーヒー豆を紹介しました。
本記事のポイントは、以下の通りです。
- ハニープロセスは、コーヒーの実のミューシレージ(粘液質)を残したまま乾燥させる精製方法。
- ハニープロセスのコーヒー豆は、果実のような甘みや酸味、香りが特徴的な味わい。
- コーヒー豆の精製方法には、ハニープロセスの他にウォッシュドプロセスとナチュラルプロセスがある。
- ハニープロセスは、ミューシレージの量によって「ホワイトハニー」「イエローハニー」「レッドハニー」「ブラックハニー」に分類される。
ハニープロセスは、コーヒーチェリーのフルーツ感とクリアな風味をどちらも楽しめる精製方法です。
同じコーヒー豆でも精製方法によって味わいが大きく異なるため、ぜひハニープロセスのコーヒーを見かけたら試してみてください。