インドのコーヒーって美味しいのかな。特徴が知りたい!
どんなコーヒーが有名なの?
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
- インドのコーヒーは苦味と酸味が少なく独特のスパイシーな香りがする
- モンスーンを利用したモンスーンコーヒーが有名
- コーヒーを甘く仕上げ泡立てて飲むインディアンコーヒーという飲み方が一般的
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう!
そもそもインドとは?コーヒーの前に知っておこう
インドは南アジアに位置しており、インダス文明など古い歴史を要しています。
1947年にイギリスから独立し、人口は12億人を誇り中国に続いて世界第2位です。
広大な国土を有しているので、地域によって気候は大きく異なり、それぞれの特徴を活かした産業が発展しています。
農業や鉱業が盛んでしたが、近年は情報サービス業やソフトウェア産業、観光業なども成長の兆しを見せる一方、環境汚染が問題になるなどまだまだ課題が多く残されています。
インドコーヒーの特徴
インドは米や小麦、サトウキビ、紅茶、コーヒー、ジュートなどの農作物が有名です。
チャイやラッシー、紅茶のイメージが強いかもしれませんが、コーヒー生産も盛んに行われています。
味の特徴などはあるのでしょうか。
味・風味
インドのコーヒーの味で特徴的なのは、そのマイルドな甘味と酸味です。
苦味も感じられますがまろやかかつ上品なので、比較的飲みやすいコーヒーだと言えます。
ジンジャーやターメリック、ペッパー、グローブと言った独特な香りはとてもスパイシーで、インドコーヒーの特徴の1つです。
種類
インドのコーヒーは6~7割がロブスタ種、残りアラビカ種です。
ロブスタ種はコーヒーノキを枯らしてしまう「サビ病」に耐性があり、インドの環境にも適応しています。
他にもアラビカ種を改良したケント種やカティモア種なども栽培されています。
ロブスタ種とアラビカ種について詳しく知りたい方は「アラビカ種とロブスタ種の違いとは?コーヒー豆の品種の特徴を解説」の記事をチェック!
等級(ランク)・グレード
インドのコーヒー豆は、まず精製方法によって2つに分けられます。
1つ目はコーヒー豆を水で洗ってから乾燥させるウォッシュド、2つ目はコーヒー豆を洗わずに乾燥させるナチュラルです。
そして豆の品種によって最終的に以下の4つの分類されます。
名称 | 分類方法 |
---|---|
プランテーション | アラビカ種のウォッシュド |
アラビカチェリー | アラビカ種のナチュラル |
パーチメント | ロブスタ種のウォッシュド |
ロブスタチェリー | ナチュラル |
これに加えて、コーヒー豆の大きさや栽培された場所によって品質がAA、A、B、C、PBと細かく格付けされます。
インド独特のコーヒーである「モンスーンコーヒー」
インドには5~6月にかけてモンスーン(貿易風)と呼ばれる季節性の風が吹きます。
このモンスーンが均等に行き渡るようにコーヒー豆を1列に並べ、約7週間かけて風を当て続けます。
このインド独特の精製方法によって作られたコーヒーをモンスーンコーヒーと名付けました。
酸味はほぼなくしっかりした苦味が感じられ、他にはないモンスーンコーヒーならではの味は多くのコーヒー愛好家に求められています。
インドならではのコーヒーって何だか特別感があって美味しそう。
インドコーヒーの歴史と現在
インドにコーヒーが持ち込まれたのは17世紀後半と言われています。
イスラム教徒であるババ・ブダンがイエメンからコーヒー豆を持ち出し、そのうちの1粒がインド育った頃から栽培が始まりました。
当時イエメンではコーヒー豆の持ち出しが禁止されていましたが、ババ・ブダンはコーヒー豆を盗み出したという訳です。
インドではこの時コーヒーが育った場所を「ババ・ブダンの丘」と呼び、今でもそこでコーヒー栽培が行われています。
生産量について
インドのコーヒー豆は年間約30万トンも作られていて、世界でも10位以内に入るほどの生産量を誇ります。
その生産のほとんどがコーヒーベルトに属する南インドで栽培されています。
主な栽培地域はカルナータカ州やタミル・ナードゥ州などです。
※2024年12月時点
コーヒーの生産量については「コーヒー豆の生産量が多い国トップ10選!種類や味の違いを徹底解説」の記事で詳しく解説しています。
インドコーヒーがおすすめな人・そうでない人
インドコーヒーは以下のようなコーヒーを求めている方におすすめです。
- 味のバランスが取れたコーヒーが好きな方
- クリーンなコーヒーを飲みたい方
- 味だけでなく香りも楽しみたい方
インドのコーヒーは酸味と甘味のバランスが取れていて、どの味も強く主張してくることはありません。
そのためとても飲みやすく、酸っぱいコーヒーや苦いコーヒーが苦手という人も美味しく味わえるでしょう。
クリーンな味わい
また、せっかく美味しいコーヒーだったとしても、その味を邪魔する余計な雑味があると本来の味を楽しめません。
この点インドのコーヒーはクリーンな味わいが特徴的なので、本来の美味しさを存分に味わうことができます。
独特のスパイシーな香りはインドコーヒーならではなので、存分に堪能してください。
印象深いコーヒーを求めている方には向かない
反対に、以下のようなコーヒーを求めている方にはおすすめできません。
- 酸味・苦味の強いコーヒーが好きな方
- 香りの強いコーヒーは苦手だという方
インドのコーヒーはバランスの取れた味わいが魅力なので、酸味の強いコーヒーが好きな方や、コーヒーに苦味を求めている方だと少し物足りない可能性があります。
そして香りは他にはないスパイシーさがあるので、苦手に感じる方はいるかもしれません。
インドのコーヒーに似ているコーヒー
インドには当初イエメンから持ち込まれたコーヒーが植えられ、後にロブスタ種を取り扱うようになりました。
そしてモンスーンを利用したモンスーンコーヒーなど独特の風味のコーヒーを生み出し、他とは一線を画す地位を確立しています。
そのため、味が似ているコーヒーはあまり存在しません。
味のバランスが取れていて飲みやすいという点ならブラジルのコーヒーがあげられます。
また、スパイシーな香りを楽しめてかつインドのコーヒーより甘味が感じられるのがエチオピアのコーヒーです。
インドのコーヒーおすすめ3選!通販でも買える
インドコーヒーのおすすめは3つあります。
まとめると以下の通りです。
- WORLD BEANS SHOP インド モンスーンAA
- CHANOKO COFFEE ROASTERY インド カラディカン農園 ナチュラル
- Green Beans インド モンスーン
順番に解説していきます。
1. 長い時間かけて作られた独特の味「WORLD BEANS SHOP インド モンスーンAA」
かつてインドのコーヒーは、生産されてから長い時間をかけてヨーロッパに運ばれている間に、コーヒー豆の色が緑から黄金色に変色したと言われています。
当時の味を再現するために、モンスーンを利用したコーヒー生産を始め、結果生み出されたのがこのモンスーンコーヒーです。
その独特の香りや強い甘味は多くの人に愛され、特にヨーロッパに住む人々には根強い人気を誇っています。
商品詳細
名称 | インド モンスーンAA |
販売元 | WORLD BEANS SHOP |
容量 | 200g/300g/400g/500g/1kg/3kg/5kg |
価格 | 706円/883円/981円/977円/1,704円/4,734円/7,310円(焙煎すると+300円) |
焙煎度 | 生豆/シナモン/ミディアム/ハイ/シティ/フレンチ |
挽き方 | なし/極細挽き/細挽き/中挽き/粗挽き |
特徴 | 甘味が強く独特の香りを楽しめる |
2. 美味しいナチュラルコーヒー「CHANOKO COFFEE ROASTERY インド カラディカン農園 ナチュラル」
昔からコーヒーが行われていたインドの中でも、100年以上の歴史を持つカラディカン農園のコーヒー豆です。
標高1,000mの場所で作られたコーヒー豆を、じっくり自然発酵・天日乾燥させました。
美味しいナチュラルコーヒーを飲んでみたいという方におすすめします。
商品詳細
名称 | インド カラディカン農園 ナチュラル |
販売元 | CHANOKO COFFEE ROASTERY |
容量 | 200g |
価格 | 1,560円 |
焙煎度 | ハイロースト |
挽き方 | 生豆/細挽き/中細挽き/中挽き |
特徴 | ストロベリーのような甘さとベリー系の酸味、ワインのような香り |
3. 幻の黄金コーヒー「Green Beans インド モンスーン」
水洗処理していないアラビカ種のコーヒー豆を風通しのいい倉庫で4~5日乾燥させ、時々かき混ぜながら袋詰めします。
列と列の間に十分な間隔を取って袋を並べてモンスーンを均一に浴びせて、1週間に1度袋からコーヒー豆を取り出して詰め替えるという作業を6~7週間繰り返します。
そうしてできあがった黄金のコーヒーは、まさに一級品と言っても過言ではありません。
商品詳細
名称 | インド モンスーン |
販売元 | Green Beans |
容量 | 100g |
値段 | 440円 |
焙煎度 | おすすめ/ミディアム/ハイ/シティ/フルシティ/フレンチ |
挽き方 | お任せ/生豆/細挽き/中挽き/粗挽き |
特徴 | 酸味も苦味もマイルドで独特の香ばしさがある |
もっとおすすめのインド産コーヒーを知りたい方は、以下の記事をチェック!
インドコーヒーの美味しい飲み方
インドコーヒーのおすすめの飲み方を紹介します。
ぜひ参考にしてより美味しくインドコーヒーを味わってください。
おすすめの焙煎度や挽き方
インドのコーヒーは独特の香りを楽しむために中深煎り~深煎りがおすすめです。
深煎りすると苦味が強くなる傾向がありますが、インドのコーヒーは元々苦味が強くないので安心してください。
逆に香りがそこまで強くない方が良いという方は、1番バランスが取れた味わいを楽しめる中煎りにしましょう。
挽き方はペーパードリップに向いている中細挽きが一般的です。
挽き方については、以下の記事を参考にしてください。
おすすめの淹れ方「インディアンコーヒー」
インドにはインディアンコーヒーという飲み方が存在します。
コーヒーにミルクと砂糖を入れて甘く仕上げ、泡立てて飲むコーヒーのことです。
金属製のカップを2つ用意して、1つに細挽き・深煎りで淹れた少量のコーヒーとおよそ2~3倍の量のミルク・大さじ1~2杯の砂糖を加え、高い位置から低い位置のカップへ泡立てるようにコーヒーを注ぎます。
これを数回繰り返すと泡だったコーヒーが完成します。
コーヒー自体は苦めに淹れるのですが、大量のミルクと砂糖を入れ、なおかつ泡立てることでより風味がマイルドになるので、苦いコーヒーが苦手という方もぜひ飲んでみてください。
インドの伝統的な味を楽しもう!
インドのコーヒーを飲んで異色の文化に触れよう!
いかがでしたでしょうか?
インドのコーヒーの特徴について、味わいからおすすめまで紹介しました!
本記事の内容で重要なことをまとめると以下のとおりです。
- インドコーヒーはマイルドで甘みと酸味に優れている
- おすすめな方は味のバランスの取れたコーヒーが好きな方
- インドのコーヒーは6~7割がロブスタ種、残りアラビカ種
ぜひインドのコーヒーを飲んで、異色の文化に触れてみてください!通販で手軽に買うことができますよ!