トラジャコーヒーとはどんな特徴があるの?
おすすめのトラジャコーヒーを知りたい!
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
「幻のコーヒー」と呼ばれる、トラジャコーヒーを知っていますか?
本記事では歴史や栽培環境だけでなく、味わいの特徴も徹底解説!
さらに、おすすめのトラジャコーヒーとトアルコトラジャを3つずつ紹介します。より美味しさを追求したい方は必見です!
- トラジャコーヒーは日本人と現地の人が協力して復活させた「幻のコーヒー」
- スタバでもトラジャコーヒーを飲むことができる
- トアルコトラジャを販売しているのはキーコーヒーのみで通販でも買える
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
続きはこちら
コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
トラジャコーヒーとは?
トラジャコーヒーとは、インドネシアのスラウェシ島トラジャ地区で生産された、アラビカ種コーヒー豆のことです。
トラジャコーヒーは第二次世界大戦で農地が荒れたことで、名前を聞くことがなくなった時期もありましたが、ある日本企業の協力でコーヒー生産が復活し、今では広く知られるコーヒー豆の1種となりました。
他のコーヒーにはない華やかな風味と希少性から、多くのファンがいるトラジャコーヒー。
インドネシアのコーヒーといえば、マンデリンが一般的に有名ですが、トラジャコーヒーはどのような歴史や風味を持ったコーヒーなのでしょうか。
マンデリンについては「【保存版】マンデリンとは?その豆の特徴・種類・おすすめまで完全解説」の記事で詳しく解説しています。
次でトラジャコーヒーの風味を紹介します!
トラジャコーヒーの味の特徴
トラジャコーヒーは、上品な香りと甘み、しっかりとしたコクが特徴のコーヒーです。
「幻のコーヒー」という呼び名に似つかわしい、気品のある豊かな香りと、蜜のような甘みを持っています。
酸味、コク、苦みのバランスがよく、まろやかで飲みやすい味わいです。
中煎りから深煎りで販売されていることが多く、深煎りで飲むと控えめの酸味と、スモーキーな味わいを楽しむことができます。
トラジャコーヒーは、他のコーヒーにはないような上品な香りで、人々を魅了しています。
実際にトラジャコーヒーを飲んだことがありますが、「上品」という言葉一番似合うかなと思います!高級志向な人にもおすすめ!
トラジャコーヒーが「幻のコーヒー」と呼ばれる理由
「幻のコーヒー」とも呼ばれるトラジャコーヒーは、希少性に価値があります。
インドネシアのコーヒー栽培は、17世紀末に開始され、18世紀初頭には、東インド会社の管理でコーヒーの輸出が開始されました。
オランダに到着したコーヒーは、当時の平均年収の1%の高値で売られていたらしいよ!
このような経緯で、スラウェシ島では1750年にコーヒーが伝わり、コーヒー生産が開始されました。
しかし、第二次世界大戦が始まるとコーヒー生産が難しくなり、さらにオランダがインドネシアから撤退したことで、農園は管理されなくなってしまいました。
それから40年ほど経った1970年ころ、ある日本企業の協力でトラジャコーヒーは復活を遂げ、今でも私たちを魅了し続けているのです。
オランダのインドネシア植民地化とコーヒー農園の荒廃
そもそも、コーヒーをインドネシアに伝えたのはオランダ人であると言われています。
オランダは、獲得したインドネシアの領土でコーヒーを栽培し、利益を得ていました。
またトラジャコーヒーはオランダの貴族に愛されるほど、確かな品質を認められていました。
しかし、第二次世界大戦が終わりオランダが撤退したことにより、コーヒー栽培の条件が揃わなくなり、農地は荒れ果ててしてしまったのです。
トラジャコーヒーの生産が復活した「キーコーヒー」の支援
第二次世界大戦前に「セレベスの名品」(現スラウェシ島)とも呼ばれ、有名だったトラジャコーヒーは、その後名前を聞くことがなくなりました。
そんな中、栽培が途絶えてから40年後の1978年に「キーコーヒー」の社員が、農園の様子を見るために現地に訪れました。
すると、そこは荒野になっていました。
しかし、現地のトラジャの農園はどうにか、コーヒーを守り続けていました。
そこから20年以上、現地の人々とキーコーヒーは協力し、トラジャコーヒーを復活させました。
「トラジャコーヒー」と「トアルコトラジャ」違いとは?コーヒー豆の種類を解説
トラジャコーヒーの中には「トアルコトラジャ」という特別なコーヒーがあります。
トアルコトラジャは、赤く完熟したチェリーだけが手摘みされた後、丁寧に選別を受け、特殊なコンテナで温度管理の上輸出され、キーコーヒーによって焙煎されたコーヒーのことです。
また異なる品種のコーヒー豆を使用していることも大きな違いです。
「トラジャコーヒー」は、キリマンジャロやマンデリンと同様に定められたコーヒー銘柄のひとつで、インドネシアのスラウェシ島 トラジャ地区で生産されたアラビカ種のコーヒーを指します。
フルーティーで酸味がある味わいが特徴です。
農薬を使わずに栽培される「オーガニックコーヒー」として知られており、環境にやさしい栽培方法が採用されています。
一方「トアルコトラジャ」は、キーコーヒーが商標登録した商品名です。
トラジャコーヒーの中で、キーコーヒーが独自の厳しい基準で手配した(自社農園や周辺農家から集買)コーヒーだけが「トアルコ トラジャ」という商品名を付けることができます。
前述の様に、トラジャコーヒーはアラビカ種100%です。
コクがあり、風味が濃厚で苦味がある味わいが特徴です。
両者とも、トラジャ地域の豊かな土壌や気候の恵みを受けた、高品質で美味しいコーヒーとして知られています。
まとめると以下のとおりです。
トラジャコーヒー | トアルコトラジャコーヒー |
---|---|
スラウェシ島トラジャ地区で生産されたアラビカ種コーヒー | 生産地で特別に管理され、キーコーヒーにより焙煎されたトラジャコーヒー |
山奥で栽培!トラジャコーヒーの栽培環境
トラジャコーヒーの農園は、日本から20時間以上離れた場所にあります。
最寄りの空港から農園までは、車で10時間以上かかるそうです。
トラジャコーヒーのために整備された道を登ると、農園にたどり着きます。
山奥で傾斜が大きいコーヒー農園では、機械による収穫ではなく人の手作業によって、コーヒーの果実を摘みます。
日本から遠く離れた、インドネシアのスラウェシ島の中でも、さらに山奥のアクセスの悪い場所で、トラジャコーヒーは作られているのです。
おすすめのトラジャコーヒーの飲み方
トラジャコーヒーの衰退と復活の歴史や、トアルコトラジャコーヒーのこだわりを知り、トラジャコーヒーを飲んでみたくなった方が多いのではないでしょうか。
ここでは、おすすめのトラジャコーヒーの飲み方を紹介します。
結論、トラジャコーヒーを飲むのなら、まずはブラックで飲んでいただきたいです。
日本人と深い関わりを持つ、トラジャコーヒーの素材の味わいを、ぜひ感じてください。
深煎りのトラジャコーヒーや、ストレートのコーヒーが苦手な方は、ミルクだけを入れて飲むのもおすすめです。
まずはブラックで飲んで、トラジャコーヒーのスモーキーさが強いと感じた場合は、ミルクを入れてみましょう。
ブラックコーヒーの淹れ方としては、ドリップで十分でしょう。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
おすすめのトラジャコーヒー3選
ここでは、手軽に購入できる、おすすめのトラジャコーヒーを3つ紹介します。
まとめると以下のとおりです。
- 自家焙煎 コーヒー豆 インドネシア カロシ トラジャ
- カルディ ママサ(トラジャ地区産)
- スラウェシ トラジャ サパン ビレッジ
ここで紹介するコーヒーは、通販で購入することができます。
販売店や焙煎の深さによってまた味の印象が異なるため、さまざまなトラジャコーヒーを試すのもおすすめです。
早速、1つずつ紹介します。
1. 手軽な価格でトラジャを飲める「自家焙煎 コーヒー豆 インドネシア カロシ トラジャ」
こちらはお手頃な値段で買える、トラジャと同じスラウェシ島の南部、カロシ地区のコーヒーです。
カロシは、上品な風味にコク、やわらかな苦みがあり特に女性に人気なようです。
おすすめの焙煎度合いはミディアムだそうです。
商品スペック
価格 | 663円(税込) |
容量 | 100g(生豆時) |
焙煎の深さ | 生豆からイタリアンまでカスタマイズ可能 |
2. まろやかな苦みが特徴「カルディ ママサ(トラジャ地区産)」
カルディのトラジャ地区産のコーヒーは、程よい中煎りの焙煎と、控えめの酸味が特徴です。
カルディの店員さんに取扱状況をお聞きしたところ、店舗によっては取り扱いがないこともあるようです。
確実に手に入れるには、カルディの通販が良さそうです。
商品スペック
価格 | 988円(税込) |
容量 | 200g |
焙煎の深さ | 中煎り |
3. スタバでもトラジャコーヒーを飲める「スラウェシ トラジャ サパン ビレッジ」
こちらのコーヒーは、より洗練されたスタバのコーヒーを飲むことができる「スターバックス リザーブ」のブランドのコーヒーです。
クリーミーでまろやかな口当たりの、しっかりとしたコクのコーヒーです。
ハーブのようで、スモーキーな風味のコーヒーです。
実際に飲んでみたけれど、同じ国のスマトラコーヒーと比べると少し軽いハーブ感だったよ。
スマトラコーヒーとは、インドネシアのスマトラ島でとれたコーヒーのこと。
商品スペック
価格 | 3,672円(税込) |
容量 | 250g |
焙煎の深さ | 深煎り |
もっとおすすめのトラジャコーヒーが知りたい方は、以下の記事をチェック!
おすすめのトアルコトラジャコーヒー3選
この記事の前半で紹介したとおり「トアルコトラジャ」を販売できるのは、キーコーヒーだけです。
キーコーヒーだけの特別なトアルコトラジャは、スーパーでも手に入れることができます。
コーヒー器具を持っていない方でも、ドリップバッグのトアルコトラジャで、手軽にコーヒーを味わうことができます。
おすすめのトアルコトラジャコーヒーをまとめると、以下のとおりです。
- キーコーヒー トラジャブレンド
- キーコーヒー ドリップオン トアルコトラジャ
- キーコーヒー ドリップオン トラジャブレンド
順番に解説します。
1. スーパーでも買える「キーコーヒー トラジャブレンド」
キーコーヒーのトラジャコーヒーの中で、1番手に入れやすいのはこちらのコーヒーです。
レギュラーコーヒーの粉が真空パックに詰めて販売されており、劣化を防ぐパッケージになっています。
トアルコトラジャの蜜のような甘みと、華やかな酸味を、ブレンドコーヒーでバランスよく味わえます。
商品スペック
価格 | 698円(税込) |
容量 | 200g |
原材料 | コーヒー豆(生豆生産国:インドネシア、メキシコ他) |
2. ストレートコーヒーをドリップバッグで「キーコーヒー ドリップオン トアルコトラジャ」
キーコーヒーの登録商標である「トアルコトラジャ」をストレートで飲むには、キーコーヒーの専門店で購入するだけではなく、こちらのドリップオンでも飲むことができます。
こちらの「ドリップオントアルコトラジャ」はしっかりとしたコクと、芳醇で甘みのある香りを堪能できます。
商品スペック
価格 | 362円(税込) |
容量 | 8g×5杯分 |
原材料 | コーヒー豆(生豆生産国:インドネシア) |
3. ドリップバッグで手軽に楽しめる「キーコーヒー ドリップオン トラジャブレンド」
キーコーヒーのトラジャコーヒーを、手軽に試してみたい方や、コーヒー器具がないけれどコーヒーを飲みたい方には、こちらのトラジャブレンドがおすすめです。
しっかりとした作りで、誰でも美味しくコーヒーを入れられるように作られたドリップオンは、香り高くコクのあるコーヒーを手軽に入れられます。
トラジャブレンドは、トアルコトラジャを使用した豊かな香りと、上品な香りが特徴です。
商品スペック
価格 | 348円(税込) |
容量 | 8g×5杯分 |
原材料 | コーヒー豆(生豆生産国:インドネシア、メキシコ他) |
キーコーヒーについてより詳しく知りたい方は「【厳選】キーコーヒーのおすすめ人気コーヒー12選!評判・口コミも紹介」の記事をチェック!
日本人がインドネシア人と復活させた「幻のトラジャコーヒー」を飲んでみよう
いかがでしたでしょうか?
トラジャコーヒーの歴史から、おすすめのトラジャコーヒーまで紹介しました。
今回の記事の内容をまとめると、以下のとおりです。
- トラジャコーヒーは芳醇でスモーキーな香りと、蜜のような甘さが特徴
- トアルコトラジャコーヒーはキーコーヒーのみが販売している
- トラジャコーヒーは山奥の産地で栽培されている
日本人が深く関わり、コーヒー生産を支えたトラジャコーヒーをぜひ飲んでみてください。
インドネシアのコーヒーの特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。