
ムンドノーボって、どんなコーヒーの品種なんだろう?



ブルボン種と何が違うのかな?
本記事ではこのような疑問にお答えします。
ムンドノーボ種は、ティピカ系の「スマトラ」とブルボンの自然交配によって生まれた、ブラジル原産のアラビカ品種です。1943年にサンパウロ州で発見されて以来、樹勢の強さと収量の多さで、ブラジルを代表する主力品種に育ちました。
味はナッツやチョコレートを思わせる香ばしさと控えめな酸味が持ち味で、毎日飲むコーヒーにぴったりです。今回はムンドノーボ種の歴史や栽培特性、ブルボン種との味の違い、通販で買えるおすすめ3商品まで解説します。
- ムンドノーボ種はスマトラ(ティピカ系)とブルボンの自然交配で1943年にブラジルで生まれた品種
- 丈夫さの正体は樹勢と環境適応力で、さび病には弱い(World Coffee Research品種カタログ)
- 味はナッツやチョコレート系の香ばしさと控えめな酸味のバランス型
- 通販で買えるおすすめは「益子珈琲 ムンドノーボ」「Coffee Roast Vivace 完熟ムンドノーボ」「ちろりや ブラジル パンタノ ムンドノーボ種」
- 淹れ方はペーパードリップかフレンチプレスがおすすめ


日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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それでは早速見ていきましょう。
ムンドノーボ種とは?


まずは名前の由来と、どんな「両親」から生まれた品種なのかを押さえましょう。
起源と命名の由来
ムンドノーボ種は、1943年にブラジル・サンパウロ州で発見されました。
品種データベースを公開する研究機関World Coffee Research(WCR)によると、最初の母樹はサンパウロ州ミネイロス・ド・チエテで見つかり、その後ムンドノーボ地区(現在のウルペス)で育成と選抜が進められました。
品種名はこの地名に由来し、ポルトガル語で「新しい世界」を意味します。沖縄で「ニューワールド」と呼ばれているのは、この名前を英語に訳したものです。
交配の歴史と背景
ムンドノーボ種は、スマトラ(ティピカ系統)とブルボンの自然交配で誕生しました。
スマトラは、インドネシア・スマトラ島を経由してブラジルへ渡ったティピカ系統の選抜種です。もう一方のブルボンは、芳醇な甘みとしっかりしたコクで知られる古典品種で、現代でもスペシャルティコーヒーの定番です。
なお、日本語の解説記事では「スマトラはさび病を生き延びた耐病品種」と紹介されることがありますが、ティピカ系統はさび病に弱く、ムンドノーボも耐病性は受け継いでいません。この点は次章の栽培特性で詳しく解説します。
両親の持ち味を受け継いだムンドノーボは、発見から約80年たった今も、ブラジルの畑の主役であり続けています。
IACによる選抜と普及の年表
ムンドノーボ種を世に送り出したのは、ブラジルのカンピーナス農事試験場(IAC)です。発見から普及までの流れを年表で整理します。
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 1943年 | サンパウロ州で母樹を発見し、IACが選抜を開始 |
| 1952年 | 初期選抜が完了し、ブラジル各地の農園へ広がり始める |
| 1977年 | IACが改良を加えた新系統のリリースを開始 |
| 現在 | カトゥアイと並ぶブラジルの主力品種として栽培が続く |
発見から約10年かけて選抜された点、そして30年以上たってからも新系統が出続けている点から、ブラジルがこの品種に注いできた力の大きさが読み取れます。
アラビカ種全体の品種マップを知りたい方は、下記の記事をご覧ください。


ムンドノーボ種の栽培特性


ムンドノーボ種が「丈夫」と評される理由と、その言葉の正確な中身を見ていきましょう。
樹勢が強く収量が多い
WCRの品種カタログには、ムンドノーボの収量ポテンシャルが「中〜非常に高い」と明記されています。
樹そのものの生命力(樹勢)が強く、環境への適応力が高いため、広大な農地でも安定して実を付けます。標高1,000m前後の産地でもよく育ち、ブラジルの大規模農園と相性が良い点も、長年主力であり続ける理由です。
さび病には弱い(よくある誤解)
ムンドノーボは「耐病性に優れた品種」と紹介される機会の多い品種です。しかし、WCRの品種カタログには異なるデータが載っています。
| 評価項目 | WCRの評価 |
|---|---|
| さび病(コーヒー葉さび病) | 感受性(弱い) |
| CBD(コーヒー炭疽病) | 感受性(弱い) |
| 線虫 | 感受性(弱い) |
| 収量ポテンシャル | 中〜非常に高い |
| 高地栽培での品質 | 良 |
つまり、ムンドノーボの「丈夫さ」の正体は病気への強さではなく、樹勢と環境適応力です。
産地ではさび病対策の防除を前提に栽培されています。飲む側の品質に直結する話ではありませんが、品種を正確に語るうえで押さえておきたい事実です。
樹高が高く収穫しづらい
弱点はもう1つあります。樹の高さです。
ムンドノーボはアラビカ種の中でも背が高く伸びる「トール型」に分類され、放っておくと人の背丈をはるかに超えて成長します。
収穫や剪定に手間とコストがかかるため、ブラジル以外の中南米諸国にはあまり広がりませんでした。この弱点を補うために生まれたのが、低い樹高のカトゥアイです(詳しくは後の章で解説します)。
主な産地
ムンドノーボのほとんどはブラジルで栽培されています。
特に多いのがミナス・ジェライス州です。温暖で、夏の雨季と冬の乾季がはっきり分かれる気候に加えて日当たりにも恵まれ、コーヒーチェリーが均一に育ちます。
日本では、沖縄でも少量ながらムンドノーボが栽培されており、「ニューワールド」の名前で親しまれている存在です。


ブラジル産コーヒー全体の味の傾向は、コロンビア産との比較記事で詳しく解説しています。


ムンドノーボ種の風味・味わいの特徴


ムンドノーボの説明でよく使われるのが「バランスの良い味わい」という言葉です。カッピングの現場で感じる実像を交えて、もう一歩踏み込んで解説します。
味の全体像(3,000商品カッピングの視点)
コーヒー豆研究所では累計3,000商品以上のコーヒーをカッピングしてきました。その経験から言うと、ムンドノーボの個性は「派手さはないのに、外さない」点にあります。
口に含むと最初にローストナッツやカカオの香ばしさが立ち、酸味は控えめ。ボディは中程度で、後味はすっきりしています。
ブラジルの定番輸出規格「サントスNo.2」のブレンドベースにも広く使われているため、「ブラジルらしい味だな」と感じたコーヒーの正体が、実はムンドノーボだったというケースは珍しくありません。
WCRのカタログでも高地栽培での品質は「良」にランクされており、標高の高い農園のロットでは甘さの密度が一段上がります。
焙煎度別の味の変化
焙煎度合いによっても味が変わります。浅煎り側と深煎り側で、それぞれの表情を見てみましょう。
浅煎り〜中煎り
ナッツやキャラメルのような優しい甘味とフレッシュな酸味が際立ちます。
軽やかで飲みやすく、苦味が苦手な方にも向く焙煎帯です。
中深煎り〜深煎り
ローストナッツやチョコレートを思わせる、苦味と甘味が同居する濃厚な味わいに変わります。
深煎りまで進めると、ミルクと合わせても負けないコクや香ばしさが出てくるのも特徴です。
ブルボン種・カトゥアイとの味の違い
似た出自を持つ品種と飲み比べると、ムンドノーボの立ち位置がはっきりします。
| 品種 | 酸味 | 甘み・コク | 味の印象 |
|---|---|---|---|
| ブルボン | 明るくやわらかい | 甘みが豊か | 華やかでなめらか |
| ムンドノーボ | 控えめ | コクと香ばしさが主体 | どっしりしたバランス型 |
| カトゥアイ | やや明るい | すっきりした甘み | クリーンで軽快 |
親であるブルボンの華やかさと比べると、ムンドノーボは香ばしさ寄りの味わいです。ミルクや砂糖を合わせる飲み方とも好相性で、朝の1杯から食後まで幅広く活躍します。
ブルボン種について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。


ムンドノーボから生まれた品種


樹高が高すぎるという弱点は、新しい品種を生む原動力になりました。ムンドノーボを親に持つ代表的な品種を紹介します。
カトゥアイ(ムンドノーボ×カトゥーラ)
カトゥアイは、ムンドノーボと矮性品種カトゥーラの交配から生まれた品種です(WCR品種カタログ)。
ムンドノーボ譲りの収量の多さと、カトゥーラ譲りの低い樹高を兼ね備え、収穫のしやすさが大幅に改善されました。現在ではブラジルにとどまらず、中米各国でも広く栽培される定番品種に成長しています。
ブラジルの畑では、長年「ムンドノーボとカトゥアイ」が二枚看板です。
アカイアなどの選抜系統
ムンドノーボそのものの改良も続いています。
豆の大きさを重視して選抜されたアカイアはその代表例です。さらにIACは1977年以降も新系統のリリースを続けており、発見から80年を超えた今もムンドノーボは進化を続けています。
大粒の豆に興味がある方には、個性派として知られるパカマラ種の解説記事もおすすめです。


ムンドノーボ種のおすすめコーヒー3選!通販で買える


ここからは、通販で手軽に購入できるムンドノーボのおすすめ商品を紹介します。
選ぶときは「タイプ(粉・ドリップバッグ)」「焙煎度」「容量」の3点に注目すると、自分の飲み方に合う1袋が見つかります。おすすめをまとめると以下の通りです。
| 順位 | 商品名 | 産地 | タイプ | 焙煎度 | 内容量 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 益子珈琲 ムンドノーボ | ブラジル | 粉 | ミディアムロースト | 180g×2袋 | ¥1,646(税込) |
| 2位 | Coffee Roast Vivace 完熟ムンドノーボ | ブラジル | ドリップバッグ | やや深煎り | 8g×50袋 | ¥6,300(税込) |
| 3位 | ちろりや レギュラーコーヒー ブラジル パンタノ ムンドノーボ種 | ブラジル | 粉 | ダークロースト | 500g | ¥4,500(税込) |
1位. バランス重視の定番「益子珈琲 ムンドノーボ」


- 酸味・甘み・苦味の調和が優れており、飲みやすい
- フルーティーな酸味を求める方にはやや物足りなく感じられるかも
栃木県・益子の自家焙煎珈琲店が提供するムンドノーボ。
豆の個性を引き出した焙煎で、ほどよい酸味と深いコクを両立したバランス型の味わいが特徴です。
日常の一杯として楽しみやすい仕上がりです。
| 商品名 | 益子珈琲 ムンドノーボ |
|---|---|
| 産地 | ブラジル |
| タイプ | 粉 |
| 焙煎度 | ミディアムロースト |
| 内容量 | 180g×2袋 |
| 価格 | ¥1,646(税込) |
2位. 注文後焙煎の鮮度「Coffee Roast Vivace 完熟ムンドノーボ」


- オーダー毎焙煎でいつでも新鮮な味わい
- コストが高め
受注後に焙煎しているためいつでも新鮮な美味しさが楽しめます。
飽きのこない味わいで、自宅やオフィスで毎日コーヒーを飲む方にも最適です。
しっかりとしたコクと香ばしさを堪能できます。
| 商品名 | Coffee Roast Vivace 高級 本格コーヒードリップバック ムンドノーボ |
|---|---|
| 産地 | ブラジル |
| タイプ | ドリップバック |
| 焙煎度 | やや深煎り |
| 内容量 | 8g×50袋 |
| 価格 | ¥6,300(税込) |
3位. 大容量でコスパ良し「ちろりや ブラジル パンタノ ムンドノーボ種」


- 酸味が苦手な方におすすめ。まろやかで飲みやすい
- 軽やかな香りやフルーティーな酸味を好む方には重すぎるかも
ブラジル・パンタノ農園産のムンドノーボを使用した一品。
500g入りの大容量で、香ばしいナッツ感とやわらかな甘みが楽しめます。
ブラジルらしい豊かな風味を味わいたい方におすすめです。
| 商品名 | ちろりや レギュラーコーヒー ブラジル パンタノ ムンドノーボ種 |
|---|---|
| 産地 | ブラジル |
| タイプ | 粉 |
| 焙煎度 | ダークロースト |
| 内容量 | 500g |
| 価格 | ¥4,500(税込) |
ムンドノーボ種の美味しい淹れ方


ムンドノーボの香ばしさとコクを引き出す、定番の淹れ方を2つ紹介します。
どちらも自宅で手軽に試せるので、ぜひ飲み比べてみてください。
ペーパードリップ
微粉や油分を紙がキャッチするため、雑味が抑えられ、すっきりとした味わいを引き出します。
豆本来の甘みやコクをストレートに味わいたい方におすすめです。
挽き方は中細挽きを選ぶと、味のバランスが取りやすくなります。
フレンチプレス
金属フィルターで豆の油分ごと抽出するため、旨味や甘みの豊かな風味を楽しめます。
深みのある味わいが好きな方にうってつけです。
挽き方は粗挽きにすると、雑味を抑えながら甘みを引き出せます。


ムンドノーボ種に関するよくある質問・回答
- ムンドノーボ種はどんな人におすすめですか?
-
酸味が苦手で、まろやかでバランスの取れたコーヒーを好む人にぴったりです。
ブラックで飲みやすく、ミルクを入れても負けないため、カフェオレ派にも向いています。
初心者からコーヒー愛好家まで幅広く楽しめる万能タイプの豆です。
- ムンドノーボ種のコーヒーはどこで買えますか?
-
自家焙煎店の通販サイトやAmazon・楽天市場で、品種名を明記した商品を購入できます。
単一品種として売られる機会はまだ限られるため、本記事で紹介した3商品のように「ムンドノーボ」と明記された商品を選ぶと確実です。
品種名の表記がなくても、ブラジル産ブレンドの原料として広く使われています。
- ムンドノーボ種はカフェイン量が多いですか?
-
ムンドノーボはアラビカ種に属するため、カフェイン量はアラビカ種の標準的な範囲です。
カフェインが約2倍含まれるロブスタ種と比べると控えめで、ほどよい覚醒効果でリラックスタイムにも適しています。
過剰摂取でなければ安心して日常的に楽しめます。
- ムンドノーボ種は希少性がありますか?
-
ムンドノーボはブルボンやゲイシャほど希少性は高くありません。
生産量が多く市場に出回りやすい一方、品質のばらつきは少なく安定感があります。
高級豆というより、日常的に安心して楽しめる高品質なアラビカ種として位置づけられています。
- ムンドノーボ種の味の特徴は何ですか?
-
酸味は弱く、ナッツやチョコレートのような香ばしさとほのかな甘さが特徴です。
後味はすっきりとしており、口当たりが柔らかい点も飲みやすさにつながっています。
特に中深煎りにするとコクと甘みが増し、毎日飲んでも飽きのこない味わいになります。
ブラックでも飲みやすく、ミルクとも相性抜群です。
ムンドノーボでコーヒーをより深く味わってみよう!


最後に、この記事のポイントを振り返りましょう。
- ムンドノーボ種は、スマトラ(ティピカ系)とブルボンの自然交配で1943年にブラジルで生まれた品種
- 丈夫さの正体は樹勢と環境適応力で、さび病には弱い(WCR品種カタログ)
- 味はナッツやチョコレート系の香ばしさと控えめな酸味のバランス型で、日常使いに最適
- 樹高の高さを補うために生まれたカトゥアイと並び、ブラジルの二枚看板
- 通販のおすすめは「益子珈琲 ムンドノーボ」「Coffee Roast Vivace 完熟ムンドノーボ」「ちろりや ブラジル パンタノ ムンドノーボ種」で、ペーパードリップかフレンチプレスで淹れるのがおすすめ
ブラジルコーヒーの土台を80年支えてきたムンドノーボ。品種名で1杯を選んでみると、いつものコーヒーが少し違って見えてきます。
ムンドノーボでより一歩深いコーヒータイムを!
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