エスプレッソが少ない理由は何?めちゃくちゃ気になる…。
エスプレッソを美味しく飲む方法が知りたい!
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
あなたのエスプレッソのイメージはどんなものでしょうか?
そもそもの量やカフェインが少なく、凝縮されているイメージがありますよね…。
そこで本記事では、量が少ない理由を踏まえつつ、他のコーヒーとのカフェイン量との違い、美味しく飲む方法まで紹介!
- エスプレッソの量・カフェイン量が少ない理由は大きく3つある
- エスプレッソのカフェイン量は意外と少ない
- エスプレッソを美味しく飲むコツとしては、直火式と電気式で分けること
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
家庭ではなかなか飲むことが少ないエスプレッソ
イタリア生まれのエスプレッソは、家庭ではあまり飲むことができません。
その理由は「エスプレッソ」を作るには手間や特別な機械が必要だからです。
インスタントコーヒーではなかなか再現できないエスプレッソ。
ぜひ電動式マキネッタや直火式のマキネッタでその味を堪能してください。
確かに、エスプレッソを作る工程は大変なイメージがあるね!
圧力で旨みを凝縮する抽出方法
エスプレッソとは、コーヒー豆を挽いたコーヒー粉をマシンへセットし、高い圧力をかけてコーヒーを一気に抽出する方法のこと。またそのコーヒーを指します。
色が濃くて苦そうと思われがちですが、抽出に時間をかけないので、嫌なコーヒーの雑味は出てきません。
通常のドリップコーヒーに比べ、細かく挽いたコーヒー豆に高圧力のコーヒーなので、苦みやコクが強いです。
本場のイタリアではたっぷりの砂糖を溶かしたりミルクを入れて飲む飲み物です。
エスプレッソは簡単に言ってしまえば濃いコーヒーくらいの認識でいいと思います。
エスプレッソのおすすめマシンや全体感を掴みたい方は、以下の記事をチェック!
エスプレッソの量が少ない理由
結論、エスプレッソが少ない理由は3つあります。
まとめると以下の通りです。
- 20〜30秒の短い時間で圧力をかけて抽出するから
- 抽出のときに旨みだけを抽出しているから
- 少量でも満足できるコーヒーの原液だから
少量のお湯で抽出するため、コーヒーの旨みや苦み、また香り高いのです。
エスプレッソは、デミタスカップという普通のコーヒーカップの半分程度のカップで提供されます。
普通のレギュラーコーヒーは120cc〜150ccであるのに比べ、エスプレッソは30ccぐらい。
お酒でも度数が高いものは少量で飲む傾向がありますね。
ごくごくコーヒーを味わうより、一口ずつゆっくり味わえるエスプレッソの魅力を紹介していきます。
エスプレッソのカフェイン量は他のコーヒーに比べて少ない
コーヒーに含まれるカフェインの量は、淹れ方によって多くなったり少なくなったりしますが、一般的にエスプレッソの方が含まれるカフェインは少ないです。
普段飲まれているドリップコーヒーやアメリカンコーヒーよりもカフェインは少ないのが特徴。
なぜだかわかりますか?
それはエスプレッソの方が、抽出時間が短いからと言われています。
エスプレッソはイタリア語で「特急」の意味。抽出時間が短いことから名付けられた名前なのです。
カフェインの量が気になる方にエスプレッソはおすすめですね。
エスプレッソのカフェイン量が少ないと言われるようになった原因
エスプレッソというのは、細かく挽いた豆を高い圧力をかけて抽出する方法で行うため、必然的に使用する豆の量が少なくなっているのです。
一般的に、ドリップコーヒーでは10~15グラムの豆を使用するのに対して、エスプレッソは7グラム程度で十分なのです。
これなら、カフェイン量が少なくなるのも納得です。
焙煎度合いも異なる
また通常のドリップと大きく異なるのは、コーヒー豆の焙煎度です。
通常のドリップコーヒーはライトからフルシティと呼ばれる焙煎度合いの豆を使用し、これらは中、中深煎り程度です。
しかし、エスプレッソではイタリアンと呼ばれる、見た目からも黒くつやつやした苦そうなコーヒー豆を使用します。
焙煎度合いで言うところの一番ローストが深いところですね
焙煎度合いが深いとカフェインが減る
ここで面白いのが焙煎が深くなればなるほど、カフェインは減っていきます。
ただしこれはあくまでもコーヒーカップ1杯に対してです。
コーヒー豆の焙煎を深く進めていくことで、以下のような現象が起こります。
- 焙煎の熱により水分が抜けていく
- コーヒー豆がふくらんで大きくなる
このように、深くなるほどコーヒー豆1粒1粒が大きくなります。
つまり、深煎りの場合、計量スプーン1杯で手に取るコーヒー豆の数が減り、結果として、コーヒーカップ1杯に含まれるカフェイン量が減少することになります。
コーヒー豆1粒ごとのカフェイン量は変化しない
上記でも解説しましtが、これは計量スプーン1杯あたりのカフェイン含有量であって、焙煎度合いを浅くしようとも深くしようともコーヒー豆1粒に含まれるカフェイン含有量は変化しません。
そのため、重さ(グラム数)でコーヒー1杯分を計量した場合、カフェインの量はあまり変わらないのです。
エスプレッソの種類はイタリア系とシアトル系の2つ
エスプレッソにはイタリア系とシアトル系があるのはご存じですか?
エスプレッソはイタリアが本場ですが、シアトルを中心とするアメリカでの流行をもとに日本で多く飲まれているのです。
実は2つのエスプレッソの味わいは全く違うのです。
それぞれの豆の特徴を見ていきましょう。
イタリア系
イタリア系では、ミルクを加えずにストレートにエスプレッソを楽しむのが主流。
砂糖をたくさん入れてかきまぜ、飲む方もたくさんいるらしいです。
朝食時にはミルクを加えてカプチーノにして飲むこともありますが、大抵ストレートで飲みます。
エスプレッソの魅力はチョコレートのようにどろっとしたコーヒーの濃度と苦み。
この苦みは甘いものと相性が抜群。
砂糖をいれた甘いエスプレッソと普通のエスプレッソを飲み比べた上で、どちらがおいしいか?と聞かれたら、多くの人は「砂糖をいれた甘いエスプレッソ」と答えるでしょう。
苦みが一番の旨み、という先入観を捨てて、ストレートで飲んでいた人もぜひ、スプーン1〜2杯の砂糖を入れたコーヒーを試してみてくださいね。
ズッケロが相性抜群
茶色いお砂糖はイタリアでは「ズッケロ」と言います。
白いお砂糖よりも手が込んで作られていて、コーヒーの味わいにぴったりになるように作られています。
是非ズッケロも試してみてくださいね。
イタリア流エスプレッソに関しては「イタリア流エスプレッソとは?おすすめのマシンやコーヒー豆も紹介」の記事で詳しく解説しています。
シアトル系
コーヒー豆の輸入都市であるシアトル。
また、シアトルがある北米では、ストレートのエスプレッソを注文する人は少ないようです。
では人々は一体どんな風に注文するのでしょうか?
カフェラテやカプチーノをはじめとして、ミルクをあわせたカプチーノが人気です。
イタリア系では朝食のデザートのように扱われてたカプチーノですが、シアトル系では主流。
またチョコレートやホイップクリームやフレーバーシロップなどと組み合わせた応用エスプレッソが豊富のようです。
無限にカスタマイズ可能
ここで思い出されるのが、スターバックスコーヒーのように無限にカスタマイズ可能なコーヒー。
実はスターバックスコーヒーはシアトルで1971年に創業された老舗なんですよ。
シアトルの人々には自分の好みのカスタマイズをそれぞれ持っていて、気分によって様々なエスプレッソのオーダーをする人が多いようです。
ストレートでエスプレッソを楽しむ国イタリア。
そして、好きなようにエスプレッソをカスタマイズするシアトル。
国によってエスプレッソの飲み方が全然違うことがわかりましたね。
「イタリアの飲み方が主流でシアトルの飲み方が邪道だ」という人もいるかもしれません。
しかし、どちらが主流、邪道と言うことはないので、好きな方法でエスプレッソを楽しむことをおすすめします。
エスプレッソを美味しく飲む方法
エスプレッソを美味しく飲む方法としては結論、2つあります。
直火式と電気式です。
これから詳しく解説していくので、是非参考にしてください。
直火式編
直火式のエスプレッソは、老舗の喫茶店などで使われているエスプレッソ専用のポットを使った作り方です。
また以下では直火式のエスプレッソの作り方を紹介します。
- コーヒー豆は細挽きのものを使う
- 専用のエスプレッソ用のポットにお湯を注ぐ。
- コーヒー豆を入れた直火用のポットをまず弱火で加熱。
- 沸かし初めて「ポコポコ」という音が聞こえ始めたら、火を止めてください。
- おいしいエスプレッソの完成です。
コーヒー豆は細挽きのものを使うのがポイントだね!
直火式エスプレッソマシン(直火式マキネッタ)はアルミ製とステンレス製どっちがいいの?
直火式マキネッタには2つ種類があります。
アルミ製とステンレス製です。
どちらの方がおいしくエスプレッソが飲めるのでしょうか。比較してみました。
価格はアルミ製がのほうが安い
直火式の先駆け的存在でもある「モカ・エクスプレス」もアルミ製のエクスプレッソメーカーです。軽く量産が可能で、比較的安く手に入ります。
味は好みによる
「伝統的なアルミ製のほうがおいしい」という意見と「ステンレス製のほうが金属の匂いがあまりしなくていい」という意見があります。
一概にどちらがいいとはいえません。
器具自体の匂いや癖は最初からあるでしょう。
しかし、使い始めるとコーヒーの香りが器具になじみ、アルミ製であってもステンレス製であっても気にならなくなります。
エスプレッソの発祥地であるイタリアの家庭でも、アルミ製のマキネッタがよく使われています。
それは両者ともあまり味に違いがないことを証明しているのではないでしょうか。
衛生面ではステンレス製の方が良い
アルミ製、ステンレス製どちらも水で丸洗いが可能ですが、アルミ製はサビやすいという欠点を持っています。
また使用するうちにアルミ製のマキネッタは黒ずみや白いシミなどが付着しやすいです。
なので、水洗いをしても、完全に乾かすかフキンで拭ききるかすることが必要となってきます。
安くて手に入りやすいアルミ製。
しかしお手入れが大変です。
イタリアではエスプレッソはよく飲まれるため、汚れはあまり気になりません。
しかし、日本は湿度が高いため、またマキネッタを使う頻度が少ないため、汚れが気になるということがあります。
直火式エスプレッソマシンのおすすめ2選
直火式エスプレッソマシンのおすすめは以下の2つです。
- BIALETTI Brikka ビアレッティ ブリッカ
- FLAIR PRO 2
BIALETTI Brikka ビアレッティ ブリッカ
幅×奥行×高さ(cm) | 19×10.5×19.5 |
重量 | 700g |
IH対応 | × |
素材 | アルミ |
クレマ機能 | 〇 |
値段 | 9350円 |
こちらはエスプレッソマシンとは少し違いますが、マキネッタとも呼ばれる直火式エスプレッソメーカーです。
能的な特徴はクレマを作るための特殊なバルブが付いています。
クレマとは、エスプレッソの表面に浮かんでいる泡の部分を指します。クレマがあるエスプレッソは美味しいと評されることが多いです。
こちらの商品には1周り小さい2カップサイズもあるので、お好みで選べます
価格帯もそこまで高くないため、初心者にはとても使いやすいと思われます!
FLAIR PRO 2
こちらは本当は教えたくないくらい素晴らしい一品です。
あのバリスタ世界一をとった井崎さんがおすすめするほど本格的なエスプレッソを家でも楽しめます!
圧力計があり、より繊細なクレマが味わえるでしょう。
手動エスプレッソメーカー・圧力ゲージを搭載したSignature PROの最新モデル(PRO2)になります。
見た目がなんといっても美しいですね
もっとおすすめの直火式エスプレッソマシンが知りたい方は、以下の記事をチェック!
電気式編
電気式は喫茶店でよく見かける、抽出機械のことです。
電気式のエスプレッソマシンは、今日では安く手に入るものが多くなっています。
「家庭でエスプレッソを飲むのは難しい」と書きましたが、このようなマシンの登場のおかげで手軽にエスプレッソを楽しめるようになっています。
電気式のエスプレッソマシンには主に3種類あります。
- マシン付属のフィルターにコーヒー粉を詰めてセットするもの
- 円盤状のフィルターにコーヒーの入っているエスプレッソポッドをセットするもの
- ①と②どちらのタイプも選んで使えるもの
電気式のエスプレッソマシンは基本的に説明書通りに使えれば問題はありません。
「デロンギ(DeLonghi)アイコナ エスプレッソ・カプチーノメーカー ECO310」がおすすめ
名称 | アイコナコレクション エスプレッソ・カプチーノメーカーECO310 |
サイズ(cm) | 幅26.5×奥行29×高さ32.5 |
重量 | 4.0kg |
水タンク容量 | 1.4ℓ |
カフェポッド・コーヒー粉 | 両方対応 |
価格 | 33,000円 |
こちらは少々価格帯は上がりますが、非常に手軽に本格的なエスプレッソが楽しめる逸品です。
どこか昔懐かしいレトロでおしゃれなデザインが特徴。
フォームドミルクを作ることもできるので、エスプレッソが苦くて飲みにくいという方はカプチーノにして楽しむのもアリです!
泡立ちミルクも簡単に作れるスチームノズルつき。
ラテアートなんか始めちゃったら最高ですね!
もっとおすすめの電気式エスプレッソマシンが知りたい方は、以下の記事をチェック!
基礎的なエスプレッソの飲み方が知りたい方は「エスプレッソの飲み方とは?本場イタリアの楽しみ方も紹介」の記事をチェック!
エスプレッソやドリップコーヒーでカフェインを飲む際の注意点
ここではエスプレッソやドリップコーヒーでカフェインを飲む際の注意点を解説します。
2点だけ、カフェイン飲料を飲む際に注意していただきたいことがあります。
- 1つ目が夜寝る前にカフェインをとらないこと
-
当たり前のようにも思えますが、不眠症につながってしまう可能性があります。
- 2つ目が1日3杯までにすること
-
コーヒーは3杯までなら健康に良いともされています。
だからこそ、コーヒーを飲みすぎなければ、体に害は基本的にないです。
詳しくは以下の記事をチェック!
【最新】コーヒーのカフェイン量はどのくらい?その効果と副作用も解説 コーヒーはカフェインで有名だけど、実際どんな効果があるの?でも強い効果があれば、その副作用も強そう。 コーヒーを飲むときのカフェイン量ってどのくらい? こうい...
エスプレッソとカフェインについてよくある質問
ここではエスプレッソとカフェインについてよくある質問とその回答を紹介します。
- エスプレッソとドリップコーヒーのカフェイン量はどちらが多い?
-
エスプレッソとドリップコーヒーのカフェイン量を比較する際、一杯あたりの量と容量あたりの量に分けて考えることが重要です。
- 一杯あたりのカフェイン量
- 通常、一杯のエスプレッソ(約30-50ml)は、カフェイン量が40-75mg程度です。一方、一杯のドリップコーヒー(約240ml)は、カフェイン量が95-165mg程度です。この比較では、一杯あたりのカフェイン量で見るとドリップコーヒーの方が多くなります。
- 容量あたりのカフェイン量
- 容量あたりのカフェイン量を比較すると、エスプレッソは約1mlあたり1.3-2.5mgのカフェインが含まれています。一方、ドリップコーヒーでは約1mlあたり0.4-0.7mgのカフェインが含まれています。この場合、同じ容量を飲んだ場合にはエスプレッソの方がカフェイン量が多くなります。
要するに、一杯あたりの量ではドリップコーヒーが多いものの、容量あたりのカフェイン量を比較すると、エスプレッソが多いという結果になります。
しかし、普通に飲む量を考慮すれば、エスプレッソは少量で飲むものなので、実際に摂取するカフェイン量はドリップコーヒーの方が多いことが一般的です。
- 一杯あたりのカフェイン量
- エスプレッソは胃に優しいですか?
-
エスプレッソは、抽出方法によってコーヒー豆から脂質や酸味が多く抽出されるため、胃に敏感な人には刺激が強いことがあります。
しかし、胃への影響は個人差があり、エスプレッソがすべての人に胃に悪影響を与えるわけではありません。
エスプレッソのコーヒー抽出法、エスプレッソマシンは圧力をかけることで短時間で抽出します。
この結果、濃縮されたコーヒーが作られます。
エスプレッソは濃厚な香りと味わいが特徴であり、カフェイン含有量は容量あたりでは通常のドリップコーヒーよりも高いです。
しかし、エスプレッソの1杯のカフェイン量は、一般的なドリップコーヒーの1杯よりも少ないため、カフェインによる胃への刺激は比較的小さいです。
ただし、抽出される脂質や酸味が胃に刺激を与えることがあり、胃に敏感な人には胃に優しくないと感じることがあります。
胃に優しいコーヒーを求める場合、ドリップコーヒーで脂質や酸味が少なくなるような抽出法を選ぶことが良い方法でしょう。
また、胃に優しいコーヒー豆を選ぶことや、コーヒーを飲むタイミングや量を調整することも胃への影響を軽減する方法です。
最終的には、自分の胃に合ったコーヒーの種類や抽出法を見つけることが重要です。
エスプレッソのカフェイン量は把握しておこう!
いかがでしたでしょうか?
エスプレッソが少ない理由を紹介しつつ、美味しく飲む方法も徹底解説しました!
エスプレッソが少ない理由をまとめると以下の3つになります。
- 20〜30秒の短い時間で圧力をかけて抽出するため
- 抽出のときに旨みだけを抽出しているため
- 少量でも満足できるコーヒーの原液だから
最後にはエスプレッソを美味しく飲む方法も紹介しました。
電気式と直火式があるので、それぞれのメリット、デメリットをしっかりと把握した上で購入しましょう!