Qグレーダーの資格が取りたい
資格を生かして年収を上げたい
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
バリスタとして働いていると、よりコーヒーの知識を深めるために資格が欲しいと思ったことはありませんか?
その中でも最高難易度といわれているQグレーダー。
Qグレーダーは、高品質のコーヒーと評価をすることができる国際資格です。今回はそんな資格の魅力を紹介!
- Qグレーダーには主に2種類の資格が存在し「CQI認証アラビカグレーダー」と「CQI認証ロブスタグレーダー」がある
- Qグレーダーの主な仕事内容は、コーヒーの評価・鑑定
- 最難関資格といわれているQグレーダーは試験も特殊
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
続きはこちら
コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
- コーヒープロフェッショナル:プロに必要な専門知識と基本技術を習得できる!受講者満足度No.1を誇るラーキャリのオリジナル教材を使用。今ならここからクリックすると10,000円分無料+ゲリラクーポンGET!
- コーヒースペシャリスト:スマホ・PCだけで完結!就職や独立など、仕事や夢の実現に向けて+αのスキルとして非常におすすめ。初回980円&いつでも解約OK!
- おうちdeカフェコース :UCCコーヒーアカデミー監修!本格コーヒーを淹れるノウハウが4ヶ月で習得可能。
さらにおすすめが知りたい方は「コーヒーのおすすめ人気資格ランキング17選!種類から費用まで解説」をチェック!
Qグレーダーとは?
Qグレーダーには主に2種類の資格が存在します。
「CQI認証アラビカグレーダー」と「CQI認証ロブスタグレーダー」です。
豆の品種によって名前が分けられていますが、仕事の内容に変わりはありません。
Qグレーダーは国際コーヒー品質協会(以下CQI)が認定を行っている国際資格です。
コーヒーを国際的に評価することのできる名誉のある資格となっていますが、その分難易度も高くなります。
仕事内容
Qグレーダーは普段身近で聞くことのない仕事なので内容も気になりますよね。
そんなQグレーダーの主な仕事内容は、コーヒーの評価・鑑定です。
CQIが認定した審査員3名が無作為に選ばれ、アメリカスペシャルティコーヒー協会(以下SCAA)の評価基準でスコアを付けていきます。
高い評価がつけられたコーヒー豆には「Q認証コーヒー」という名前が付けられ、高品質コーヒーの証明になります。
Qグレーダーの資格試験
最難関資格といわれているQグレーダーは試験も特殊です。
講習と10以上ものテストを受け、全て合格しなくては資格取得することができません。
以下では、気になる試験詳細を紹介していきます。
受験資格 | 特になし |
受験内容 | ・6日間連続の研修(試験含む)) ・8科目19試験 |
受験費用 | 250,000円~350,000円(税込み) ※受験料含む ※サイトの受講料よって異なる |
申し込み方法 | 公式サイトより申し込み |
合格基準 | 19試験全て合格※再試験などもあり |
資格更新 | 更新試験必須(3年更新) |
受験資格
Qグレーダーには受験資格はありません。
誰でも気軽に受けることができるので、学歴は気にせず、鑑定士に憧れる人は誰でも受験することができます。
試験内容
Qグレーダーには講習の受講と、試験19科目の合格が必要になります。
簡単に試験内容を紹介します。
科目名 | 試験概要 |
---|---|
General Coffee Knowledge(筆記試験) | コーヒーに関する一般知識の筆記試験 |
Sensory Skills Tests(味覚) | 味覚に関する科目 |
Olfactory Tests (嗅覚) | 嗅覚に関する科目 |
Triangulation Tests (コーヒーを区別) | 産地別のフレーバーの違いからコーヒーを区別 |
Organic Acid Matching Pairs Test (有機酸プロファイリング) | コーヒーに含まれる有機酸についてのメカニズムや風味に与える大切さなどを学ぶ |
Roasted Sample Identification (コーヒーサンプルへの理解) | SCA方式のカッピングに用いるコーヒーのサンプルの要件について理解しているかどうか、適切なサンプルかどうか識別する能力があるかどうかを学ぶ |
Green Coffee Grading (CA方式の評価・格付) | 生豆・焙煎豆に関するSCA方式の評価・格付。ディフェクトの種類と等価換算、点数に基づく等級などを学ぶ |
General Coffee Knowledge(筆記試験) | SCAのカッピングプロトコルやカッピングフォームについて概説し、カッピングの実習 |
General Coffee Knowledge(筆記試験)
コーヒーに関する一般的な知識についての試験です。
マークシート方式となっており、60分で約100問を回答していきます。
Sensory Skills Tests(味覚)
アラビカコースは甘味・塩味・酸味、 ロブスタコースは甘味・塩味・酸味・苦味に関する味覚試験を行います。
味が混合した場合の味の違いについても勉強します。
ショ糖・食塩・クエン酸などの水溶液を使用する試験となっており、コーヒーは一切使用しません。
Olfactory Tests (嗅覚)
コーヒーに含まれることが多い36種類の香りを4つのグループに分けて学びます。
各種の香りを識別・同定できるかが審査されます。
実習や試験では実際に香りをかいで計4回行う試験です。
Triangulation Tests (コーヒーを区別)
産地によって違うフレーバーを区別する能力があるかを審査する試験です。
試験は計4回行われ、3つのコーヒーから異なるものをカッピングによって識別します。
アラビカコースは以下を識別する内容になっています。
- Mild
- Africa
- Natural
- Asia
ロブスタコースでは以下を識別します。
- Latin America
- Africa
- East Asia
- Indonesia
Organic Acid Matching Pairs Test (有機酸プロファイリング)
コーヒーに含まれる有機酸や、コーヒーの風味に与える重要性などを座学での勉強と実習を行います。
有機酸というと少し難しく感じますが、内容はコーヒー液の中にリンゴ酸、酢酸などをいれ、コーヒーの中に入っている酸を回答する試験です。
Roasted Sample Identification (コーヒーサンプルへの理解)
トレイ上に並べられた3つのカップから、1つだけ焙煎の異なるコーヒーを選ぶ試験がアラビカコースでは行われ、計6トレイ分の試験を行います。
ロブスタコースでは、6つの豆の検体がどのように焙煎されたかを回答する試験です。
見た目や味わいなどで判断しますが、回答の際にはしっかりと根拠に基づいた理由も必要。
Green Coffee Grading (CA方式の評価・格付)
生豆や焙煎豆に関するSCA方式の評価を行います。
アラビカコースならSCA式、ロブスタコースならCQI式など、コースによって異なりますがそれぞれの評価に従って時間内に的確にコーヒーの格付けを行えるか審査をする試験です。
Cupping Tests (カッピング試験)
カッピングプロトコル(カッピングに使用する容器)やカッピングフォーム(コーヒーの評価シート)について概説し、カッピングの実習を行います。
コーヒーの官能評価をおこなえるか、カッピング試験を通じて審査します。
カッピングフォームはネットからダウンロードできるので、書き方に慣れておくのも勉強になります。
受験方法・受験料
受験方法は公式サイトから申し込む必要があります。
申し込むサイトによって、受験料や講習の会場なども異なるので、各サイトの試験概要はしっかりと確認してから申し込みを行いましょう。
受験料は、講習料等にもふくまれており、250,000円~350,000円(税込み)と、他の資格に比べると高額です。
講習
講習は多くは6日間ですが、申し込み先によっては7日間行う場合もあります。
基本は前半3日間は試験に関する講習を受け、後半3日間が試験です。
講習に別途申し込む必要はなく、受験料に全て含まれます。
Qグレーダーの資格を取るメリット
最高難易度といわれていて、講習と資格で6日間も要するQグレーダーですが、実際に資格を取るとどのようなことが行えるのでしょうか。
- コーヒー豆の仕入れなどに携わることができる
- スペシャリティコーヒーの認定証の発行ができる
- 国際資格として取得できる
コーヒー豆の仕入れなどに携わることができる
Qグレーダーは焙煎されたコーヒーだけでなく、生豆の評価も行います。
そのため、自分で仕入れに出向いて、自分の評価したコーヒーを入れるなんてこともできます。
Qグレーダーが仕入れているというだけでも、コーヒーの品質への信頼感もしますね。
スペシャリティコーヒーの認定証の発行ができる
Qグレーダーは、コーヒーの評価を行うので、高い評価がつけられたコーヒー豆はQ認証コーヒーとして認められます。
自分の選んだコーヒーに認証が与えられ、世界に愛されるスペシャリティコーヒーになる事は、コーヒー好きとしては大変光栄なことです。
国際資格として取得できる
Qグレーダーは紹介した通り、日本国内だけでなく、世界に通用する資格です。
コーヒー豆品質の品質を評価する国際的に認知された珈琲鑑定士なので、自分に自信を持つことができます。
世界でも約4,000人で、日本人は約300人しかいない、レア度の高い資格です。
Qグレーダーの資格を取るデメリット
立派な国際資格のQグレーダーですが、メリットがあればやはりデメリットも出てきます。
そんなリアルなデメリットも紹介していきます。
- 認知度が低い
- 資格取得の費用が高い
- 更新試験をパスする必要がある
認知度が低い
まず、国際資格と言っても認知度は低いです。
コーヒー好きなら聞いたことある程度の人はいるかもしれないですが、詳しくない人にとっては未知の資格です。
珈琲鑑定士などの方が認知度は高いので、知らない人にとってはすごさが伝わりにくいです。
資格取得の費用が高い
Qグレーダーは資格の費用が200,000円以上の費用がかかります。
また、6日間の講習と試験があるので、まとまった休みが取れない人には講習を受けることもできません。
気軽に受けることのできる試験ではないので、覚悟を持つ必要があります。
更新試験をパスする必要がある
更新試験は3年に1度行わなくてはいけません。
試験取得時と同じような講習はないですが、豆サンプルの欠陥を正しく記入し、カッピングフォームを正しく使用し、基準点を超える必要があります。
更新試験にも不合格があるので、常に勉強しなくてはいけません。
Qグレーダーに向いている人
Qグレーダーに向いている人は以下のような人です。
- 好きなことへの探究心がある人
- 常に向上心がある人
- コーヒーの魅力を多くの人に伝えたいと思っている人
Qグレーダーは一朝一夕では取得できる資格ではなく、資格取得後も継続して勉強する必要があります。
向上心や探究心がなければ、継続してコーヒーの知識を入れることができません。
コーヒーは日々たくさんの産地で試行錯誤されているので、たくさんの種類が今後も出てきます。
そんなコーヒーを常に学ぶ姿勢がないと、コーヒーの評価は行うことができません。
Qグレーダーに向いていない人
Qグレーダーに向いていない人は以下のような人です。
- 嗅覚が鋭くない人
- 資格取得で満足してしまう人
- 煙草を吸う人
Qグレーダーの試験では、嗅覚や味覚でコーヒーの判断を行います。
鼻炎などを持っている人の場合、コーヒーの香りをしっかりと認識することができず、評価を行うことが難しくなります。
また煙草も味覚に大きな影響を与えてしますので、カッピング時には不利になります。
味覚や嗅覚は食生活などでも左右されるので、自分の生活環境も大切です。
Qグレーダーの勉強法
Qグレーダーの具体的な勉強方法は公式のサイトなどにも明記されておりません。
試験内容にはコーヒーの一般知識もありますが、それ以外の官能感覚を使った試験が多く存在します。
コーヒーの知識は書籍などで勉強すればある程度の知識を付けることができますが、感覚のトレーニングは難しいです。
コーヒーのカッピングの際、視覚に頼らないように部屋の明かりを暗くしたり目隠しなどをして鍛えた方もいます。
視覚情報が少ない状態の場合、口に含んだコーヒーに集中できます。
また、フルーツなどを食べた際の甘さ、酸味など舌のどこで感じるか、などを意識するだけでも日々の味覚は鍛えることができるでしょう。
日々飲んでいるコーヒーから産地を当てたり、様々な産地のコーヒーと触れあい、自信の間隔を広げていくことが重要です。
コーヒー豆の焙煎の判断などは、自分で様々な焙煎度合いのコーヒーを購入し、視覚での焙煎度合いが判断できるようになっておく必要もありますね。
Qグレーダーに関するよくある質問
ここではQグレーダーに関するよくある質問とその回答を紹介します。
- Qグレーダーの難易度は?
-
Qグレーダーはコーヒーに関する唯一の国際認定資格です。
そのため、SCAAカップ審査員の全科目22要素を高い合格基準でクリアし、コーヒーの知識に関する筆記試験をクリアして合格になるので、難易度はかなり高いでしょう。
- Qグレーダーの合格率は?
-
世界のコーヒー従事者の0.016%しか合格できない資格と言われています。
Qグレーダーという最難関の資格取得合格を目指してみましょう!
いかがでしょうか?
Qグレーダーについて徹底解説しました。
本記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- Qグレーダーには主に2種類の資格が存在し、「CQI認証アラビカグレーダー」と「CQI認証ロブスタグレーダー」がある
- Qグレーダーの主な仕事内容は、コーヒーの評価・鑑定
- 最難関資格といわれているQグレーダーは試験も特殊
国際資格のQグレーダーですが、試験の難しさはあれど、コーヒーの品質の評価や買いつけなどの魅力はコーヒー好きにはたまらないですね。
簡単に取得できる資格ではない分、試験に合格した際の喜びは何にも代えることができません。
世界に通用する焙煎士を目指してみませんか?