コーヒー豆の品種はどのくらいあるのかな?
世界の有名なコーヒーの銘柄は何があるのかしら?
こういった疑問にお答えしていきます。
コーヒー豆の品種は大きく分けて3つ、それぞれ味わいが異なるのです。この記事では、コーヒーの品種や銘柄についてわかりやすく解説!
- コーヒー豆の品種は大きく分けて3つ
- コーヒーはコーヒーベルトと言われるエリアで育つ
- 私達が普段飲んでいるコーヒーの品種はアラビカ種が多い
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
コーヒー豆の品種は大きく3つ
コーヒー豆の品種は大きく分けて3つあります。まとめると以下のとおりです。
- アラビカ種
- ロブスタ種
- リベリカ種
それぞれ味わいに特徴があるので、順番に見ていきましょう。
アラビカ種
アラビカ種は商業用の飲料目的で栽培されている品種。
コーヒー生産量全体の約60から70%をアラビカ種が占めると言われています。
普段、私たちが飲んでいる美味しいコーヒーは、たいていアラビカ種です。
甘い香りと適度な酸味があるので、マイルドなテイストを感じることができます。
アラビカ種の葉っぱは、楕円形で濃緑色です。
低地より高地での栽培の方が適していていますが、サビ病菌等の害虫には弱いです。
アラビカ種についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
アラビカ種の原産地はエチオピアだよ!
ロブスタ種(カネフォラ種)
ロブスタ種も商業用の飲料目的で栽培されている品種で全体の約30%から40%を占めています。
ロブスタ種とも、カネフォラ種とも呼ばれ、丸みがあるのが特徴的。
この品種はアラビカ種に比べると苦味が強く、ブレンドとして飲まれることが多いです。
低地で湿潤な土地で栽培され、葉っぱは波状の形状をしています。
病害虫にとても強い品種なので、コーヒーの管理がアラビカ種に比べてラクです。
ロブスタ種の味わいはとても香ばしく、麦のような穀物のような味がします。
ロブスタ種の原産地は、ビクトリア湖周辺や西アフリカだよ!
アラビカ種とロブスタ種についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
リベリカ種
リベリカ種も飲料目的で栽培されている品種ですが、商業目的で作られているわけではないのです。
その点で、アラビカ種やロブスタ種(カネフォラ種)と異なります。
リベリカ種は国内で消費することが圧倒的に多く、世界中に流通しているのは1%程度。
味が他の2つの品種に比べて劣るので、流通量も多くはありません。
平地はもちろん、干害、少雨、多雨など様々な環境に耐え抜くことができる品種です。
リベリカ種の原産地はリベリアだよ!
コーヒー豆の品種を国別に紹介
コーヒーの品種を国別に紹介していきます。
コーヒーが作られる条件下や、美味しいアラビカ種の品種などについても解説していきます。
コーヒーベルト
「コーヒーベルト」という言葉を聞いたことはありますか。
コーヒーベルトは赤道を中心に南北25度のコーヒーが生産されているエリアを指します。
このコーヒーベルト一帯のエリアは、4つの条件を満たしていると言われています。
- 日当たりと日差しが調節できる場所である
- 雨季と乾季が共存する場所である
- 一年中を通して20度前後の気温である
- 肥沃で水はけがよい土壌である
この4つの条件を満たせばコーヒーの木がよく育つので、コーヒーベルトエリアに属していなくても、生育環境が整っていればコーヒーの木をどこでも育てることができます。
現に、日本国内でも沖縄や奄美群島など、暖かいエリアはコーヒー栽培が行われているのです。
コーヒーベルトついてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
アラビカ種の栽培品種一覧
アラビカ種の栽培品種は、70種を超える品種があるのをご存じですか。
アラビカ種は、中南米、アフリカ、アジアなど、世界中の国々で広く栽培されています。
70を超える品種はここでは紹介しきれないので、いくつか代表的なものを取り上げます。
代表的なアラビカ種の栽培品種 | 特徴 |
---|---|
ティピカ | 優れた香りと酸味 |
ブルボン | 花のようなフローラルな香り |
ゲイシャ | 独特な風味と香り |
スマトラ | 香りが独特で強い苦味 |
モカ | フルーティーな酸味と甘み |
ブルー・マウンテン | 酸味、苦味、甘み、コク、香りがバランスよい |
コナ | 甘い香りとさわやかな酸味 |
それでは順番に紹介していきましょう。
ティピカ
ティピカは、古くから存在する歴史が最も長いアラビカ種です。
エレガントな甘味、優れた香りや酸味を楽しむことができるのがティピカの大きな魅力。
栽培地域は中央アフリカで、豆は見た目の形状は大きめです。
ティピカ種についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
ブルボン
ブルボンは、ティピカが突然変異してできた種だと言われています。
ティピカに比べると、収穫量が多いのですが、隔年でしか栽培できません。
濃厚なコクを持ちながら、マイルドな酸味とフローラルな香りが特徴的です。
ブルボン種についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
ゲイシャ
ゲイシャは、言わずと知れた超高級コーヒーです。
一般のコーヒーと比べて、ゲイシャは3倍近いお値段。
希少価値が高いと言われる所以は、特定の生育環境でしか育てられないためです。
ゲイシャコーヒーについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
スマトラ
スマトラはインドネシア・スマトラ島のコーヒーです。
中でもスマトラ・マンデリンはスペシャルティコーヒーとして知られています。
香りが独特で苦味のある、コクが深いコーヒーなので好き嫌いは分かれるかもしれません。
スマトラ種についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
モカ
モカはフルーティーな酸味と甘みが特徴的で、世界中にファンが多いです。
モカはティピカで、ティピカの中でもイエメンやエチオピア産のコーヒー豆を指します。
苦味が少なく酸味が強いモカは上質なコーヒーなので、ブラックでいただくのがおすすめです。
モカコーヒーについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
ブルー・マウンテン
ブルー・マウンテンは、味わい深いコーヒーの王様で、輸出量の8割は日本です。
南国ジャマイカで生産されるコーヒーは、香り、コク、酸味、苦味、甘みのバランスが絶妙。
ブルー・マウンテンもモカ同様、ブラックで味わうことを強くおすすめします。
ブルーマウンテンについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
コナ
コナコーヒーは、ハワイで作られているコーヒーの代表格。
実はコナは、ハワイ州政府の厳しい審査を経て収穫されたコナ地域の希少な品種です。
さわやかな酸味と雑味が少ないので、コーヒーが飲み慣れていない方も楽しめるはず。
コナコーヒーについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
僕たちが好きなコーヒーはアラビカ種が多いよね!
コーヒー豆の品種と銘柄の関係
アラビカ種には、ティピカ、ブルボン、ゲイシャ、スマトラ、モカ、ブルー・マウンテン、コナなど世界中の美味しいコーヒーが含まれています。
ブルー・マウンテンのように、品種、産地、銘柄がイコールになっているものもありますが、大半は産地と銘柄が分かれているのです。
代表的な銘柄
代表的なコーヒーの銘柄をいくつか紹介します。
銘柄 | 国 | 味わいの特徴 |
---|---|---|
ブルー・マウンテン | ジャマイカ | 香り、コク、酸味、苦味、甘みが完璧 |
モカ | エチオピア イエメン | フルーティーな酸味と甘み |
ハワイ・コナ | ハワイ | 甘い香りと爽やかな酸味 |
キリマンジャロ | タンザニア | 柑橘系の香りと上品な酸味 |
グァテマラ | グアテマラ | 甘い香りと酸味にほどよい苦味 |
コロンビア | コロンビア | ナッツの香ばしさ、甘みと酸味 |
エメラルドマウンテン | コロンビア | フルーティーな酸味、甘い香りと深いコク |
スマトラ・マンデリン | インドネシア | 酸味が少なく、コクが深い |
コスタリカ | コスタリカ | 濃厚な甘味と深いコクと軽やかな酸味 |
スーパーなどでコーヒーを買う時には、皆さんはどのように選んでいますか。
パッケージのデザインで、なんとなく選んでいる方もいるかもしれません。
パッケージには銘柄やコーヒーの産地が必ず記載されています。
飲みたいコーヒーを手に取るのが一番ですが、銘柄を見て選ぶのが通のやり方です。
また、コーヒーショップのメニュー表には銘柄が記載されているのも多く見かけます。
コーヒーが美味しい国ランキングで選ぶのもアリかもしれません。
老舗コーヒーメーカーUCCのおすすめコーヒー豆から選ぶのもおすすめです。
銘柄に詳しくなるとコーヒーを選ぶのが楽しくなるよ!
コーヒー豆の品種を知ってコーヒー通になろう!
いかがでしたか。
コーヒーの品種、とりわけアラビカ種は、私たちが普段飲んでいるコーヒーばかり。
この記事で大切なことをまとめると以下の通りです。
- コーヒーの3品種はアラビカ種・ロブスタ種(カネフォラ種)・リベリカ種
- アラビカ種は商業用に栽培される品種で上質なコーヒー!
- 有名なコーヒー銘柄は元をたどれば上質なアラビカ種!
コーヒーの品種を知るほどに、コーヒーの選び方が楽しくなります。
お気に入りの品種や銘柄を見つけてみてくださいね。