コーヒー豆を買ってからずいぶん何ヶ月も経っていたけど、どのように活用すればいいかわからない
古いコーヒー豆を美味しく飲む方法はあるのかな?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
コーヒーを飲んでいると絶対飲みきれない量の豆って出てきますよね。
実は古いコーヒー豆を放っておくと、カビたり、ゴキブリを招き寄せる結果になることもあります…。
そこで本記事では古いコーヒー豆の正しい使い道や美味しく飲む方法を紹介。
- 古いコーヒー豆とは、焙煎から時間が経っているということ
- コーヒー豆には賞味期限がある
- 古いコーヒー豆のアレンジ・活用方法がある
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
コーヒー豆が古い状態とは?
コーヒーが古い状態とは、 よく、買ってから時間が経ったコーヒー豆・粉と思われがちですが 「焙煎した状態から時間が経っている」ということ。
コーヒー豆は高温の環境に長時間さらされ、コーヒー豆は細菌が繁殖しにくい弱酸性なので腐ることはほとんどありません。
ただ、コーヒー豆には油分が多いため、この油分が空気にふれることで徐々に酸化していきます。
ということは、開封してしまうと酸化は早くなってしまい、本来のコーヒー豆・粉の味は変わります。
なので、買ってからではなく、焙煎されてから徐々に酸化ははじまっているということになります。
具体的な期間で言えば、開封して豆の状態で1ヶ月、粉の状態で2週間くらい経ったコーヒー豆・粉は古い状態と言っていいでしょう。
豆と粉で期間が違うのは、粉の方が空気にふれる面積が多くなるからです。
コーヒー豆が腐るかどうかに関しては「【重要】コーヒー豆は腐るの?具体的な賞味期限はどのくらいなのか」の記事で詳しく解説しています。
コーヒー豆の賞味期限
コーヒー豆には賞味期限があります。
わかりやすく説明すると、次のような期限が目安となります。
– | コーヒー豆 | コーヒー粉 |
---|---|---|
未開封 | 約1ヶ月~1年 | 目安は約14日程度 |
開封済 | 1ヶ月以内 | 7~14日以内 |
未開封のコーヒー豆の場合、期間が大きく違うのでいつなのか気になりますよね。
焙煎の温度や方法などによって賞味期限は変わるので、「確実にこの日まで!」とは言い切ることができません。
保存状態をよくしていれば酸化は防げて長く楽しめると考えてしまうかもしれませんが、どんなに保存状態がよくても焙煎から時間が経てば酸化はしやすくなります。
コーヒー豆・粉の袋に賞味期限が書かれている場合と書かれていない場合がありますが、できるだけ早めに飲み切るようにしましょう。
長くても3か月以内に使い切るのがベストです!
長く楽しみたい場合には、買う前に新鮮な豆や粉を調べてから選ぶといいですよ。
詳しいコーヒー豆の賞味期限については「コーヒー豆の賞味期限はどのくらい?適切な保存期間と保存方法を解説」の記事をチェック!
古いコーヒー豆の味わい
古いコーヒーはどのような味になるの?
簡単に言えば、香りが薄くなったり酸っぱくなったりします。
酸っぱいとは言ってもいろいろな酸っぱさがありますよね。
コーヒー豆には、元々酸味がありますが本来であれば柑橘系のようなさわやかな味がします。
ですが、それとはまた違って後味が残るようなイヤな感じのする酸味となるのです。
コーヒーが苦手だと言われることがあるのは、このような酸味を味わっているからかもしれません。
古いコーヒー豆は体に悪い?
古いコーヒー豆は、体にはよくないとよく言われていますが、 コーヒー豆が焙煎されてから1~2か月くらいであれば、そこまで気にすることなく体に悪いことはありません。
それ以上経っているのであれば、できるだけ飲まずに別の活用方法を考えることをおすすめします。
飲んでしまうと、次のような体の変化が主にあらわれやすいです。
ただ「絶対に飲まない方がいい!」「体に悪い!」という科学的根拠はありません。
- 腹痛が起こる
- 胃に負担がかかり吐き気がする
- のどに違和感がある
- 肝臓によくない
飲んだからと言って、体に変化があらわれる方、あらわれない方もいます。
ですが、酸化した酸が胃の刺激になったり、のどにイヤな酸味が残ってしまって違和感が起こってしまう可能性はあります。
体に変化が出るかもしれないと、ドキドキしながら飲むよりもできるだけ美味しい期間に飲むようにしてコーヒーを楽しみましょう。
まずい場合や古いコーヒー豆の使い道・活用法
古いコーヒーを飲んでみたけれど、まずくて飲めないという場合や 賞味期限を気にしていたのに、いつの間にか期限が過ぎていて飲めなくなった、飲まずに別の方法で使いたいなどという場合があるでしょう。
使い道や活用方法としては、次のような方法があります。
土に撒いて植物の肥料にする
植物を育てているのであれば、土に撒いて肥料にするという方法があります。
ただ、そのままではなく市販のたい肥を用意して毎日1ヶ月くらいは混ぜて発酵させなくてはいけません。
雑草除去や凍結防止に利用する
コーヒーの粉をまくだけで、雑草が成長するのを抑制する効果があるとされています。
また、滑り止めにもなるので冬場に活躍します。
消臭剤にする
一番よく知られているのは消臭剤にする活用方法です。
玄関やトイレなどニオイが気になる場所に置いておくといいですよ。
これは古いコーヒー粉だけではなく、飲んだ後の出がらしでも使えます。
虫よけにする
コーヒー豆を容器に入れて虫よけしたい場所に置いておくと、虫よけにもなります。
ただ、ペットや小さい子どもがいる場合には危なくない場所に置く必要がありますよ。
ゴキブリ対策のために古いコーヒーを使う方も多くいらっしゃいます。※様々な説がありますが。
その他の活用方法
その他には、 タバコの火消しや沸かしたコーヒーの中に油汚れの気になる器具をつけておくと油汚れ落としにもなります。
また、ハンドメイドをしている方であれば染料に利用することできます。
より詳しい活用法については「【厳選】コーヒー豆のおすすめ活用法8選!かすを上手く再利用しよう」の記事をチェック!
古いコーヒー豆を美味しく飲む方法
古いコーヒー豆だから絶対に飲めないというわけでもなく、 美味しく飲む方法もあります。
美味しく飲む方法のポイントは、主に次の3つです。
- いつもよりお湯の温度をあげる
- コーヒー豆の量を増やす
- コーヒー豆を粗めに挽く
このポイントのように、いつもよりも高い温度で入れることで、コーヒーの味わいや香りが引き立ちます。
そして、量を多くすることでコーヒー豆の美味しいところだけを抽出することができ、粗めに挽くことでイヤな酸味部分を感じにくくなりますよ。
古いコーヒー豆を美味しく飲むアレンジ方法
古いコーヒー豆を美味しく飲むためには、3つのポイントがあります。
このポイントのように入れれば飲めるのですが、ブラックが苦手でそのままでは飲めない・普段はブラックでも飲めるけれどまだ酸味が気になるという方もいるでしょう。
そのような場合におすすめのアレンジ方法があります。
1. アレンジ方法
まずアレンジ方法としてあげられるのは「カフェオレ」です。
ミルクを入れてカフェオレにすると味がマイルドになってそこまで気にならなくなりますよ。
カフェオレについては以下の記事を参考にしてください。
2. その他のアレンジ方法
その他には、冬にはなかなか飲む機会はないですがアイスコーヒーという方法もあります。
冷たくすると、味を感じにくくなるので、イヤな酸味は気にならなくなります。
中には、アレンジよりもうまくコーヒーが入れられないという方もいるかもしれません。
初心者の方でも手軽に美味しいコーヒーを入れられますので、入れ方の基本的な部分を知りたい場合には以下の記事を参考にしてください。
古いコーヒー豆は注意して取り扱おう!
いかがでしたでしょうか?
古いコーヒー豆の使い道や美味しく飲む方法などについて紹介しました。
本記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- 古いコーヒー豆は焙煎から時間が経っている豆のこと
- コーヒー豆には賞味期限がある程度決まっている
- 古いコーヒー豆のアレンジ方法としてはアイスコーヒーやカフェオレにして飲むこと
コーヒーの消費期限は、次の期間が目安です。
- 未開封の場合、コーヒー豆は約1ヶ月~1年・粉は約14日
- 開封済みの場合、コーヒー豆は1ヶ月以内・粉は7~14日以内
焙煎から時間が経てばどうしても酸化しやすくなり、味も変わってしまいます。
とはいえ、飲めると思ってたくさんの量を買ってしまったのであれば、せっかく手元にあるので最後まで使い切りたいですよね。
美味しく飲む方法で飲んだり、アレンジして別の活用をしたりと工夫をするといいですよ。
できるだけ早めに飲み切ることがベストですが、どうしても古くなってしまったときには取り扱いに注意して最後まで楽しみましょう。
いろいろな味のコーヒーを楽しみたいという方は、以下の記事を参考にしてください。