コーヒー豆って色々な生産地があるけどケニアコーヒーって美味しいの?その特徴を教えてほしい!
コーヒー豆って生産地が違うだけで味も異なってくるって聞いたよ!ケニア産の豆はどうなんだろう…
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
エチオピアとよく比較されるケニア産のコーヒーですが、味わいから品種まで幅広く紹介します。
他にも等級・グレードや栽培の歴史などもお伝えするので、悩んでいる方は必見です。
- ケニア産コーヒーは、浅煎りと深煎りで異なった特徴が味わえる
- 浅煎りは深い香りと酸味、深煎りは力強さと甘み楽しめる
- 等級・グレードはスクリーンサイズによって7つに分類される
- ほとんどがアラビカ種でSL28、SL34、ルイル11などの品種がある
- 主な産地はキリニヤガ、エンブ、ニエリなど
- おすすめのコーヒー豆は「ラボカフェ ケニア・マサイ」「サザコーヒー レギュラーコーヒー ケニア」など
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
ケニアコーヒーが持つ2つの特徴
実は、ケニアコーヒーは焙煎度によって味がガラッと変わるのが特徴的。
主に、浅煎りと深煎りで違いが出てきます。
- 浅煎り:深い香りと酸味
- 深煎り:力強さと甘み
ライトローストとシナモンローストは、浅煎りの焙煎度合いになります。
黄色から茶色へと変化する程度の焙煎度合いです。
コーヒーの風味はかなり弱い状態。
中煎りはミディアムローストとハイローストです。
この状態では茶褐色とまだ色は薄いものの、軽やかな風味を楽しめます。
特にハイローストは深煎りに近いため、コクと若干の苦味がありながら飲みやすいのが特徴です。
- シティロースト
- フルシティロースト
- フレンチロースト
- イタリアンロースト
以上の順番で焙煎度合いは増していきます。
シティローストは最も人気な焙煎度合い。
苦みやコク、甘みのバランスが丁度よいのが特徴で、カフェで提供されるコーヒーもシティローストが多いです。
イタリアンローストになると、コーヒー豆の見た目はほぼ真っ黒です。
味もかなり濃く、味わいも濃厚になります。
1つずつ見ていきましょう。
浅煎りは深い香りと酸味
浅煎りのときのケニアコーヒーの特徴はズバリ、深い香りと酸味です。
カシスやグレープフルーツを思わせるシャープな酸味が特徴的。
浅煎りで仕上げるとこの酸味が前面に出てきて、まるでフルーツジュースのような明るい風味のコーヒーに仕上がります。
これは、エチオピアをはじめ、アフリカの気候&品種から共通するものが多いからと言われています。
深煎りは力強さと甘み
深煎りの場合はガラッと変わって力強さと甘みが出てきます。
中煎りくらいまでは強い酸味が特徴のコーヒーですが、中深煎り以上になると酸味がほどよく抑えられ、うっとりするような芳香・力強い苦味やコク・優しい甘みが出てきます。
アフリカのコーヒーらしい、スパイシーで複雑な味わいのコーヒーに生まれ変わるのです。
後味も悪くありません。
詳しい焙煎度合いについて知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
ケニア産コーヒー豆の等級・グレード
ケニア産コーヒー豆の等級は生豆の粒の大きさによって区別され、取引されています。
コーヒー豆のグレードの評価方法は、産地の標高や生豆の粒の大きさ(スクリーニング)・精製方法など、色々な方法が存在します。
しかしケニアではコーヒー豆の品質評価方法は、生豆の粒の大きさで選ぶ「スクリーニング」が一般的です。
スクリーンサイズは全部で7つに分けられます。
以下のとおりです。
AA | スクリーン17〜18 |
---|---|
AB | スクリーン15〜16 |
C | スクリーン15〜16 |
E | 巨大種の豆、やや大味 |
TT | AA・ABの中から風圧で飛ばされた軽量豆 |
T | 非常に小さく細い豆。欠点豆を含む |
PB | 丸豆(ピーベリー) |
ランク付け
またランク付けは以下のようになっています。
- FINE
- GOOD
- FAIR TO GOOD
- FAIR AVERAGE QUALITY
- FAIR
- POOR TO FAIR
一番上が品質が良く、外見も良いということになります。
下に行けば行くほど、品質も外見も劣化していきます。
ケニア産コーヒー豆の品種・種類
ケニアでは、年に2回の雨季があり年間を通じて降雨量が多いうえ、水はけの良い土壌に恵まれています。
また、赤道近くのケニア山周辺の高山地帯では昼夜の気温差が大きいため、コーヒー栽培に非常に適した環境です。
コーヒー豆の品種は、高級品種とされているアラビカ種をはじめ、耐性のあるロブスタ種も栽培されています。
ケニアのアラビカ種、ロブスタ種について詳しく見てみましょう。
アラビカ種
現在生産されているケニア産コーヒー豆の約7割ほどはアラビカ種です。
スターバックスやカルディ、タリーズなどの一般的な有名コーヒーショップで販売されているケニアコーヒーもほとんどがアラビカ種でしょう。
その味わいは、花のような香りと酸味が特徴的。
また、ケニアでは、アラビカ種の中でも、SL28、SL34が主力品種になります。
SL28・SL34とは?
そもそもSLとは、昔ナイロビにあった研究所「スコットラボラトリー」の略です。
SL28、SL34も、ブルボン種から選ばれた多くの品種の中の一つ。
SLの後ろに表記されている数字は、28番目、34番目に開発された品種ということを意味しています。
コクと酸味のバランスがよく、「ケニアフレーバー」と呼ばれるリッチな香りの高さが魅力です。
SL28は大きな豆で干ばつに強く、SL34は高地での栽培に適応しています。
近年はこれらに加えて、サビ病などに耐性のある、ルイル11という品種も植えられています。
ルイル11とは?
ルイル11とは、カチモールとSL種の交配種です。
ケニア独特の香味の特徴が弱いですが、全体的にバランスが取れているのが特徴的です。
またその深い香りは、コーヒー豆の価値にも繋がってきます。
そのため、ケニア産コーヒー豆のほとんどが高級で高価とされています。
人気に火がつかないのはそのような理由があるからでしょう。
ケニアコーヒーは高級なものが多いんだね!
ロブスタ種
ロブスタ種は、病気に強く耐性があるため栽培しやすい品種です。
独特の風味と濃い味わいから、インスタントコーヒーのような加工品に使われることも多く、アラビカ種と比較して風味も変化しにくい特徴を持っています。
ただ、カフェインの含有量はアラビカ種の2倍。
カフェインを控えている方や身体に気を遣っている方、妊娠中、授乳中の方は気をつけましょう。
ロブスタ種の魅力の1つは、アラビカ種とは異なる独特な香ばしさ。
ケーキのようなスイーツと相性抜群の風味が楽しめます。
ケニアコーヒーの歴史
ケニア国はコーヒーの聖地である「エチオピア」の隣国でありながら、近年まではコーヒー産業が積極的に行われていませんでした。
近年とは言いつつも、約100年前に遡ります。
ケニアにコーヒーが伝わったのは19世紀後半。
1890年代にカトリック教の宣教師によって、レユニオン島のコーヒーが国内に持ち込まれたことがきっかけと言われています。
ケニア国境にあるアフリカ最大の山脈「キリマンジャロ」が、コーヒー栽培に向いている土地だと分かった後は、すぐにお金を求めて多くの人々がケニアに定住し栽培をスタートさせたのです。
ケニアコーヒーの主な産地
続いては、ケニア産コーヒー豆の主な産地ついて紹介していきます。まとめると以下の通り。
- キリニヤガ
- エンブ
- ニエリ
- ルイル
- チカ
- メル
- 国土西部…etc.
このように様々な地方でコーヒー豆が産出されています。
これらの農園は、土壌が水はけの良い赤土であることが特徴です。
尾根が谷に向かって緩やかに傾斜して、谷間には川が流れ肥沃な土壌が斜面を厚く覆っているのです。
気になった方はぜひ調べてみても面白いでしょう。
ケニアコーヒーの美味しい淹れ方
ケニアのコーヒーを美味しく淹れる方法を紹介します。
最初の項目でお話ししましたが、ケニア豆のフルーティーな酸味を味わいたいのであれば浅煎り〜中煎り、甘みや力強いコクを味わいたいのであれば深煎りの豆を使って淹れましょう。
また、仕上げたい味わいに合わせて抽出方法を選ぶと上手に淹れられます。
まとめると次のとおりです。
求める味わい | 焙煎度合い | 抽出方法 |
---|---|---|
フルーティーな酸味 | 浅煎り〜中煎り | ハンドドリップ |
力強さや甘み | 中煎り〜中深煎り | フレンチプレス |
抽出方法
ハンドドリップは、コーヒーオイルや余分な雑味がペーパーに吸収されるためすっきりと仕上がります。
一方、フレンチプレスは、ケニア豆の脂質が溶け出したコーヒーオイルを楽しむことができ、濃厚な味わいが楽しめるでしょう。
また、すっきりとした味わいにもう少し深みが欲しい、濃厚すぎないほどよい加減を味わいたい、という方におすすめなのがクレバードリッパーです。
簡単に淹れられるうえ、ケニア豆本来の個性を味わうのにぴったりな抽出アイテムでしょう。
詳しく知りたい方は次の記事も参考にしてください。
ケニアコーヒーのおすすめの飲み方
ケニアコーヒーのおすすめの飲み方はやはり、ブラックコーヒー。
心地よい芳香にうっとりするはずです。
高温度だと苦味が先に来ますが、温度が下げていくと隠れていた甘みや酸味が徐々に出てきます。
温度変化による味わいの変化が楽しめます。
強い個性を持っているからミルクとの相性も良いね!
ケニア産コーヒーのおすすめ人気5選!
ここからは、ケニア産コーヒーのおすすめ・人気5選を紹介していきます。
味わいがよく新鮮なものをセレクトしました。厳選した5選をまとめると次のとおりです。
No. | 商品名 | 焙煎度合い | 豆の状態 | グレード | 内容量 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ラボカフェ ケニア・マサイ | 中煎り | 豆のまま、中細挽き、極細挽き、粗挽き | AA | 100g〜 | ¥1,000〜 |
2 | サザコーヒー レギュラーコーヒー ケニア | シティロースト | 豆のまま | 記載なし(スペシャルティグレード) | 200g | ¥1,800 |
3 | 自家焙煎かかし珈琲 ケニア マサイAA | 深煎り | 豆のまま | AA | 300g | ¥2,170 |
4 | コーヒーソルジャー ケニア カリアイニ | 中煎り | 豆のまま、粗挽き、中粗挽き、中細挽き、細挽き | 記載なし(スペシャルティグレード) | 250g | ¥2,380 |
5 | Bears Coffee ケニアAAマサイコーヒー | 中深煎り | 豆のまま | AA | 50g | ¥680 |
詳しい調査・検証内容
- 検証項目
-
コーヒー豆研究所では、コーヒーの美味しさを以下の5つと定義し、各商品をレビュー・判断(スコアリング)しています。
- 苦味
- 酸味
- コク
- 香り
- 甘み
また以上の美味しさを決める要因として、以下の2つの要素も非常に重要なため、検証項目としてあります。
- 欠点豆の割合
- コーヒー豆の新鮮さ
より詳細な商品レビューポリシーは、下記のページに記載しているのでご参照ください。
- 検証器具
-
今回使用したコーヒー器具は全自動コーヒーマシンとして人気の「panasonic nc-a57」。
panasonic nc-a57 コーヒー豆を約20g(2カップ分)使い、リッチモードでホットコーヒーのマグカップ1杯分(134ml)を抽出しました。
味のレビューにおける公平性を保つために抽出方法は基本的に統一しています。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
1. ワインのような香りが魅力的「ラボカフェ ケニア・マサイ」
最初に紹介するケニアのおすすめ・人気コーヒー豆は「ラボカフェ ケニア・マサイ」。
ラボカフェは研究(ラボ)×コーヒーをコンセプトに、美味しさに追求した新気鋭のコーヒーブランドです。
これまで1,500以上販売、2,000商品以上見てきた中から選りすぐりのコーヒー豆を厳選してくれます。
使用している豆はスペシャルティコーヒーです。
※スペシャルティコーヒーとは、味や香りなど決められた評価基準を満たし、豆の体制・工程・品質管理が徹底された高品質な豆のこと
上質なマサイAAを使用
ケニア産コーヒー豆の中でも、トップオブトップとも言える上質なマサイAAを使用しています。
ケニア豆は脂質が多い傾向がありますが、マサイはショ糖の含有量が多いため、カラメルのような甘い風味が楽しめます。
パッケージを開けると、ふわっと果実の甘い香りが広がるとともにスパイシーさも感じられ、しっかりと印象に残る香りです。
きれいな酸味とバランスのよい上品な甘味を、ぜひブラックでストレートに味わってみてください。
商品詳細
商品名 | ラボカフェ ケニア・マサイ |
---|---|
焙煎度合い | 中煎り |
豆の状態 | 豆のまま、中細挽き、極細挽き、粗挽き |
グレード | AA |
内容量 | 100g〜 |
価格 | ¥1,000〜 |
\ 一定以上のご購入でお買い得 /
2. 黒糖のような甘味とコクが楽しめる「サザコーヒー レギュラーコーヒー ケニア 豆 200g」
おすすめのケニアコーヒーといえば間違いなくこちらの商品「サザコーヒー レギュラーコーヒー ケニア 豆 200g」。
柔らかい酸味がまろやかに続くフルーティなケニアコーヒーで、桃の果実感&ベルベットのような滑らかな口当たりが上品な美味しさが特徴的。
価格は¥1,800(税込)とコスパ抜群。
商品詳細
商品名 | サザコーヒー ケニア |
---|---|
焙煎度合い | シティーロースト |
豆の状態 | 豆のまま |
グレード | 記載なし(スペシャルティグレード) |
内容量 | 200g |
価格 | ¥1,800 |
3. カシスのような酸味が魅力「自家焙煎かかし珈琲 ケニア マサイAA」
続いて紹介するケニアのおすすめ・人気コーヒー豆は「自家焙煎かかし珈琲 ケニア マサイAA」。
受注焙煎と丁寧な2度のハンドピックにより、高品質で新鮮な味わいを楽しめます。
トップグレードの良質なマサイAAを使っており、フルーティーでありながらどこかスパイシーな香りが魅力的。
カシスを思わせるキレのある酸味と甘味、どっしりとしたコクと苦味も感じられ、力強い印象のあるコーヒーでしょう。
商品詳細
商品名 | 自家焙煎かかし珈琲 ケニア マサイAA |
---|---|
焙煎度合い | 深煎り |
豆の状態 | 豆のまま |
グレード | AA |
内容量 | 300g |
価格 | ¥2,170 |
4. すっきりした上品な味わい「コーヒーソルジャー ケニア カリアイニ」
続いて紹介するケニアのおすすめ・人気コーヒー豆は「コーヒーソルジャー ケニア カリアイニ」。
コーヒーソルジャーは、日本バリスタチャンピオンシップ優勝経歴の持ち主、竹元 俊一さんがオーナーを務めるお店です。
こちらのコーヒーは、フルーティー感溢れる複雑なフレーバーが魅力的。
クランベリーやネーブルオレンジに、ロゼワインのような風味も感じられ、上品な印象です。
甘さがメインの味わいで、コクがありながらも後味はすっきりと楽しめるコーヒーとなっています。
商品詳細
商品名 | |
---|---|
焙煎度合い | 中煎り |
豆の状態 | 豆のまま、粗挽き、中粗挽き、中細挽き、細挽き |
グレード | 記載なし(スペシャルティグレード) |
内容量 | 250g |
価格 | ¥2,380 |
5. ほどよい苦味となめらかな口あたり「Bears Coffee ケニアAAマサイコーヒー」
続いて紹介するケニアのおすすめ・人気コーヒー豆は「Bears Coffee ケニアAAマサイコーヒー」。
ケニアの良質なトップグレード豆・AAを使用し、丁寧な中煎り焙煎により豆本来の味わいが引きだされています。
濃厚なコクと甘味に、柑橘や花のような香りがさわやかな印象です。
口あたりもよく、上品な酸味も魅力でしょう。
また、少量焙煎で仕上げているため、いつでも新鮮なコーヒーが味わえるのもポイントです。
商品詳細
商品名 | Bears Coffee ケニアAAマサイコーヒー |
---|---|
焙煎度合い | 中深煎り |
豆の状態 | 豆のまま |
グレード | AA |
内容量 | 50g |
価格 | ¥680 |
よりおすすめのケニア産コーヒーが知りたい方は、以下の記事をチェック!
ケニア産のコーヒーをより楽しもう!
いかがでしたか?
ケニア産コーヒーの味わいから豆の品種まで徹底解説しました。
本記事で大切なことをまとめると次のとおりです。
- ケニア産コーヒーは、浅煎りと深煎りで異なった特徴が味わえる
- 浅煎りは深い香りと酸味、深煎りは力強さと甘み楽しめる
- 等級・グレードはスクリーンサイズによって7つに分類される
- ほとんどがアラビカ種でSL28、SL34、ルイル11などの品種がある
- 主な産地はキリニヤガ、エンブ、ニエリなど
- おすすめの飲み方はブラック
- おすすめのコーヒー豆は「ラボカフェ ケニア・マサイ」「サザコーヒー レギュラーコーヒー ケニア」など
ケニアは、近年でかなりコーヒー生産を伸ばしてきていると言われています。
これからは、エチオピア産のコーヒー豆だけではなく、ケニア産のコーヒー豆も一般的に見られる日が来るかもしれません。
ぜひ今回解説した情報をもとに、ケニアコーヒーを楽しんでください!