コーヒー豆のローストってよく聞くけど実際どういう意味なの?
ローストを自宅で簡単にできる方法も教えてほしい!
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
1杯のコーヒーの香りや味わいを決定づけるプロセスの中で、とても重要なのが「ロースト(焙煎)」。
ローストにはさまざまな種類があり、度合いによって味わいが変わります。
そこで本記事では、コーヒーのローストの種類や、自宅で手軽にローストする方法を紹介します!
- コーヒー豆のローストとは、コーヒーの生豆を炒る加熱作業のこと
- 自宅で簡単にできるローストの方法は、家庭用焙煎機を使う
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
コーヒーのローストとは?
結論としてローストとは、コーヒーの生豆を炒る加熱作業のことです。
つまり、焙煎です。
収穫・精製された「生豆」は淡緑色をしており、味も香ばしさもほとんどなく、この状態では飲むことは到底できません。
ロースト(焙煎)が進むと豆は茶褐色、そして徐々にローストが進むと黒褐色へと変化していきます。
ロースト(焙煎)によって、豆に含まれる成分が化学変化を起こし、揮発性の素晴らしい香りや、苦味、酸味、甘味といったコーヒー独特の風味が生まれるのです。
ロースト時間や熱のかけ方の違いによって、コーヒー豆には浅炒り・中炒り・深炒りといった焙煎の度合いが出てきます。
それによってコーヒーの風味が大きく異なってきます。
覚えておいて損はないでしょう
ローストは焼き上げるという意味もある
そもそもローストとは、材料をオーブンに入れて焼き上げること、またはくしに刺して直火であぶることなどを意味します。
この調理法で作られた料理もローストとも呼ばれます。
長時間かけて蒸し焼きにするために、食材としては比較的大きめのものが選ばれます。
鳥や七面鳥なら丸ごと、牛肉や豚肉なら塊をそのまま調理されていることが多いです。
また、ローストした料理は「ロティ」と呼ばれます。
「ロティサリーチキン」というと一度は聞いたことがある方がいるのではないでしょうか
また、ローストには「コーヒー豆・ナッツなどを煎る、焙じる」という意味も存在します。
そのため「ナッツ類を乾燥させ、香ばしくするためにオーブンで焼くこと」もローストすると言われます。
ローストの語源
ではローストの語源とは一体どこから来たのでしょうか?
結論としてローストの語源は、英語「roast」からの外来語です。
「あぶり焼き」を意味するゲルマン祖語の「raustjan」が12世紀にゲルマン系のフランク語「rostir」になり、13世紀に英語で「roast」となったと言われています。
昔から非常にローストというものは、一種の調理法として用いられてきたのです。
コーヒーの生豆をローストすることで起こる変化
コーヒーの生豆をローストすると、化学反応が起こることで色が変わり、香りや風味が生まれます。
コーヒーの生豆に起きる化学反応は、以下の3つになります。
- メイラード反応
- カラメル化
- 成分の分解
メイラード反応
メイラード反応はコーヒーの生豆に含まれる、糖(ショ糖)とタンパク質(アミノ酸)が、生豆を熱することで化学反応を起こし、メラノイジンという成分が生まれることをいいます。
メラノイジンはコーヒーの生豆を焙煎したときに色づく「褐色成分」のことで、生豆が褐色に色づき、香ばしい香りを帯び、うまみが強くなるなどの変化が起こります。
パンやお菓子を焼いたときに、表面がこんがりと色づき、いい香りがするのは、メイラード反応が起きている証拠です。
同様に、コーヒーを焙煎するときも、生豆に含まれるショ糖やアミノ酸が、150度程度になるとメイラード反応を起こし、メラノイジンが生まれます。
反応が長いほど甘みや香りが強くなる
メイラード反応は化学反応が起きている時間が長くなるほど、甘みや香りが強くなり、その時間が短いと、酸味が強く複雑味に欠ける味になります。
ただし、だからといって長時間焙煎しすぎると、酸味などを感じなくなってしまいます。
コーヒーの生豆がメイラード反応を起こすのは150度以上で、155度程度から一気に化学反応が進むため、焙煎していると香りが強く感じられます。
カラメル化
カラメル化は、コーヒーの生豆に含まれる糖分のみに起こる化学反応です。
最もよく知られているのは、カスタードプリンに欠かせないカラメルソースではないでしょうか。
甘くてほろ苦い独特の美味しさは、砂糖がカラメル化することで生まれるものです。
同様に、コーヒーの生豆に含まれる糖分がカラメル化すると、コーヒー独特のほろ苦さが強くなります。
メイラード反応と同じ
また、メイラード反応と同様に、生豆がカラメル化すると色が褐色に変わったり、香ばしい香りが出るようにもなります。
カラメル化はコーヒーの生豆がメイラード反応するときよりも少し高い温度になると出る化学反応です。
温度でいうと160度程度で始まり、180度を超えると一気にカラメル化が進んでいきます。
ただし、これも加減が重要で、あまり高い温度で長くカラメル化させると、コーヒーの生豆に含まれる糖分が炭化して焦げてしまいます。
メイラード反応が始まる150度からカラメル化が進む180度までの僅かな温度の差で変化が起きるため、コーヒーをローストするのには熟練の技術が必要になるのです。
成分の分解
コーヒーの生豆に熱を加えていくことで、もともとコーヒー豆が持っている成分が、別の物質へと分解します。
分解には「加水分解」と「熱分解」の2種類があり、それぞれ生まれる成分も変わります。
加水分解は、コーヒーの生豆に含まれている「クロロゲン酸」が「キナ酸」と「カフェ酸」の2つに分解されることをいいます。
加水分解が起きることで、コーヒー豆には酸味が増えます。
165度前後になると最も反応が大きくなり、生豆の水分が少なくなるとキナ酸が増えますが、加水分解すると減っていきます。
熱分解はコーヒーの生豆に含まれているショ糖に起こる化学反応で、ギ酸や酢酸といったさまざまな有機酸が生まれ、コーヒーの味に酸味が生まれます。
コーヒーの生豆も熱分解が起こる
有機酸にはさまざまなものがあります。
身近なところで言えば、リンゴ酸やクエン酸もそのひとつですが、この2つの有機酸はコーヒーの生豆に熱を加えることで水分が減っていくと、その段階では増加しますが、熱分解が起きると減少するようになっています。
キナ酸も同様にコーヒーをローストすることで増加するのですが、その度合で量が変わります。
コーヒーの生豆をミディアムローストにするとキナ酸は減りますが、フレンチローストにするとキナ酸は増えるという特徴があるのです。
キナ酸の量は、コーヒーに含まれる酸味を左右するものなので、ローストをするときにここに着目することで風味が大きく変わることを覚えておきましょう。
ロースト時間によるコーヒー豆の変化
上記でロースト時間によるコーヒー豆の色や味が変化すると言いましたが、以上ののように変化します。
ローストの度合いは、焙煎する時間の長さによって主に8段階に分けられます。
一般的にローストの時間が短いほど酸味が強く、長いほど酸味が抜けて苦味が強くなります。
ロースト時間はライトローストの方は焙煎時間が短く、イタリアンローストになっていくにつれて焙煎時間は長くなっていきます。
コーヒー豆の色変化としてはライトローストの方は色が明るく、イタリアンローストになるにつれて黒に近づいていきます。
つまり味はライトローストの方は酸味が強く、イタリアンローストになっていくにつれて苦味が強くなっていくということです。
そしてよりローストしていくと、コーヒー豆の色は徐々に茶色くなっていき、クロロゲン酸の量も減少していくと言われています。
クロロゲン酸やカフェインなど、コーヒーに含まれる栄養素について知りたいという方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
コーヒー豆のローストには多くの段階があって驚いたよ!
コーヒーのロースト度合いとその特徴
上記で示したローストについてより詳しく説明していきたいと思います。
ローストが浅い順番にまとめると以下のようになります。
- 生豆
- ライトロースト
- シナモンロースト
- ミディアムロースト
- ハイロースト
- シティロースト
- フルシティロースト
- フレンチロースト
- イタリアンロースト
生豆を合わせると、以上の9つになります。
では1つ1つ解説していきます。
生豆
生豆(なままめ・きまめ)は、香りは青臭く、The・農作物という感じです。
ニュークロップは、青々として水分が多いためローストは困難です。
オールドクロップは、多少水分が抜けているため比較的焙煎しやすいでしょう。
ニュークロップ&オールドクロップの間には、パーストクロップというのも存在します。
生豆に詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
ライトロースト
ライトローストは薄く茶色になった状態で、まだ香りもコクもありません。
最も浅煎りで、コク・香り共に不足しています。
そのため、美味しく飲むにはあまり適していません。
シナモンロースト
シナモンに近い色のため、この名前が付けられています。
ライトローストは1ハゼと呼ばれる、パチパチというが音が鳴り始める前にローストを終了しますが、シナモンローストは1ハゼの真ん中ほどになります。
しかし、どちらも生豆のような青臭さが残っていて、コーヒーを淹れるのには適していません。
つまり、この状態では飲むことが出来ないでしょう。
シナモンローストについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
ミディアムロースト
浅煎りに分類され、酸味が強い&苦味が弱いのが特徴です。
アメリカンコーヒー向きでしょう。そのため、別名:アメリカンローストとも呼ばれています
ミディアムローストは1ハゼの終わりでローストを終了します。
苦味はほとんどありません。
焙煎する最初の段階の際に充分な水分抜きを行わないと、渋みが目立ち飲みにくい味わいになってしまうため注意しましょう。
ミディアムローストについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
ハイロースト
ハイローストは、中&浅煎りに分類されます。
酸味はまだ残っていて、やわらかい苦味&甘味も出てきます。
ハイローストは、1ハゼと2ハゼ(ピチピチというコーヒー豆のはぜる音)の中間でローストを終了します。
酸味は残っていますが、ほんのりと苦味も感じられます。
ハイローストについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
シティロースト
シティローストは、中煎りに分類されます。
特に日本・北欧で好まれるロースト度合いです。
シティーローストは2ハゼが始まったぐらいのところでローストを終了します。
酸味と苦味のバランスがよく、この焙煎度は多くのコーヒー豆に使うことが出来、バランスよく飲めます。
シティーローストの「シティー」は、「ニューヨークシティー」から来たという説があります。
シティローストについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
フルシティロースト
フルシティローストは、中深煎りに分類され、イタリア・中南米タイプにあたります。
フルシティーローストは2ハゼのピークあたりでローストを終了したものです。
酸味は、この時点で少なくなり苦味の方がよく感じられ、香ばしい香りが出てきます。
よく見るとコーヒー豆の表面に油が出てきます。
フルシティローストについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
フレンチロースト
フレンチローストは、深煎りに分類され、イタリア・中南米タイプにあたります。
カフェオレ・ウィンナーコーヒー・エスプレッソ・アイスコーヒーなどに向いています。
フレンチローストは2ハゼの終わりぐらいでローストを終了したものです。
酸味はほとんどなく苦味に変わっています。
コーヒー豆の色はほとんど黒に近く(濃いこげ茶色)で、表面に油も出ています。
フレンチローストについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
イタリアンロースト
ロースト8段階の中では、コーヒー豆の色が一番黒に近くなります。
苦味が強く、香ばしい香りも強く出てきてアイスコーヒーなどに向いているでしょう。
イタリアンローストは2ハゼが完全に終わった段階のものです。
コーヒー豆の油でテカテカと光、光沢感があります。
ほとんど酸味はなく、濃厚な苦みが強いです。
イタリアンローストについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェック!
自宅で手軽にコーヒーのローストを楽しむ方法
では続いて自宅で出来るコーヒー豆のロースト方法について見ていきましょう。
方法は4つあります。まとめると以下の通りです。
- フライパンで炒める
- 手網を使う
- 手回し式焙煎機を使う
- 電動式焙煎機を使う
1つ1つ解説していきます。
フライパンで炒める
一番お手頃で、初期費用がかからないのはこのフライパンで炒める方法でしょう。
おすすめのロースト方法は以下の通りです。
- フライパン
- フライパンのふた
- ステンレス製のざる
- うちわ
- 保存容器
- ガスコンロなどの熱源
- コーヒーの生豆
- 熱湯
- 生豆をざるに入れて熱湯で洗う。汚れやホコリを取り除き、表皮(チャフ)を流すためです。
- フライパンに生豆を入れ、蒸し焼きにする。生豆は濡れたままの状態でフライパンに入れ、ふたをして弱火~中火で3~5分ほど蒸らし、水抜きをします。この間、ずっとフライパンを揺すりながら、コーヒーの生豆を撹拌します。
- ローストに入ります。中火~強火に火を強め、フライパンを揺するか木べらで混ぜながら、生豆が焦げないように撹拌します。
- 10分ほどするとパチパチと音がし始めます。これが1ハゼです。浅煎りにする場合は、音が聞こえてきたら火を少し弱めて中火でローストします。豆の表皮(チャフ)が剥がれてきたら、息で吹き飛ばしながら豆を煎り続けます。1ハゼが終了するまで焼くとミディアムローストになります。
- 1ハゼが終了してから2ハゼが始まるまでに数分の間が開きます。間隔がなくそのまま2ハゼに入っている場合は火加減が強い証拠なので気をつけましょう。2ハゼ開始までの中間地点でローストを終了すると、ハイローストになります。
- 1ハゼのときよりも少し高い音でパチパチと聞こえてきたら、それが2ハゼです。火加減を中火にし、コーヒー豆を炒っていくと、2ハゼ開始でローストを終了すればシティローストに、2ハゼのピークで火を止めればフルシティローストに、2ハゼの後半で終えるとフレンチローストに、2ハゼ終了時まで炒り続けるとイタリアンローストになります。
- ローストが終わったらすぐにフライパンからざるにコーヒー豆を移します。うちわやドライヤーの冷風などで冷却します。冷却しないとコーヒー豆の予熱でローストがどんどん進んでしまいますので、手早く冷ましましょう。コーヒー豆の粗熱が取れたらローストの終了です。密閉容器に入れて保存します。
フライパンの種類はあまり問いません。すでに自宅にあるもので問題ないでしょう。
多くの生豆を一度に焙煎する場合は、深胴の鍋を使った方が安心です。
より詳しく知りたい方は「【基本】コーヒー豆の焙煎をフライパンで行う方法!自宅のIHでもできる」の記事をチェック!
手網を使う
続いては手網を使う方法です。
フライパンと違い、熱が生豆に直に伝わるため、最初は火加減が難しいかも知れませんが、コツを押さえれば手軽な方法です。
冷却をするのも簡単なので、フライパンと手網のどちらを使うかは好みの問題とも言えるでしょう。
- 手網
- 金属製の網
- ガスコンロ
- うちわやドライヤー
- 保存容器
- コーヒーの生豆
- 熱湯
- 生豆をざるに入れて熱湯で洗う。汚れやホコリを取り除き、表皮(チャフ)を流すためです。
- 1.の生豆を手網に入れます。ガスコンロに金属製の網を乗せてセットし、ガスコンロを点火します。
- 手網に入ったコーヒーの生豆をコンロから30センチほど離したところで中火~強火にかけて水抜きをします。手網をゆすりながら4~5分火にかけて水分を飛ばします。
- 豆の色が黄色っぽくなってきたら15センチほどに近づけてローストを開始します。10分ほどでパチパチと豆のはぜる音がしてきます。それぞれのローストの度合いについてはフライパンでのローストの手順と同じです。
- さらに炒り続けると1ハゼが終わり、2ハゼが始まるまでに数分の間が空きます。そこから少し高い音でパチパチと音がし始めたら2ハゼです。
- ローストが終わったら火からおろして冷却します。手網ごとドライヤーの冷風を当てたり、うちわであおいで冷まします。しっかり冷めたら密閉容器に入れて保存します。
以上が手網を使ったロースト方法になります。
手網は2000円以下で買うことが出来るため、初心者でもロースト出来ます。
フライパン焙煎と違うところは、コンロの火力は常に中火~強火に設定しておくことです。
手網焙煎については、以下の記事で詳しく解説しています。
手回し式焙煎機を使う
続いては手回し式焙煎機を使う方法。
アウベルクラフトに代表される、コーヒーの生豆をバスケットに入れて、ハンドルを回してバスケットを回転させながら焙煎する、手回し焙煎機を使用したロースト方法です。
熱源がセットになっているものも販売されており、フライパンや手網のようにずっと揺するのに力がいるということがなく、ハンドルを回すだけで出来るので腕が疲れるようなことがないのがメリットです。
- 手回し焙煎機
- ガスコンロ
- 漏斗
- ザル
- ドライヤーやうちわ
- 保存容器
- コーヒーの生豆
- 熱湯
ローストの手順
バスケットの部分に漏斗を使い、熱湯で洗ったコーヒーの生豆を入れて、ガスコンロにかけ、ハンドルを回しながらローストします。
基本的には、上記で説明した焙煎方法と同じです。
注意点として、弱火~中火で水抜きをしましょう。
とってを回すだけで生豆をまんべんなく火に当てることができるため、フライパンや手網よりも簡単に焙煎できるのが手回し式焙煎機です。
熱源もセットになっているものも売られています。
ハンドルを回すスピードは、約2秒で1周程度でいいでしょう。
5分程度でコーヒーの生豆が黄色がかかってきて香りが出始めます。
7分程度でチャフが落ちるようになって、色も褐色がかってきます。
10分程度で1ハゼが始まります。
数分間が空き、2ハゼが始まるのが14分経過した頃。
好みのところでローストを止めたら、ザルに移してドライヤーの冷風かうちわで冷まします。
しっかり冷ましてから密閉容器に保存しましょう。
電動式焙煎機を使う
家庭用の電動式焙煎機を使ったローストの方法です。
電動式焙煎機にはさまざまなタイプがありますが、基本的にコーヒーの生豆を機械に入れ、スイッチを押すだけで好みのローストに仕上げてくれます。
中には焙煎後に冷風でコーヒー豆を冷ましてくれるものもあり、便利な機能がたくさんついているものもあります。
それなりにお値段は張りますが、簡単に労力をかけずに、ローストしたてのコーヒーが楽しめるのでおすすめです。
- 電動式焙煎機
- コーヒーの生豆
- 熱湯
- ザル
- ドライヤーやうちわ
- 保存容器
ローストの手順
電動式焙煎機を使う場合は、非常に簡単です。
電動式焙煎機にはさまざまなタイプがありますが、基本的にコーヒーの生豆を機械に入れ、スイッチを押すだけで好みのローストに仕上げてくれます。
中には焙煎後に冷風でコーヒー豆を冷ましてくれるものもあり、便利な機能がたくさんついているものもあります。
それなりにお値段は張りますが、簡単に労力をかけずに、ローストしたてのコーヒーが楽しめるのでおすすめです。
個人的に、フライパンで炒める焙煎方法は準備費用がかからないから楽だと思うよ!
おすすめの家庭用焙煎機3選!通販でも買える
ここではおすすめの家庭用焙煎機を3選紹介します。まとめると以下のとおりです。
- Laiqianle コーヒーロースター
- HENGOU コーヒー焙煎機
- 煙の出ない家庭用電動焙煎機 オッティモ
まずは家庭用焙煎機の選び方から紹介。
家庭用焙煎機の選び方
家庭用焙煎機にはさまざまな種類があり、ガスや電気などの熱源が違うものや、鍋のような形をしたシンプルなものから、ドラムに豆を入れたものを回転させるもののほか、全自動ですべてを行うものもあります。
価格も1万円代後半から10万円程度までさまざまなので、いろいろと調べて好みのタイプを見つけるのがいいでしょう。
熱源の違いで選ぶ
熱源には3種類あり、ガスのみ、電気のみ、ガスト電気を併用するタイプがあります。
ガス式のものは自分で火力の調整が可能ではありますが、慣れるまで調整が難しい可能性があります。
電気式のものはスイッチを押すだけで自動的にローストしてくれるものが多く、ローストも安定しているのが良いところです。
ただ、自分でローストしている感じはあまりないので、ローストの醍醐味が味わいたい方は他のものを選ぶといいかも知れません。
ガスと電気を併用したものは、ガスコンロの上でコーヒーの生豆が入ったドラムが電気で自動的に回転するタイプなどで、火力の調整は自分ででき、かつ電気でむらなくローストしてくれるものです。
それぞれにメリットやデメリットがあるので、比較して検討するといいでしょう。
焙煎方法で選ぶ
コーヒーのローストの方法は、手動式、電動式、自動式の3つに分けられます。
ここでは手動式を除いた電動式と自動式について説明をします。
電動式のものは、コンロの上に生豆の入ったドラムを乗せてスイッチを入れると、一定のスピードでドラムが回転して、コーヒー豆がローストされるタイプです。
コーヒー豆の状態を見ながら、火加減やローストの加減を見極められるので、気分的にもコーヒーをローストしていることを実感できるタイプだといえます。
自動式は、ローストする時間や温度を設定し、生豆を入れてスイッチを押すと全て自動的に行なってくれるタイプです。
安定的に本格的なコーヒー豆のローストをしたい人におすすめです。
以上をもとに、おすすめの焙煎機を解説していきます。
1. Laiqianle コーヒーロースター
ガスコンロの上に設置して、ドラムに入れたコーヒーの生豆を電動で回転させ、ローストするタイプです。
火加減をしたり、ローストの加減を自分で確認できるため、自分でローストをしている間隔を楽しむことが出来ます。
価格も1万円以下と手頃なため、気軽に自宅でローストを楽しみたい人にぴったりのエントリーモデルです。
2. HENGOU コーヒー焙煎機
電気鍋の中央に回転機が備わったタイプの焙煎機で、コーヒー豆のローストだけでなく、ピーナッツなどの豆類を炒ったり、ポップコーンを作ることも出来る焙煎機です。
ローストの温度を細かくダイヤルで設定でき、ガラス製のふたがついているため、色合いを確認することも出来ます。価格も1万円前後と手頃で導入しやすいのが良いところです。
3. 煙の出ない家庭用電動焙煎機 オッティモ
自動でコーヒーをローストしてくれるタイプの家庭用焙煎機です。
9段階でローストの時間をセットでき、ボタンひとつで本格的なローストをすることが出来ます。
コンパクトで低騒音モーターを採用しているため、焙煎中の音もうるさくありません。
お手入れも簡単に出来るため手間がかからず、安定的に自宅でローストしたてのコーヒーを楽しみたい人に向いています。
おすすめの焙煎機が知りたい方は以下の記事をチェック!
自宅でコーヒーをローストするなら生豆からこだわろう
実際に自宅でコーヒーの生豆を購入してローストするなら、その生豆からこだわりたくなりますよね。
ここでは生豆の選び方について紹介します。
良い生豆の選び方
自宅でコーヒー豆をローストするときに重要なのは生豆の品質です。
生豆自体が良くなければどんなに上手にロースト出来たとしても美味しいコーヒーにはなりません。
選び方のコツとしてあげられるのは下記の事柄です。
- 栽培環境や工程などがしっかりと説明されている生豆を選ぶ
- 農園や農協などの生産者がしっかりしているものを選ぶ
- その産地の生産年の情報を調べて選ぶ
- スペシャルティコーヒーを選ぶ
出どころのはっきりしている上質なコーヒーの生豆は価格も高くなりますが、その分品質が安定しています。
実際にローストしたものをコーヒーとして飲むとき、1杯分に換算すればその差は微々たるものです。
できるだけ生産者のはっきりとした良い生豆を選びましょう。
ハンドピックの方法
ハンドピックとは、ローストする前の生豆の中から欠点豆を取り除く作業のことを言います。
欠点豆が混ざってしまうと、コーヒーを淹れたときに味や風味を大きく損ねてしまいます。
それを防ぐために行うのがハンドピックです。
コーヒーの生豆のハンドピックは、下記のように行います。
- ハンドピックする前に重さを量る。
- 生豆をバットなどに広げたものに十字を描くようにしてセクションを4つに分け、左上から右上、左下から右下と4か所をそれぞれ見ながら欠点豆を取り除いていきます。
- 欠点豆がバットの中に見当たらなくなったら、手のひらに一部分の豆を少し多めに取ってみましょう。この時点で欠点豆が見当たらなければ、全体的に欠点豆が取り除けていることになります。
- ハンドピック後の生豆の重さを量ります。このとき何%減っているか確認しておけば、次に同じ豆をハンドピックするときの目安になります。
おすすめの生豆が知りたい方は、以下の記事をチェック!
ローストしたコーヒー豆をおいしく保存する方法
せっかくお気に入りのローストが出来たコーヒー豆。
その風味を損ねてしまってはもったいないですよね。
保存する上で注意するのは下記の内容です。
- 直射日光が当たらない場所で保管する
- 酸素に触れないようにする
- 高温になる場所に置かない
- 湿度が高いところに置かない
コーヒー豆の保存期間
コーヒー豆には美味しく飲める期間があります。
ローストしてあるものを買う場合は記載に従うのと同時に、開封してからの保管状況や豆の形状によって保存期間が変わってきます。
- 豆の状態で未開封……90日間
- 豆の状態で開封後……30日間
- 粉の状態で開封後……1週間~10日
保存に適した容器
デリケートなコーヒー豆を保存しておくにはどんな容器に入れるのがいいでしょうか。
冷蔵庫や冷凍庫などは日光が当たらず、温度や湿度の変化も大きくないため、保存場所としておすすめです。
ただし、冷蔵庫で保存する場合、他の食材の匂いを吸ってしまう性質があるため、必ず密閉容器に入れて保管しましょう。
密閉容器の中には真空状態に出来るものもあるため、そうしたものを利用すればフレッシュな香りをキープすることが出来ます。
コーヒー豆の保存については、以下の記事で詳しく解説しています。
自分好みのローストを知って、コーヒーをさらに美味しく楽しもう!
いかがでしたでしょうか?
コーヒー豆のローストについて段階の違いや自宅で焙煎する方法を紹介しました。
本記事で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- コーヒー豆のローストとは、コーヒーの生豆を炒る加熱作業のこと
- ロースト段階でコーヒーの味は全く異なる
- 自宅で焙煎する場合は、家庭用焙煎機を使うのがおすすめ
コーヒー豆のローストの違いは8段階ありますが、それぞれ味わいが全く違ってきます。
段階ごとの違いを理解しながら、自分の好みを探していくことでよりコーヒーの美味しさに気付くはずです!
自宅にあるものでも簡単にローストができるので、是非参考にしてみてください。
自分にあったロースト度合いを見つけて、充実したコーヒーライフを送ってもらえたら幸いです。
またおすすめのコーヒー豆が知りたい方は「【2023年】本当に美味しいおすすめの人気コーヒー豆ランキング31選」の記事をチェック!