
グラスフェッドバターとは何ですか?普通のバターとは何が違うのでしょうか?



グラスフェッドバターの使い方や、バターコーヒーに入れる際の注意点を知りたいです。
グラスフェッドバターは、牧草を食べて育った牛の乳を原料とするバターです。普通のバターと比べる際は、成分の違いと、食べた人への健康効果を分けて考えましょう。
本記事では栄養成分、研究の読み方、食事に取り入れる際の注意点を整理します。
- グラスフェッドバターの成分と、食べた人への健康効果は分けて考える
- 脂質が主成分で、ビタミンなどの量は商品ごとに確認する
- 飽和脂肪酸と摂取エネルギーに注意する
- 朝食をバターコーヒーだけに置き換える方法は推奨しない


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グラスフェッドバターの特徴と普通のバターとの違い


バターは乳脂肪を多く含む食品です。「太る食品」「健康によい食品」と二分せず、使う量と食事全体で考えましょう。
コーヒーにバターなどの油脂を加えた飲み物は、バターコーヒーと呼ばれています。
ただし、バターコーヒーの材料として知られていることは、グラスフェッドバターの減量効果や高い成功率を示す根拠にはなりません。
脂質はエネルギー源ですが、追加した分のエネルギーも食事に含まれます。糖質が少ないことと、たくさん食べても体重が増えないことは別です。
バターは、乳から分離したクリームを攪拌して乳脂肪を集めた食品です。
主成分は乳脂肪で、ビタミンAなども含みます。含有量は成分表や商品の表示で確認してください。
グラスフェッドバターとは?


「グラスフェッド」は牛の飼料に着目した名称で、健康効果を認定する表示ではありません。
牧草を中心に育てられた牛の乳を使います。飼料や飼育方法の詳細は、生産者の説明を確認しましょう。
飼料や季節によって乳の成分や色が変わる場合がありますが、すべての商品が同じ組成になるわけではありません。
選ぶ際は風味や用途だけでなく、原材料、有塩・無塩の別、栄養成分表示も見比べてください。
グラスフェッドバターについてより詳しく知りたい方は「グラスフェッドバターとは?気になる味の特徴からおすすめまで紹介」の記事をチェック!


栄養成分と健康効果を区別して考える


以下はバターの成分として取り上げられる項目です。成分単体の研究を、そのままバターを食べたときの効果に置き換えることはできません。
主な確認対象は次の5項目です。
- オメガ3脂肪酸
- 脂溶性ビタミン
- カロテン
- 酪酸(らくさん)
- 共役リノール酸
各成分が普通のバターより一律に多いとは判断できません。
文部科学省の成分表では、有塩バター100gは700kcal、脂質81.0gです。これは成分表の代表値です。10gならエネルギーは約70kcalに相当します。
オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸(オメガ-スリーしぼうさん、ω-3 fatty acid)は不飽和脂肪酸の分類のひとつです。
えごま油や亜麻仁油は、オメガ3脂肪酸の一種であるα-リノレン酸を含みます。脂肪酸の種類によって性質は異なり、「血液をサラサラにする」と一括りには説明できません。
WHOの食事に関する解説では、飽和脂肪酸の多い食品を不飽和脂肪酸を含む油脂などに置き換える考え方が示されています。食事への単純な油脂の追加とは区別してください。
α-リノレン酸は体内で作れない必須脂肪酸の一つで、食事から摂ります。オメガ3脂肪酸のすべてを同じ成分として扱わないことが大切です。
グラスフェッドバターも乳脂肪を主成分とするため、普通のバターだけが飽和脂肪酸を含むわけではありません。
不飽和脂肪酸を含むことだけで、LDLコレステロールへの影響を無視したり、減量に適していると判断したりすることはできません。
脂溶性ビタミン
脂溶性ビタミンは、脂に溶ける性質を持つビタミンの分類です。熱への強さまで一律に同じとは限りません。
その種類は以下の4種類があります。
- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
含まれていることと、必要量を十分に摂れることは別です。バターだけでビタミンを補おうとせず、多様な食品を組み合わせましょう。
カロテン
カロテンは黄色や赤色の色素の成分で、油に溶ける性質があり抗酸化作用を持っています。
カロテンの一部は必要に応じて体内でビタミンAに変換されます。
米国NIHのビタミンA解説では、視覚や成長、免疫機能などに必要な栄養素として説明されています。
カロテンを含むという理由だけで、グラスフェッドバターに動脈硬化の予防効果があるとはいえません。
バターの薄い黄色の正体は、牛が食べた牧草に含まれるカロテンが乳脂肪に蓄積したもの。
色は飼料や季節などの影響を受けます。色の濃さだけで栄養価の優劣や健康効果を判定することはできません。
酪酸(らくさん)
飽和脂肪酸のひとつ酪酸(らくさん)は、短鎖脂肪酸の一種で、私たちの大腸のエネルギー源です。
腸内細菌が作る短鎖脂肪酸の働きと、バターを食べる効果は同じではありません。引用資料は腸内細菌と脂質代謝の概説で、グラスフェッドバターによる減量を検証した試験ではありません。
共役リノール酸
共役リノール酸(きょうやくリノールさん)は、不飽和脂肪酸の1つです。
共役リノール酸(CLA)の研究には、成分を分離したサプリメントの試験も含まれます。その摂取量や組成を、市販のバターと同一視できません。
NIHの減量用サプリメントの解説では、人でのCLAの体重・体脂肪への効果は小さく、臨床的な意義に疑問があると整理されています。これをバターの「脂肪燃焼効果」の根拠にはしません。
摂取量・コレステロールに関する注意点


グラスフェッドバターも、量に注意して使う油脂です。食品なので、ここでは医薬品の「副作用」ではなく、食べ方に伴う注意点として整理します。
油脂を足せば摂取エネルギーも増えるため、食べ過ぎには注意が必要です。
バターとオリーブオイルを比較した試験では、血中脂質への影響に違いが見られました。以下は研究の要約です。
健康な成人47人を対象に、食事の一部をバターまたは精製オリーブオイル由来のエネルギーに置き換えた比較試験では、バターの期間に総コレステロールとLDLコレステロールがより上昇しました。これはバターとオリーブオイルの比較で、グラスフェッドバターだけを評価した結果ではありません。
出典:バターとオリーブオイルの血中脂質への影響を比較した研究(2015年)
WHOは、バターを飽和脂肪酸の多い食品の例に挙げています。油脂の種類だけでなく、食事全体の量と置き換え方が重要です。
この試験だけでグラスフェッドバターと他のバターの差は判断できません。ただし、直接比較がないことは「グラスフェッドなら影響を心配しなくてよい」という意味でもありません。
LDLコレステロールが高い方や、食事療法中の方は、バターの量を自己判断で増やさないでください。
高脂血症などの病気をお持ちの方は、必ずかかりつけの医師にご相談ください。
料理やバターコーヒーに使うときの注意点


グラスフェッドバターは、トーストや料理、お菓子作りなどに使えます。風味の好みに合わせ、ほかの油脂との合計量にも気を配りましょう。
バターコーヒーに使う場合も、減量のために積極的に油脂を追加することは勧めません。
バターコーヒー
バターをコーヒーに入れるだけで、体のエネルギー利用が一律に切り替わるわけではありません。「ケトン体回路が回るから痩せる」という説明では、食事全体の条件が抜け落ちています。
朝食をバターコーヒーだけに置き換える方法は推奨しません。バター・油・コーヒー中心の飲み物では、食事で摂るたんぱく質や食物繊維を十分に補えないためです。
インスリン分泌や血糖値の変動は、食事や体の状態によって変わります。バターコーヒーなら血糖値が急降下しないという保証はできません。
空腹感や眠気の出方にも個人差があります。
バターやMCTオイルを入れる場合は、飲み物に加えた量も一日の油脂・エネルギー摂取量に含めて考えてください。
バターコーヒーに興味がある方は「バターコーヒーでダイエット?その効果・作り方からおすすめまで紹介」の記事もチェック!


掲載例:グラスフェッドバターとフロマージュブランのセット






掲載例として「グラスフェッドバターとフロマージュブランのセット」を紹介します。
販売ページによると、宮地牧場のグラスフェッドミルクを使ったバター100gとフロマージュブラン110gがセットになっています。
口溶けや後味の特徴は販売者による説明です。
フロマージュブランはフランス語で「白いチーズ」を意味し、フレッシュでクリーミーなチーズの一種です。
掲載セットのフロマージュブランの原料は、販売者の説明では生乳です。
販売者が紹介する風味と使い方












販売ページではフロマージュブランの爽やかな酸味と、スイーツやディップなどへの使い方が紹介されています。
料理に使う際は、購入品の保存方法・期限・乳成分の表示も確認してください。
グラスフェッドバターは食事全体のバランスを考えて使おう


お伝えした重要なポイントは以下のとおりです。
- 食べれば痩せる、病気を予防できるという効果は保証できない
- 成分単体の研究を、バター全体の効果と同一視しない
- LDLコレステロールが高い方や食事療法中の方は、摂取量を医師に相談する
- 朝食をバターコーヒーだけに置き換える方法は推奨しない
風味を楽しむ食品として、使う量と食事全体のバランスを考えましょう。健康上の不安がある方は、医師や管理栄養士に相談してください。
コンビニエンスストアでも買えるバターコーヒーについて気になる方は「ファミマのバターコーヒーのダイエット効果は?痩せた?口コミ紹介」の記事もチェック!


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