エスプレッソとコーヒーって何が違うの?
エスプレッソとコーヒーの飲み方を知りたい
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
「エスプレッソ」というコーヒーを知っていますか?
カフェのメニューを見てもよく分からず、なんとなく注文している方もいるかもしれません。
本記事では、普段飲む「コーヒー」との違いやカフェメニューを紹介。
知っておくとよりコーヒーライフを楽しめるはずです。
- エスプレッソとコーヒーは、抽出方法・コーヒー豆とお湯の量・味が異なる
- 特にエスプレッソは様々な飲み方も楽しめる
- エスプレッソとコーヒーは、使用するマシンも異なる
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
エスプレッソとコーヒーの違い
エスプレッソとコーヒーには、主に下記の3つの違いがあります。
- 抽出方法
- コーヒー豆とお湯の量
- 味
それぞれ順に解説していきます。
抽出方法
まずは、抽出方法の違いです。
エスプレッソもコーヒーも、コーヒー豆を挽いて粉にしたものをお湯で抽出しています。
このお湯での抽出方法が、それぞれ異なります。
どのように抽出されているのか、解説していきます。
エスプレッソ
エスプレッソは、機械で圧力をかけて抽出します。
「express(急行)」が語源という説もあり、短時間で抽出することができるのが特徴です。
海外では「コーヒー」と言うとエスプレッソを指すことも多く、朝カフェに立ち寄る人々の姿をよく目にします。
基本的に機械での抽出になるので、素早く提供することができるのです。
コーヒー
コーヒーは、主にドリップという抽出方法を用いています。
ドリップでは、ペーパーや布などのフィルターを使い、コーヒー粉にお湯を注いで抽出します。
手動でのドリップはハンドドリップと呼ばれ、自宅で手軽に試すことができる抽出方法です。
少し手間がかかる半面、コーヒーを淹れるゆったりとした時間を楽しむことができます。
コーヒー豆とお湯の量
続いて、コーヒー豆とお湯の量の違いです。
エスプレッソとコーヒー1杯あたりのコーヒー豆とお湯の量は以下の通りです。
種類 | コーヒー豆 | お湯の量 |
---|---|---|
エスプレッソ | 16~20g | 50~60ml |
コーヒー | 8~12g | 120~180ml |
コーヒー豆とお湯の割合は、エスプレッソは1:3ほどなのに対し、コーヒーが1:15です。
エスプレッソは、圧力をかけて抽出している分、コーヒー豆に対するお湯の量がかなり少なくなります。
コーヒーは、エスプレッソよりも多くのお湯を使い、時間をかけてゆっくり抽出されます。
味
最後に、味の違いについて解説します。
エスプレッソとコーヒーは、抽出方法やコーヒー豆とお湯の分量の違いにより、味わいも大きく異なります。
エスプレッソ
エスプレッソは、濃厚で雑味が少ない味わいになります。
苦味が強いイメージがありますが、コーヒー豆の旨味もぎゅっと凝縮されているのです。
それぞれの豆の個性が強く感じられる、リッチな風味が特徴的。
ミルクやお湯で割っても、しっかりとコーヒーの味を楽しむことができます。
コーヒー
コーヒーは、エスプレッソに比べてさっぱりと穏やかな味わいになります。
コーヒー特有の苦みやコクはもちろん、果実感や繊細な香りも感じることができます。
そのままでも飲みやすく、苦味、酸味、甘みなどの味のバランスがとれています。
温度が下がると、香りや味の変化も楽しむことができます。
エスプレッソとコーヒーの主なカフェメニュー
カフェのメニューを見てどんなコーヒーなのか分からず、なんとなく注文した経験はありませんか?
エスプレッソを使ったドリンクが提供されているお店もありますし、コーヒーのみを置いているお店もあります。
こちらでは、多くのカフェで提供されている主なメニューをエスプレッソとコーヒー別に紹介します。
エスプレッソ
エスプレッソを使ったドリンクには、多くの種類があります。
「エスプレッソ」がメニューにある場合は、抽出後のエスプレッソをそのまま楽しむことができます。
筆者が初めてエスプレッソを飲んだのはオーストラリアで、量の少なさと味の濃さに驚いた記憶があります。
ちびちび嗜むのもよいですし、砂糖を多めに入れる飲み方も人気です。
- カフェラテ
- カプチーノ
- アメリカーノ
カフェラテ
カフェラテは、エスプレッソにスチーム(温めた)ミルクを注いだドリンク。
いわゆる「ラテアート」が楽しめるため、エスプレッソを使ったドリンクの中で一番馴染み深いのではないでしょうか。
エスプレッソドリンクを始めて飲む方には、まずこのカフェラテをおすすめします。
コーヒーの濃厚な風味とミルクの滑らかな口あたりを味わうことができます。
カプチーノ
カプチーノは、エスプレッソにふわふわのスチームミルクを注いだドリンク。
カフェラテに比べ、ミルクの泡の層が厚くなります。
チョコレートパウダーやシナモンパウダーをトッピングしても美味しく飲むことができます。
コーヒーの味がより強く感じられ、ミルクの泡の口あたりも楽しめます。
アメリカーノ
アメリカーノは、エスプレッソにお湯を注いだドリンク。
ドリップコーヒーと比較的近い濃度にはなりますが、味わいは異なるのがおもしろいところです。
ローソンやファミリーマートの「コーヒー」は、ドリップではなくこちらのアメリカーノです。
エスプレッソの濃厚さは残しつつ、お湯を加えることにより角がとれて飲みやすくなっています。
アメリカーノは日本ではあまり浸透していませんが、ヨーロッパで非常に親しまれています。
カフェオレやラテ、カプチーノなど、それぞれの違いについては以下の記事をチェック!
コーヒー
一般的にカフェで「コーヒー」と書かれているメニューは、ドリップしたコーヒーであることが多いです。
ドリップ方法も何種類かあり、お店によって淹れ方は様々。
ミルクや砂糖を添えてくれることもありますが、基本的には抽出後何も加えずに提供されます。
産地や銘柄による味の違いを楽しむことができます。
カフェオレ
カフェオレは、ドリップしたコーヒーにミルクを加えたドリンク。
カフェラテとの違いは、エスプレッソではなくドリップしたコーヒーを使っていること。
コーヒーの苦みが得意でない方や、お子様にもおすすめのメニューです。
自宅で作るときは、少し濃い目にコーヒーを抽出し、ミルクを加えるのがおすすめです。
エスプレッソとコーヒーは使用するマシンも異なる
エスプレッソとコーヒーは、使用するマシンが異なります。
エスプレッソは、圧力をかけて抽出するために、エスプレッソマシンという機械を使用します。
コーヒーは、手動で淹れることもできますし、コーヒーメーカーを使って自動で淹れることもできます。
「コーヒーマシン」を購入する際は、コーヒー用なのかエスプレッソ用なのかを確認する必要があります。
エスプレッソとコーヒーの楽しみ方
エスプレッソとコーヒーは、お店や自宅で飲むことができます。
それぞれどんな楽しみ方ができるのか、紹介します。
お店で飲む
まずは、お店で飲む場合の楽しみ方を紹介します。
エスプレッソ
エスプレッソのメニューは、ミルクを注いだ「カフェラテ」をよく見かけます。
エスプレッソを使ったドリンクには、今回紹介したもの以外にも多くのメニューが存在します。
もしメニュー表を見てどんなコーヒーか分からない場合は店員さんに聞くのがおすすめです。
コーヒー
コーヒーは、ほとんどのカフェや喫茶店で飲むことができます。
産地や銘柄を記載しているお店は、コーヒー豆について聞くと色々教えてくれることも多いです。
コーヒー豆の販売もしているお店もあるので、お気に入りの豆を見つけたらぜひ自宅でも淹れてみてください。
自宅で飲む
続いて、自宅で飲む場合の楽しみ方を紹介します。
エスプレッソ
エスプレッソを自宅で楽しむためには、抽出するための機械が必要になります。
全自動のマシンであれば、特に技術も必要なくエスプレッソを淹れることができます。
もし自分の手で淹れるのを楽しみたい方は、セミオートのマシンをおすすめします。
エスプレッソマシンは高価な買い物になるので、購入する際は慎重に選んでみてください。
コーヒー
コーヒーは、最低限の器具を揃えれば、自宅で簡単に淹れることができます。
自宅でゆったりとコーヒーを楽しみたいときは、ハンドドリップがおすすめです。
一方で、家族全員コーヒーを飲むので大量に淹れたい方や、朝コーヒーを飲みたいけれど淹れている時間がない方もいると思います。
そのような場合は、コーヒーメーカーを使うのもよいでしょう。
エスプレッソとコーヒーに関するよくある質問
ここではエスプレッソとコーヒーに関するよくある質問とその回答を紹介します。
- エスプレッソ粉とコーヒー粉の違いは何ですか?
-
エスプレッソ粉とコーヒー粉の違いは主に挽き方と抽出方法によります。
実際のところ、「エスプレッソ用の豆」や「コーヒー用の豆」など特定のイメージがありますが、最終的な区分は主に挽き具合と抽出方法によります。
- エスプレッソ粉: エスプレッソ粉は非常に細く挽かれたコーヒーの粉です。通常、エスプレッソマシンを使用して抽出され、高圧で短時間に水を押し通すために、この細かい粒度が必要です。エスプレッソ用のコーヒー粉は、一般的にダークローストであることが多く、これはエスプレッソの濃い味わいと濃厚な風味を引き立てます。
- コーヒー粉: 一方、「コーヒー粉」は、フレンチプレスやドリップコーヒーなど様々な抽出方法によって使われます。そのため粉の挽き具合は、使用する抽出器具によってさまざまです。例えば、フレンチプレスでは粗挽きのコーヒー粉が使われ、ドリップコーヒーでは中挽きが一般的です。この粉の大きさは、抽出時間とコーヒーの風味に大きな影響を与えます。
- エスプレッソとコーヒーにはどんな効果があリますか?
-
エスプレッソと一般的なドリップコーヒー(通常のホットコーヒー)は両方ともコーヒー豆から作られていますが、抽出方法の違いからそれぞれ異なる特徴があります。
- エスプレッソ:エスプレッソは高圧の蒸気を通して短時間で抽出されます。これにより、非常に濃厚でフルボディなフレーバーを持つコーヒーが作られ、その一杯あたりのカフェイン量も非常に高くなります。したがって、エスプレッソは集中力を高め、覚醒状態を向上させます。また、エスプレッソには抗酸化物質が豊富に含まれており、炎症を鎮め、心臓病のリスクを低減する可能性もあります。
- ドリップコーヒー:ドリップコーヒーもエスプレッソと同様に覚醒状態を促し、集中力を高める効果がありますが、カフェイン量は一杯あたりはエスプレッソより少ないです。ただし、ドリップコーヒーのカップはエスプレッソのショットより大きいため、一杯あたりのカフェイン量はエスプレッソと同等またはそれ以上になることもあります。抗酸化物質も含まれており、同様に健康に有益な影響を及ぼす可能性があります。
どちらのコーヒーにもメリットがあり、選択は個々の好みや必要性によります。
ただし、カフェインは適量を摂ることが大切で、過剰摂取による副作用も注意が必要です。
これらには不眠、動悸、消化不良などがあります。妊婦や特定の病状のある方は医師に相談した上で適量を決定することをおすすめします。
エスプレッソとコーヒーの違いを知ると、より深いコーヒーの世界を楽しめる!
今回は、エスプレッソとコーヒーの違いやそれぞれの楽しみ方について紹介しました。
本記事のポイントは、以下の通りです。
- エスプレッソとコーヒーは、抽出方法・コーヒー豆とお湯の量・味が異なる
- 特にエスプレッソは様々な飲み方も楽しめる
- エスプレッソとコーヒーは、使用するマシンも異なる
日本では、どちらかというとコーヒーの方が馴染みがある飲み物かもしれません。
エスプレッソも飲むようになると、より深いコーヒーの世界を知ることができます。
ぜひ多様なコーヒーを楽しんでみてください。