コーヒーの染み抜き方法とは？応急処置から簡単に消す方法まで解説

こういった疑問や要望にお答えしていきます。

それでは早速見ていきましょう。

コーヒーの染み抜きをする前に確認しておくべきこと

染み抜きをする前に、染みが付いてしまった布の種類を確認しましょう。

布の種類によって、合わない洗剤があり、布を傷めてしまう場合があります。

布の種類と洗剤

布の種類	中性洗剤	アルカリ性洗剤	塩素系漂白剤	粉末酸素系漂白剤
綿（コットン）	○	○	○	○
麻	○	○	○	○
毛（ウール）	○	×	×	×
絹（シルク）	○	×	×	×
レーヨン・キュプラ	○	○	○	○
アセテート	○	×	×	×
ナイロン	○	○	×	○
ポリエステル	○	○	○	○
アクリル	○	○	○	○
ポリウレタン	○	○	×	○

布に合わせた取り扱いをしましょう。

染みのメカニズムを知ろう

染みとは繊維と色素が結合した状態のことを言います。

染みは布から外側に向かって成分ごとに層になっているのです。

布⇒色素⇒タンニン⇒タンパク質・でんぷん⇒油

このような構造になっています。

※東京都クリーニング生活衛生同業組合参照

一番外側の油が膜になっていて、染みをカバーしている状態になります。

布に接しているところが色素なので、染みとして見えるのはこの部分です。

コーヒー独特の茶色は、焙煎した後にできるコーヒーメラノイジンという褐色色素になります。

この褐色色素は加熱することによって生成される、いわゆる焦げのことです。

この成分が苦味を生み出しているので、コーヒーには欠かせない成分になります。

褐色色素は染色の材料にもなる

褐色色素は染色の材料にもなります。

昔は草木染めと言って、植物の色素で繊維を染色するのが主流でした。

コーヒーも植物なので、草木染めになります。

数年前に、コンバースが使い終わったコーヒー豆で染色したスニーカーを発売していました。

このように、染色に使われるということは、コーヒーの色素は布を染めるということになります。

これがコーヒー染みの原点です。

コーヒーの再利用に関しては「【厳選】コーヒー豆のおすすめ活用法8選！かすを上手く再利用しよう」の記事をチェック！

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コーヒーの色素が吸着しやすいもの、しにくいものがある

色素が繊維を染めるのにはメカニズムがあります。

物質は電気を帯びています。

繊維も色素も物質なので、もちろん電気を帯びているのです。

電気にはプラスとマイナスがあり、引き付け合います。

そして、物質同士の引力も引き付け合うのです。

この二つの力がしっかり作用した時に、繊維がその色に染まるという現象を生み出します。

繊維の種類によって、帯びている電気が違うので、繊維によっては、コーヒーの色素が吸着しやすいもの、しにくいものがあるということです。

この染色の原理がコーヒーの染みの仕組みになります。

つまり、染色の逆をすれば染み抜きはスムーズに行えるということです。

なので、布の種類はとても大事なポイントになります。

【応急処置編】コーヒーの染み抜き方法！出先に便利

結論、すぐに水洗いしましょう。

コーヒーの染みは付着した直後であれば洗い流せるからです。

コーヒーの染みは水溶性なので、水に溶けます。

繊維に付着した直後はまだ吸着力が弱く、繊維の奥深くまで吸着しておらず、表面にくっついている状態です。

表面にくっついている状態のまま水で流せばそのまま綺麗に落ちます。

コーヒーが付着したらすぐに水で洗い流しましょう。

衣類用シミ抜き剤「スポッとる」がおすすめ

応急処置編として、コーヒーの染み抜きを簡単に行いたい場合は、衣類用シミ抜き剤「スポッとる」がおすすめ。

楽天総合ランキング1位受賞した染み抜き商品で、コーヒー以外にも数多くの落とせないと思っていた頑固なシミを落とすことが可能になります。

クリーニング店で15年間、頑固なシミと闘ってきた女社長が開発した独自の配合で、時間が経ってしまったシミもスポッと落とすことが可能となっています。

【洗濯機編】コーヒーの染み抜き方法！簡単に綺麗に消せる

とにかくすぐに洗濯しましょう。

洗濯用洗剤の洗浄効果と時間による関連性についてこのような研究結果が出ています。

家庭用洗濯機を使用し、水、粉タイプの洗剤、液体タイプの洗剤、濃縮タイプの洗剤、中性洗剤の5種類で洗浄効果と時間について実験したレポートです。

繊維は天然繊維である綿と化学繊維であるポリエステルの２種類で実験しています。

洗剤と時間による洗浄率

液体	洗浄開始後2分経過	洗浄開始後4分～15分	洗浄開始後20分～60分
水	25％	34％	42％
粉末洗剤	73％	80％	89％
液体洗剤	44.3％	58.5％～70％	80％
濃縮洗剤	48.7％	59.2％～72.2％	83.9％
中性洗剤	50％	70％	70％

この結果から見ると、粉末洗剤の洗浄率が一番高いことがわかります。

そして、洗浄開始から2分以内に染みの7割が落ちているのです。

この論文によると、洗浄開始から2～4分後が汚れが一番繊維から離れると述べています。

洗濯時間が長くなればなるほど、繊維が傷み、汚れが再びつきやすくなるのです。

染み抜きはスピードが命だということが言えます。

繊維の素材に関しては、天然繊維である綿の方が汚れを寄せ付けにくくて、化学繊維であるポリエステルの方が汚れを寄せ付けやすいという結果になっています。

化学繊維の染みはより早く落とすことが望ましく、洗浄も短時間で行うことが良いと言えますね。

ご自宅の洗濯機で洗う場合のポイント

ご自宅ではこのポイントを意識して染み抜きをしてみて下さい。

コーヒーの染み抜きによって服は傷むのか

布に合わない方法で染み抜きをすると服は傷みます。

これは布の性質によって特徴が違うからです。

布には大きく二つに分けられます。

天然繊維と化学繊維です。

それぞれ更に種類が細かく分かれます。

一つ一つの種類によって、取り扱い方法が違うので、それに合わないようなお手入れをしてしまうと、逆に傷めてしまう要因になります。

通常、洗濯そのものが布を傷めるので、大事な洋服は布の種類を確認して、取り扱い方法を調べましょう。

心配な方はクリーニングに出すのが一番安心です。

服を傷めたくない方は、コーヒーの染み抜き方法を布に合わせて見極めて下さい。

コーヒーの染み抜きに対するQ＆A

コーヒーの染み抜きに対する質問とその答えを紹介します。

カフェオレの染みも同じ方法で洗って良いでしょうか？

カフェオレは牛乳が混じっています。

牛乳はコーヒーの色素を繊維に固着させる機能を持っていてより落ちにくくなるのです。

なのでスピードが必須になります。

出先の場合は、流水で流して、台所用洗剤か、ハンドソープなどですぐに洗いましょう。

コーヒーをこぼしたその場に水がない時はどうしたらいいですか？

ウエットティシュがあれば、ウエットティッシュでふき取りましょう。

ウエットティッシュもないようでしたら、ハンカチやドライティッシュなどでコーヒーを吸い取り、水のある場所まですぐに移動しましょう。

長年経過してしまったコーヒー染みは消えますか？

長年経過した染みは、繊維の奥深くまで吸着して、色素沈着しているので、難しいです。

洗っても落ちなかった染みはどうすればいいですか？

何回か洗浄を繰り返していると目立たなくなることがあります。

ただし、繊維も傷みますので、注意が必要です。

漂白剤が大丈夫な生地なら、漂白してみましょう。

輪染みになってしまった場合は何か良い方法はありますか？

漂白してもダメな場合は、思い切って全体をコーヒー色に染めてしまってもいいのではないでしょうか。

全部がコーヒー色にそまれば、染みが染みではなくなります。

コーヒー染めは比較的手軽にできるようなので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

コーヒーの染み抜きは慎重に行おう！

いかがでしたでしょうか？

コーヒーの染み抜き方法について、応急処置から簡単に消す方法まで解説しました！

今回の記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。

是非コーヒーの染み抜きは慎重に行っていただいて、大切な服を長続きして着ていただたら幸いです。